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樹霊の塔 伊集院大介の聖域
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樹霊の塔 伊集院大介の聖域の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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ワトスン役がすっかり板に付いたアトムくんのおかげで、カオル女史の事などとうに忘れてましたぜ。 僕は栗本作品を30年読み続けていたんだなあ、、、、 珍作、駄作も有りましたけどこのお話は良い。 昔の作品も読み返したくなりましたぜ。 | ||||
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栗本薫の作品なので安心して読もうと思いました。 主人公の少女が幸福になって終わることを願っていました。 読み進むうちに、だんだん違和感が増してきました。 どうして栗本薫さんは、自分の世界に閉じこもっているのだろう。 もっと世の中に出て、大きな声で物をいった方がいいのではないかと感じました。 生前に栗本薫さんに一言だけ言っておけばよかったという悲しみのある一冊です。 自分の期待の甘さと、想像力の貧困に比べれば、 栗本薫の世界観の方が大きいのは分かります。 それでも何故、こんなに悲しい物語を書かないと行けなかったのでしょうか。 単なる量産という枠だけでは語れないような気がします。 墓前にお伺いを立てたいような気がします。 | ||||
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昔読んだシリウスシリーズ(多分)のなかで、森カオル女史の伴侶との馴れ初めの 話題がでていて、その話をぜひとも読みたい、作品化していないのか、と。 ひところ随分探していたのですが、本書だったのですね。二十年くらい経て願いが 叶うとは。 この話は過去の作品を連想させますねー。ストーリーの始まりは「仮面の研究」ぽいし クライマックスのまつゐ様の登場の仕方はお役者取物帖「地獄島」の夢之丞みたい。 ファンには嬉しい半面、ネタ切れ…?なカンジもしてしまいますが。 ミステリー的ひねりもなくて難しくない話で、楽しめました。 | ||||
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いつ作品として読めるのか待ち望んでいた、森カオル女史の結婚にまつわるエピソード。 山陰の秘境・松之原村へ取材旅行に訪れた森カオルは、地元の旧家・松之原家に滞在し、その地域唯一の名所である樹霊の塔を観光するが、、、。 ミステリィとしてのプロットは比較的単純で、、、推理小説的な面白さは求められない。 ただ、序盤から延々と語られヒロイン森カオルを次第に魅了してゆく松之原村の情景描写の素晴らしさには、どうあっても引き込まれる。 まだ初々しい森カオル女史に、久しぶりに出会える作品。 伊集院大介シリーズも、未文庫化は残り1作となってしまった。 文庫化を待つのももう最期、、、寂しい限りだ。 | ||||
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台風の中での進行、密室とも考えられる松之原村、車椅子の老女。期待しないわけにはいきませんよね。さらに一正、一志という特別な状態の人たち。 構成とアイディアがよければ、怖くて面白い作品になったのになと思います。 *2009年5月合掌。享年56。 | ||||
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実はこの「樹霊の塔」というタイトルは「猫目石」という1984年に書き下ろされた小説の中で予告されています。 「猫目石」の内容は、角川文庫版で秀逸なレビューが書かれていますのでそちらに譲りますが、一言でいいますと 「僕らの時代」の主人公である栗本薫と伊集院大介の二大探偵競演作品で、栗本薫先生の小説の中で私が最も好き な作品のひとつです(興味のある方はご一読を、とっても面白いですよ)。 「猫目石」では森カオル女史が「樹霊の塔」事件について触れていますが、実際に書かれた本作の内容は「猫目石」 での記述から推測されるものとは相違がみられます。「猫目石」では松之原美夏という人物と山科警部の登場が示 唆され、伊集院大介が自らの行動に疑問を持っているような記述がみられました。ですが本作においてはその2人は 登場しませんし、伊集院大介は何の迷いもなく行動しています。続編があるのかもしれませんが、そこはちょっと 残念に思いました。 とは言え、本作の内容も雰囲気があって私は好きです。時代設定は1970年代で、秘境の松之原村に森カオル女史が 取材旅行に出かけ、殺人事件に巻き込まれるというストーリーですが、その村の成り立ちや領主であった松之原一 族についての記述など、フィクションとはいえ非常にリアリティがあり興味深く読みました。 また一番の見所は松之原村の実質的な支配者であるまつゐ御前と伊集院大介の対決でしょうか。このまつゐ御前と いう人物は92歳の老女でありながら人形のように綺麗で、かつ伊集院大介と対等に渡り合える知力と胆力を持って います。その対決の場面は森カオル女史の視点から描写されるのですが、非常に緊張感がありグイグイと引き込ま れました。 やはりこのシリーズに、伊集院大介の宿敵あるいは彼と同等の知力を持つ人物が登場すると一本芯が通りますね。 過去の作品においてもライバルが登場する回は面白く読みました(「天狼星」のシリウス、「女郎蜘蛛」の友納 比紗子など)。これからも宿敵をお願いします、栗本先生! | ||||
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延々と横溝正史ばりのキリシタンの隠れ里とも、平家の落ち武者部落とも称せられる、秘境松之原の里の状況説明が、中盤過ぎまで続きます。 この物語の主役は森カオル女史です。 伊集院大介の「伝記作家」から脱し、独自の物語を紡ぎ出したいと思っていた森カオルに編集者大原から取材旅行の誘いがかかります。それにのって、森カオルと編集者大原、カメラマン甲崎の三人が秘境探索に出かけます。それが、事件の発端になることも知らずに。 作品全体は、森カオルの視点から語られ、事件そのものについての描写はほとんどありません。そのあたりは、大団円で伊集院大介の語るのを待たねばなりません。 従って、その盛り上がりのようなものには欠ける嫌いがあります。事件の動機についてははっきりするのですが、それを起こす切っ掛けとしてはどうでしょうか。 従来の作品に比べ、やや不満の残る作品でした。 | ||||
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