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母の待つ里
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母の待つ里の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全67件 61~67 4/4ページ
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浅田作品はまずはずれがない。 本作品の最後の最後に明かされるエピソードは泣けてくる。 | ||||
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都会での生活に追われる日常から、岩手のふるさとへと向かいただ母親と過ごすが、その実態は…という設定。 最初に話のどこか捉えどころがないストーリーから進むにしたがって、全体の仕掛けが見えてくる。 浅田次郎らしい哀愁さの表現だけでなく、現代的要素を取り入れた部分や都会での孤独と田舎に取り残された人達の描写など緻密な構成になっている。 ただ設定的には故郷やもう会えない母親を思う人などには刺さる要素が多いが、イマイチびんとこない人も多いだろうと思われる。 古い時代の故郷を思い出せる人には、視覚だけでなく匂いや体験まで伝わる内容なのではないだろうか。 その反面故郷がイヤで飛び出した人や田舎にイメージがわかない人には、絵空事として捉える面も当然あるだろう。 受け取り方はひとそれぞれだとしても、物語としてはまとまっている。 | ||||
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まだ主人公達の年齢ではありませんが、若い時に母を亡くしており、今は故郷を離れた身なので、とても共感できる内容でした。 母には迷惑ばかりをかけてしまいましたが、居なくなると分かることばかりです。 どんなだろうと、母は子供を愛している、迎えてくれるものなのだと涙しながら読みました。 後悔、感動、いろいろ感じるところはあるかもしれないですが、お母さんがいる人も、もういない人も読んでみてください。 きっとお母さんに会いたくなります。 | ||||
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少し離れた本屋で裏の帯だけ読んで、買わずに家へ帰る車中、妻と「『3人の男女に理想のふるさとへの招待状、そして彼らを待つ母・・・』って何なんだ?」と想像を膨らますうち・・・最寄りの本屋で買っていました! その後、あまりの面白さに一気に読んでしまいましたが、今になって思うのは、浅田先生、アメリカのドラマ「ウエストワールド」を見ていないまでも、その存在はご存知では・・・?と。「富裕層だけが訪れることのできる『理想郷』への招待」という設定が、よく似ているので。でも、そこへ理想の「母」という存在を持ち込んだのが浅田先生の凄いところだと思います。小説にしかできない形で、日本人の精神構造を”上手く”炙り出していると思います。 あと、世代とか生活環境によって、かなり受け止め方は違うのでは?とも思いました。僕(51才、名古屋生まれの名古屋在住者)は正直ギリギリです。東北とか田舎へのノスタルジーは全くありませんから。その代わり「母」への思いは強くあるので、面白く読むことができました。 以下ネタバレ。 最後のシーン。愛する子供と孫を失った「母」が、子供たちを欲し、あくまでエンタテインメントと割り切りながらも、彼らの「母」を演じ、そうであろうとした。それは、とてつとなく切ない。誰かが誰かを必要とする限り、与えられた役割を演じている部分は少なからずあると思います。だから全ての人は、社会にいる限り「人生」という舞台で名俳優、名女優として一度限りのドラマを演じていると、つくづく思いました。 小説とは元々「フィクション」(=つくりもの)なのだから、そういう「ファンタジー=理想」を描くのは当然じゃないかと改めて思いました。 浅田先生、素晴らしい小説をありがとうございました! | ||||
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浅田次郎氏の新刊書の広告を見て、なぜか目次も見ずに直ぐに購入しました。 到着したその日から、一気に引き込まれ読み進みました。 なぜか、自分も母から慰められているような気持になり、涙が流れてきてしまい、電車の中でも恥ずかしくなりましたが。 母親が亡くなった年齢に近づいてきて、母親の気持ちが判りかけてまいりましたが、読んでいくにつれ、 自分は何も考えずに、子供の頃にこのように母に甘えたかったんだなぁ、と思い至りました。 この本は晩秋の年齢に経った方に、是井ともお勧めしたい一冊です。 | ||||
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四季折々の美しい景色と、縁もゆかりもない母の優しく最高のもてなしが美しい文章で綴られ、読み手は誰もが自分も母の元へ行って見たいと思うでしょう。たとえ家族持ちでも母に労を労って貰いたくなります。それは他人だからこそ理想の親子関係が短い時間に結ばれるのかもしれません。素晴らしいアイディアに溢れた‘ふるさとをあなたへ’の企画にはすっかり飲み込まれ楽しませて頂きました。浅田次郎様には心より感謝申し上げます。 | ||||
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●東京という大都会生まれの著者にとって、想像する故里(ふるさと)とは東北。なかでも南部曲が り家で有名な岩手の郷なのでしょう。活写される故里は限りなく美しく、自然への憧れと賛歌があふ れています。そこに住まう人達は素朴で、朴訥な方言が温かく響きます。虚構の故里に待っている母 は実の親以上に愛してくれ、自分の全てを受け入れ許してくれた。 人生の後半に差し掛かりふと振り返った時、寂寞とした思いが去来する。著者は主人公たちの口を 借りて自分の気持ちを吐露しているようです。 しかし、意地悪く別の見方をすれば、人、物、情報の全てを有する大都会に疲れて次は田舎の自然 ですか?温かい人情ですか?田舎には何もないですよ。よそ者には冷たいですよ。一年に一度か二度 の里帰りか観光旅行くらいがちょうど良いんです。都会っ子のないものねだりのファンタジーですよ ・・・と故里を捨てた東北田舎育ちの私が嘯きます。 でも、読了後表紙に描かれている小さな母の姿を見たとたん、涙が止まらなくなりました。本当に あの絵は反則です。訪れた息子を見つけて遠くから凝視する母。その視線を逸らせるわけなどないで はないですか。 | ||||
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