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つきのふね
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つきのふねの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全67件 1~20 1/4ページ
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森絵都さんの作品を読むのは初めてでした。中学生の話ですがよくできているし、もういい年なんですが昔の感覚をまざまざと思い出し、すごく共感できました。 時代は1998年、ノストラダムスの大予言が流行し1999年には世界が滅亡するとささやかれていた頃。 主な登場人物は仲良しのさくらと梨利、そしてストーカーまがいに梨利に惚れているけれど、実はわりとまともに彼女たちを心配している勝田の3人の中学生。そして万引きでつかまったさくらを逃がしてくれたスーパーの店員、智さん。 心も体も子供と大人の間で、純粋で繊細すぎるからこそ生じる思春期の不安定さがうまく描かれています。イケメンだけど飄々とした智さんは「”彼ら”にたのまれて世界が滅亡する前に全人類を収容する宇宙船を設計している」という現実離れした不思議な男性です。 学校と家庭、そのどちらにも居たたまれない時、逃げ込めるもうひとつの居場所、さくらにとってはそれが智さんのアパートであったわけです。 私事で恐縮ですが、私もさくらとまったく同じような経験がありました。ロック喫茶でバイトしていたミュージシャン志望のよくわからない男性のアパートに逃げ込んでいました。ふわふわした雰囲気の痩せっぽちの妖精みたいな人で、昔は洋館だったらしいボロいアパートに住んでいました。 コーヒーを飲みながらぼそぼそと話をしたり、時々ギターを弾いてくれたり、「こんなふうに音楽をやって食べていけたらいいのにね」と笑っていたとても静かな人でした。そのうちに引っ越してどこかへ行ってしまったようでしたが、ほんとにいたのかなと思うくらい現実感がなかったです。でも悩み事が多かった当時の私の安らぎの場になってくれていたのは確かでした。 さくらと梨利の間には誤解があったことが後になってわかってきます。智さんのつらい過去が彼の精神のバランスを壊してしまったことも。 怒涛の出来事を経験し、なんとか智さんを救い、みんなは少しだけ大人になったのかもしれません。今読んでも当時の甘酸っぱい気持ちがよみがえってきましたが、10代で読んでいたらきっとどうしょうもなく感動していたと思います。特に若い人におすすめします。 | ||||
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でももう少し続きが読みたかったですね。続きはないんですか?精神病ね。私もかかりやすいのでね。ストレスは大敵です。なんだかセンチメンタルな話でしたね。ぽろっと涙したところも少しありました。 | ||||
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私には合わなかった。 そしてこの内容では、子供に勧めたいとは思わなかった。 DIVEがこの作者だとは知らずに映画で見たが、正直つまらないと思ったら、このレビューを見てこの作者だと知って納得。 小説としてこの作者のを読むのは初。 ふんわりネタバレみたいのがあるかも(ネタバレになるかな?程度)なので絶対厳禁な方は御遠慮ください。 背表紙のあらすじに書いてある 【先の見えない青春の闇の中を一筋の光を求めて疾走する少女を描く、奇跡のような傑作長編】 疾走するのは少女というより、勝田君が頑張って疾走してた。 リアリティがある中で無理やりな突拍子もない感じ、中学時代の感情ってこんなだったなとは思うけど、個々に感情移入しきれない。 最後の方の盛り上がり部分はおぉって思ったけど、その行動無理があり過ぎるなーとか、これ設定本当に中学生?と思ってしまう。 何回か読み返したけど、上記の感想が頭から消えなくてダメだった。 | ||||
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短い小説なので、とても読みやすかった。 | ||||
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★3.2/2021年110冊目/10月11冊目/『つきのふね』(角川文庫/角川書店)/森 絵都/P.224/2005年/438円+税 #読了 #読了2021 強いメッセージ性はないけれど、読了後はなんとなく清涼感のある青春小説。物語の締め方は準ハッピーエンドで絶妙だ。初めて森絵都さんの小説を読んだが、私の中では、重松清に似ている気がした。「解説」を見ると、小中学生がターゲットのヤングアダルト物というジャンルらしい。大人だとサクサク読めるので、小難しい本の間に挟んで読むにはリフレッシュにちょうど良かった。善悪の判断が緩かったり、衝動的に行動したり、年齢の離れた大人と”友達”になるのは、青年期ならではで、自分にも当てはまった気がする。他の作品も楽しみ。 | ||||
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中学生時代からストーリーが始まり、色々な問題や出来事に直面しながら成長していく姿が面白い。自分が中学生だったらどうするだろう、など自分と主人公を重ねるのが楽しかった。自分もこうやって大人になったのかな、と思わせてくれる作品。 | ||||
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読みやすい。 | ||||
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中学生という多感な時期の青春の苦さと、ささやかな平和をもう一度取り戻そうとする尊さ。作中でも登場するミルクコーヒーのような、あたたかくもほろ苦い読み味の作品。ロマンチックで、でも現実的で。その合間をたゆたいながらも空を見上げれば存在する月のように確かな存在感のある物語だった。 さくらと梨利のすれ違い、勝田の抱える孤独とひたむきさ、智のやさしさと脆さ、それらが重なり合って加速していく終盤のスピード感が素晴らしい。あのラストは二段階で泣ける絶妙な構成だと感じる。 勝田がどんどん好きになっていったな。最初は不気味に思ってごめん!ってなった(笑) 古文書のくだりでの「オレ、ほんとに月の船が来ればいいなって思ったんだよ」という台詞が好き。危うさの中でもどんどん行動する勝田は憎めない。 「自分だけがひとりだと思うなよ!」も胸に突き刺さる言葉だった。 「智は昔から勘のいい子だった。人にはきこえない声があいつにきこえてもおかしいとは思わんよ。ただし問題は、それだけ敏感な智にも自分のSOSだけはきこえないらしいってことだ」 という店長の言葉は自分に言われているみたいでドキッとした。心を病んでしまった智のことは他人事には思えないところがある。だからこそ、 「人より壊れやすい心に生まれついた人間は、それでも生きていくだけの強さも同時に生まれもってるもんなんだよ」 という言葉に癒されたし、勇気づけられた。ラストも素晴らしかったけど、この一言が読めただけでもこの作品に触れてよかったと思えた。 | ||||
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読書嫌いの中学生の子供たちに本を読ませようとし、重松清、あさのあつこ、と探していく中でたどり着いた森絵都さん。ティーン向けの作品で有名です。彼女の作品を読んだのは、”DIVE!”, “宇宙のみなしご”に続いて三作目でした。 さて、これまで読んだ森作品と比べるといまいちうーんという感じでした。何でだか所々で没入できないところがありました。とくに主人公のさくらがうざったく感じていた勝田を勝田”君”呼ばわりしている点がなんでだか引っ掛かってしまいました。テレもあるし周囲の人は中学生は呼び捨てにするんじゃないかと(育ちが良くなくて済みません笑)。まあでもティーン向けの小説を40代のおっさんが読んで没入できたらそっちの方がある意味怖いですね笑 まあでも、読みやすさはぴかいちです。 当作品を含め、こわれやすい年代の子供達である中学生が主人公であることが多く、その年代独特の不安定さや論理一貫性のなさが描かれています。その描写になつかしさを覚えるとともに甘酸っぱさを感じます。 子どもたちに読ませてみたらまたアップデートしてみたいと思います。 | ||||
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表紙ちがう… | ||||
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もしくは、子供世代が高校生だったら。 いまは、こういう思春期の気持ちとあまりにもかけ離れた生活をしていて、いまいち気持ちをシンクロナイズできない。 | ||||
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カラフル ・リズムと読んで、よかったので買ってみました。 う~んっ、いまいち共感できなかった。 私の身近に存在しないタイプの人間ばかりだからなのか。 ネタばれになりそうなことは、書きたくないので、以上。 | ||||
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図書館で偶然手に取り読みました。 森絵都さんは「カラフル」をずっと前に読んで、とても印象に残っている作家でした。 今度の作品も、中学生が主人公ですが、児童文学という枠にとらわれず 大人でも十分楽しめる内容と深い意味が込められた小説だと思いました。 他の方も書いていましたが、「人より壊れやすい心にうまれついた人間は、それでも生きていける強さも 同時にうまれもっているものなんだよ」という一節を読んで涙が出ました。 人は生まれながらに色々な重荷を背負ってしまう事もあるけれど、それに負けずに生きる強さが 自分にある事を信じていれば、なんとかなるんだと思いました。 人生は長い。一度失敗したからといってあきらめずに、少し休んでまた立ち上がって歩いていけば 、いつかきっといい事あると思います。 大人も子供も読んで欲しい本です。きっと生きる勇気がもらえます。 | ||||
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一度しかなかった子供の時に俺も願った事がある。 ちゃんと生きて行けるのかな。未来なんて、来なきゃいいのに!しかし、みかづきがあまりにも良かったかな? | ||||
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恐らく人生でいちばん読み返している本です。 初めて読んだのは主人公のさくらたちと同世代の頃でした。 今はもう智さんの年齢まで追い越してしまったけれど、あの頃も現在も変わらず、ずっと大切な一冊です。 人間は弱くて、ひとりでは生きていけなくて、でも自分を大切に思ってくれる「誰か」がいてくれるだけで、きっと何度だって立ち直れる。 最後に添えられた手紙には何度読み返しても泣かされます。 最後の最後に投げかけられる、無垢な問いかけに胸が締め付けられる。 | ||||
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自分が主人公たちと同じ年頃だった時の気持ちを思い出しました。この捉えどころのない世界で生きて行くこと、大人になっていくことが不安で、何を信じたらいいのかわからない。彼ら中学生に加えて、悟さんという大人の領域にいる人の苦しみも描かれているのがこの物語の深みになっているのだと思う。子供の頃は不安だった。でも、大人になってもやっぱり不安だし、ときどき死にたくなるし、それはずっと続いてくんだということ。でも、そんな中でも光が差すことはあるんだということ。そういうメッセージが伝わってきて、涙が出ました。 | ||||
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未来に思い悩み、その心のよりどころのない子たち。 そのどうにかしようとするもがきが 深く心に突き刺さる作品でした。 主人公は不意な形で 友達関係がギクシャクしぼっちになってしまった子。 ぼっちな子の心のよりどころは一人の青年でした。 でも、そんな彼女を心配してくれる 一人の少年がいたのです。 仲のよかった彼女たちが 突然ギクシャクしているのにいてもたってもいられなかったのです。 そんな心のよりどころだった青年も だんだんとその心が壊れていきます。 そんなさなか、彼女の住んでいる場所に 放火魔の影がちらつき始めます。 全編に及んで、 つかみようのない雰囲気がおおっています。 まるで、自分が自分でないような感覚 将来への不安… 本当にうまく文章を組み立てていますね。 必見は最後です。 何気ない文章ですが 最後の二行が涙を誘います。 彼女の作品は2作目ですが YAははじめて読みました。 読めてよかった、そう思える作品でした。 | ||||
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「1999年7の月、人類は滅亡する」という、ノストラダムスの大予言を翌年に控えた時代、主人公達は中学生でした。罪の意識もなく簡単に犯罪に手を染め、反省することもなく、頼りない大人達を尻目に舐めた態度の生意気なクソガキ達。読み始めはそのクソガキっぷりにイライラし、読むのを止めようかと思いましたが。 心を病んだ青年、ストーキングが趣味(?)のおせっかいな同級生男子との関わりから、少しずつ変わっていく思春期ならではの心境にとても引き付けられました。 物語の最後の最後、これでこの本は終了、という所にぶっこまれた短い文章に泣きました。最後にあれを持ってくるのは反則です…。読んで良かった! | ||||
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さらっと読むことができます。 ありがちな友情が題材ですが、そこがまた シンプルで胸にしみる作品でした。 最後の手紙文字にほっこりします。 | ||||
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初めて森さんの著作を手にしました。 今までどんな作家さんかなって思ってました。ま、挑戦して みようかなって気分でした。 物語は中学校三年生。さくらさんと親友。つきまとう野郎 一匹と、さくらさんが慕う智さん。 さくらさんと親友は、とある事件が元で上手くいかなくなって、 さくらさんは、優しい智さんと知り合って、癒されて。 そのきわどいバランスが崩れる、大きく波を打つ、しがみつく。 智さんと一匹とさくらさん。しがみついてしがみついて、離れ ない。離さない。その3人の、そして四人の向かう先は、誰が 見つけたか嘘っぱちの古文書の言う月の船。 という物語。 多感なんですね。私なんかにはちょっとわかりにくい考え方、 気持ちの問題。でも危ういバランスなんです。誰も彼も。 自分は何?とか思う頃。いつも思ってる。ずっと思ってる。 答えはないんですね。 生きるっていうこと。 90点。 若い頃の不安よりも、年をとってからの方が実は嫌って、 知ってました? だから90点。かな。 いい作品です。 | ||||
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