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潮鳴り
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潮鳴りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.47pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全36件 1~20 1/2ページ
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葉室麟さんの作品は、『蛍草』からはじめました。歴史物よりも、『時代小説』の方が、より作者の狙いやテーマがくっきりしますね。 歴史物だと制約があるからでしょうか。 こちらの『話』は、あえて言い切ってしまえば、『誠実』に生きることを描いています。 ところで、葉室麟さんの作品は、後味が良いですね。読後に、爽快感で心が満たされます。 | ||||
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山本周五郎の「樅木は残った」のように陰謀と戦うスリル感と素直に感動の涙が流せるストーリー、作者の思いがとても良く伝わる秀作だと思います。途中から非常にページをめくる手が止まらないように引き込まれて読みました。二度目に咲く花がなぜより美しいのか など 名文も多々あり。 | ||||
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やはり葉室文学は素晴らしいなと再確認出来た。 | ||||
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生きる上でのひたむきさの大切さを教えてくれます | ||||
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葉室さんの作品は何冊も読んでいます。 こちらもやはり良かったです。 好みの事でしょうが、 あまり国の政情、藩の政情が濃く書かれるより 読み易かったです。 | ||||
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時代劇に出てくるような物語。 でもこの物語で一度時代の波に翻弄されてどちらかと言うと負け組の人たちが、ある出来事に心を惹かれ力を合わせて向かっていく。 一度失敗した人たちは反省し、ある意味他人の苦しみがわかるからお互いに惹かれ、あまりにも横暴な暴君たちに立ち向かう。 一度負け組の人間が気持ちを改めやり直すことはかんたんなことでなく、強い意志を持ち粘り強く生きる姿に感動する事のできるいい物語だと思いました。 潮鳴りの音も自分を悔いて聞く時と、相手を思い前に向かって聞くときでは随分と違う音に感じるんだろうな。 私は海が好きだから海に行ったときには潮鳴りを聞きながら自分の物語を作り上げていこう。 ああ ああ ああ ああ ああ ああ ああ ああ あ あ あ あ あ あ | ||||
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「ひとはおのれの思いにのみ生きるのではなく、 ひとの思いをも生きる。」 という最終章の一行が心に強く残ります。なにかを成すには命を捨てる覚悟が ないと相手を動かすことはできない、自分も廻りも引き摺り廻して中吊に苦しめて しまう。「覚悟」とはなにかを考えさせてくれる本。 | ||||
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蜩の記ラスト1ページで泣きました。それで羽根藩シリーズを購入。いつも通りの武士の道、支える女性、葉室さんらしい作品でおもしろかったです。おすすめです。 | ||||
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本は読むものです、下らないマニュアルどうりの質問は止めましょう!!!!!! | ||||
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主人公は、伊吹櫂蔵。 以前のしくじりにより、 現在は漁師小屋で「襤褸蔵」と 呼ばれて暮らしている。 櫂蔵は、切腹した弟の雪辱を晴らすため、 藩ぐるみの陰謀に立ち向かう。 様々な困難や嫌がらせにも屈せず、 櫂蔵は真実を明らかにしようと奔走する。 「解説」にもあるが、 この作品は、再生の物語。 登場人物たちの言葉が、心に沁みた。 自分も櫂蔵のごとくありたいと、 強く思った。 | ||||
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この作家を大変気に入ったようです。素晴らしい作家にまた出逢えて良かったです。感謝いたします。 | ||||
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自宅のベットで寝っ転がって読んでいましたが、もし場所が電車の中だったり図書館だったり喫茶店だったりしたらおいおい泣く姿を他人様に見せつけるところでした。こういう物語には弱いです。 悲しいシーンもありますが物語はうまく爽やかな読後感が残るように仕上がっています。おすすめです。 | ||||
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蜩ノ記とまた違ったむなしさがあります。読み始めはそれほどではなかったのですが、読み進めるうちにどんどん引き込まれていきます。地方の貧乏藩の悲哀がじわじわ伝わってきます。読み進めるほど弟のひたむきさがジンときます。お勧めできる一冊です。 | ||||
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葉室麟さん蜩ノ記を読んで2作目。味わい深い作品です。 66歳で亡くなられたのが惜しいですね。多作の疲労もおありだったと思います。 合掌 | ||||
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なんにせよ、かつて腕があったが、極端に落ちぶれた男が再生していく話は格好よく感動的だ。 よくある筋ではあるが、これもその類の話。ちょんまげを結ってた時代は、ある意味日本の中で権力争いの内戦が頻発していた時代。 あっというまに、陰謀に巻き込まれて腹を切らされる。女性は女性で性差別が半端ない。 しかし、不思議と人間の内面の美はこういった時代のほうが、輝いている。 ヒロインの女性のひたむきさと、だからこそ起こった悲劇が悲しすぎた。 | ||||
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心に残るいい作品です。人からの温かい想いをしっかりと受け止め、自らを捨て利己から利他へ 再生していく生きざまに感動しました。 失ったものがとても大きいだけに例え願いがかなったとしても苦しく悲しいのでしょう。でも人 とはそういうものなのかもしれません。そのせつなさ、寂寥感を絶妙に描くのが作者の真骨頂の ように思います。人に対する温かさと一方で突き放した冷たさ。確かに世の中そうはうまくいか ないもの。でもどう受け止めるかはその人次第なのでしょう。そんなことを感じた作品でした。 | ||||
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葉室麟に駄作なし。読み始めると止められない面白さがある。人生の覚悟を静かに考えさせる。藤沢周平の海鳴りと比較して読むと面白い。 | ||||
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一読後暫くして再度読んでみたが、やはり何かが違う。 「秋月記」や「蜩の記」、そして「橘花抄」、「川あかり」の辺りまでは、藤沢さん亡き今、数少ない読みたい時代小説作家のひとりであったのだが、「おもかげ橋」辺りから違和感が強くなり始め、「さわらびの譜」、「陽炎の門」、そして本書と、何か違う作家の作品のような印象だ。 原因は感覚的なものなので言葉にしずらいが、登場人物がある意味で魅力的でないことや、言い方は悪いが文体が定期的に刊行されている安物時代小説のように感じられる点だろうか・・・。 ここでの評価は高いようだが、個人的には葉室さんの時代小説はもう読むことはないかも・・・。 乙川さんの長編時代小説を心待ちにしてるのだが・・・。 | ||||
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豊後羽根(うね)藩士・伊吹櫂蔵は26歳。勘定方としての役目をしくじり、お役御免となった身だ。だが、家督を譲った腹違いの弟で新田開発奉行並・新五郎がさる事情から自害して果てた後、櫂蔵はその役職に突然抜擢されることになる。やがて、弟・新五郎が腹を切った一件の背後には藩の上層部の裏切りがあったことが見えてくる…。 --------------------------- 葉室麟の直木賞受賞作『蜩ノ記』と同じく、九州の架空の地・羽根藩を舞台にした時代小説です。今夏たまさかその『蜩の記』を楽しく読み、この姉妹編にも手を伸ばしてみました。 『潮鳴り』は様々な読み方ができる小説だといえます。 新五郎自害の背後に商人同士の争いが見え隠れする経済陰謀小説として。 主人公・櫂蔵と奇縁で結ばれた女お芳との情愛小説として。 櫂蔵の義母・染子とお芳の嫁姑小説として。 櫂蔵をめぐる同僚との確執・和解そして団結の友愛小説として。 そしてなんといっても、かつてお役御免となり、一時は襤褸(ぼろ)蔵とまで蔑まれるほどに落ちぶれた櫂蔵の、敗者復活をかけた人間ドラマとしてさわやかな読後感を与えてくれます。この物語の中にさりげなくもキラリと光る言葉の数々をみつけました。そのいくつかを掬ってみようと思います。 「生きていくことの意味は金儲けにあるのではなく、この世の美しさを味わうことにあるのではないか」(29頁) 「落ちた花は二度と咲かぬという世の道理に、抗ってやろうと思う」(88頁) 「いっそ死んでしまえば楽だと何度思ったことか。でも、死んだらそんな許せない自分を一番たやすく許すことになってしまいます。そう思うと、生きるしかない」(225頁) 「わたしたちにとって一番辛いのは、昔のことを忘れられずに、ずっと引きずって生きていくことだと思います。思い出したくないことが頭から離れない、そんな毎日を偲び続けることほど辛い生き方はありません」(225頁) 「昔のことなど忘れなさい。女子は昔など脱ぎ捨てて生きるのです」(300頁) 「二度目に咲く花は、きっと美しかろうと存じます。最初の花はその美しさも知らず漫然と咲きますが、二度目の花は苦しみや悲しみを乗り越え、かくありたいと願って咲くからでございます」(306頁) 藩の財政を巻き込んだ事態の収拾の次第を描く後段は、やや短兵急な気もしなくはありません。しかしそれでも主人公と彼をとりまく人々の情の深さに幾度もほろりとさせられたのは事実です。お芳の健気さ、同僚藩士たちの粋、義母・染子の武家の女子としての矜持などなど、清々しい物語を演出する役者たちがそろった時代小説でした。 | ||||
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『蜩ノ記』に続くく羽根藩シリーズ第二弾と銘打ってあるが、話はまったく別物。ただ、羽根藩というのは藩主には恵まれなかった藩だと思えるが、お話のテーマは「一度落ちた花は再び咲かぬ」かどうかというところだが、、『蜩ノ記』よりよほど、素直で泣ける作品になっています。 文武ともに優れ、俊英と謳われた豊後羽根藩の伊吹櫂蔵は、役目をしくじりお役御免、いまや漁師小屋で〈襤褸蔵〉と呼ばれる無頼暮らし。ところが、ある日、家督を譲った弟が切腹。遺書から借銀を巡る藩の裏切りが原因と知る。直後、なぜか藩から出仕を促された櫂蔵は、弟の無念を晴らすべく城に上がるが、そこで見たのは藩「の特産品、明礬(ミョウバン)をめぐる勘定奉行たちの陰謀だった・・・。 櫂蔵は無頼時代に知り合った一杯飲み屋の女、お芳を女中として連れて実家にもどるのだが、その櫂蔵とお芳に、継母の染子はずいぶんと辛くあたるのだが、その染子がいい。 櫂蔵を陥れるために、襲われ、自ら死を選らんだお芳の仇を討とうと飛び出そうとする櫂蔵にビンタを食らわし、 -----------------------------<以下、引用>---------------------------------------- 「お芳が何のために自ら命を絶ったとお思いか。そなたがなそうとしていることを妨げたくなかったからではありませぬか。(中略)お芳という女子ひとりを守り切れなかっただけでなく、その心も生かそうとせぬとは、それでも武士ですか」 -----------------------------<引用ここまで>---------------------------------------- と叱責するシーンはしびれますね。 また、作品の最後のほうで言う、櫂蔵の次の言葉は泣かせます。 -----------------------------<以下、引用>---------------------------------------- 「ただ、二度目に咲く花は、きっと美しかろうと存じます。最初に花はその美しさも知らずに漫然と咲きますが、二度目の花は苦しみや悲しみを乗り越え、かくありたいと願って咲くからでございます」 「ようやくわたしにもわかったのです。ひとはおのれの思いにのみ生きるのではなく、ひとの思いをも生きるのだと」 -----------------------------<引用ここまで>---------------------------------------- わたしの中では、葉室作品を好きな順に並べると、『川明かり』、『潮鳴り』、『蜩ノ記』となります。 | ||||
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