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エロ事師たち
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エロ事師たちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 1~20 1/2ページ
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ひたむきに生きる人間のエネルギーと命の儚さや人生の哀しみが描かれてはいるが、野坂特有の文体でなければならないかと言われるとそうでもなく。『火垂るの墓』には到底及ばない作品だ。 | ||||
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半年ほど前にクドカンのTVドラマで「不適切にもほどがある」が話題になりましたが、この作品はそんなレベルをはるかに超えて不適切にもほどがある作品です。 今の時代では、決して書くこともできず、成り立ち得ない、その意味では傑出して特異な文学作品と言えるでしょう。 ただ私には、この作品で描かれている女性たちが本当にリアルな「おんな」の姿なのか、疑問に感じています。 昭和な時代の男たちが思い込んでいた、「おんな」に関する自分勝手な(やったもん勝ち)ファンタジーであるように思えます。 しかし映画「火垂るの墓」の原作者が同じく野坂昭如というのも、世の中一筋縄では理解しがたいものだと考えさせられます。 | ||||
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・昔の人がどんな環境でエロ事を販売していたのかが体感でき、作品製作のために社会の影で奔走する姿が面白い。読後感がすっきりする。 | ||||
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粗悪品が届いて返品後、再度注文した本も汚かった。 本の内容は悪くないが本自体が汚いのであれば全体として星一つです。 | ||||
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・織田作之助から野坂昭如に繋がり、この小説を読み始めました。文字に移された大阪弁は、織田作之助のほうが読みやすいです。 ・昭和30年代くらいのまだポルノという言葉が一般的でなかった時代の物語です。登場人物たちそれぞれの戦争体験が点描されながら、当時の「エロ、グロ、ナンセンス」の話が展開していきます。空襲で死んだ主人公の母親の亡骸の描写が忘れられません。 | ||||
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映画(今村昌平監督の)より、より面白い原作。読まなきゃ地獄、読んだら極楽❗浮き世の嫌なしがらみが、読み解ける。 | ||||
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日活ロマンポルノに感じる哀愁と似ていた。 大阪弁のもつ独特のユーモアとリズムに乗って、エロ事師たちの奇妙な生態が語られる。 澁澤龍彦の解説は、やや文学的価値に偏り過ぎており、娯楽小説としても充分に楽しめる。 エロくて、深くて、ちょっとドキリとする作品である。 やはり野坂昭如とは、ただ者ではなかったのだ。 男の情けなさが浮き彫り鳴った作品である。 エロテープに始まるエロ事師たちのさまざまな仕事が、いまでは、すべてネットでどうにでもなるものなのだが、 こうしたことは、裏社会だった時代の方が妄想力も増していたに違いない。そんな、昭和の思い出もたくさん詰まっている。 | ||||
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語り口調の長編小説である。猥褻物陳列の罪をすれすれに掻い潜り辛うじて生きているエロ事師たち。何を生甲斐にして生きているのか?それはある種の反抗心(法律の性表現の制限又は規制に対する)とかを誇りにしつつブルーフィルムの制作に命を燃やして生きている種族の物語なのだ。表現の自由とかいろいろあるのだろう。細部に至っては忘れてしまっているが、たつ吉?だったかブルーフィルムを制作していた男が、心筋梗塞かで死んでしまう。そこで仲間が集まって、弔い麻雀をやるのであった。 この作品のだいぶ後になって「テロテロ」を読んだ。 | ||||
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昭和っぽい面白さ。 | ||||
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入院中に読みました。 すごくコメディタッチで面白いです。 火垂るの墓の作者とは思えない、映画監督を殴った本領発揮の力作! 現代の視点から見ても面白いです! | ||||
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日本きっての論理学者・野矢茂樹(ヴィトゲンシュタイン研究の泰斗)の エッセー「半歩遅れの読書術」にこの小説が出てくる。高校生の時に読んで すっかりはまったらしい。はまった理由は、 〇 文体(大阪弁をまじえたとぐろをまくようなリズム) 〇 無頼に混ざったセンチメンタルな香り だと自己分析されているが、論理学者をとりこにしてしまう野坂昭如の 小説の論理展開もすごい。 この小説で野坂は性(エロス)の不思議さについて多くのアイロニーを交えて 挑戦している。主人公のエロ事師たちのいろんな仕掛けも面白いが私はそれに ひっかかる(あるいは自ら飛び込んでくる)お客さんたちの描写に釘付けになる。 例えば、お客さんたちは、こう描かれている。 ・・親代々の小商い受けつぎ、どういうわけか申し合わせた如くいずこも がみつい女房に、禿頭尻に敷かれる手合いばかり、たまさかの温泉旅行が 唯一つ息抜き、そこで番頭に卑屈にたのんで手にするエロ写真は、彼等の お守りとよめた。スブやんの持参する新しいネタ眼にするやいなや、 例外なく手をわななかせて逆上し、しかも数みせるうち必ず一枚二枚を ひそかにくすねるけちな根性。・・ あ~あ、これって私自身のことじゃないか。隠し棚にあふれるエロ・ビデオ、 パソコンからはみ出しそうなエロ写真群、これらの整理もつかずいやむしろ時間と 共に増え続けている。なぜ捨てないのか。そうか、これらは私が人生をあいわたる 時の護符だからか。納得。 この本にはありとあらゆるエロ事がでてくる。エロ事師たちのあいだでも エロスの追求に関して、ヒューマニズム重視でいくか、アート(芸術)重視で いくか意見がわかれているのが面白い。アート派は、ポルノ小説、エロ写真、 AV、エロティック・イラストを追い、ヒューマニズム派は乱交パーティ開催、 売春斡旋、処女斡旋、御座敷ストリップ、ダッチワイフ、性具販売などエロエロな ことを仕掛ける。後者は時間と共に崩落し雲散霧消し、歴史に残るのは前者 (の優れた一部)のみ。諸行無常の世界である。エロ事師の職業病がインポと いうのも理解できる。 著者の文体は練れている。「すんまへん、当たりですわ、メンタンピン ドラドラのドンドンで満貫」。麻雀やりながらのオナニー初体験談義の見事さ。 野坂は作家デビュー前、雑誌『奇譚クラブ』に「戸山一彦」名義で寄稿していたと いう。そのあたりの経験がこの内容と柔らかな文体に影響しているのか。 33歳のときの処女作である。 | ||||
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序盤はおもしろいけれども読みにくい文体だなと思っていたのですが、 読み進めるうちにいつの間にかリズム感が出てきて、気づくととても読みやすくなっていました。 物語は非常にユーモアがあり、情景を思い浮かべて何度も噴き出してしまうシーンがありました。 独自の文体と強めの関西弁は読み応えのある濃厚さです。 日本の文学でもかなり重要な位置にいる作家であると読めばはっきりとわかります。 堅苦しさをぶちこわしつつもしっかりと文学性が残った文体。 町田康の文体も野坂昭如の影響を大きく受けているのがわかります。 小説の内容はノリだけでみれば滑稽な青春小説に近いものにも感じられ、とても楽しめました。 荒い言葉や下ネタは多々ありますが、そこまで下品ではなく笑ってしまうような場面ばかりです。 しかし、タイトルや装丁でだいぶ損をしているような気がします。 古臭い装丁も読み終えると親しみをもてるのですが、初めて見たときは 少し古いミステリー系の表紙のイメージで、ただのエロ小説と思っていました。 肩の凝る小説や、美文や描写の美しい小説に退屈しているかたにおすすめです。 ずっと大事に持っておきたい一冊になりました。 | ||||
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作者を知るための?良い作品だと思います。切ない思いが残りました。 | ||||
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エロ尽くし、起伏に富んだ最高で最低の物語。語り口は全編大阪弁特有のナイスバディなふくよかさと、エロを提供する側のおっさんらの萎びたおちんちんたちの対比がなんとも言えない味わい深さ。装丁の宇野亜喜良氏も、とても良い仕事してる。ビアズリー的な氏のお家芸である独特のテイストのイラストレーションを一切隠し、とっても大衆的なイメージをここでは用いているから。さすがだなと。 | ||||
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学生時代に読んで感動して忘れていましたが、やっと読み直す気になりました。 簡単にいうと悲しい性の男の悲しくもおかしい悲恋と死の話です。 野坂に言わせるまでもなく性は命の高まりです。それを商売にしながら、しかし果たせなかった義理の娘との愛情を追いかける。 そんな一途であるがゆえにおかしい人生の話が描かれています。 ネットでの性に慣れてしまった若い人にぜひ薦めたい一冊です。 | ||||
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この本は相当昔、読んだ記憶がありますが、海外の友人からたっての希望で購入したものですが、友人は内容が非常に共感できると れんらくが有りました。 | ||||
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スブヤんの最後が哀しかったなぁ〜。 でも最高に面白かったです。 | ||||
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タイトルとは似つかわない内容で、登場人物のしたたかさ、一生懸命に生きろ躍動感が、伝わってくる作品です。 また、時代背景が、私の幼少時代でもあったのが、親近感を覚え、とても楽しく拝読しました。 | ||||
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DVDの原作です。映画では表現できなかったところがよくわかりました。 | ||||
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戦後、公安の目を盗んで性の享楽を売る男たちと女たちを主人公の「スブやん」を中心に描いた物語である。 男という生き物の持つ性欲を様々な形で満たすエロ事師たちと、 エロ事師たちにすがる客たちの織り成す諧謔と哀愁が未経験の味わいであった。 性行為それ自体ではなくてエロによるプラトニックな充足に重きを置くスブやんと仲間たちの姿勢に好感が持てた。 とはいえその実践方法もかなり具体的に書いてあり、単純なエロ与太話としても面白い。 天狗のお面を使ったプレイで陰部が痒くなるとか、プロの処女屋とか、まあよくもここまで書いてくれたものだと思う。 性行為それ自体よりも、行為におよぶ場所とか状況とか、精神的な揺らぎに男はエロスを見出すものだ。 生娘と交わりたい、自然な恥じらいが見たい、変なシチュエーションで変な交わり方がしたい(その様子を見たい、撮りたい)、 といった男たちの願望に誠実に向き合うエロ事師たちには脱帽させられた。 地の文に独特の調子があり、少々取っつきづらいが「火垂るの墓」よりはだいぶ読み易い。 私の偏見だが、古典の「語り物」が現代の小説の中で蘇生したかのような印象を受けた。 | ||||
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