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(短編小説)

三鬼 三島屋変調百物語四之続



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三鬼 三島屋変調百物語四之続の評価: 4.58/5点 レビュー 88件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.58pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全78件 61~78 4/4ページ
No.18:
(5pt)

極上の四色弁当

三島屋百物語の四冊目だ。おちかが様々な怪異譚を聞くという設定なので、ストーリーの自由度が広い。
どんな土地のいかなる階級の話でも語れるのだ。本書にも商家・武家・農村など様々な舞台が登場する。
怖かったり切なかったり笑えたり、味わいがすべて違う。作者の教養と力量にいまさらながら感心する。

『迷いの旅籠』は怪談のようなすべり出しだが、抒情的な幻想譚に発展する。終盤の映像的なイマジネーションは圧巻だ。
愚かだが切ない願望が奇跡を生んだのか、すべては幻だったのか。明確な答えを用意しないところもいい。
『食客ひだる神』愉快で奇怪なグルメ怪談である。ユニークさでは群を抜く。
ひだるさんの賛は、つまり三ツ星なんだね。作者のセンスに脱帽した。

打って変わって表題作は、貧困ゆえの悲劇が嫌というほど語られる。前半の事件はかなり陰惨だ。
「感謝されてもいいのに、嘲笑される」なんて現代でもありそうだ。宮部さんは人の厭らしい心根を描くのが上手いなあ。
だからこそ良い場面が薄っぺらくならず、素直に感動できるのだろう。
山に登ってからの展開は息もつかせぬ迫力である。異様な舞台設定とサスペンスの盛り上がりは凄まじい。
『おくらさま』ある商家に伝わる奇妙な信仰が悲劇を生む。おちか自身にも転機が訪れるのか。

だるま屋の三色弁当ではないが、趣向が異なっている上にどれも旨い。極上の一冊だった。日本の映画界は漫画ばかり追いかけず、こういう作品を映像化してほしいものだ。
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No.17:
(5pt)

語り手や聞き手のおちかと膝を付き合わせているかの境地に!

宮部さんの小説はよく手に取っておりましたが、時代小説は本作が初めてでした。ですが、読んでいくうちに、宮部さんのいつもの温かな語り口に引き寄せられ、語り手や聞き手のおちかと、なんだか膝を付き合わせているかのような境地になり、ページを繰るごとに怪談語りにのめり込んでいきました。第一話の「迷いの旅籠」の語り手は12、13歳の幼さが残る、百姓の娘おつぎちゃん。聡明で情が深く兄思いでもあり、村の怪事のなかで彼女なりに機転を利かせ心を痛めながらも成長していく姿が何ともいとおしいです。亡者との再会のくだり(亡者になっても手が荒れていた少女など)は、やるせない思いにかられます。普遍的なテーマが随所にちりばめられ、冬から早春にかけて読みたくなる時代小説初心者にもオススメの一冊です! 三島屋の看板娘、おちかの今後の人生も見守りたいです。
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No.16:
(5pt)

おちかも物語も転換期?

人間の業の怖さや、それ故に滑稽な味がにじみ出て思わずクスッと笑わせてくれるような物語たちが収まっています。
外伝でも登場していたおちかの馴染み深い人(想い人?)と入れ代わるように、いい感じにチャラげな次男坊とこちらもいい感じに昼行灯風味な貸本屋が登場しますが、以前宮部さんが言われていたように、この巻を機に今後は主役が代ってゆくのかな・・・と、いい意味でも悪い意味でも新転換の予感を抱かせる最新作な良作です。
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No.15:
(5pt)

描写が素晴らしい

切なく、悲しく、時に恐ろしく…それでいて優しい。
それぞれにタイプの異なる不思議なお話が四話。
どのお話も夢中になったけど、
個人的には「食客ひだる神」がほんわか癒されお気に入りです。

語られる物語はもちろん、
読んでいて情景が頭に浮かんでくるほど、
描写が素晴らしいです。

「黒白の間」に毎回趣向を凝らし飾られる生け花や掛け軸、
おちかちゃんの気遣いに、
おもてなしの心と江戸の粋が感じられ、
三島屋の魅力を高めているように感じました。

おちかちゃんの今後も気になるし、
次回作が今から楽しみです!
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No.14:
(5pt)

素晴らしい「物語」の世界

日経新聞の連載で目にしたのをきっかけに、宮部さんの時代小説を初めて読んだのですが、想像以上の素晴らしさでした。

4つの中編が合わさって1冊の本になっていて、亡き人への愛情だったり、商売の面白さや難しさ、人間のおぞましさなど、それぞれにテーマがあって、強く心が動かされます。舞台は昔ですが、やはり人間の本質は変わらないと実感させてくれます。

すっかり物語の世界にはまり込み、途中で、読み終えるのがもったいないと思いつつ、一気に読み終えてしまう、そんな作品でした。
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No.13:
(5pt)

なんども

最高でした。 読み終わるのがもったいなくてゆっくり読んでいましたが、はやり一日で読み終わってしまいました。
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No.12:
(5pt)

久しぶりに涙があふれた。

最近本(小説)を読んで涙が出ることは無かったけど、この作家の本はどれも泣ける。この本の「迷いの旅籠」の中で、貫太郎が亡者たちに一人ひとり言い聞かせるシーンは不覚にも涙があふれた。ほんとうに人間に対する優しさと愛情がこもっている。ほかの作品にもそういう箇所はいっぱいある。そして登場人物、特に女性たちは生き生きとして個性的だ。これからも大いに期待しています。
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No.11:
(5pt)

次回も期待します。

宮部みゆきの江戸時代物はもしかすると歳を重ねる毎にズシンと響いたり、自分と重なってし まう1行に出会うことが多くなるかもしれません。そういう所が大好きで、星5つです。
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No.10:
(5pt)

大好きなシリーズ

大好きなシリーズです。今回は1話1話が長いですね。個人的にはもう少し1話が短いと良いなと思いますが。あたたかく、切なく、怖く、哀しく、まだまだ続くのを楽しみにしています。
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No.9:
(5pt)

楽しみです

宮部みゆき作品、ちょっと残念ですか、相変わらず上手い書き手です
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No.8:
(5pt)

次が待ち遠しい。

終わるのがもったいないと思いながら、一気に読んでしまいました。宮部みゆきさんの本はどれも好きですが、中でもこのシリーズは特に好きです。おちかさんの今後も気になります。早く次が読みたいです。
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No.7:
(5pt)

おちかの人生の転機

相変わらずお化けの種類や怪異現象のパターンは多様。しかしそれらを作り出しているのは人間の怨念や業の深さだといういつものスタンスは変わらない。

 三島屋のお百物語4巻目。まだ12~3話しか進んでいないので百話までどんだけかかるんだろうという感じ。まさに宮部さんのライフワークという感じでいろんな形態の怪異ものミステリーもの書いてきて行きついた舞台設定が三島屋の黒白の間という感じがする。

 この巻きで感動的だったのは最後の『おくらさま』の物語。日経新聞に連載されていたときは切れ切れにしか読めなかったし、登場人物の背景などもあまり知らなかったので今一つピンとこなかった。しかし今回は『お文の影』で青野利一郎の悲劇が頭に入っていたし、またおちかの人生のこともよくわかって来たのでかなり心への響き方が違った。おくら様に家族を犠牲にされたお梅の話を聞くことで、おちかが成長していく、トラウマから自由になって行く様がゆっくり描かれていく。曰く「自分に閉じこもってはいけない」「年を止めてはいけない」。おちかの周辺で物語を聞いている富次郎など他のメンバーにも成長を促していく。

 この物語、おちかの人生に転機になる物語が『おくら様』の物語だと感じました。
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No.6:
(5pt)

とても楽しみにしておりました。

宮部さんの本が大好きで新刊が出ていないかいつもチェックしています。時代ものも現代ものも大好きです。登場人物たちも味があり実があり不思議なお話哀しいお話とおちかを取り巻く人物たちの生きざまなども興味深く読ませていただいております。
ラストあたりで腹にどしん!とパンチが聴いているのも宮部みゆきさんならではですね。
今回は、読み終わった後に気持ちがふさぎましたがおちかちゃんの今後も気になります。
出会いがあれば別れもある。人生はいつだってままならないです。
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No.5:
(5pt)

99話までドンドン行こうぜぇー

とても良いです。
まだ読んでないんですけど、おそろしーあんじゅうー泣き童子ーまで大変楽しめましたし、今回の作品もとても楽しみです。
572頁のかなりの厚さですが、もっともっと長く書いてください!!!
つぎは、是非、おまえさんの続編を!
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No.4:
(5pt)

聞いて聞き捨て、語って語り捨て

宮部みゆきの小説の中で、大好きなシリーズの一つです。
宮部みゆきの優しい語り口と江戸の風俗が垣間見える、とてもいい本だと思います。

今回も、悲しかったり暖かかったりする不思議話と出会いますが、様々な怪異を引き寄せる人の心に触れることで、おちかちゃんも段々と変化していきます。
今回の大きなテーマは「出会いと別れ」でしょうか。
出会うことで変化し、変化することで別れを受け入れる・・・そういうことを改めて感じました。
宮部先生は、この別れを初めから想定していたのかなぁ。おちかちゃんのゆっくりとした心の変化と供に寄り添っていた読者としては、本当に「寂しい」の一言です。理解はできるけど寂しくて仕方ないです。
人の縁は、不思議で抗い難く、唐突に結ばれたり結び目が遠くなったりするものですね。

とてもいい話なのですが、大声で泣きたくなりました。
おちかちゃんのこれからも、ゆっくり見守っていきたいです。
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No.3:
(5pt)

待ってました。

三島や百物語待ってました。今までのよりおどろおどろしてないけどやっぱり宮部みゆき
さすがです。現代ものはけっこう出されてるの時代物は荒神以来かな。最初の語り手は女の子
江戸時代で言う13歳なら今なら10か11くらい
はじめての子供の語り手です。つたないけれど
一生懸命で賢くてちかに三島やに奉公してもらいたいくらいと言わせます。亡者との結界を開いてしまった絵師 亡くなったった妻子に逢いたいがために。そして最後に結界を取り払うためにおんなじ妻子を亡くした若者。絵師は亡者には逢いたいけど自分の命は惜しい。語り手の兄も。いろいろと見えてくる人の心 幼い娘は敏感に感じとる。怖くはないけど少しせつない。
そして少し笑わしてくれるお話。離れてしまった憑き物を恋しがる夫婦。全部は書かないけれど。今までの三島やの百物語みたいに怖くはない。だから賛否両論かも⁉ちかのまわりでおこる
別れと出会い。ちかの心はどう変わっていくのでしょうか?楽しみです。一気に読ませてもらいました。私の好きな時代小説の女流作家が
相次いで亡くなり、宮部みゆきは貴重な存在です。摩訶不思議ワールド時代小説でも全開で
お願いします。おまえさんの次も楽しみにしてますが子供たちが大きくなりすぎたかな?
楽しみにしていたので読みごたえあって満足しています。
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No.2:
(5pt)

やはり面白い三島屋変調百物語!!

このシリーズを読んで、宮部みゆきさんのファンになった、私にとって特別な作品の第4段です!!本当に楽しみにしていました。
そして、期待を裏切らない素晴らしいお話でした。第3段は少し怖い、後味が苦いお話が多かったですが、今回は柔らかいお話がありました。特に「食客ひだる神」はこのシリーズの中では2番目に好きなお話になりました。(1番のくろすけはもう殿堂入り)
最後の話はある人との別れのお話で、とても残念でしたが、おちかお嬢さんの心の傷の有りようが少しづつ変わってきていると読みながら、納得しつつ、でもやはり残念でした。
(ここを読まれて気になった方は、さあ直ぐに三島屋さんの世界に飛び込みましょう!!)
次回第5段が今からもう楽しみでしょうがありません。また、首を長くして次回を待ちたいと思います。
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No.1:
(5pt)

いや~あ!待ってましたよ

日経新聞の朝刊に連載されているのを見て面白いなと思いシリーズ全て即読んでしまいました~待望の本が出たので即購入して改めて読んで見て~やはり面白いですね~前巻に比べると話が少ないけども続きが気になって一気に読んでしまいました~第5弾が楽しみです
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