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サラバ!
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サラバ!の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全40件 21~40 2/2ページ
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著者の書きたかったことが「救い」であることは分かるが、果たして3冊もの分量が必要だったのか。 比喩をやめた村上春樹。 そんな表現が思い浮かんだ。 | ||||
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著者の筆記力により読みこなせて行けますが、全体の流れからすると枝葉が多く、兎に角長いとの印象です。でも、この後、どの様な展開になるのかと期待させる中巻です。高校時代のスポーツマンで思慮深い須玖が何故壊れて行ってしまうのか、共感が持てません。 | ||||
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納得感があるとレビューされている方も居られますが、上巻・中巻まではいいとして、下巻は全く共感出来ません。主人公の歩は矢田のおばちゃんの遺産と父親からの贈与に依存して働かない日々を送っていますが、現実にはその様な人は多くなく特殊な状況の物語かと思います。自分が信じるものが何かなんて分からないのが普通です。分からなくても生活はして行かなければなりません。生活して行く中で、割切り、諦め、何が大切なのかが分かってくるもの。37歳までブラブラされていたら堪りません。 チベットでバター彫刻を見ていたら悟りが開けるなんてストーリーに無理があります。世界のどこに行ったって自分なんて落ちていません。結局自分で考え、割り切っていくのが現実です。髪が薄くなったからと言って、閉じこもっていられるのが不思議。ナイル川の「化け物」(川イルカでしょうか)を見たからと言って、何故それを書きたいと思うのでしょう、そしてこれから小説を書こうと決心するストーリー展開は説明不足で良く分かりません。自分には納得感を抱けない小説でした。 | ||||
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イランで生まれ関西で育ち、エジプトに家族と行き、帰国するまでのお話が「上巻」です。姉の貴子さん、お母さんの奈緒子さんの描き方は巧妙なタッチで今後の進展に興味を抱かせます。お父さんの憲太郎さんは背が高く寡黙な方の様ですが、素敵な奈緒子さんがいるのに女性関係で離婚するなんて、不可思議な感じです。エジプトのヤコブとの友情、合言葉「サラバ!」がどの様に発展していくのか、期待が高まります。 | ||||
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(ネタバレあり)これだけの長い私小説?風のような話を飽きさせず読ませるって、やはり作家という職業の方は只者ではないよなって思います。西加奈子さんのってすごいなって思いました。読みすすめると、あー分かる分かるという感じになることも多数あり、共感ができます。特に歩がハゲてきて、以前のようにもてなく、駄目人間になっていくところは、そうだよな・・・って感じて読んでいきました。 上述の通り文章がうまいからどんどん読み進めることができるのですが、最後のほうがまったく納得いかないというか、こんなんなの?って感じです。特にお姉さんの変わりよう・・・分からないです。あとお父さんの出家も、なんか人を死なすことでそっち行くっていうのは、やっぱりそういう奥の手を使うのってずるいなって印象です(映画で起承転結の「転」がほしいときに、主人公の近しい人が死んじゃうような安易さ)。それと有名人が帯を書くのはかまわないですが、「魂ごと持っていく物語」とか、なんだかなって書き方は逆にマイナスでした。 かなり辛らつにレビューしましたが、下巻が無ければ星4つは確実にあったのですが・・・最後のほうが残念でした。 | ||||
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同じ作者の「漁港の肉子ちゃん」「ふくわらい」などは、面白いトピックが全体としてうまく編まれていたと思う。余談だが私は子供のころからときどき言葉や文字が分解し意味をなさなくなって途方にくれることがあった。それを作中でゲシュタルト崩壊というものだと教えてくれたが、そればかりではなく、よくいろんなことを思い出させてくれる、すごい感性をもった作者だなあと驚きもした。 さて、この作品の主人公は朝井リョウの「何者」の主人公にちょっと似ている。周囲の状況と自分の立ち位置の判断にはすぐれるが、特に能動的なところがなく、社会や他者との関係性において卑賎ですらある。 作中のトピックを読ませるのはそんな主人公に対する作者の共感性と描写力によるもので、だからこそ、主人公ばかりではなく登場人物全員に、読み手である私たちは自分をほぼそのまま投影しているような高揚感が得られるのだと思う。 ただ、ここまで長編にしなくてもよかった。冒頭にあげた2作品は程よく描写を省いて余韻を残したが、この作品では単に言葉を変えただけの文章が連なっている箇所が散見できる。素晴らしいトピックを力まかせに編んでしまったようだった。 もちろん作者は、現在の作家のなかでいちいち登場人物に対し共感を喚起することができる稀有な書き手であることは間違いない。 | ||||
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中巻まで読み進めているところです。 男と女を捨てきれない両親、変わり者の姉。 主人公の彼は『イケメン、スポーツが得意、(おそらく)勉強もそこそこできる、スクールカースト高、家がお金持ち、どこか冷めていて、世界を俯瞰で見ている』といった、少女マンガに出てくる設定のような男の子です。 この感じはどこかで覚えがあるな、と思ったら、山田詠美さんの『ぼくは勉強ができない』の秀美くんでした。 ただ、秀美くんは愛すべきキャラだったのに対し、歩は本当にいけ好かない。日常のあらゆる場面で自身のスペックの高さを実感し、他人との位置関係を把握する。初めての恋も、彼の傲慢から終わりを迎える。ただし、そのスペックの高さを認識しながらも、それを鼻にかけないように気をつけている。 地味な彼女やその女友達を心の中で見下し、落ちぶれた父に密かに同情する。 ウザい。 小説の登場人物としての魅力度なら、破天荒な姉の方が圧倒的に上。この人の心の葛藤を知りたいし、なにを思っての行動なのか、家族に対する愛情はどういう形なのか、単純に知りたい。 中盤の『いけ好かない奴』である歩は、終盤にかけての大事な要素なんだろうけど、ただただ怠い。 | ||||
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絶賛の人が多かったので読んでみましたが、西加奈子さんの本自体が初めてだったので、世界観がフィットしませんでした。 サスペンスものや最後に落ちのあるものをよく読むので少し単調に感じました。 | ||||
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これは自伝を元に創作したものだろうか。 優先順位のTOPを子供たちより自分のやりたいことで貫徹した我儘な親、そのせいで苦難の道に入った子供たちみたいな。でも子供たちも最後は悟れて幸せに・・でも同じ家族関係を延々繰り返して読まされてたまらんです。いっそお姉さんを主人公に書き込んだ方が良い作品になったのでは。 または、自伝で主人公が死んでしまってはダメなんだろうけど、下巻で主人公が行き詰った時の迫力のなさ。せっかくあそこまで追い込んだんだから最後のよりどころの2人が付き合ったと聞いた時に腹いせに自殺でもすれば迫力と一貫性があったのに。それはそれなりのインパクトをまき散らすことができたのではないだろうか。 そもそも最後のよりどころの2人の友達?は神様もかくやと思われるほどの聖人君子(絶対にこの世にはいそうにない)だが、なぜこんなにしょうもない主人公を気にかけてくれるんだろう。最後まで謎でした。 | ||||
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父の転勤により、1977年にイランで生まれ、エジプト・大阪で育った男性の主人公。 出生年や、生まれ育った場所は作家と同じである。 そして、この物語の終盤で、この主人公が「サラバ!」というタイトルの手記を書いたことが明らかになる。 物語なんだけれど、その結論としてこの本がある。 作家の経験や想いが詰まっていることが感じられて嬉しかった。 物語自体の展開も、エピソードが面白く、 一人語りなのでダレる部分はあるのだが、どんな展開になっているのかが気になり、楽しく読めた。 主人公を翻弄する姉や、母、不思議な寛容さを持つ父、それぞれのキャラクターが面白い。 また終盤になり、それぞれの性格を成すきっかけのような事がわかり、納得感を得られた。 また、このストーリーテラーをなす達観しているような主人公が、 ダメ人間に落ちていくような展開になり、目が離せなくなる。 他の作品も読んでみよう。 | ||||
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上下巻とも350ページ以上ある長編小説。2015年直木賞受賞作品。 西加奈子さんの小説をはじめて読みました。 主人公(作者)と同年代だと現実にあった事件がストーリーに盛り込まれているので、時代の空気感が伝わって面白さが増すと思います。ストーリーは衝撃的でもなく、展開にどんどん引き込まれてしまうというほどでもない。読了後に、心に何かが残ってザワザワする感じも特になかった。(この辺は人(年齢?)によると思う。)かといって、時間返せと思うほどつまらなくもない。。。個人的には主人公がハゲるあたりの心情が興味深かった。作者は女性なのによくもこんなにリアルな感じに描けるなぁ~と。それから登場するほぼ全ての独身女性を、これでもかというくらい魅力的な人として描いてます。 全体を通して洞察力が素晴らしく、キラリと光る一文が散りばめられており、人気作家さんだというのも納得の作品でした。 | ||||
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久しぶりの読書にこの本を選びました。アメトークでオススメしていたので。 記憶にあるはずのない幼い頃の記憶や主観が描写されているところで、始まりからなんとなく違和感を感じました。 まぁ、本人の回顧録として本を書く話しなのかなと思い直して読み進めましたが…。 やっぱり違和感が拭い去れませんでした。 最終章に主人公の言葉というより作者の言葉かなと思う文章があったり、不可欠なのかもしれませんが2つの震災の話なんかは経験している身としてはなんとも悲しく、本を読んでいるのに現実に引き戻される感じがして、私の好みではありませんでした。 ただ最後まで読んで、自分は「見つけた」かなと自問自答し自分のフワフワした人生を省みるきっかけにはなりました。様変わりした貴子がとっても羨ましく思います。 そう思っている時点で生き生きとした人を描く西加奈子ワールドに入り込んだという感じもします。 | ||||
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商品説明通りで満足しています。またお願いしたいと思います。後1単語(必須) | ||||
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メディアで大々的に宣伝してたので、期待して読んでみた。 海外の風景描写や情勢などについては、興味深かったけど、 途中からけっこう展開は読めてしまったし、(ヤコブと再会し、サラバと言い合うなど。) もっとガーッと想像を超えてくるものがあると思ってたから、ガッカリした。 歩がすごいクズになって、姉がしっかりした大人になる逆転劇は面白いけど、 ムリヤリ感が否めない(主に姉)。最後の方、ちょっと駆け足だった気もする。 上&下にかけてまで読むほどの作品では無いなあと思った。 | ||||
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下巻の主人公の転落ぶりには、心が苦しくなりましたが、 一気に読めました。 でも、大人になって転落した主人公の回想物語としては、 藤谷治さんの『船に乗れ!』の方が心に響きました。 両親が離婚に至る事になった真実、 ネタバレになるので具体的には書きませんが、 そもそもの二人のなれ初めからして、 お父さんのした行動は認めてもいい事で、 それならお母さんがお父さんを許せなくて仕方なかったねえ、 とは思えませんでした。 | ||||
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周囲の空気を読み、すいすい慎重に育っていた歩が大きくつまずく。外見の美しさを失い、外見や相対的評価に価値基準を置いていた自己を反省する。いや、でもそれ逆でしょ。外見や相対的評価を大切にし、周囲の空気を読みつつ自己実現するのが正しい社会人でしょう。 視点人物・歩は退行しているんじゃないかと思う。 「サラバ」が魔法の言葉として輝く説得力に欠ける。エジプトとヤコブが、歩の中で主観的なまま未消化になっていて、客観的に対象化されていないからうまくつながらないのだ。 | ||||
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最後まで読めたので3です。でも、下巻はとてもモヤモヤします。上巻では大人びていた主人公は下巻ではどうしようもなく子どもっぽいです。この小説に出てくる大人は誰もまともに働かないということも気に入りません。お金は労せずして常に多めにもたらされる謎の設定。ありえないでしょ。作者は家事であれ、就労であれ、労働を時間の浪費と考えているのでしょうか。人から援助されたお金で、慎ましく精神性高めて生きてたら偉いの? 私はそんなの全然って思います。汚れたって良いじゃん。もっと世間にもまれろよ。誰もいない所で自分探しをしたって何も見つけられない、と言いたいです。 | ||||
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(以下ネタバレ含む) 上巻の海外生活の描写はそれなりに面白かったし、登場人物たちに妙な存在感もあったけど、とにかく読むの辛かった。長い!(本当に面白い小説は何巻だろうとあっという間) しかし腐っても直木賞!きっと最後に劇的な感動が来るんだと信じて最後まで読み続けたけど・・・…う~~ん。 まぁそれなりに感じ入るところもあったけど、でも不快感というか、全然納得いかないまま終わりというか。 リアルな人生ってそういうものだと言われればそれまでだけど、でもな~~。ところどころすごい不自然だったし。 (特にお姉さんのあの変貌ぶりはちょっと。ナイわ~) 作者の自伝的小説だと思って読むならいいのかなぁ。フィクションという名を借りた自分史的な…?(なんかちょっと痛いけど) 直木賞的には残念な感じ。 | ||||
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んー、上巻を読んで、「読むのをやめよう」と何度も挫折しかけた。 「長いものにはまかれろ」、「臭いものには蓋」的な主人公の生き方に 全く共感できないし、姉は精神が病んでるし。表現は、上から目線だし。 歩の周りの人間はあまりにも変人ばかりで、 更に、歩はそれを見下している。その歩に辟易した。 下巻を読もうと思ったのは、ほんと最後の1行。 あれっ? 「やっぱりちょっと気になる・・・」的な感じで読み始めた。 後は一気に最後までという感じ。 ことなかれ主義の歩はやっぱり行き詰まってしまう。 そして、自分を天上人のように思っていた歩がついに壊れていく。 後半は哲学的な感じで、考えさせられた。 ヤコブとの再会は良かったけど、ちょっと綺麗ごと的にまとめられた感がある。 ただ、やはり姉の変容ぶりは納得がいかない。 あれほど酷い幼少期、少女期を過ごして、あんな風に立派になるはずがない。 解脱にも甚だしい。 須玖と鴻上の二人の関係も納得いかない。 ただ、劇的な展開はないけど、じんわり考えさせる。 「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ」 印象的な言葉だ。ストーリーも登場人物も好きじゃないけど、 読者の記憶に残るってことは、それが「直木賞」という評価なのだろうと思う。 | ||||
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尻すぼみの印象でした。 全ての体験が活き活きと新鮮に感じられる幼少期が「上巻」で、安定と停滞に入る中年期が「下巻」ですから仕方ないですが。 「回想録」はどうしてもそうなる事は分かってますが、キレイにまとめ過ぎて小粒になっちゃったな。という感じでした。 | ||||
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