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夏へのトンネル、さよならの出口
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夏へのトンネル、さよならの出口の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全45件 41~45 3/3ページ
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予想通り田舎でボーイがガールとミーツします。 全体を通して雰囲気がいいですね。 ストーリーも斬新さや意外性は全くないですが個人的には好きです。 文章は主人公の一人称形式で書かれていますが、堅すぎず柔らかすぎず好みでした。 ハヤカワ文庫JAが嫌いでなければ読むことをおすすめします。 いくつか気になった点もありますがそこはまあよくあることなのでいいとして 大事なシーンで時間の計算が間違っているような・・・? 合っているのだとしても瞬間的にそれを把握したのなら冷静すぎるような。 何はともあれ、どこかに本当にウラシマトンネルがあるのならすぐにでも入りに行きたいですね。 | ||||
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ガガガ文庫でW受賞した作品ということで買って読んでみた 感想としては内容は文句はなしだった。1巻完結型だから物語のテンポが急に早くなったところもあったけど、特にここがダメっていうところはなかった。しいていうなら川崎と加賀をもう少し掘り下げてほしかったかな、まあそれやるとダレそうだからしょうがないと思うけど ただ一つ言いたいのはこれははたしてライトノベルと呼べるのだろうか。個人の価値観から言わせてもらうとライトノベルというのは文中に挟まれる挿絵を加味して読む物だと思ってる。この作品は挿絵はあるけれど、ある場所が章の変わり目にしかないのだ。個人としては花城の赤く照れた顔や、夏祭りの私服姿などのいわゆる萌え絵を見ながら読みたかった。 小説の内容としてはほぼ満点だが、ライトノベルのしての評価と言われればワンランク落とさざる得ないかな(上から目線で申し訳ないが)。 最後に、この本を買おうと思っている人は自分がライトノベルになにを求めて買っているかをよく考えてから購入した方がいい。個人としてはライトノベルは挿絵も大事だがそれ以上に内容を重視するタイプだから満足できたが、ほかの人なら最悪読み終わった後に「こんなのラノベじゃねぇ!!」とか思うかもしれないからね。まあそんなこと思ってもお金は戻ってこないからね。 え?買ったけど不満だったからお金を取り戻したい?じゃあ俺と一緒にウラシマトンネル入ろうよ | ||||
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ライトノベルが少なく、児童文学で育った私にはツボな作品でした。そして児童文学で「トムは真夜中の庭で」が好きな私は、時間をこえての話は好み。ティーンエイジの心の揺れという点では「目覚めれば魔女」あたりも連想しました。と私は好みでしたが、推薦児童図書あたりにありそうな話で、ライトノベルとしてはどうかなー?とは思いました。よくてメディアワークス文庫じゃないかと。 ふつうの少年少女ですし、大きい事件があるというわけでもない。キャラクター性娯楽性ないから、この後続きを書くというのも難しそう。「トンネル」をメインにして別の人物たちの悩みや心について描くということはできるでしょうが、それは普通に定型化されているラノベのパターンを書くより難しいでしょうし、商業的成功は難しそう。作者さんにはつらいルートだと思います。 ある意味作者さんの想いを全てぶつけたような作品でしょうから、すごく美味しかったし、できれば頑張って欲しいし、新作読んでみたいなとは思うのですが。 不思議なトンネルとボーイミーツガールの話。「望んだものが手にはいるけど、年を奪われる」という「ウラシマトンネル」の都市伝説。妹をなくし、家族が崩壊した主人公が愛していた妹を取り戻したいと願い、その不思議な霊異にふみこんでいくという物語です。 時間が関わるということでSFという評価点されていますが、私からするとこれはメルヘンかなぁ。 人のつまらない理屈とか科学の外にある魔法とか不思議なもの、それに巻き込まれる物語。「不思議」がなんであるかとか別に説明されなくてもいいんじゃないてのが私に感覚だか、そこは不満ないかなぁ。まあ私は物語は「理屈」じゃなく「感覚」が大事て信条だから。 でももし物語の続編を考えるなら、そのあたりの謎が関わる人間たちに解明されていくてのはいいかもしれない。 ナルニア国物語で、冒険した子供たちが「最後の戦い」で揃ったように。 今回は「人間側」だけでしたが、トンネルの先で人以外と化したような存在が主人公な話とかもいいかもしれないですね。 文庫という枠におさめるためか話が少し駆け足で、もう少し分量欲しかった不満はあります。川崎さんや加賀ともっと絡んでたほうが面白くなった予感も。 ちょっとネタバレになるかもしれませんが、主人公の推測で考えていたトンネルの特性ですが、 本当の実在ではなく、幻覚とか夢とかだとすると、「手にはいった」つもりで現実には存在しない状況の精神的におかしくなった人間としてまわりにみられるんじゃ・・・という恐怖も。 このへん「吸血姫・美夕」の「永遠の夢を見せてあげる」系なんじゃないかと。だとするとトンネルはかなり悪質なホラーめいたものとしても人に作用するんじゃないかな? と、自分が思ったことを作者さんに色々書いた続き出して欲しいですね。 | ||||
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小学館ライトノベル大賞史上初のW受賞で【編集担当からのおすすめ情報】に並ぶ錚々たるタイトルにかなりハードルを上げて読み始めましたが、結果的にハードルを超えるどころの話ではありませんでした。 なんて美しい物語なんだろう。 目に浮かぶだけでは無く肌で感じるほどリアルな情景描写、個性的で生き生きとした登場人物、軽妙でテンポの良い台詞回し。どれを取っても非の打ち所が無く、新人離れした技量を感じます。とくに構成の無駄の無さに驚きました。青春SFでありながらミステリーの側面もあり、すべてが繋がるラストシーンは久しぶりに小説で泣きました。 この小説を読んだ方なら理解していただけると思いますが、悲しくて泣いたわけではありません。魂を燃やすような二人の走る姿に胸を打たれ、未来への希望に溢れた出会いと別れのシーンに感動したのです。ありきたりでもいいと思います。あれだけ苦労した二人なのだから、あのラストシーンがなければあまりに救いが無い。 SF要素に関しては「時をかける少女」と同じくらいで、ハードなSFを期待される方にはたしかに物足りないかもしれません。しかしこの作品の肝はSFよりも人間ドラマにあると思います。それほど登場人物の魅力が詰まっています。 本当に素晴らしい小説でした。 この物語がたくさんの人に読まれることを願っています。 | ||||
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選評で浅井ラボが「投稿先と選評者を間違えている」と発言していたことが、購入の大きなきっかけとなった。 結論を書く。その言葉は嘘ではない。これは、新時代のライトノベルだ。 田舎町のひと夏を描いた作品だ。ボーイ・ミーツ・ガールの鉄板であり、もはや「出尽くした」ネタと言える。 しかし、作品の質は違う。新しい輝きに満ちている。全てのページに、高潔さが見て取れる。 美しい文章で描かれる登場人物の心理描写は豊かで、ページを紐解くごとに夏の風や草木の香りが立ちこめるような錯覚に私は囚われていた。 主要人物は皆、「何か」を喪失する。ちょっとした(だが、重要な)地位や、膨大な時間や、信頼関係だ。 喪失の過程で悪意に傷つけられたり、戸惑ったり、迷ったりする。こう書くと陳腐だと思われるしれない。 だが、思春期の時は、皆大抵そんなものだったのではないだろうか? 大人になるごとに年月が流れるのは早く感じるが、教室の1日は長く、濃い。 主人公は早世した妹を取り戻すために、異常な速度で時間が進行する「ウラシマトンネル」を駆けていく。 登場人物たちが喪失の果てに「何」を得たのかを、今を生きる少年少女達と、嘗て夏休みを過ごした全世代の大人に目撃をして欲しいと祈る。 | ||||
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