蹴りたい背中

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評判

蹴りたい背中の評価:

3.63/5点 レビュー 175件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.63pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全350件 101〜120 6/18ページ
No.250
(4pt)

2003年感

いい意味でも悪い意味でも、2003年を感じてしまう文章でした。
口語っぽい文章ってその時は新鮮だけど、そこに当時の匂いが残りすぎるからか、15年も経つと急激に古びてしまいますね。
会話の中だったらそれほど気にならないのに、文章にすると途端に古臭さが出るのなんでだろう。

そういうわけで、長く残る小説ではないと思うけど、個人的にはとても好きでした。
目に映るもので価値観がコロコロ変わったりする年齢の中で生じる、言葉にできない変な感情というものを描こうとしたのは意欲的です。
個人的にはこういう気持ちのほうが惚れた腫れたよりよっぽど真実味があるし身に覚えがあるので、やっと言葉にしてるものに出会った!という喜びがありました。19歳で書かれたというのは敢えて触れなくても、素晴らしい作品であることに違いないです。
蹴りたい背中 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中 (河出文庫)より
4309408419
No.249
(4pt)

2003年感

いい意味でも悪い意味でも、2003年を感じてしまう文章でした。
口語っぽい文章ってその時は新鮮だけど、そこに当時の匂いが残りすぎるからか、15年も経つと急激に古びてしまいますね。
会話の中だったらそれほど気にならないのに、文章にすると途端に古臭さが出るのなんでだろう。

そういうわけで、長く残る小説ではないと思うけど、個人的にはとても好きでした。
目に映るもので価値観がコロコロ変わったりする年齢の中で生じる、言葉にできない変な感情というものを描こうとしたのは意欲的です。
個人的にはこういう気持ちのほうが惚れた腫れたよりよっぽど真実味があるし身に覚えがあるので、やっと言葉にしてるものに出会った!という喜びがありました。19歳で書かれたというのは敢えて触れなくても、素晴らしい作品であることに違いないです。
蹴りたい背中 Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中より
4309015700
No.248
(4pt)

ああ、こんな時代が自分にもあったな

綿矢さんがこの本で芥川賞を取ったことは、
自分が中学生か高校生の時にニュースで知りました。

それから20年あまり。
ようやく読みましたが、自分の高校・大学時代がまさに
この本の主人公が住んでいるような世界だったので
懐かしさを覚えながら読み進めました。

もう10年ほど前に、この本に出会っていたら
もっと胆力を持って当時を過ごせたのかな、と思いながら。

いずれにせよ、手にすることができてよかったです。
蹴りたい背中 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中 (河出文庫)より
4309408419
No.247
(4pt)

ああ、こんな時代が自分にもあったな

綿矢さんがこの本で芥川賞を取ったことは、
自分が中学生か高校生の時にニュースで知りました。

それから20年あまり。
ようやく読みましたが、自分の高校・大学時代がまさに
この本の主人公が住んでいるような世界だったので
懐かしさを覚えながら読み進めました。

もう10年ほど前に、この本に出会っていたら
もっと胆力を持って当時を過ごせたのかな、と思いながら。

いずれにせよ、手にすることができてよかったです。
蹴りたい背中 Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中より
4309015700
No.246
(4pt)

思春期の繊細な女心を覗ける。

表紙の絵が、まさに主人公の性格を表していて驚き、反面、感心します。
当時19歳だった女性が書いたと考えると、その時の気持ちをまんま表現しているように思えます。少し冷めている女の子の心の中を覗いているようでした。
文章から滲み出る皮肉や不満が、本当は私もそうしたいのに、と羨ましがっているように感じられます。思春期の繊細な女心がかなり気持ちよく表現されていました。物語よりもそちらに面白味を感じて読み進めていたので、純文学である、と思えます。
口コミなど見て、あまり期待せずに見たので、逆に感激しました。
星のマイナス一は、体言止めの多さですかね。なんか読み進めるリズム感を気にしているのか、見た目の美しさにかけます。最後まで言い切ってくれないと、内容がスカスカのように思える。軽い感じがマイナスでした。
若い女性の心なので、それはそれで高評価になるのかもしれませんが……。
個人的には気になりました。
蹴りたい背中 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中 (河出文庫)より
4309408419
No.245
(4pt)

思春期の繊細な女心を覗ける。

表紙の絵が、まさに主人公の性格を表していて驚き、反面、感心します。
当時19歳だった女性が書いたと考えると、その時の気持ちをまんま表現しているように思えます。少し冷めている女の子の心の中を覗いているようでした。
文章から滲み出る皮肉や不満が、本当は私もそうしたいのに、と羨ましがっているように感じられます。思春期の繊細な女心がかなり気持ちよく表現されていました。物語よりもそちらに面白味を感じて読み進めていたので、純文学である、と思えます。
口コミなど見て、あまり期待せずに見たので、逆に感激しました。
星のマイナス一は、体言止めの多さですかね。なんか読み進めるリズム感を気にしているのか、見た目の美しさにかけます。最後まで言い切ってくれないと、内容がスカスカのように思える。軽い感じがマイナスでした。
若い女性の心なので、それはそれで高評価になるのかもしれませんが……。
個人的には気になりました。
蹴りたい背中 Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中より
4309015700
No.244
(4pt)

砂が抜けきっていないアサリをかみしめて、じゃりっときたときと同じ、ものすごい違和感。

おもしろかった。ハツという女子高校生の目で見た高校生活。
ハツは、陸上部に所属する。その部活の女子高校生の生態の描写がおもしろい。
ブラジャーの観察が、そういう風に見るのだと思ったりして、
しかし、ハツは、いつも仲間はずれになっちゃう。
オリチャンというモデルのアイドルを媒介にして、にな川という同級生と 知り合いになる。
にな川は、「味噌汁の、砂が抜けきっていないアサリをかみしめて、
 じゃりっときたときと同じ、ものすごい違和感」があるという。
「醤油を瓶ごと頭にこぼしてしまったかのような
 重く黒く長すぎる前髪の奥から、警戒するような光る瞳」をもっている。
そのにな川は、オリチャンが死ぬほど好き。
オリチャンは、27歳。特技は「卵焼きをキレイに食べること」
ハツはにな川の家に行って、オリちゃんのことをはなし、
オリちゃんのコンサートにまで一緒に行くが、ハツは、にな川に対する気持ちがわずかに揺れ動く。
ハツは、にな川の「もの哀しく丸まった、無防備な背中を蹴りたい。
痛がるにな川を見たい。」という欲望に駆られる。
「愛しいよりも、もっと強い気持ち」で、背中を蹴りたくなる。
なにかその衝動が、妙に共感がもてる。
いまの私も、そんな風に背中を蹴られるような、
もどかしい自分であるかもしれない。
若々しい眼で、いまのもどかしさ。少しの焦り。をうまく表現している。
背中を蹴ろうとするところに、なにか希望を見つけたような気がした。
蹴りたい背中 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中 (河出文庫)より
4309408419
No.243
(4pt)

砂が抜けきっていないアサリをかみしめて、じゃりっときたときと同じ、ものすごい違和感。

おもしろかった。ハツという女子高校生の目で見た高校生活。
ハツは、陸上部に所属する。その部活の女子高校生の生態の描写がおもしろい。
ブラジャーの観察が、そういう風に見るのだと思ったりして、
しかし、ハツは、いつも仲間はずれになっちゃう。
オリチャンというモデルのアイドルを媒介にして、にな川という同級生と 知り合いになる。
にな川は、「味噌汁の、砂が抜けきっていないアサリをかみしめて、
 じゃりっときたときと同じ、ものすごい違和感」があるという。
「醤油を瓶ごと頭にこぼしてしまったかのような
 重く黒く長すぎる前髪の奥から、警戒するような光る瞳」をもっている。
そのにな川は、オリチャンが死ぬほど好き。
オリチャンは、27歳。特技は「卵焼きをキレイに食べること」
ハツはにな川の家に行って、オリちゃんのことをはなし、
オリちゃんのコンサートにまで一緒に行くが、ハツは、にな川に対する気持ちがわずかに揺れ動く。
ハツは、にな川の「もの哀しく丸まった、無防備な背中を蹴りたい。
痛がるにな川を見たい。」という欲望に駆られる。
「愛しいよりも、もっと強い気持ち」で、背中を蹴りたくなる。
なにかその衝動が、妙に共感がもてる。
いまの私も、そんな風に背中を蹴られるような、
もどかしい自分であるかもしれない。
若々しい眼で、いまのもどかしさ。少しの焦り。をうまく表現している。
背中を蹴ろうとするところに、なにか希望を見つけたような気がした。
蹴りたい背中 Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中より
4309015700
No.242
(4pt)

内容は期待通り

年数が経っているわりにきれいでした
いっきに読みました
作者の作品シリーズで購入したいと思います
蹴りたい背中 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中 (河出文庫)より
4309408419
No.241
(4pt)

内容は期待通り

年数が経っているわりにきれいでした
いっきに読みました
作者の作品シリーズで購入したいと思います
蹴りたい背中 Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中より
4309015700
No.240
(4pt)

読みやすい文章

テレビで芥川賞を獲った綿矢りさが出て「可愛い子だな〜」と思って読んでみました。

自分は今まであんまり小説読んでこなかったけど、
表現が上手いし読みやすく、主人公に筆者の顔が浮かびやすくイメージし易い感じで
結構面白くすんなり読めました。

あんまり本読んでこなかった人には挑戦し易い小説。
蹴りたい背中 Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中より
4309015700
No.239
(4pt)

読みやすい文章

テレビで芥川賞を獲った綿矢りさが出て「可愛い子だな〜」と思って読んでみました。

自分は今まであんまり小説読んでこなかったけど、
表現が上手いし読みやすく、主人公に筆者の顔が浮かびやすくイメージし易い感じで
結構面白くすんなり読めました。

あんまり本読んでこなかった人には挑戦し易い小説。
蹴りたい背中 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中 (河出文庫)より
4309408419
No.238
(2pt)

記憶に残らない本でした。

なんとなく読んで、なんとなく終わってしまいました。読み終わったけど、記憶に残っていない。
蹴りたい背中 Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中より
4309015700
No.237
(2pt)

記憶に残らない本でした。

なんとなく読んで、なんとなく終わってしまいました。読み終わったけど、記憶に残っていない。
蹴りたい背中 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中 (河出文庫)より
4309408419
No.236
(3pt)

高校時代を思い出す

主人公と高校のクラスメイトであるにな川の関係を
にな川が憧れているアイドル「オリチャン」を通じて描いている作品。
繊細な心の描写が中心なので、読んだあとの爽快感や恋愛小説を読んだ後のようなほっとする感はないが、
高校時代の自分と重なる所が多くあった。
蹴りたい背中 Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中より
4309015700
No.235
(3pt)

高校時代を思い出す

主人公と高校のクラスメイトであるにな川の関係を
にな川が憧れているアイドル「オリチャン」を通じて描いている作品。
繊細な心の描写が中心なので、読んだあとの爽快感や恋愛小説を読んだ後のようなほっとする感はないが、
高校時代の自分と重なる所が多くあった。
蹴りたい背中 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中 (河出文庫)より
4309408419
No.234
(4pt)

二人の関係は今まさに始まったのかも知れない。

小玉重夫『難民と市民の間で』(現代書館)を読み始めていて、その214頁で「スクールカーストもの小説」の「先駆的な作品」として紹介されている本書を一読。いわゆる露骨ないじめという状況ではないものの、自我と恋愛感情の芽生えの中で、他者に容易に溶け込めない(溶け込ませてもらえない)息苦しい女子高校生の内面が、若々しくも瑞々しい文体で掬い取られており、(自分は男性ですが)昔の自分との比較でいろいろと考えさせられましたね。

「私は、余り者も嫌だけど、グループはもっと嫌だ。できた瞬間から繕わなければいけない、不毛なものだから」(22頁)。
「この、もの哀しく丸まった、無防備な背中を蹴りたい。痛がるにな川を見たい。いきなり咲いたまっさらな欲望は、閃光のようで、一瞬目が眩んだ」(76頁)。
「さっきの男子の態度、あれは同級生じゃなく、一段低い者への態度だった。掃除当番を押しつけようとしている感じ、といおうか、こちらが萎縮して当然と思っている態度」(84~5頁)。
「授業も教室の喧騒も灰色にくすんで、家に帰っても学校で何があったかよく思い出せない。たまった緊張のせいで背骨がきしむような痛みだけが残っている」(86頁)。
「私は、見ているようで見ていないのだ。周りのことがテレビのように、ただ流れていくだけの映像として見えている。気がついたら教室から体育館に移動しているし。もちろん廊下を渡ったり階段を降りたりしてここまで来たんだろうけれど、自分の内側ばっかり見ているから、何も覚えていない。学校にいる間は、頭の中でずっと一人でしゃべっているから、外の世界が遠いんだ」(89頁)。
「存在を消すために努力しているくせに、存在が完全に消えてしまっているのを確認するのは怖い」(100頁)。
「認めてほしい。許してほしい。櫛にからまった髪の毛を一本一本取り除くように、私の心にからみつく黒い筋を指でつまみ取ってごみ箱に捨ててほしい。人にしてほしいことばっかりなんだ。人にやってあげたいことなんか、何一つ思い浮かばないくせに」(109~10頁)。
「絹代の顔色が変わった。グループの他の子たちの目つきも。その瞬間、絹代たちがみんな同じ顔に見えて、背筋が寒くなった。私を、「外」のものを見る目つきでみている」(113頁)。
「授業の合間の十分休息が一番の苦痛で、喧騒の教室の中、肺の半分くらいしか空気を吸い込めない、肩から固まっていくような圧迫感。・・・ 自分の席から動けずに、無表情のままちょっとずつ死んでいく自分を、とてもリアルに想像できる」(166~7頁)。
「オリチャンに近づいていったあの時に、おれ、あの人を今までで一番遠くに感じた。彼女のかけらを拾い集めて、ケースの中にためこんでた時より、ずっと」(171頁)。
「なぜ、彼女はにな川の背中を蹴ったのか。いろいろな解釈が可能ですが、身も蓋もないことをいえば、これは一種の性的な衝動なんですよね。性を暴力に転化する男の子ならまあまあいた(いっぱいいた?)でしょうけれど、こんな形で衝動をぶつける、ないしはモヤモヤをふりきろうとする女の子が、かつての日本文学に存在したでしょうか」(181頁、斎藤美奈子氏解説より)。
「二人の「痛い高校生」は青春小説的世界そのものを「蹴る」ことにすら成功している。この小説が何より衝撃的なのはその点ではなかったでしょうか」(182頁、同上)。
「青春前期は潔癖なのです。読者の共感すらも拒絶するほど潔癖なのだ、と申し上げれば、わかっていただけるでしょうか。「青春」が苦手なこの二人が、私にはとてもチャーミングに感じられます」(183頁、同上)。

長谷川初(ハツ)実(90頁、14頁、19頁)と蜷(にな)川智(さとし)(24頁、115頁)、そして小倉絹代(9頁、160頁)のその後が読みたくなりました。
蹴りたい背中 Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中より
4309015700
No.233
(4pt)

二人の関係は今まさに始まったのかも知れない。

小玉重夫『難民と市民の間で』(現代書館)を読み始めていて、その214頁で「スクールカーストもの小説」の「先駆的な作品」として紹介されている本書を一読。いわゆる露骨ないじめという状況ではないものの、自我と恋愛感情の芽生えの中で、他者に容易に溶け込めない(溶け込ませてもらえない)息苦しい女子高校生の内面が、若々しくも瑞々しい文体で掬い取られており、(自分は男性ですが)昔の自分との比較でいろいろと考えさせられましたね。

「私は、余り者も嫌だけど、グループはもっと嫌だ。できた瞬間から繕わなければいけない、不毛なものだから」(22頁)。
「この、もの哀しく丸まった、無防備な背中を蹴りたい。痛がるにな川を見たい。いきなり咲いたまっさらな欲望は、閃光のようで、一瞬目が眩んだ」(76頁)。
「さっきの男子の態度、あれは同級生じゃなく、一段低い者への態度だった。掃除当番を押しつけようとしている感じ、といおうか、こちらが萎縮して当然と思っている態度」(84~5頁)。
「授業も教室の喧騒も灰色にくすんで、家に帰っても学校で何があったかよく思い出せない。たまった緊張のせいで背骨がきしむような痛みだけが残っている」(86頁)。
「私は、見ているようで見ていないのだ。周りのことがテレビのように、ただ流れていくだけの映像として見えている。気がついたら教室から体育館に移動しているし。もちろん廊下を渡ったり階段を降りたりしてここまで来たんだろうけれど、自分の内側ばっかり見ているから、何も覚えていない。学校にいる間は、頭の中でずっと一人でしゃべっているから、外の世界が遠いんだ」(89頁)。
「存在を消すために努力しているくせに、存在が完全に消えてしまっているのを確認するのは怖い」(100頁)。
「認めてほしい。許してほしい。櫛にからまった髪の毛を一本一本取り除くように、私の心にからみつく黒い筋を指でつまみ取ってごみ箱に捨ててほしい。人にしてほしいことばっかりなんだ。人にやってあげたいことなんか、何一つ思い浮かばないくせに」(109~10頁)。
「絹代の顔色が変わった。グループの他の子たちの目つきも。その瞬間、絹代たちがみんな同じ顔に見えて、背筋が寒くなった。私を、「外」のものを見る目つきでみている」(113頁)。
「授業の合間の十分休息が一番の苦痛で、喧騒の教室の中、肺の半分くらいしか空気を吸い込めない、肩から固まっていくような圧迫感。・・・ 自分の席から動けずに、無表情のままちょっとずつ死んでいく自分を、とてもリアルに想像できる」(166~7頁)。
「オリチャンに近づいていったあの時に、おれ、あの人を今までで一番遠くに感じた。彼女のかけらを拾い集めて、ケースの中にためこんでた時より、ずっと」(171頁)。
「なぜ、彼女はにな川の背中を蹴ったのか。いろいろな解釈が可能ですが、身も蓋もないことをいえば、これは一種の性的な衝動なんですよね。性を暴力に転化する男の子ならまあまあいた(いっぱいいた?)でしょうけれど、こんな形で衝動をぶつける、ないしはモヤモヤをふりきろうとする女の子が、かつての日本文学に存在したでしょうか」(181頁、斎藤美奈子氏解説より)。
「二人の「痛い高校生」は青春小説的世界そのものを「蹴る」ことにすら成功している。この小説が何より衝撃的なのはその点ではなかったでしょうか」(182頁、同上)。
「青春前期は潔癖なのです。読者の共感すらも拒絶するほど潔癖なのだ、と申し上げれば、わかっていただけるでしょうか。「青春」が苦手なこの二人が、私にはとてもチャーミングに感じられます」(183頁、同上)。

長谷川初(ハツ)実(90頁、14頁、19頁)と蜷(にな)川智(さとし)(24頁、115頁)、そして小倉絹代(9頁、160頁)のその後が読みたくなりました。
蹴りたい背中 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中 (河出文庫)より
4309408419
No.232
(4pt)

愛くるしい

にな川という男子、いまいちつかみどころのないやつです。
にな川は普通の人なら当然怒ることをされても、さらっと受け流してしまいます。かといってただ鈍感なやつという訳ではなく、非常に周りが見えてて、やさしい男です。
そんなにな川の背中をなぜか主人公は「蹴りたい」と思います。蹴りたいだけではなくにな川の不幸を願う場面もあります。
これは一種の愛情表現なのでしょうか、
好きというより愛くるしい。愛くるしすぎるがゆえにいじめたい。
なんとなくわかる気がします。
蹴りたい背中 Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中より
4309015700
No.231
(4pt)

愛くるしい

にな川という男子、いまいちつかみどころのないやつです。
にな川は普通の人なら当然怒ることをされても、さらっと受け流してしまいます。かといってただ鈍感なやつという訳ではなく、非常に周りが見えてて、やさしい男です。
そんなにな川の背中をなぜか主人公は「蹴りたい」と思います。蹴りたいだけではなくにな川の不幸を願う場面もあります。
これは一種の愛情表現なのでしょうか、
好きというより愛くるしい。愛くるしすぎるがゆえにいじめたい。
なんとなくわかる気がします。
蹴りたい背中 (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 蹴りたい背中 (河出文庫)より
4309408419