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雨心中
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雨心中の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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こういう内容の作品は桜木紫乃先生に多い。 唯川恵先生の作品はどちらかと言うと男と女の心の機微を描いている作品が多かったように感じてたのでちょっと意外でした。せっかく目の前に温かい生活が出来るかもってところで全てを投げ打つて暗闇に転がり込んでしまう。 | ||||
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何となく恋愛相談小説と言うものをいままで読んだことがなく、読んでみたのがこの本だった。 私は男性なので、この主人公のように男性を包み込むように愛する女性の心理はよく分からないので、だからこそ興味をそそられて楽しく読み進められた。 この作品は人間のどうしようもなさが浮き彫りになっており、そこにキリスト教の救いが時折顔を出している。 人間はどうしようもない生き物で、最後は神に頼るしかないのかと考えさせられる。 ただ、最後はあまりにも後味が悪い。 なんと言うか、この世でしたたかに生き延びる術をどこかで学ぶべきだったのかもしれない。それともこんな腐った世の中から卒業できてそれは幸せなのかな。 | ||||
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芳子みたいな女っていそうだからホントに怖い。 自己犠牲をすることで、愛で支配しようとする。背筋が寒くなる。 | ||||
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本書は同著者の「刹那より切なく」に作風が似ていると思う。現代社会の闇にも切り込んでくる。登場人物それぞれに事情があり、それらが複雑に絡み合っている。 タイトルからして終わり方は推してしるべし、というところか。本当にそれでいいのか、と読書中何度も芳子に問いかけたが、芳子のしあわせは芳子にしか決められないのだろう。周也より芳子の依存が強いように感じられた。 | ||||
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私はこの仄暗くて重くて救いが無くて鬱々とした話が好きです。どんよりした雨の日に引き籠もって読みたくなります。好き過ぎて2冊買いました。 普段はハッピーな話が好きですが、この本は不幸の坩堝みたいな話なのに何回も読みたくなるだけの何かがあります。味わい深い重たさみたいなものを個人的には感じました。 | ||||
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施設で育った実の姉弟ではない二人が生きる様を描いた物語です。失敗を繰り返しても学習のない弟の面倒を姉が見ていくのだが、どんどん幸せから遠ざかる展開。根は優しい弟だが、行動が稚拙すぎて共感に足りず姉の行動も理解に苦しみました。共依存の果てに待っている展開と、今後続くであろう二人の人生にエールは送るが共感はすることが出来ませんでした。唯川さんの作品は好きで、よく読みますが今回の登場人物とストーリー展開は自分には合いませんでした。 | ||||
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人生観が変わるような内容で大変読みごたえがありました。作者の唯川に感謝です。 | ||||
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全体的に暗いけど、話の構成がうまくて読むのをやめられない。周也と芳子にはイライラさせられるのに先が気になって読んでしまう。 | ||||
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究極の恋愛?なんだろうか 周也という男に執着することでしか自分を保てない馬鹿な女のために バカな男がますます馬鹿になっていき 最後はお約束の悲劇で締めくくり なんか頭の中に「これも愛 あれも愛」って歌が鳴り渡りました(笑) 芳子は不幸せっていうよりも 不幸せが幸せなタイプで きっとこれはこれで彼女にはハッピーエンドなのかもね | ||||
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共に孤院で育ち、姉弟以上の愛情?で強く結ばれたふたり。母のような姉のような包容力を持つ芳子、 純粋で無垢、それだけに不器用な生き方しかできない周也。彼らが並んで乗る深夜のジェットコースターは、 思わず悲鳴を上げそうになるアップダウンを繰り返し、ときには車体がまっぷたつに裂かれて、それぞれが 別のレールの上を走り続けたりしますが、そのレールもやがて合流してジェットコースターもひとつに 戻ります・・・。 今度こそ、と芳子も周也も神に祈りを捧げますが、運命はかれらの味方をしてくれません。 ラストでは、二人がやっと幸せを見つけた、と見えたのに・・・・。 「恋愛小説家」という肩書きは彼女には似合わないのかもしれませんが、多くの人が彼女の描く愛や恋の世界を 期待しているのだろうと察しますが、この作品は少し趣を異にします。いつもの彼女を思って読み始めると、 じきにそれとは違うことに気づくと思います。 最後まで飽きることなく読みきることができましたが、辛口の採点をさせてもらうなら、「くっついては、また別れ、 また、くっつく」という展開が繰り返され、正直なところ、終盤ではちょっと飽きてしまったことも事実です。 文章の上手さもさることながら、彼女の最大の魅力は、その練りに練られたプロットだと思っている私には 意外性を欠く、ちょっと残念な作品でした。(でも、手持ち無沙汰なときに読むぶんには、とてもいい本ですよ!) ■追記 私の趣味のひとつである、「エアキャスティング」ですが、 この作品では、芳子=松島菜々子・周也=反町隆というふうに考えました。 実際は反町が夫であり年上でもありますが、松島に老けメイクを、反町には若作りをさせて、 きょうだいを演じさせたら、かなりいいカンジなのでは!ほくそえみましたが、如何でしょうか? | ||||
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救いようのない暗さで読み終わった後も、胸のつかえがとれません。ただ、一人のバカな男を愛しすぎる。というのは、女なら共感できる人も多いのではないだろうか。。愛とは何か、幸せとは何か、主人公の芳子にとっての幸せとは… 小説中に出てくる言葉に「幸福感か、罪悪感か。しかし芳子には、そのふたつは同じことのように思えた。」とありますが、それがこの物語の全てだと感じました。 | ||||
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施設育ちの恵まれない芳子と周也は、血は繋がっていないが実の姉弟のような関係で人生を歩んでいる。 周也は、最近の若者らしく、何事も直ぐに熱をあげるが少しでも気にくわない事があれば、職を転々とする。でもどこか憎めない弟タイプだ。 芳子は、姉らしく面倒見がいいのだが、お節介すぎて、人を甘やかす傾向にある。 二人の人間性、生まれもっての不幸によって、どうしても幸せになることができない。そればかりか、人生は転落の一途をたどっている。 二人を通じて、経歴や生い立ちに「闇」を持った人物が幾人も登場する。それゆえ、物語は陰鬱である。 希望が描かれるシーンももちろんあるが、二人の姉弟の傾向から、やはりそれは長く続かないと予想ができ、読者もある程度の闇に対する心構えが必要だ。 章の始まり事に、話のキーになる人物が登場し、次はなんだよと読者を不安にさせる。自分的には、物語の始まりの方に登場する北沢が二人の最後の希望となってくれる事を願ったが、残念ながら北沢が再び登場する事はなかった。 恋愛小説と描かれているが、こんな不幸な恋愛小説はそうないだろう。雨が止むことはない。 | ||||
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ネタばれありますので、未読の方はご注意を。 天涯孤独の身の上である芳子と年下の周也は血の繋がりはなく、姉弟の関係で信頼しあってます。 でも芳子は周也を男として愛しますが、周也は人の気持ちに対して鈍磨で、芳子の気持ちにまったく気付きません。すでにここである意味の悲劇が生まれてますが、当の芳子がそれを利用して献身的な愛をひたすら周也に捧げ、周也の姉としての居場所を固持します。 でもその不動の位置づけの代償に、芳子は永遠に周也には女として愛してもらえない業を背負います。 芳子は一見、平凡で善良な女の顔の下で、周也に対して彼の全てを許して受け入れて甘やかし、自分がいないと駄目なように仕向け、周也の成長を妨害してきました。ある意味毒婦とも言えるかと。 一方、周也は恋人のカオルが出来て芳子の元を離れましたが、不運が続き、またその不運から抜け出せる事が出来ず、結局は芳子の掌へと戻っていきます。 性愛を望まない芳子の献身的な愛は聖女を連想しますが、彼女はすでに女の性の喜びを知っており、その快楽を捨てでさえも周也の傍で生きる事を望む。まさに主題がそこにありますが、どうしてもその設定に生身の女を感じなく、ややご都合的で、違和感を覚えてしまいました。 ですが、殺人事件を起こした周也が服役する7年間を、ただひたすら待ち続ける芳子の一途な愛の前に、それらはうやむやにされています。 でも芳子の愛は、愛する人の幸福を願うのではない、自己満足の『激しい自己愛』のそれではないかと思われ、ラストの文が芳子の激しい自己愛を静かに語っています。 『シスターは言った。自分のものと呼べるものは何ひとつない、この身体さえ神のものだと。 でも周也は私のものだ。神様にだって渡しはしない。罰を与えるならそうすればいい。決して、誰にも渡さない。』 他者の幸せを破棄した自己愛の行き着く果ては、破滅しかない。それでも芳子は迷わずに闇へ身を投じるのでしょう。別の幸せもあったのにそれらには見向きもせず、救いの無い火宅へ嬉々として歩む彼女をどこか憎めなく、私にとって芳子は魅力のあるヒロインでした。雨に濡れても鮮やかに咲く八重山吹のように。 | ||||
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ここにあるのは、 悲惨なシチュエーションや悲劇的な設定、 そのコラージュでしかない。 なんの説得力もない悲惨の羅列が続く。 昔で言えばジェットコースタートレンディドラマ、 最近で言えば携帯小説、韓流ドラマ。まあ、なんでもいい。安っぽい。 商業です、という顔つきをせずに、究極の恋愛小説をうたって文学です、 という顔つきをしているのが余計に気に障る。 日本語がおかしな場面も多数ある。 バカが書いた、バカのためのはなし。それ以上の評価は皆無。 | ||||
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さらっと読めるエンタメ小説。 施設育ちの芳子と周也は、本当の姉弟の関係よりも強靭な絆で結ばれている。生活においてどちらかというとつつましい芳子の慾望の総ては、弟の周也の世話に凝縮される。例え彼の為に身体を売ろうが。 一方の周也は無垢でまっすぐな男、時にヘマをやらかしては芳子に泣きつくダメな男でもある。 借金や買春、裏切りなど決して羨ましくもない作中の二人の展開にも関わらず、人間の露わな本質的慾望を、さらには無垢(ある種の無知)としての理想の姿を描いたらこうなるんじゃないか、と思わせる作品。 ―言ってみれば、華のないつまらない女だ。 しかし、ベッドの上で女は豹変した。その表情は、淫らという言葉がぴったり当てはまった。(中略)それは自分の意志とはまったくべつのところで蠢き出しているものだ。(中略)この女は、男に身体を売っても、快楽は手放さない。無意識の中で、むしろ、男から奪おうとしている。(本文より) | ||||
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暗い。途中で3度読むのを中断した。こんな話を書く人の気がしれないと感じた。 小説現代に2004年から2008年にかけて、9回に分けて掲載している。 とくに、2004年、2005年は1かいづつで、2006年は1作もなし。 ですよね。 小説現代、普段読まないし、作者だって、一気に書き上げた訳では無い。 小説現代の読者に受けるように、悩みながら書いたような気がする。 幸せになろうとしても、なれそうになっても、 悪の魔の手が伸びてくる。 不幸を背負ったような人。 自分のものが欲しい。 あ、それを書きたかったんだ。 最後になって作者の意図が分かった。 こういう人生もあるかもしれないという教訓として記録。 | ||||
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母子家庭で育ち経済的に養育困難でカトリック系の養護施設に入所させられた芳子。 継父の残虐により芳子と同じ施設に暮らす周也。 施設を離れ自立を目指す芳子に姉のように慕う周也。 やがて2人の同居生活が始まるがそれは兄弟姉妹を超えた日々。。。。。。。 周也を思う芳子の献身は親子の域を超える。 周也を責める事は簡単だがそれは難しいが。。 それより何故自分を犠牲にしそれを庇う。 自分の幸せを少しでも願う方向に身を任せても何の問題も無いし むしろそうすべきだと思う。 切なく辛くて・・・泣けます。 私は唯川恵さんの小説が好きですが今回は別の愛を提示した様に感じました。 真の愛本当のまごころを感じて欲しいと思います。 | ||||
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親の愛を受けられずに入所した養護施設で、本当の姉弟のように育った芳子と周也。 施設を出てからも、些細なことで職を転々とする周也と、そんな周也をどうしても突き放すことが出来ず、彼の借金を返済するためにデリバリー嬢として働く芳子の関係は続く。 この2人を中心として、闇の世界に生きる者、不幸な過去を背負う者、2人の不幸に巻き込まれる者…そんな脇役たちが各章に登場し、芳子や周也に絡む形で、物語は展開していきます。 「闇」と関わりを持ってしまったことがきっかけで、身分を隠し、住まいを変え、逃亡生活を余儀なくされる登場人物達。せっかく幸せを掴みかけても、「闇」が容赦なくそれを壊していく。ただ、つつましやかに生きたいだけなのに、そんなちっぽけな望みすら叶わない。恋愛要素が薄く、唯川作品としては珍しい作品ですが、続きが気になって、一気に読むことができました。でも、結局誰も幸せになれず、誰も報われない、救いのない話でした。読後感はあまり良くなかったです。 | ||||
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何とも陰気くさい作品です。 登場人物のほとんどは、不幸な人間か、悪い奴です。 それでも、読んでいると続きが気になり、スラスラ読めます。 唯川さんの作品はたくさん読んでいますが、 最近の唯川さんの作品には、 ハッピーエンドや、読んだ後ホッとするような作品が少ないですね。 私はどちらかと言うとハッピーエンドの話の方が好きなのですが、 唯川さんの場合、そうでない作品も嫌いではないです。 | ||||
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一気に読めます。楽しくない内容で不安にかられます。 いろんな意味で、愛する人がいない方が読むと腹がたつか、意味がわからないでしょう。 私も独身時代に読んでいたら、「愚かな…」の一言でくくったストーリー。 でも、うーん上手くいえないけど… まずくない青汁を飲んで健康的になったような気分!?と申しましょうか なぜか続きが読みたくなります。 | ||||
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