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シャングリ・ラ
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シャングリ・ラの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全42件 21~40 2/3ページ
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アニメ雑誌に連載されていたというこの作品。 たしかに昔の週間マンガ雑誌の連載のような面白さですね。山場が来る来る。 SF設定の世界観も豊かなイメージで描かれていて、登場人物もみな個性的です。主人公の國子を筆頭に女のキャラがもう凄まじいキレアジでした。 オカマのモモコ、ミーコ、ドSの女医小夜子、道徳や常識のくびきを軽々と外した外道たちの描き出す世界。愛しくて、残酷で、どこまで疾走して行こうとするのか。行き着く世界は天国か地獄か。 炭素経済という発想も面白く、それにかかわる人達のマネーゲームも読ませます。 なんとなく名前の雰囲気だけで難しそう、と敬遠していたのですが、こんなにあからさまに面白いエンタメ本だったとは・・・。早く他の本も読まなくては、と力瘤が!(笑) エンタメ好きで、未読の方、是非読んでみてください。 | ||||
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B級映画好きなら楽しめるんじゃないかな。 アントニオロドリゲス監督のプラネットテラーのように もうこれでもかっていうくらいのB級っぷりを炸裂。 ブーメランで戦車を破壊するわ、なんの伏線もなかった兵器が登場するわ 急に変身するわ…… 炭素経済や実質炭素、経済炭素など妙に納得できる凝った設定をうまい具合に壊してる。 「ありえねぇだろ」って言いつつも、そのありえなさをどう消化していくのかを 楽しめる人にならお勧めできると思う。 | ||||
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設定がありえないようで、あるかもしれないというところもあり、 要所要所するどいところをついているように思った。 漫画のような世界だけど、その世界観はとても広く面白い。 | ||||
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この人の作品は「レキオス」とこの「シャングリラ」しか読んでいないのですが…。 シャングリラの舞台設定と迫ってくるビジュアル感はすごい。舞台設定も環境問題、ネット金融取引、地球温暖化となんとも今日的。アラは何ぼでも目につき、作品の舞台にうまくなじむのにちょっと時間はかかりますたが、いったんエンジンがかかると小説のドライブ感に乗せられて、一気呵成にラストまで読み進んでしまいます。 結局、この作者は「はっちゃけた美人」があたりをなぎ倒し、going my way を貫くのを書くのが快感なのかなあ、とよみおわってつくづく思います。登場する女性陣はみんなとにかくパワフルでわがまま。連載モノだったせいか、登場人物の印象も最初と最後では随分変わってしまいます。それに比べると男性陣はキャラがかすんでしまう…。 | ||||
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CO2が経済を支配する時代、如何にCO2を削減するかにマネーが流れ込む時代のお話。 映像を見ているかのように分かりやす文章構成、息もつかせぬスピード感と完成された世界観。 SF好きもビジネス物語好きも満足出来る。 脚本っぽいのかもしれないなー。でもそんなに説明文章では無いんだよなー。 「誰かアニメ化してくれ〜」と思ったら既にテレビアニメ化の予定が決まっていたようです。 個人的には押井守かと思ったんだけどなー。 下巻が楽しみ。 ■読んで欲しい人 ・SF好きの人 ・ビジネス物語が好きな人 ・将来の環境行政に影響力のある人 | ||||
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11月にはコミック本になり、新春からはTVアニメ化がスタートするという。 荒唐無稽ともいえる過剰な描写で、近未来の社会が劇画タッチで描かれている。 その意味で、若い人が読んで楽しめる小説である。 しかし、作者が想い描いた地球温暖化に伴う炭素経済社会と繰り広げられる マネーゲームならぬ「カーボンビジネスゲーム」の描写は、なかなかに秀逸であり、この点を見逃してはならない。 サブプライムローンの破綻に端を発し、世界中を席巻していたマネー(幻想)社会の崩壊が現実となったいま、3年前にすでにそのような社会の到来を予測していたかのような本書の持つ意味は、とても大きい。 登場人物たちが様々な形で巻き込まれるカーボンゲーム社会とそれを支える金融工学の魔力が、虚実織り交ぜて活写された近未来経済エンターテイメント小説といえよう。マネー漬けだった?大人たちが読んでも、近未来ドラマとして充分楽しめる。(後の祭りかもしれませんが、、、) 文庫本の作者あとがきに、ヘリコプターで東京上空を飛んだ時、密集する東京市街地の中にぽっかり空いた「皇居の緑」がひらめきの原点だったと述べている。 私自身、10数年前、バブル経済の頃、東京上空をヘリ体験したことがあるが、同じような印象をもった。 小説としての成熟度は著者の「テンペスト」が上だと思うが、シャングリ・ラに描かれた世界は、若者だけでなく、金に目がくらんだ?大人たちにもぜひ読んで欲しい。 | ||||
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とにかく長いです。読み終わるまで2週間くらい掛かりました。常になにかしらの謎と展開が提示され読者を引っ張っていくのが作者の狙いなのでしょうが、何処から読んでもクライマックスみたいなので、終盤は疲れてきました。キャラクタの造詣がダイナミックなので漫画のようなのですが、文章は濃いので軽くもないのです。緻密と疎漏の中間。微妙なバランスの上に立っています。 マジックリアリズムを標榜している作者の渾身の作なので、SFと云うよりファンタジー色が強かったですね。これではSF大賞は獲れんだろうと思っていたら過去に『帝都物語』が賞を獲っていたので、まんざら的外れではなかったと反省しました。 ストーリーは面白いには面白いのですが、強烈に引っ張るような伏線が無かったような。 他には無辜の民を捕まえて「丸太」と称し人体実験を繰り返す女医が、一方では娘に見返りの無い愛情を注いだりと、アンビバレンツなキャラクタをどう受け取って良いのか困りました。 とにかくこの作品にだけ当て嵌まることなのかも知れないけど、作者は残酷な描写を表わすのに躊躇いがありません。 面白かったけど深い感動は無かったような。子供を惹き付けるために何度も見所を設けている昭和の紙芝居を見ている感覚ですね。交霊術の自動筆記のように、取り留めない筆運びはまさにシャーマンの神託を傾聴しているかのようでした。 | ||||
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近未来の日本/東京が舞台。 環境問題・デリバティブ(?)・近未来のハイテク〜アクション・ニューハーフのおねーさん に至るまで内容が盛りだくさん。 読んでいて「飽きがこない」作品。 設定と言うか、読者の想像を駆り立てる世界として、「AK○RA」「セーラー服と○○○」が 直ぐに浮かんでしまった。 世界に羽ばたく日本版アニメが好きな方は、本作品を読んで損は無いと思います。 | ||||
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面白かったです。内容は一言「荒唐無稽」。でもこんなに面白い「荒唐無稽」な小説は初めて。男性が少女漫画にはまるのに似た感覚かな? 登場人物が他の小説やアニメなどと名前やキャラがかぶる様な気がする。何故だか懐かしい感じもしました? 神話や皇統をからませたりと、そっち系が好きな人の微妙な所をくすぐりますが、あまり深く期待せず、気楽に読むのが○でしょう。 | ||||
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あまりこういった本は見ないのだが、地球温暖化によって気温が上がった地球が舞台で、都市部を森林化した日本という設定に惹かれ、本書を手に取った。 全部見るのに2週間くらいかかったが、あれよこれよの展開で、かなり楽しめた。 特に、クライマックスでの展開は、想像できなかったし、まさか天皇が関係してくるとは…(!!) 単なる環境問題に対する提言本ではなかったところが、魅力的だった。 宗教的な雰囲気がするところも好き。 あと、悪役の味がすごい出てた。涼子のところは、読んでて出てくる度に食い付いて見ていた。 見ている途中、大部分でアニメのイメージが沸いたので、アニメ化するとおもしろそう。 水蛭子はどんな怪物に(!?) ただ、舞台の重要な要素となっている炭素経済をどのように表現できるかが課題かな? | ||||
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日本ファンタジーノベル大賞→直木賞候補と順調に文壇界を進んでいた池上永一が、「賞レースのために受けのいい作品書くのはもう懲り懲り」(意訳)と、編集者が止めるのも振り払い書きたいものを書く!として世に出した意欲作。 この小説は文芸誌では無く、アニメ雑誌「ニュータイプ」にて全十六回連載されたものです。雑誌のアンケートで、ガンダムやら何やら全く土俵の違う分野と戦いながら良い評価を得るため一話一話に渾身の力を籠め、結果大好評を博したとのことです。「毎回必ず見せ場を作る」と言う言葉通りになっています。 設定なんかはもう本当に面白くて、良くぞここまで考えた!と言う感じ。想像力には脱帽。キャラクターも生き生きとしていて、個性も豊かで、台詞も下ネタに塗れつつもイカしてます。 ただ、毎月の連載の中で、「こうしたらもっと面白くなるんじゃないかと言うことを全部実行した」との言葉通り後付けしまくって行ったらしく、大成功してる部分は勿論あるのですが、失敗してしまった部分があるような気も否めません。 例えば親友のはずだった友香ちゃんってすぐ消えたな・・・とか、東京は第三次関東大震災で必ず壊滅的なダメージを受ける。ってその設定今いきなり出てきたよね?!と言うように。(まあ、アトラスの固有振動が伏線だと思うんだけどいきなりでビビった。) 一話一話は本当に面白いのだけど、全体として見るとちょっとまとまりが無く、風呂敷を広げすぎて最後がドタバタになってしまった気がします。途中グッときた部分がいくつもあっただけに残念!でも、すごく楽しめました。 | ||||
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縦横無尽に活躍する多彩なキャラクターを駆使して、1600枚の長丁場を一気呵成に読ませる物語作りは「見事」の一言に尽きます。 アクションのシーンを連続させていくよりも、キャラクターの魅力を引き立てるシーンを連続させて読ませていく構成は、ハリウッド映画よりもアニメと共通する日本の文化なのでしょうか。 最初から最後まで弛緩することなく、テンポ良く進み、飽きさせません。 ただ、本作のようなSFやファンタジーのジャンルでくくられる作品の多くに見られる、血統に対する憧れ、暴力の使用に対する躊躇の無さは、相変わらず私を居心地悪くさせまるのも事実です。 | ||||
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読んでいて、これは「風の谷のナウシカ」だな、と思った。地球温暖化が危機的状況を迎えている27世紀の東京。そこは二酸化炭素を削減するため異常進化した森林地帯と化している。その上に聳えるのが特権階級しか住めない途方もなく巨大な空中庭園型都市アトラス。地上に残された難民たちの希望の星であり、反政府ゲリラのリーダーである18歳の魅力的な女の子がヒロイン。ね、なんかナウシカみたいでしょ。活字でびっしり書き込まれているのだけれど、長篇アニメ映画を見ているような読書感である。全世界を網羅するようなスケールの大きな作品なんだけれど、とても日本的な味付けがそこかしこに盛り込まれている。「血湧き肉踊る」とはこの本を形容するのにふさわしい。 | ||||
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圧倒的なボリュームなのだが、圧倒的な速さで残りページが少なくなる。 それぐらい没頭させて読ませてしまう。その力量に脱帽。 読者はドゥオモの、ある時はアトラスの、そして迎賓館の住人になり 物語を見つめる・・・感情移入させる手法も素晴らしい。 そしてやたらと膨大な世界観設定に圧倒させられた。何を見ればここまで綿密で説得力のある設定を考え付くのだろうか? もちろん設定だけでなく謎や伏線、それらの解き方、展開の仕方も申し分ない しかし、ラストのほうになると出てくる「少年ジャンプ」的なノリや「地球の意思」というのを安易に持ってきてしまうのは個人的にいただけない。 それらを差し引いても素晴らしい作品なのは間違いないのだけど・・・。 ライトに読みたい人にはお勧めできない。 とにかく物語に没頭したい人には最適の一冊だ。 | ||||
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とっても長くて読むのに時間が かかりましたが、面白かったです。 とにかく、この作品に出てくるキャラは、 皆破壊的で、本能のままに いきているので、とても危ない。 でもそこがまた、人間らしくていい所です。 この著者は、他にも自然や 環境問題をテーマにした作品を 多く書いているので、 是非読んでみてください。 モモコさんイイb | ||||
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わたし自身、SFの熱心な読者ではないので、この本を論評する立場にはないのかもしれない。 それでもあえて書かせていただくと、この本は「面白い!」のである。 全体を貫く「謎」の着地の仕方、登場人物のキャラクターのたち方。 エンターテイメントとしては最高である。 ただときおり現れる「〜兆倍」とか「〜億桁」といった数字の現実感のない描写が、本の世界から冷めた現実へと引き戻してしまう。 SFはこんなもんだ、といわれればそれまでだが、星一つを減じたのはこういう理由による。 SF初心者&マニアの方、ぜひ一読を。そして感想を聞かせてほしい。 | ||||
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どうでもいい出来事をさも大事なことのように書き立てたりだとかすぐに忘れてしまうお涙頂戴感情の無駄遣い小説をカキまくっている作家はこれをどういう風に読むのだろうか。少なくとも僕はそういう小説に飽き飽きしているし読んだあとに世界が変わって見えるような、自分の内なる世界をぶっ壊してくれる小説を求めている。 それにしてもこんな小説の書き方していたら死んでしまいますよ!池上さん!読み終わった僕もへろへろだけれどそれ以上に池上さんの体調が心配です。作者も全力。読者も全力。本当に素晴らしいそして幸せな作品だと思います。 | ||||
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堪能しました。いつものように過剰な池上ワールドを。ここまで書いて くれたらもう満足です。モモコ姉さん最高!オカマパワーに圧倒されま した。小夜子と涼子の壮絶な戦いに息があがりました。脇役なのになぜ ここまで盛り上がる?もう誰が主人公になってもおかしくないくらい全 員キャラが立っています。まるで絢爛豪華な絵巻を見ているような錯覚 に陥ります。ここまで物語性のある小説って今はあんまりないんじゃな いかな。どれも小さい個人的な話ばっかりで、読書がつまらなくなって いたところでした。久しぶりにでっかい物語に出会えて、またたくさん 本を読むぞって気分になりました。シャングリ・ラ最高!!! | ||||
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池上永一が初めて長編で東京を書いたと聞いて、そっこうで買った。沖縄以外のものを書いてもこんなに面白いのかと身震いがした。アイデア といい、文章のテンポといい、盛り上げ方といい、とにかく面白い。この世界に出てくる炭素経済という概念は、まさに私たちの未来の社会を捉えている。こんなに合理的に環境問題を描く作品に初めて出会った。テーマのひとつである、自然と経済と技術が融合する「テコノロジー」文明の息吹は、圧巻。経済学者や政治家でも言えないことが、この小説で堂々と述べられる。優れたフィクションは、行き詰まった現代社会を照らす光にもなる、というお手本のような小説。今年のベスト1。 | ||||
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久々に日本人でこんな小説を書く人に出会えた。「レキオス」もすごかったが、これはそれをはるかにしのぐ。緻密な構成は、長編物語作家の本領発揮といった感じで、読後感は言葉に言い表せないすばらしさがある。つきぬけるような登場人物の描写で、時に、笑いさえ交えてぐいぐいと読者を引っ張っていき、最後まであきさせない。沖縄を描き続けてきた作家ならではの、熱帯化した東京の描写は、まさにありえない世界を脳内に現出(ビジュアルが目に浮かぶ!)させ、読む者をその世界の住人にさせてしまう。今年まだ、おもしろい本に出会っていない人には絶対にお勧めできる一冊だ。 | ||||
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