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(短編集)
隠し剣孤影抄
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隠し剣孤影抄の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全51件 21~40 2/3ページ
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トヨエツの鳥刺しを観て原作が読んでみたくなり購入しました。 短編集ですが、どの話も人物の描写が素晴らしい 。 映画化された鬼の爪と鳥刺しの原作も収録されていますが、イチ推しは女人剣さざ波です。 邦江みたいな女性と結婚したい。常々邦江は良い嫁だと認めていた俊之助のかあちゃんは良い姑だ。ラストシーンは号泣必至。 映画化されないかな ~さざ波。 | ||||
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本書は日本人の心の機微や侘び・寂びが理解できるかどうかのリトマス試験紙となるでしょう。きちんと泣ければ純度100パーセント日本人? 同じ隠し剣シリーズの 隠し剣秋風抄 (文春文庫) も良いです。 | ||||
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庶民的な藤沢作品とは一線を画すシリアス路線の短編集。映画化された作品も2つ程含まれてます。時代を超えて感動できる藤沢作品です。お勧めします。 | ||||
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図書館で本を借りてきて、コタツのなかでコーヒーを飲みながら呼んでいたらピンポーンとチャイムがなり慌てて立ち上がった時、本の上にコーヒーがもろにこぼれ、本がめちゃめちゃ。すぐアマゾンで検索をしたら同じ本があり助かりました。中古だったがとてもきれい。図書館に弁償しましたが。中古でもこれだけきれいだと又購入したいと思いました。今度は自分用に。 | ||||
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kindleを使うと読書が楽ですから、つい長時間休みなしに目を使うことになります。 70歳を過ぎたら読書の時間配分に気を付けましょう。 高齢で視力の衰えた自分には有難い道具ができたものです。 | ||||
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4度目の再読、最後の一編のこの作品がやはり、一番読み込ませた、 | ||||
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映画「必死剣 鳥刺し」を見て、原作を読みたくなり購入しました。短編集ですが、どの作品も一気に読めるおもしろさ。藤沢周平の他の作品も読もうと思います。 | ||||
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ストーリーの展開にわくわくしながら読み進めた。楽しく読めた。 | ||||
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話が人の心の機微を丁寧に書き込んでいくスタイルだったので ちょっと残念でした。もっとチャンバラに寄ってくれていたら、 もう少し評価は高かったと思います。 ただ面白くないわけではないです。でも少し暗い話題が多いかな。 | ||||
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剣術の描写があざやかです。藤沢周平は人、景色の描写がきれいです。今回読んだのは剣術場面もとてもわかりやすくあざやかに書かれていました。 | ||||
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時代小説もなかなか面白いもんなんだなあ、と思いました。また藤沢周平の小説を読んでみたくなりました。 | ||||
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あまり手に汗握る場面が少なかった様に思われました。残念です。 | ||||
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藤沢周平作品の映画を観て読書。やはり原作を読むとまた思い方が変わります。 | ||||
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藤沢作品のレビューを見ていると嬉しくなります。 他の話題作品は悪いところばかりあげつらっているものが少なくないのですが、ここのレビューは皆さんが作品のいいところを数多くあげておられるので。 藤沢作品には私のようなぎすぎすした心を持ったものでも、何か染み渡ってくるものがあります。 剣豪とは決して試練潔白ではない。女にだらしなかったり、顔に自信がなかったり、嫁に垂れ落ちる鼻水を拭いてもらったり、ととても剣に生きる人物とは、私も主人公の周囲も考えていない。 それがひとたび剣を握ると・・・・・、のギャップに周囲は驚かされ、また読んでいる私もそこに面白みを感じるのです。 作品それぞれの主人公が全て幸福になるわけではないのに、読後に不思議と不快さはない珍しい作品ばかりです。 中でも「女人剣さざなみ」は主人公のこの後も想像され、最も心に残る作品でした。 顔がまずいだけで、女性の私から見てもいじらしくてかわいらしい人なのに。剣が強くなくとも十分魅力的です。男の人って駄目ですね。何か一ヶ所とりえがないと愛せないんだから。主人公の夫も強いことがわかって見直したともとれるけれど、主人公が満足したみたいだから我慢しとこう。 レビューの中に「南キャンの静ちゃん主演」でとありましたね。まさにぴったりです。私もそれで実写化してほしい。 あずみよりよっぽどおもしろくなるはず。 | ||||
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こうした時代小説をじっくり読むことはあまりなかった。難しそうだし、オジさん臭いし。 でも読んでみればべつだん驚くことはない、時代は江戸でも書かれている人間はいまの私たちと変わりはない。悩み苦しんでいることはいつの時代も同じだということだ。 本著ではとくに恋に悩み苦しんでいる登場人物が多い。主人公だけでなく、主人公の回りにいる人物たちも。いつの時代も人の心を迷わすのは恋だということだ。 サブタイトルにも書かれている秘剣のとおり、主人公たちは皆優れた剣客であり秘剣を持つ達人たちだ。 そんな彼らがいかにその秘剣を遣わざる得なくなるのか、それが物語の中心ともいえる。 時代劇にあるような、悪を倒すために使う、というものもある。正しくハッピーエンド。胸がすっとする勧善懲悪物語。 でも、必ずしもそうした物語だけというわけではない。むしろ、なんとも言えない、後味が悪いわけではないが、決してハッピーエンドと両手を上げて喜べない物語のほうが多い。 必殺剣を使えば人が死ぬ。人が死ねば悲しむ人が必ずいる。使った人物も、決して喜んで使っているわけではない。遣わざるを得ず使う。 そのあたりの葛藤。また秘剣を使うものがいつも正義とはかぎらない。悪のために秘剣を使うものもいる。またその秘剣を利用しようとする悪人もいる。 なぜ彼らはその秘剣を使わなければならないのか。 そこに至るまでの物語を、短編でありながらも、深く丁寧に心に沁み込むように書き綴っている。 | ||||
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名匠として、時代小説の歴史にその名を燦然と刻む藤沢周平。 その匠の技と魅力とを手っ取り早く知ろうとするなら、 この「隠し剣」を素材とするこの短編集はまさにうってつけではないか。 そういえばここ数年、「隠し剣」のシリーズから何本か映画が作られたが、それも納得である。 たしかに映画にしたくなるもの、かつ映画として成功するだけの理由が、ここにはあると思う。 「隠し剣」というからには、日ごろは人に知られていない秘密の剣技である。 なんといってもこの設定の着想が魅力だ。 たとえば、かの有名な佐々木小次郎の「燕返し」であれば、 世に鳴り響いた技であっただろうし、どのような技かについて、イメージぐらいは一般にあったであろう。 実際には、その技の詳細を知ることは対戦相手にしか許されず、 ということは知ることはそのまま死を意味したかもしれないにしてもだ。 しかし「隠し剣」の場合、技の正体は不明であり、場合によってはその存在すら知られていない。 というわけで、どのような技なのか、というのがまず謎としてあって、読者をひきつける。 ミステリーなのである。 だがミステリーというのなら、謎としてあるのは、剣の技もさることながら、 それ以上にそれにからむ人間たちについてのものだ。 秘技が生まれるには当然それなりの経緯がある。 また、それが秘密のベールを破って使われるとなると、それ以上に人間のドラマがからむ。 こうした事情を明らかにする中で浮かび上がる人間像、その心象風景こそが、 つまるところこの短編集について真に魅力的な点だろう。 それはまた、この作家の持ち味が最も発揮される点でもあると思われる。 そう考えると、「隠し剣」という共通項のもとに、さまざまなタイプの技が描かれ、 同時にそこに潜むさまざまな事情や人間模様が描かれる「連作短編集」という形式はもってこいである。 バリエーションが実に楽しい。手元において、じっくり読み味わえる本だと思う。 とはいえ気軽に読める話かといえば、必ずしもそうではない。 若い頃はひたすら暗い作風だったというこの作家の物語は、ときに重い。 描かれた真実が心に沁みるわけだが、重さを敬遠する読者があっても不思議はないだろう。 そうなると好みの問題といわざるを得ないわけだが、それでも語りの巧みさは疑いようがないと思う。 特に印象深かったのは、最近、豊川悦司の主演で映画になった「必死剣鳥刺し」。 映画についてはほとんど知らないが、なるほど注目すべき作品なのはよくわかる。 寝る前に読んだのが、翌朝まで深く深く心に残った。 | ||||
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「邪剣竜尾返し」 「臆病剣松風」 「暗殺剣虎の眼」 「必死剣鳥刺し」 「隠し剣鬼の爪」 「女人剣さざ波」 「悲運剣芦刈り」 「宿命剣鬼走り」 ”隠し剣”8篇のオムニバス作品です。 家宝は決して人に見られてはならないと伝えられます。 隠し剣とは、流派の家宝で、たった一人に伝授されてゆく必殺の剣です。 本当にあるのかどうか、噂でしか人は知りません。 その技を伝授された8人の武士が辿る運命が墨絵のように描かれます。 読んでいるうちに映像が脳裏に浮かび、登場人物が動き始めるような思いがします。 流石に短編の名手。小説の醍醐味のような面白さが味わえると思います。 | ||||
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忙しい合間を縫って昼飯食べながら1頁1ページ、1作ずつ読んだ「隠し剣孤影抄」。近年映画化の続く藤沢作品だが2010年には本作所載の「必死剣鳥刺し」が公開されている。「隠し剣鬼の爪」も良かったが、「必死剣鳥刺し」も楽しみな作品。 小説で描かれた8つの隠し剣、最後に収録された「宿命剣鬼走り」もかつて時代劇スペシャルとして萬屋欽之助主演で映像化されている。家の存続の為に子供たちを失いながら耐えた壮年の男が、すべてを亡くした時、求めた道とは何だったのか? 「女剣さざなみ」も面白かった。心の通わぬ夫婦が寒々とした家庭を営む中で、避けて通れぬ亭主の危機が 降りかかる。家庭に夫婦の気持ちが通わぬことで、女房の心はさざなみたつ。避けて通れぬ事件の果てに夫婦の幸せを掴む二人の姿が何とも印象的な物語だった。 そういう意味では、本作でつづられる男女の在り方、「必死剣鳥刺し」も「臆病剣松風」も死をやり取りする必殺剣の使い手が切り開こうとしていたのは守りたい者への不器用なまでの思いであろうか? 藤沢周平も没後10余年経つ。遅れてきたファンにとって「これは!」と思う作品に巡り合うと、どうしても作家の周辺や人となり、作品やその映像化などが気になる。先日買い求めた「隠し剣孤影抄」を読み終えたばかり。朝日新聞社から2007年に刊行された「週刊藤沢周平の世界」を広げながらその作品世界を紐解く。著名な作家や作品の解説が副読本としてはとても面白い。 そんな折、2010年オール読物7月号での大特集を読んだ。本書は鬼籍に入って10余年経つも、藤沢作品を巡る周辺は映画化も続き藤沢先生の郷里・山形県鶴岡市では2010年春に「鶴岡市立藤沢周平記念館」も開館し、活況を呈している。 活況をといっても藤沢先生のお人柄や、作品を読み続けるに従いあまり華やかな場所を好まれない方、と推察する。そういった所も今回寄稿されているご息女遠藤展子さんの「父の里帰り」に詳しく紹介されている。 | ||||
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ただひたすら強いだけの剣豪小説も面白いのだけれど。 藤沢周平の世界では、そんな人は出てこない。 めっぽう剣の腕は立つけれど、酒と女にだらしなかったり、お金に抜け目なかったり。 この隠し剣シリーズでは、不倫している剣士や臆病で仕方ない剣士がいる。 ブスな女剣士もいる。ただし、このブス剣士、旦那のために果たし合いの身代わりを務め、見事的をやっつけ、「オレの間違いだった。これからは仲良くやろう」と改心させるという涙もの。 ほかにも、藩を守るためにいいように使い回され殺されてしまう人など、現代社会では命のやりとりはないけれど。 命を名誉や地位や富に置き換えれば、現代社会をよく観察している小説なのだ。 それでも、この本に出てくる8人の剣豪は、人生を後悔しない。 うーーん、ほれぼれする。 | ||||
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数々の秘剣の呼称を各作品の題名に付け、その剣技の妙と共に男女の機微を描いた魅力溢れる短編集。特にヒロインの描写が玄妙を極め、剣技が霞む程。旧来の剣豪小説の枠をはみ出した意欲作と言える。秘剣の呼称を「邪剣」、「臆病剣」などと敢えてネガティヴに付けている所も心憎い。 「邪剣竜尾返し」は古代の歌垣を思わせる幻想的な冒頭から始まり、主人公の剣敵の妻の真意を中心として虚実が曖昧模糊としたまま物語が終ると言う奇譚。「臆病剣松風」は「たそがれ清兵衛」を思わせる内容で、ホノボノとした夫婦愛が微笑ましい。「暗殺剣虎ノ眼」は一見平凡な藩の権力闘争と見せかけて、結末でヒロインと読者を闇に落とす手法が卓抜。「必死剣鳥刺し」は主人公の過酷な運命と対比するかのような結末のヒロインの明るさと逞しさが物語に救いを与えている。「隠し剣鬼ノ爪」は木目細かい自然描写を背景に、秘剣の意外な用途、妖艶な美女の悲哀、純情な娘の可憐さが一体となって描かれた秀作。「女人剣さざ波」は既読だったが、何度読んでもヒロインの一途さと健気さに胸が熱くなる傑作。「悲運剣芦刈り」は男女の業の深さを扱ったものだが、秘剣の運命以外はやや平凡か。「宿命剣鬼走り」は二人の藩士と、二人が想いを寄せる尼の数十年に渡る宿縁をミニ大河ドラマ風に描いた異色作。 迫力ある剣技と深遠な女性心理と言う男性にとって魅力的な二大テーマを巧妙に織り交ぜて描いた時代小説の傑作短編集。 | ||||
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