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小説 浅草案内



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小説 浅草案内の評価: 4.40/5点 レビュー 5件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.40pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

浅草よ、私をこのままつかまえておいておくれ。

漂泊者、半村良。
十代のおわりから東京中を流れ歩き、しまいには芦ノ湖畔のホテル暮らしから、
きまぐれのように北海道へ移り住んでしまって、そして浅草に戻ってきた。
浅草よ、私をこのままつかまえておいておくれ。そうでないと、俺はまた
あてどない漂泊の旅に出てしまうよ。

 東京下町育ちの半村良が浅草を歩く。下駄を鳴らして。背中で鐘の音を聞く。
傍観者でいるというのも、ときどきは淋しいものだ。なんとかしないと生涯
根なし草でおわってしまいそうだ。

 小説とエッセーとドキュメンタリーを足して3で割ったような雰囲気。
最初はとっつきにくい。固有名詞(名前)がごちゃごちゃ出てくるから。
イヌ、ネコの名前、その飼い主の名前。飲み屋の名前、その亭主と女将さん、
常連、幼なじみの名前。そして当然わけあり男女が何組も登場、その名前。
ごちゃごちゃ。かんにんして。頭が混乱。
この名前たちに慣れたころ、やっとまったりした半村ワールドに入れる。
人生の機微にふれることの大切さや浅草(=半村)の寂しさが、じんわりと
伝わってくる。
小説浅草案内 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:小説浅草案内 (新潮文庫)より
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