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(短編集)
バブリング創世記
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バブリング創世記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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面白い。初版と言えば良いのか不明ですが、世に出たのが四十数年前とのこと。奇想天外なストーリーとさらに驚きの結末に心躍る思いでした。ぜひどうぞ。 | ||||
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巻末の井上ひさしによる筒井康隆評、これよりすばらしい筒井康隆論を読んだことがありません。ぜひ多くの人に触れて欲しい文章です。 | ||||
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子供の時に、よく読みました 子供でも読める面白い話です | ||||
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ほとんどの作品が他社から出ている自選短編集などで読める作品でした。 「鍵」「死にかた」「ヒノマル酒場」「案内人」「三人娘」など 初めて読んだときの衝撃が忘れられない名作揃いです。 「案内人」は熊ノ木本線などに通じる不条理で奇妙な雰囲気があって特に良いです。 バブリング創世記はリズム感の良さと、くるのがなんとなくわかっているのに きたときのあまりのしょうもなさやおかしさに噴き出してしまいました。 何冊も読んでいるとわけのわからない話や、眠くなる話にも出会いますが、 筒井さんの書く「おれ」はいつも悲惨な目にあっているのにどこか楽しそうで、 いつだってわくわくさせてくれるのでとても好きです。 | ||||
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まだまだ一向に衰えを知らない筒井康隆に嬉しく思います。もう50年くらい読み続けています。 | ||||
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「死に方」先に筒井漫画瀆本読んでから、見たので、更に面白かった!まさに、その人らしい死に方ってこういうことかと、感嘆。 | ||||
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思わず噴き出してしまうパロディに、社会をこれでもかというほど皮肉った話、面白おかしく描いた痛烈なマスコミ批判や、ブルっと身震いするようなホラー、などなど…。 この一冊には、著者の技術力を無駄に駆使しまくってやりたい放題の、ありとあらゆる物が詰まっています。 しかもどれもこれも強烈なインパクトのあるのが本当に凄い。 著者が天才と言われるのも納得です。 なお、私は40代なので理解できましたが、舞台が古い話ばかりなので、若い方にはピンとこないかもしれない話もあります。 また、女性ならイラっとくるような表現も多々あり、著者の女性蔑視がほとんどの作品から滲み出ています。 ですので、決して万人向けではありませんし、私も手放しで褒められるほど全てを楽しめたわけではありません。 細かいことは考えず、作品が描かれた時代や、著者の作風を納得した上で読んだ方が良いかと思います。 とりあえず私にとっては、普通の小説ではなかなか味わえない、強烈な読書体験ができました。 | ||||
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「上下左右」という、マンションの各部屋で起こるドタバタを描いた作品は見開きで読む必要があるのに、少なくともMac版とiOS版のKindleアプリでは見開き表示にすることができません。 | ||||
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本作は、創作の天才といわざるを得ないレベルの文章力だった。冒頭のドンドコが頭から離れない! 文末に井上ひさしの寄稿があり、次のように述べていた。 ”筒井さんは「型式」にたいして異常なほど敏感です。この「型式」を、 類型、定型、フォーマット、標準型、紋切り型、きまり、常識、道徳、様式、手本、模範、規範、 法、 鑑、亀鑑など、お好きな言葉と互換してくださってさしつかえない、とにかく「きまりごと」に敏感で、その「きまりごと」の構造、本質をすばやく、一瞬のうちに見抜く” 個人的には、本作でよく感じるなというパターンは、(感情を想記させる事実が有るor無い→)感情→事実という構図を圧倒的に多様する文章であるところである。感情と事実が相まっているパターンが全体的に多い。説明文でも会話でも、情景でも感情→事実というのが先行している特徴かつエ○グロやSFなど突飛な題材をもってくることでオチがでる、その為に筒井作品は、のめり込み安いのではないかと読み取った。 ただし、なんかそんなテクニック抜きにして、ト書きの小説や集合住宅に書き込んだ発想力は凄まじいものがあるので脱帽した。今まで「時をかける少女」、「パプリカ」くらいしか知らなかった事実に心から後悔させられた。悔しいのう。 | ||||
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確かに筒井康隆節なんだけれど、けっこう初期の作品らしく、現代人にはウケない要素もあり。 大人の素敵なエロチックが得意な方だから、またそういうのが読みたい! いまだ健在らしく素晴らしい作家さんですね! | ||||
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40年ぶりに読んだが、スピード感とギャグのテンポは今でも新鮮さを失わない。70年代後半が舞台なので始めえて読む人には読むとよくわからないこともある。 「三人娘」のお茶くみのくだりなどは、40歳以上でないと実感がないかもしれない。男女雇用機会均等法以後、女性だからお茶くみからということ自体がタブーになった。その意味では神奈山課長の失墜のきっかけを理解できるかは微妙だろう。この作品は当初、途中で中断した未完の状態で発表された。あとがきによると後半はその後の付け足しらしい。作者本人がなぜ未完で発表したか憶えていない。ただ、この作品は長いが中途半端だ。この本に所収の他の作品が迷いなく殺しているのに、ここでは神奈山課長に中途半端な理性が残っている。それが作品のテンポを冗長にしている。落ちが尻切れトンボなのは一つの技法なので問題ないが、肝心の暴漢が中途班花逡巡を残して日本刀を振り回すのは作者の作品としては珍しい。同時にそう書かざるを得ないと認識した時点で未完にせざるを得なかったのではないか。 「廃塾令」はこの当時、自身が進学塾に通っていたからよくわかる。今なら中学受験は珍しくもないが当時はそれ自体が増え始めたばかりだった。大方は一流企業のサラリーマンか医者や弁護士といった子供を継がせるにはまず勉強ができないと無理という職業の家庭の子供だった。あと、自営業でお金があるがとりあえず掛かりつけ医の子供が塾に行くからうちの子も一緒にという家庭。そこからそうした層に憧れを持つ層の家庭の子供が中学受験に参入した時期だ。だから当時はこうした様子はひどく都会的な話題だった。また、こうしたちょっとお金のある層の流行は公立学校の教職員はひどく毛嫌いしたものだ。それらしい描写があるのでやや苦い思いをぬぐい切れない。 バブリング創世記は言わずと知れたというか、作者とジャズのつながりを強く示す作品だ。昔と落ちが違うような気がするのは気のせいか。 「ヒノマル酒場」は改めて読むと一幕物の劇としては面白いだろうなと思う。マスコミの欺瞞をそれ自体が自壊するように巧みに描くのが面白い。こういう酒場は大阪には珍しくもなかったが、今はどうか。床がコンクリートのままで元は魚屋とか入れ物に立ち飲みのカウンターと立ち飲み用にケーブルのコイルに板を張っただけのテーブルとか。ガラスのケースにしめさばとか、クジラのころとか、はまちの刺身とか、紅ショウガの天ぷらとかが並んでいる。それを一つか二つ選んで、酒は今は亡き二級酒をぬる燗でもらい、14インチの白黒テレビで南海ホークスの中継を観戦するのが似合うような店だ。正直、その情景を思い出したら宇宙人のことなんかどうでもよくなった。それにしても40年以上前の2000万の当たり馬券なんて新聞に載っていもおかしないもんな。その意味でも宇宙人なんぞどうでもよい。 あと、「死に方」は良い。すっきりしていてそして予想がつくのに面白い。落語の下げに近い感覚だろう。作者の作品には共通したリズム感があるが、この作品は最も明解だと思う。落ちがあるように見えるが、実は一体なぜ鬼が出現したとか、なぜ順番に殺していくのか、小説の奥行を作る要素はきれいに伏せられてる。それでもおもしろいのは殺されていく会社員たちがそれぞれ個性的に見えて結局はあきらめていることが一つの流れを作っている。そして主人公が命乞いをただ一人することで波乱を作り、それを鬼が感心し、殺す。とん、とん、とん、とん、とん、とん、とん、とん、とん、とん、カン、とんという感じの打楽器の演奏のようだ。言い換えるとこれだけで面白さは成立するという実験といえる。作者は「残像に口紅を」など言葉と文章の連携について実験を重ねたがその原点ともいうべき作品かもしれない。 「鍵」は読みようによってはかなり気味の悪い世界だ。主人公は次々と鍵にいざなわれて過去に踏み込んでいく。しかもそれらは朽ちたはずが不気味に生きながらえている。回避できる恐怖に自覚しながら踏み込んでいくのは勇気というより過去というブラックホールの引力から逃れられない宇宙船のようなものだろう。最後にまさにブラックホールに等しい恐怖が待っているのは後味が悪い。おそらく、今の人が書くと最後の待っている相手をきれいに書くことで不気味な恐怖感を演出するだろう。しかしここでは化け物じみた存在を予想させる。これがこの作者の世界なのだ。 | ||||
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これを読まずして、筒井康隆は語れない! | ||||
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表題作と「上下左右」は実験的な作品と思うが、誤解を恐れずあえて言えば小説としては面白くなかった。やっている事は天才筒井康隆ならではで評価出来るのだが、この表題作を最初から最後までしっかり読む事は、私には出来なかった。「上下左右」も面倒で挫折したし、「裏小倉」も全部は読めず、一般的な意味でのエンタメ作とは言いがたいと私は思う。 が、他は十分楽しめる高水準の作品集で、フロイトばりの無意識の恐怖を描いた「鍵」、スラップステイックに暴走するギャグが冴える「ヒノマル酒場」など粒ぞろいだった。実験的作品だけだと辛いので、この多彩なラインナップは魅力的。 | ||||
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かって『ウィークエンドシャッフル』が中村幻児監督で映画化された時、 そこここの印刷媒体で “映像化が最も困難な~”とか “映像化不可能”とか いうコメントが乱れ飛んでいるのを見て。 仲間内で “舞台劇にもなってる『ウィークエンドシャッフル』でそんなこと言ってたら 『バブリング創世記』や『裏小倉』とかの立場はどうなるんだ!?” と、ささやいたもんだ。 著者による自作改題にもある “「聖書」の無意味なパロディ” とガップリ四つに組んでごらんなさいまし? ドンドンはドンドコの父なり… に始まる物語を、 迂闊にもセシル・B・デミルの『十戒』か? はたまたアベル・ガンスの『ナポレオン』ばりの一大スペクタクルにしようものなら・・・。 創世から、 世界の覇権をめぐる数知れぬ闘いや、 幾度となく訪れる大災害、 惑星そのものに降りかかる危機までを・・・。 セリフは全て、フリージャズのセッションで表現。 モブシーンのエキストラひとりに至るまで徹底させる。 上映時間は数度の休憩をはさんで24時間越えの70㍉超大作! になるしかないじゃアリマセヌカ!? そんな見果てぬ映画の夢に久しぶりに浸らせてもらえました。 | ||||
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"ドンドコはドンドコの父なり。ドンドンの子ドンドコ、ドンドコドンを生み。。"創世記第5章をジャス風アレンジした表題作から始まる本書は冒頭から様々な古今東西の作品をモチーフにしつつも【著者自身の表現】として、ちゃんと成立していて圧倒される。 個人的には、著者ファンが玄関先に押しかけて本書の表題作の朗読をしたらしい。とか【涼宮ハルヒシリーズ】長門有希の100冊に選ばれている等の雑学を仕入れて納得したり、昭和53年の前衛表現の空気を本書から感じて、やはりワクワクしたり。 "時をかける少女"以外の著者の最初の一冊として、あるいは涼宮ハルヒ好き、はたまた様々な分野の物語を読みたい誰かにオススメ。 | ||||
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中学から高校にかけて傾倒した筒井さんの作品を40年振りに読み返そうと思い、中古本を数冊発注しましたが、文庫本とはいえ初版のものが多くて感激するのです。結婚を機に嫁の迷惑そうな顔に負けて泣く泣く手放したほぼ全巻揃っていたのではないかと思う筒井康隆さんの文庫本。文庫化された瞬間に本屋へ行き購入したその日のうちに読破するため、本屋のおやじもこんな中学生の私を覚えてしまい、小松(左京)さんや筒井さんの新刊が出る時は教えてくれるようになっていました。文庫本の初版を手にすると、「おお、これはもしかしたらあの時手放した俺の蔵書そのものかもしれない。めぐりめぐってようやく手元に戻ってきたか。やはりそういう運命、縁があったのだな、よしよし」と、いとおしく思うのであります。で、本の内容ですけど、ここに収められている作品は、パロディーとリズム感覚の特集といったところでしょうか。その頃の私は、作文にしても小論文にしても、いつのまにか筒井さんのような文章のリズムというか勢いになってしまい、先生から褒められたり怒られたり笑われたりしていました。どんな国語の本よりも文章の勉強になり、影響を受けました。 | ||||
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いま版元品切れ(絶版?)なんですよね。 昨年は「旅のラゴス」が突然売れたりして、ちょっと再評価機運も高まっているようですが、これが店頭から消えたままというのはどういうことか? 徳間書店しっかりしろと言いたい。 本書の素晴らしさは作品のクオリティはもちろん、幅の広さ。 ナンセンスな表題作から超絶スラップスティックSF「ヒノマル酒場」、そしてもんのすごく怖い「鍵」まで…とても一人の作家が書いたとは思えません。 膨大な著書を持つ作家ですが、これから読もうという人に特にオススメの一冊。 実験性の高いハードな作品から入るとついていけない可能性がありますが、この短編集は筒井康隆にしてはマイルドで親しみやすいのも魅力です。 | ||||
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日本SF界の鬼才、筒井康隆の短編集。 (気に入ったので筒井康隆の本に関しては必ず書くことにした) 聖書をパロディ化したり、社会を思いっきり皮肉ったり、SFの持つ批判精神がここかしこに見られる嬉しい一冊。 典型的な筒井康隆の短編集って言ってもいいのではないだろうか。 しかし、それより何より一番衝撃なのは、裏表紙に載っている若き日の筒井康隆の写真。 今からは想像できないほど、美男子です。 | ||||
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収録作品は、 バブリング創世記 死にかた 発明後のパターン 案内人 裏小倉 鍵 廃塾令 ヒノマル酒場 三人娘 ちなみに、単行本には文庫未収録の、『上下左右』が入っているので、 出来ればそちらを手に入れる方がいいかもしれません。 | ||||
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