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検屍官
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検屍官の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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本作を一言であらわすならば、 「事実は小説よりも奇なり」が当を得ていると思われます。 ですから、「ミステリー小説」として「謎解き」を楽しみたい方には、お勧めしません。 結末には、意外性は感じられますが、ストーリー性は感じられないからです。 それよりも、「ドキュメンタリー」として考えれば、非常に興味深い作品だと思われます。 結末に向けて、誰にでも起こりうる恐怖に直面した時の、 心身に対する強いストレスが、上手に描かれていると思われるからです。 なお、専門的な知識や経験について、高い評価がされていますが、期待しない方が無難です。 先ず、コンピュータ系の話は、専門家から見ると、リアリティーが感じられません。 (詳細はネタバレになるので記載しませんが、知りたい方は専門家に聞いて下さい。) 次に、DNA鑑定の話は、後書きを読む限り、証拠能力に大きな疑問が残ります。 (作中では、DNA鑑定に高い精度があるとされていますが、 後書きに紹介されている日本の事件は足利事件でしょうから、当時の精度は低かった筈です。) ところで、通貨(ドル)の桁が間違っているとしか思えない箇所が幾つかあるのですが・・。 異色の作品として、意見が分かれるとは思いますが、 個人的には、「謎解きを楽しみたいコンピュータの専門家」でしたので、☆は1つです。 | ||||
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作者のデビュー作で、その後のシリーズの端緒となったもの。女性検屍局長ケイを語り手兼ヒロインにした作品で、今でこそ検屍官を主人公にした小説・ドラマが目に付くが、本作はその"はしり"と言って良いだろう。そこを差し引いても欠陥が目立つ。 男性社会の中での40歳の女性検屍局長と言う孤立的立場。叩き上げの刑事との確執。離婚して独身だが、地区検事とは愛人関係にある。扱う事件はサイコ・キラーによる女性連続殺人。余りにもルーチン化した設定に加え、作者の前職がプログラマーと言う事もあって、法医学的描写より計算機に係わる描写の方が多かったり、40歳の検屍局長にしては情緒不安定だったりと違和感を覚える。アメリカの法制度には詳しくないが、検屍局が事件の責任を負う訳ではないだろうから、事件解決に賭けるケイの姿勢に釈然としない物を感じる。また、検屍局のセキュリティ・システムが余りに脆弱過ぎるのも奇異。 にも係わらず、本作が辛うじて読み物となっているのは、作者がリッチモンドと言う南部の地方都市を丹念に描いている事と、担当刑事マリーノの現実主義と渋さが上記の欠点を(ある程度)カバーしているせいだと思う。脇の人物の描写も木目細かい。それにしてもケイは魅力に乏しい。独善的で被害者意識が強い上に感情抑制が効かない。シリーズ化されたのが不思議に思える。実は本作の主人公はマリーノで、ケイはピエロ役の語り手であるとの印象を受けたが...。連続殺人のミッシング・リング発見のキッカケも使い古されているもので、この点でも新規性を感じない。 法医学上の知識が事件解決に役立っておらず、何のために検屍官を(見かけ上の)ヒロインとしたのか意図不明。連続殺人の細部が全て説明されない点にも不満が残る。法医学ミステリと呼ぶには余りにも貧弱な内容。 | ||||
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この本に出会ったのはもうずいぶんと前のことで、やたらとミステリーを乱読していたころ。ぼくはこれを読み終えて激怒した。科学的データに基づきながら死体から犯人の情報を読み取っていく様子はおもしろく、徹夜で一気に読み進めた。で、最後の最後に裏切られる。別に本格ミステリーでなくてもいいのだけれど、「これは本格ミステリーです、犯人はこの中にいます、読者のみなさんも当ててくださいね」というメッセージを発しておきながらこの結末なのだから、「詐欺だ!」と叫んでしまった。それ以来このシリーズは手に取る気にもならない。 | ||||
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