闇の傀儡師
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 | 2011年01月07日 新装版 闇の傀儡師 (カイライシ) (上) (文春文庫) 家治の治世、将軍職継承に絡み不穏な動きを続ける八嶽党。陰謀に巻き込まれた元御家人・源次郎の行く末は? 傑作伝奇時代小説(「BOOK」データベースより) |
| 書評･レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt | ||||||||
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| 藤沢周平を短編中心に読んでいました。本作は娯楽性を抑えて、しっかりしたプロットのもとに書かれています。題名の意味は半分付近にならないとわかりませんでした。初期作品のように暗くはありません。風の果て、蝉しぐれより知名度が低いのはなぜかと考えます。前者より視覚的彩りが少ないのかもしれません。満足度は両者以上と思いました。 | ||||
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| 風景描写や人物の心情などに藤沢節がほとんどなく、サラッと読みやすい、娯楽時代劇という感じです。 作者さんはかなり肩の力を抜いて書かれたのではないのか？ 五味康祐さんの柳生もの以外の作品と同じ匂いです。 | ||||
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| 主人公が惰弱であり。何やらハッキリとしない。陰謀もフワッとしている。読む価値はなかったなと思います。 | ||||
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| 藤沢周平の集大成といった感のある、娯楽大作！『用心棒日月抄』がふっと浮かぶかと思うと、彫師伊之助の姿が浮かび、お、これは獄医立花登だな、というところも出てくるかと思うと、歴史ものでおなじみの世界が描かれる…。しかし、何よりもこの作品の魅力は、それらが渾然一体となって、ぐいぐい人を引き込んでゆくそのパワーにある。いつもは上と下と、順に1冊ずつ買っていたのだけれど、今回たまたま上下セットで買っていました。気がついたら上を読み終わっていて、さあ次はどうなる？とすぐに下巻に手を伸ばしました。上下セットで買って大正解！ | ||||
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| 解説に「伝奇小説」とある。辞書によれば、「普通では考えられない超現実的な話」とある。現実にはあり得ないとしても、ストーリーにリアリティがあれば、読み物として立派に成り立つ、この本には、正しくそれがあり、読んで実に楽しめる。藤沢周平の稀有な世界である。 | ||||
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