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銀花の蔵
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銀花の蔵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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銀花の父親である山尾尚孝は、画家を目指していたが芽が出ず、家業の醤油蔵を継ぐことになった。尚孝には醤油蔵を切り盛りするスキルはなく、母親の美乃里は万引き癖があり役に立たない。母親の万引き癖のせいで友人から絶好され、一人で生きていく。尚孝は死亡し、美乃里もあっけなく病死する。醤油蔵は、尚孝の母である多鶴子とやっていくことになる。 物語は、銀花の幼少期から老女になるまでの長い期間の女性たちの人生を描く。子孫が家業を継ぐという習わしの中で、生きてきた山尾家。当主にしか見えないと伝えられている座敷童の謎、蔵の改修時に出てきた人骨の謎など、家出した家族、死んでいった人々、育てられた人々、様々な人間関係があり、その中で銀花がいかに生き抜いてきたかを物語る。外部からみたら祟られているかのような山尾家の醤油蔵であるが、内部もなかなかのもの。感情と人間関係の渦巻きがすさまじい。 | ||||
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ファンタジーだと思って読めば、あり、なんだと思うが、ところどころ、現実的にひっかかる箇所が多く、気になってしまった。 そんなにうまい具合に、実の子が生まれず、他人の子供を育てる偶然が、連鎖するか?とか。 また、銀花の父と母の関係は、同情で、銀花と夫の関係は本当の男女の愛情、と書かれている部分もかなり謎。 血もつながらない自分以外の男性の子供を赤ん坊から育てる、って、同情だけでは無理だと思う。 また、銀花の年齢が1つしか違わない叔母の桜子も、3歳まで実家頼らず双子を育てるなんて、相当大変なこと。ネグレストする女性はたくさんいるが、ネグレストだったら、双子を3歳までなんて、絶対に育てられない。 産んですぐに実家に預けたとか、自分の代わりに夫とその家族が育ててたとかなら、わかるけれど。 それなのに、母親失格、みたいな書かれ方に、どうもついていけなかった。 また、銀花と夫の関係も、本当の愛情というよりも、そもそも、桜子からの暗示と、それ以外の男性を見た事がないことからくるとんでもない思い込み、とも取れ(相手に受け入れられなかったら単なる思い込みの激しいストーカーでしかない)、そこまで、素晴らしい家族愛、が書かれてるとは思えない。 他にも柿は、小柄な老人だとしても、男性が登って手、もいだりできない庭木だと思う。剪定鋏がいるし、ハサミ持って木に登るとか、毎年やってて、熟練というなら、まだしも、初めて登る設定で、感動的な部分なのかもしれないが、リアリティ的に、どうにも感情移入ができなかった。 ただ読みやすい作品ではあり、前半部分が、かなり冗長で説明的な感じを我慢して読み進めれば最後まで一気読みはできる。設定も内容も全てファンタジーだと捉えれば、楽しめる。 いっそ、文化住宅だの、関西と奈良だ、少年院だのという、特定の実在の物を交えず、全て創作、架空にすれば、もっと楽しめたのかもしれない。とはいえ、ここまで、高評価ばかりというのは、個人的には謎である。 | ||||
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