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ナ・バ・テア



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ナ・バ・テアの評価: 4.33/5点 レビュー 36件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.33pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全36件 21~36 2/2ページ
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No.16:
(5pt)

スイット引き込まれる。

無味、無色、無臭。
そんな感じさえ与える世界観。
言い方を代えると
非常に乾いた大陸の草原のような感じの世界観といえるかもしれない。
けれども、空中戦を描写するテンポ、話の展開のメリハリ。
どれも、理系的に計算されているような印象を与える。
頭の良い著者の世界に、すーっと引き込まれる。
このシリーズに共通する一貫した世界観が、読者に上質の楽しみを
与えてくれる。
著者に感謝。
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417
No.15:
(4pt)

空は無意味の色

 スカイ・クロラから時間をさかのぼったクサナギスイトの物語。
 空は幾分、死に近い。空戦はゲームに似ていて、死はキルドレにとって単なるゲームオーバーだ。爆音も、手に残る衝撃も、Gも匂いも吐き気も、事実ではあるが生々しさには遠い。
 キルドレたちは生や現実に感情を吐き出さない。
 子どもにとって、死は近い。まだ生の実感から遠いからだ。普通の子どもはだから死をひどく恐れる。キルドレにとっては、死も生も同じ無関心さの先にある。
 ならば何故、ティーチャは飛ぶ?ふたたびチータに戻って黒猫マークを描いた敵機に、クサナギスイトは意味より先に親近感を抱く。
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417
No.14:
(4pt)

『キルドレ』と『大人』と『子供』

『ナ・バ・テア』を読んでいて、途端にあることが判らなくなった。
彼らが言うところの、「大人」や「子供」とは何だろうか。何年ぶりかに会った親族に言われた「大人になったね。」という言葉みたいに、それは自分を子供とみて発したものなのか、額面どおり大人に発したものなのか、考えてみると判然としない。そんなどこか飲み込み難い違和感を、同じように、本作中の「大人」と「子供」という言葉にも覚えた。
原因は、おそらく「キルドレ」という概念にあるのだと思う。しかし、何を拒めば子供のままでいられるのか、何を受け入れれば大人になれるのか、現実世界でもそんなにはっきりとしたものだろうか。
「あの人は大人だ。」とか「お前は、まだ子供だな。」といった言葉を聞くたびに、そうだよな、と一旦は飲み込むものの、何を基準にそう判断しているのかは判らない。
メディアで、「働かない20代・30代」や「罪を犯した20代・30代」のことを、「いつまでも子供のままだ。」と言ったり、「ゲーム世代」とか言うことで非難する「自称大人」は、ただ単に、自分とは違う存在とみなしたいがゆえに、あまりに安易に「子供」という言葉を使ってはいないか。
「無責任な大人」と「責任感のある子供」に決定的な違いがあるとすれば、それは年齢でしかないのではないか。「無責任な大人」を「子供」とみなすことで自分の世界から排除する「自称大人」は、明確に「大人」と割り切れるものなど存在しないということを認めることで、罪を犯す者もまた、自分と同じ存在であると認めることになるということを恐れているのかもしれない。
果たして、「大人」と「子供」の境界線が曖昧になったところで、いま一度『ナ・バ・テア』を読むとき、草薙が拒む大人とは何か、子供のままでいるとはどういうことか、新しい視点が生まれるはずである。
この本を読む人は、作者の仕掛けた罠によって、一度自分の内にある先入観に囚われる。しかし、先に述べた新たな視点で、もう一度これを読み返すことで、その罠から解放されるだろう。しかし、その「解放」もまた作者の仕掛けた罠なのかもしれない。
「解放・開放」された先には、「孤独」が待っているかもしれない。それは、草薙にも、死んでいった人間(キルドレ)にも当て嵌まる。『ナ・バ・テア』。題名に込められた意味を考えたとき、ふと、得体の知れない感情が産まれた気がした。
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417
No.13:
(5pt)

エンジンがかかってきた!!私は森さんを知れてよかった。

スカイ・クロラを読んだときは、くじけそうだった・・・。でも、このナ・バ・テアは、読んでいて私も一緒に空を飛んでる気分に慣れたし、主人公の感覚に好感がもてました。
でも、ずいぶん読み進めるまでは、この主人公は一体だれ????って非常にわかりませんでした。「ところでこれは一体誰??」と思いながらいい意味のモチベーションで読み進められました。この本を読んだから絶対続きよんじゃいますよね!!
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417
No.12:
(4pt)

浮遊感のある小説

 ……そうですか、これが2巻でしたか……最初に読んじゃったよ。
 推理小説では迷走気味の森博嗣さんの他分野での作品で、以前から色々な人に薦められていたので読んでみました。
 大正解でした。
 戦闘機乗りの女性とその憧れ、目標になっている「ティーチャ」との話を軸にシンプルに、まるで読者が空を飛んでいるかのように浮遊感のある心地よい作品になっています。扱っているストーリーは生死を分けるものもあり決して軽いものではないのですが、なんとなく心地よく感じてしまいます。
 新谷かおるさんの小説版を読んだような感じ……かな。
 続けて読んでみようと思います。
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417
No.11:
(5pt)

軽やかにダンスを踊る

自分の輪郭を認識する必要はない。自分の意思と感覚だけあればいい。
愛とか家族とか優しさを載せた自分の体はとても重い。
生きていくことは荷物が増えていくことだと思っていた。
荷物を背負って生きていくのが人生だと思っていた。
何もかも振り捨てて、自由に孤独に軽やかにダンスを踊る。
そんなことができるのだろうか。
それを希むことは怖くて私にはできない。
でもクサナギが飛んでいるのはとても気持ちが良さそう。棺の中で空だけを見ている。
それだけがリアルだ。
理由も目的もないけれど飛ぶことが楽しい。
理由や目的はわからないけれど会えると嬉しい。
人を好きになったすぐの頃のような気持ちでずっといられたらいいのに。
クサナギは死ぬまでそうやっていられるのだろうか?
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417
No.10:
(4pt)

クサナギの謎 - 恋

「スカイ・クロラ」の続編であるが、時は「スカイ・クロラ」よりちょっと前。
草薙水素(クサナギスイト)の恋愛について描かれる。
恋愛といっても、彼らは企業に作られた戦闘人間。
空を飛び、殺し合い、仲間を失っても涙ひとつ見せることもなく毎日を淡々と
過ごすキルドレ。
記憶も人格も食事も少ない会話も普通の人間と同じようであるが、街にいる普
通の同年代の少年少女たちとは明らかに違う。
毎日毎日を淡々と過ごし、飛行技師、憧れのティーチャ、死に行く仲間、戦闘、
食事・・・
淡白な日常が少しずつ変化していく、それはクサナギの心境なのか、人の死か
らなのか。
早く次が知りたい、、、森博嗣の独特な文体に引き込まれ、一気に読んでしま
いました。詩のようでありながら、情景がはっきり目に浮かぶ。
個人的には「スカイ・クロラ」の方がちょっとだけ上かな、と思ってしまう。
ナ・バ・テア (中公文庫)Amazon書評・レビュー:ナ・バ・テア (中公文庫)より
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No.9:
(5pt)

『スカイ・クロラ』シリーズ第二巻!

21世紀に蘇った『かもめのジョナサン』とも云えるのではないか。
SF的なキャラクター設定を採りながらも、
本シリーズの中身は、実は純文学である。
他人を痛いまでに希求する寂しさを
大空の透明な孤高で昇華する主人公たちに
私たちが果たせない孤独の処理を託してしまう、そんな物語だ。
本書は第二巻ではあるが、
時間軸的には最初の巻にあたる。
シリーズを通した主人公、クサナギの
パイロット初期時代が描かれている。
行動でしか感情を示せないクサナギが、
クライマックスに我が身を賭け、採る行動が
今後の展開の鍵となるとともに
その行動源泉のヒリヒリとした切実さが
ピュアに沁みる巻である。
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417
No.8:
(3pt)

特徴的な作風

先に読んだ「スカイ・クロラ」シリーズ第2弾。前作に比べ、より深い世界観と新たな展開をみせるストーリー。不変と変化の混在する特徴的な著者の作風が印象的だった。
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417
No.7:
(5pt)

深紅に燃える

2004年6月25日リリース。『スカイ・クロラ』以前、草薙水素の謎の過去がストーリーの中心である。『スカイ・クロラ』に始まるシリーズは『ナ・バ・テア』、『ダウン・ツ・ヘブン』と続きWEB日記によれば後2冊続刊を出すようだ。まもなく登場するであろう新作短編集『レタス・フライ』もこの手のネーミングで成立していて、『Let Us Fly』を忠実に日本語表記していると言うつもりなのだろう。その辺が変に古式ゆかしく不可思議でもある。最後を伸ばさない英語表記も進んでいたが、今回はもっと原語に近づいているのだろう。読了してまず思ったのは、『スカイ・クロラ』や『ナ・バ・テア』をもし戦中派(こういう言葉も死語になりつつあるな(●^o^●))の飛行機乗りたちが読んだらどう感じるだろう、ということだった。森博嗣の放つ文章は実に詩的で、実に立体的だ。激しく揺れるその展開の速さにまるで自分が草薙水素の隣にいるような気がしてくる。『死』と隣り合いながら生きた『遅れなかった青年たち』の見た風景とそれは似ているのだろうか。森作品は、まずキャラクターありきだ。何体かの魅力的な要素を持ったキャラクターを適度に配置、そして当然予想される化学変化を映像化し、それを文章化するという感じがする。その辺がふつうの作家とだいぶ違う。言ってみればそれは、2次元で小説を書くのと3次元で小説を書くのとの違いだ。森博嗣のキャラクターは皆、立ち上がり動き回る。その中でも草薙水素は『純』に光っていてステキだ。(●^o^●)
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417
No.6:
(5pt)

純粋な視点。

私は前作となった「スカイ・クロラ」を読まないままにこの本を手にとりました。ディティールを明かさないままに、世界観を表現しないままに、テンポよく、難解な表現を持たず、言葉足りずだけれども、疑問は残さない。そうして淡々と戦闘機乗りの空と地上でのドラマが綴られています。それが無駄を一切消去した彼のスタンスなのか、彼の素直な描き方であったのか。ただ私にわかることは著者の独創性、作品の自由度。そして私に残ったのは爽快感。それは計算されたものであったかもしれないし、そうでなかったのかもしれません。ただただ私は、人との交流を厭い、空に思いを馳せ、そして死というものを空で眠る、という非常に詩的な解釈を持って語られる主人公、その余りにもまっすぐで、淀みのないキャラクターに惹かれていました。主人公の素直さに、最初は困惑してしまいましたが、読み進めるとともに幼いころに置いてきた大切なものを思い出したと同時に、自身が素直に生きることを忘れていたことにも気づきました。それは決してノスタルジックなものではなくて、新鮮で心地よいものです。ちょっとだけ、ほんの少しだけでも自分を変えたい方にオススメです!荘丁の美しさがとっても魅力なので、店頭で見つけたときにはぜひ手にとって見てみてください。
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417
No.5:
(5pt)

スカイ・クロラの前夜

死という一般には重い話題をすっきり書いてしまうあたりが新鮮でした。推理小説のようなドロドロしたねちっこさもなく、浮遊感に似た心地よい感覚を得られる本です。森博嗣の短編には似たような雰囲気のものがあったように思います。
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417
No.4:
(5pt)

透明から見る世界

「スカイ・クロラ」の時もそうだったのですが読了後は、頭の中にあった訳の分からないモヤモヤが消えていました。何かが体に吸収されて消えていったような、不思議な感じです。後は自分の感覚が残るだけ私は航空機といったら旅客機にしか乗ったことがありませんが頭の中に戦闘機に乗って、風の音やエンジン、太陽の光を感じるそんな鮮明なイメージが難なく自然と湧いてきました。とても読みやすい文章です。淡々としている中にリズムがあって、違和感無くスッと頭に入ってきます。コックピットを独占して空を自由に飛びまわる主人公が本当に気持ち良さそうです。そして、あまりに主人公達が率直だからか、その感覚を少し知ってしまって勝手に戸惑ってしまいました。うまく言えませんが個人的に、一言で表すなら「透明」です。透明の余り、戸惑います。これは自分が不純物混ざりまくりの色の持ち主だからか?何だかよく解りませんが切ない気がします表紙を見るとわかると思いますが、詩的です。綺麗な空これはもう表紙から感じ取っていただくのが一番かと! あと「スカイ・クロラ」とリンクしている所がありますね。「スカイ・クロラ」を気に入られた方なら今作も間違いないかと思われます。
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417
No.3:
(5pt)

スカイ・クロラの前日譚!!

森博嗣さんのファンなら、スカイ・クロラを読んだ人なら、だれもが待ちわびていた、スカイ・クロラの続編!! もっとも森博嗣さんの本質が現れている、飛行機乗りの子供達の話。スリル満点の戦闘シーンはもちろん、主人公の内面描写が、読む私たちにビンビンと響いてきます!! 読んでみてください。あなたも、夢の時間へ招待されるでしょう!!
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4120035417
No.2:
(5pt)

詩的な綺麗さ

 とても詩的で、綺麗です。文章も、思考も。  純粋さを濃縮したのが、この「ナ・バ・テア」です。まさに森博嗣氏の本です。  感動と言うよりは、もっと奥深い所で共鳴しているような読了感。こんな綺麗な感情がまだ残っているのか、と思います。 この本は「綺麗事」なのではなく、「綺麗」なのです。 表紙も美しいですが、中身はそれ以上です。読了後にはきっと違う自分を見つける事ができる事でしよう。 
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417
No.1:
(4pt)

森ファン以外でもお薦め。

「スカイ・クロラ」の続編的な位置にありますが、世界観が同じだけで特別な説明もなく、淡々と戦闘機に乗る話です。だけど面白い。単純な設定や戦闘の格好良さから、森博嗣を初めて手にする人でも十分に楽しめるでしょう。
ナ・バ・テアAmazon書評・レビュー:ナ・バ・テアより
4120035417

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