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漆の実のみのる国
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漆の実のみのる国の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.13pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 21~23 2/2ページ
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藤沢周平作品は初めて読んだのだが、本作からは現代の社会と生きる人に対するメッセージが感じられる。 本作が出版されたのは1997年。 この年といえばバブルが崩壊し、90年代前半の好況が一転し不況に入り始めたころだ。 それから12年たった2009年でもその不況からは完全にはた立ち直っていない。 本作の舞台となった時代は、5代将軍綱吉のころの元禄バブルがはじけて全国的に不況傾向だったころだ。 作者は現代の不況と江戸時代の不況を重ねあわせていたのだろう。 最近のニュースをみるにつけ、「政治家がいかに自分のことしか考えていないか」ということを思わされる。 “政治とは国を富ませ、しあわせな日々の暮しをあたえることにほかならない” 作中で上杉治憲(鷹山)こう言っている。 本当の政治とは何なのか、いま日本人に何が求められたいるのかということを本作を読むことによって考えてもらいたい。 もちろん政治家だけでなく大衆も含めたすべてのひとが、だ。 そうすることが藤沢さんが人生の最後に残したメッセージに応えることになるだろう。 | ||||
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私の知っている上杉鷹山は、 藩政改革を見事に成し遂げた名君でした。 しかしこの本にある鷹山は、 藩の未来を憂い、民を想い、 改革に果敢に取り組む、なるほど 名君ではあるが、改革の成果は 思うように出ず、苦悩の生涯を送っている。 著者は、人間を人間臭く、見事に 描いていると感じた。 | ||||
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藤沢周平作品は短編を多く読んでいますが、この作品は少し他に比べ難しい。 貧乏藩・米沢藩の執政による藩政のお話しです。 いかにして藩に富をもたらし、謝金をしのぐか。 借金返済のために導き出した人材・能力・計画、 それに対する反感と現実。 重荷を背負う人間の心情もまた見所です。 男女の愛や家族愛などは殆どありません。 華美されがちな藩上部の苦悩と現実、代わりゆく時代に溺れる人物像が現れています。 難しいと感じつつも、読む内にどんどんはまっていきました。 最後まで書き終えることなく逝った、藤沢周平の遺作です。 彼の見てきた江戸時代を感じる事が出来る小説です。 | ||||
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