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アムリタ
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アムリタの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全45件 21~40 2/3ページ
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よしもと(吉本)ばななさんの作品には、すべて繊細さの極みが描かれていると思う。 作品を読むと、作者自身がどれだけ繊細な感性を持っているかがわかる。 それは、読み手である私自身もそうであるからだろう。 それほど繊細でない人が読むと、ただ不思議な雰囲気の、何が言いたいのかわからない小説に思えるかもしれない。 この小説を読もうと思っている方は、ぜひこの新潮文庫版「アムリタ」を手にとって欲しい。 「文庫版あとがき」には、よしもとさんがこの小説を書いていた時のバックグラウンドで、どれだけ心が沈んでいたかということ、そしてそういった心を救ってくれるのは、日常のひとつひとつの小さなことであると書いている。 私自身、この小説に書かれている主人公の思っていることにとても共感した。 ここには、繊細な人間によって描かれた、繊細な人間の日々おきる出来事に対する感じ方が書かれている。 「共感」することで、自分の心にある暗い部分が慰められ、希望にさえ変わるのだ。 | ||||
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「そして今の彼にとって、あの夜以来、あて名は私でしかありえない、そんな気がする」 ⇒こういう台詞が散見され、気持ち悪く感じ、物語に入っていけませんでした。 「すべて忘れて尊敬してしまうような才能、それは彼女の笑顔だった。…(中略)…その笑顔は欠点のすべてを帳消しにするくらい、人の胸を打った。」 ⇒ものすごく上から目線だなぁと思って読みました。どれだけこの人(著者、主人公)は自分に自信を持っているのだろう、と。 本には合う・合わないがあると思いますが、私には合わなかったです。 「死んだ父はまあまあ金持ちだった。私は、お金があることを、こうして遊んで暮らせることを、どうにかしてうまくかっこよく思えるような生き方をずっと考えていた時期があったような気がする。」 ⇒思わず、これはよしもとばななさんご本人の投影だろう、と感じてしまう文です。 一度そう感じると、物語に集中できません。 『アムリタ』に限らず『TSUGUMI』などほかの作品でもそうですが、よしもとばななさんにはこの傾向が強いです。 作品のあとがきを読んでも思うことですが、書き手である自分自身と物語の登場人物とがべったりとくっついた印象を受けます。 無論、よしもとばななさんの経歴等を全く知らずに読む方にとっては、これは問題にならないかもしれませんし、むしろそのことが、よしもとばななさんの作品を好む方にとっての魅力の一つになっているのかもしれません。 結局は感覚の問題なんでしょうね。 人気作家さんの作品が必ずしも素晴らしいものではないということを再認識させられた一冊でした。 | ||||
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非常に自足した小説だという印象を受けた。 内容は、常識的には疑わしいオカルトなものとも言える。だがおそらく、分からない世界に対して第六感的に通信するというのは自足した表現として適切でもあるのだ。 作者自身も、これは稚拙だと言っている。意味不明なことも多い現実世界に理性的に頭を突っ込めば、多分こんなに自足は出来ないのでないか。 それが出来ればもっとすごい作品になったろうが、これはこれで完成しているのでいいのだろう。 取材して理性的になると、より責任も増すだろうから。 最後の方は少し感情が浮きすぎているようにも思えるが、不快ではないので全体的には好きになれる作品だった。 | ||||
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「アムリタ」という話ではなく、 私は「吉本ばなな」が好きなんだろうな、と思いました。 生きることはごくごくと水を飲むようなもの。 「異常な日常」を設定に、「日常を営む奇跡」をうたった物語。 わたしたちには無意識のうちに、刻まれていく記憶がある。 思い出さないだけで、記憶は生き続ける。死ぬまで。 人はいろんなことを考え、いろんなことを経験し、 なんだか難しい顔をしながら生きていくけど 結局は凡人も超能力者も、誰もが 食べたり、寝たり、お風呂に入ったりして生きていき、 そして案外と タクシーの運転手さんとの会話で、人の心は晴れたりもする。 吉本ばななが描いたのは、そんな「日常のもつ力」でした。 主人公は母と、義弟と、母の友人と、いとこの5人の同居暮らし。 父と妹を亡くし、主人公は記憶をなくし、弟は不思議な力を手にする。 「半分死んでいる」主人公は、「生きること」の幸福を感じとっていく。 少しだけスーパーナチュラルな要素がはいりますが、 それはあくまで設定材料なだけで、 作者が伝えたいことは そんな表面的なことではないので、私はあまり気になりませんでした* | ||||
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読書中、私は沢山のぺージにしおりをはさんだ。 あとでメモしておこうと思って。 あとがきには、とても辛い時期に書いた作品だとあった。 わかると思った。 人の死や生きることや生き方について、何度も何度もいろんな言葉で書かれていた。 妹を失い、頭を打って記憶を失い、また思い出し、海外へ行ったり・・・妹の恋人や父の違う弟、海外で出会う人々、イトコや母親の友達と同居したりと、たっくさんの素敵な人達が出てくる。 でもそんなに多くのことは語っていない。ただただ、生きようとする本。 | ||||
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一緒に住んでいる人達との 関係はどこか複雑で不思議で 非日常的な出来事が起きている。 だけどすんなり読み込めて すごく心に残っていく。 自然が感じられるんだけど 壮大に描かれているって感じ ではなく.どこか暗く不安な面も 不思議な作品だが.あたしにとって ときどき読み返したくなる一冊 | ||||
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高校時代、図書室で上・下を一気に読み、人生の選択にもがいていた私の心を癒してくれました。 この本にあのタイミングで出会えたことに感謝しています。 人生を豊かにする要素が詰まっている本なので、多くの方に読んで欲しいです。 | ||||
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私にとって、下巻は上巻より印象に残るシーンが多かったです。 確かに話があちこち飛び出してたりして読みにくいなと思う人はいると思いますが。 主人公、弟、明日にも遠くに旅立つ友人と、その元恋人であり新しい友人との、最後の晩餐でハイになってしまう気分。その帰りの車で眠ってていいよと言われた弟が発する「もったいないからいい」という台詞。 その夜、旅立つ友達が主人公の夢の中に別れを告げに来て「ありがとう。どこにいても君達の事が大好きだ。」という台詞。 すべて心に染みてきます。 私が生きてきたなかで、言葉にできなかったもの、言葉にすると失われてしまう気がするものが、この物語に詰まっています。 | ||||
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何かが欠損してるからこそ(例えば家族だったり記憶だったり) 人生はより深みを増すようなもちろん苦しみも生まれるけれど、 それが人生であると教えられた気がした。 下は不思議な力や、オカルトティックな物が登場したが、 それがとてもリアルに感じれたのは、作者の力量か。 とにかく終わりに近づくにつればななワールドにどっぷりはまり、 最後には魂が開放されたような気分になりました。 最初はとっつきにくいけれど、気がつけばどっぷりハマってしまう、 そんなばななさんの作品には、毎回心が浄化されるような気がします | ||||
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上巻よりもさらに不思議さが増し、話の密度が濃くなった感じです。 読み終わった後、ただただボーッとしてしまいます。 私の印象に残っているエピソードは、 頭を打ち記憶を無くした主人公の朔美が あることをきっかけとして 一気に記憶を取り戻していくところ。描写が素晴らしかった。 人生は、とどまることなく流れていくものなんだなぁと、ただただ強く思った。 深すぎて、はっきりと伝えたいことは分からなかったけど、それこそが吉本ばななだなぁと思った。 この本は、頭で考えるよりも、心で感じながら読むものだと思う。 | ||||
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今回、久しぶりにまた読んでみました。 吉本ばななさんの作品が好きで、 初めて読んだのが「哀しい予感」で、 「アムリタ」もばななさんを知って初期の段階で読んだ記憶があります。 ばななさんの作品に多くある「生と死」が大きなテーマになっていると思います。 頭を打ったことにより以前の自分が実体として感じられない主人公。 妹の死。ある日弟が授かった不思議な能力。などなど… 非現実的であり、現実的なストーリーが淡々と進んでいき、単純に物語に引き込まれます。 上巻では、サイパン旅行の途中までが描かれてます。 ばななさん独特の情景描写は、 読んでいるだけで目の前に情景を思い浮かべることが出来る。 私はいつもそこにばななさんの魅力をとても感じます。 | ||||
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おかるてぃっくな方向へ突き進んでいった小説。ふわふわしてて何となくとらえどころがないし、著者も自分で把握できてないんじゃないのかな、とすら思えた。いや、もちろん面白いことは面白いんだけど。たとえば、キッチンなどの傑作と比べると?って感じで。こんなに無理やりオカルトな方向に持っていく必要があったのかなぁ、と。 エピローグはよかったです。最後に某キャラが浮気した、ってのが上手いなぁって気がした。それによって、双方の魅力が引き立つ。やっぱり技術は一流なんだなぁと。 | ||||
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設定的にかなり暗いはずなのに、それが全然暗く感じられない。そして、その暗く感じられないのを嫌悪する気持ちが全然わかないという、すごい小説。 主人公は前向きに能天気に生きているように見えて、時々めちゃくちゃ寂しくなったり息苦しくなったりする。それと、家族を通した癒しを追求する小説なのかな、と上巻を読んだ感想。 ただ、スーパーナチュラル的なことがやたらと出てきてちょっと?な感じ。 | ||||
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長編でありながら ときどき 無性に読みたくなる作品。 全体に流れる 不思議で優しい雰囲気と 自然と心の描写は、 読むものに 癒しをあたえてくれます。 日常の中に いろんな非日常な事件が起きるのだけど すんなり読ませてくれるあたりが ばななの文才なのでしょう。 私が この世で一番好きな小説。 大切なコトを教えてくれる 日常を描いた作品です☆ | ||||
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読み始めはなかなか面白いと思ったのですが、弟に不思議な変化が出てきた あたりから、なんだか置いてきぼりを食ったような気持ちになりました。 登場人物の言動に共感できなくて、上巻で読むのを断念・・・。 吉本さん独特の世界を楽しむことができませんでした。 | ||||
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かなり夜型。という冒頭の主人公の言葉に、読み始めかなり引き込まれました。これは中々面白そうだ、と。 案の定読み進んでいくうちに、風変わりな家族関係など淡々と描かれていて、常識的でないところが、とても面白かったです。 タバコを吸う母。弟のことをお前と呼ぶ主人公。 ばななさん作品は、下手に他人に良く思われようとしていないところが、とても好きです。 もちろんそれだけではなく、人の内面的な所を深く掘り下げている作品だと思います。 人は容器にすぎないんだと、妹の恋人だった竜一郎が主人公を抱きしめるシーンでは、記憶を取り戻した主人公の中に何かを(私は希望と解釈しました)見出したんだなと思い、読んでいて胸が熱くなりました。 | ||||
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アムリタとは神様が飲む水という意味だそうです。題名通り神秘的な話でし た。予知能力やテレパシーなど特殊な能力を持った人たちが登場します。と 言ってもよくありがちな超能力を題材にしたオカルト映画のようなストーリー ではありません。主人公たちは、そのような能力をコントロールできないでた だ感じとるだけです。親しい人が危機に接しているのを察知したり、死んだ人 の魂を感じとったりします。 人の心は外からはわかりません。でも、この本を読んで心も目や鼻のように外 から感じとれるのでないかと考えさせられました。心は内側にあると同時に外 側にもあり、一人の人間を形成しているんだと認識させられました。人には水 が必要なように心にも水のようなものが欠かせなくそれが「アムリタ」なのか と思いました。 | ||||
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読み終わると、ただただ幸せな気持ちになれた。 頭を打って記憶を失くした主人公・朔美に訪れる不思議な人々との出会い。 その出会いを通して、今まで見過ごしていた大切なことに気付いていく。 弟をとても愛しているということ、不思議な構成の家族を愛しく思っていること、 死んだ妹のこと、父親のこと、友人のこと、サイパンに住む人たちのこと、 恋人のこと、美しい自然がただそこにあるということ、 そして自分が自分であるということ・・・・・・・・・・ 最も幸せな人とは、当たり前に感じられることに幸せを見出せる人なのではないかと思う。 この物語を読み終わった後、私が私であること、家族が家族であること、友人が友人であること、一日が始まり終わっていくことが、 なんだかとても素晴らしく思えて、幸せな気持ちになれた。 いつか私の人生にも終わりが来る。 でもそれは、決して哀しいことなんかではない。 人類が地球上に現れた時から、ずっと繰り返されてきたことだから。 Mr.Childrenの『HERO』という曲を聴いた時のような、そんな優しい気持ちになれた。 ありがとう。 | ||||
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理解しようと思えば思うほど、無理だと思う話でした。 おそらく、理解できなくても良いのだと思います。 残念ながらあまりわくわくして読むことができませんでした。 でも、上巻は良かったです。下巻の途中から話が飛び出して、 最後の方はちょっとはちゃめちゃでした。 宗教とか霊とか死とか。 いろいろなメッセージが盛り込まれすぎていた気もします。 不思議な物語です。 | ||||
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自分に起きている事をじっかんできない主人公と聞こえないはずの声が聞こえてくる弟。二人が悩んだり助け合ったりしていく姿に、人とはこうあるべきなんだと思える。登場人物全員の言葉に重みがあって、作者の考えがいろんな事を通して伝わってくる。私は何かに悩んでいる時は必ずばななさんの作品を読みます。今の私の中にはばななさんの考えがたくさん組み込まれています。 | ||||
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