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いのちの十字路
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いのちの十字路の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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今の社会にあるリアルを描写されていて、多くの気づきや、共感を持ちながら読み進めました。 ノンフィクションのように場面が目に浮かび、ちょっとドキドキしながらこの先はどうなるのかなー、と心配したり安心したり。。。 登場人物の優しさに包まれて、読後は穏やかに「介護の4つの権利」を反芻しています。 9年前、私は97歳の母を自宅で看取りました。当時経験した様々な出来事や感じたことを思い出し、ケアラーのバカンス〈介護を休む権利〉が綴られている最終章では、涙が溢れて出てきました。 本を読み改めて思うのは、私はたまたま事件になるような事柄を起こさずにすんだだけ、との認識です。著者南杏子さんに感謝します | ||||
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主人公の生きざまにとっても気持ちよく読めました。 | ||||
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コロナ 禍の中 いろんな患者さんを見て 葛藤する医師の姿を描いています 患者さんの立場や医師の面から色々なことを学びます | ||||
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高齢者の高齢化が進む中での生活の在り方、 高齢者への社会補償 医療、介護,など、 物語が進む中,教えられることが筋道だって展開。今後の厳しさを強く考えさせらたが、読後は、全体に流れる人物の優しさに癒され,何かすっきりすり、一気に読了。 | ||||
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読みやすいし内容もいいです この作家さんは考える内容ですが難しい表現をしないのでとても良い本が多いです | ||||
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吉永小百合主演で映画にもなった長編『いのちの停車場』の続編にあたり、舞台も前作と同じ、金沢市にある「まほろば診療所」。外来もあるが、メーンは訪問診療で、在宅介護を受けている患者をサポートする。ベテランの女医・白石咲和子がヒロインだった前回とは対照的に、今回は医師になって三年目、まだまだ駆け出しの「野呂聖二」が主役を張る。この野呂君、東京の医大を卒業後、医師国家試験に二回続けて不合格になった苦労人。浪人中、白石に憧れ、ここ「まほろば」でアルバイトをしていた。三年ぶりに金沢に勇躍帰還したが、不運にも、世はコロナ禍の2021年。やる気に満ち、フレッシュでフットワークも軽いが、いかんせん、経験値に乏しく、自信もない。そんな野呂が、患者や家族との出会いを重ね、一歩ずつ成長していく物語だ。 ヤングケアラーを題材にした第五章が本作のハイライトだろう。ヤングケアラーは「本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っているこどものこと」(厚生労働省)。野呂が新たに担当することになった女性(45歳)は、五年前に離婚してシングルマザーとなり、二年前に脳梗塞を発症、左半身に麻痺が残った。要介護度は3、介護保険を利用して、リハビリに特化したデイサービスへ行き、ヘルパーも入って、ほぼ毎日訪問による介護を受けている。問題は、中学二年生になる娘と、小学四年生の息子だった。規定により、ヘルパーが作る食事は母親向けのみ、洗濯だって要介護者のものに限られる。育児はほぼネグレクト状態で、娘「陽菜」(ひな)は母親と弟の世話に追われ、学校も休みがち、自分の将来を思い描くなんてとても無理な状況に陥っていた。野呂は自身が高校生の頃から、病弱な母に代わって自宅で祖母を介護した経験に鑑み、陽菜に目覚めてほしい、自分と同じようなつらい思いをせずにすむようにと腐心する。 その野呂を折にふれて勇気づけ、導き手となる白石は作中、ある社会学者の説として、誰もがもっているという四つの権利について話す。①介護を受ける権利②介護を行う権利③介護を受けるのを強制されない権利④介護を行うのを強制されない権利――エンディングでは、五つ目にあたる、重要で前向きな権利が具体的に提案されている。 おばあちゃん子だった野呂が医師を目指したのは、祖母の病を治したいと本気で願ったのが出発点だった。病は突然、ほぼ無作為に降りかかる。どう死んでいきたいかを考えるのも大切だけど、できれば、どう人生を切り拓いていきたいか、子供たちにはのびのびと考えてほしい。ただでさえ数少なくなった子供たちの未来を奪ってはいけない。この作家らしい提言として重く受け止めた。 冬の味覚「かぶらずし」をはじめ、ご当地名物がふんだんにあしらわれ、はしばしにユーモア感覚もこぼれだす。重いほうに傾きがちな題材を読みやすく、真摯に伝える好著だ。 | ||||
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