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名古屋駅西 喫茶ユトリロ
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名古屋駅西 喫茶ユトリロの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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実在すればぜひ行ってみたい喫茶店 | ||||
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単身赴任で名古屋にいた時にボッチで歩き回っていた街やお店が出て来てとても懐かしくなりました。 名古屋はなかなかよそ者を受入れてくれない…ってところもニヤリとさせられます。 名古屋ご当地ドラマなんてのもありましたが、この作品も名古屋にハマってしまった人にはおすすめ! 個人的には味仙が取り上げなかったのが残念。 | ||||
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名古屋の古い喫茶店の良さが出ている作品だと思います。 コーヒーや卵サンドへの拘りもきちんと描かれていました。 ミステリの面は、太田作品としては、少し弱いかも知れませんね。 頭はいいけど、気の弱い男の子と女王さまタイプの気の強い女性とのコンビは 悪くないです。 でも続編もちょっと期待しています。 | ||||
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地元が名古屋なのでかなりワクワクする内容でした。 ただ、内容が薄くて盛り上がりに欠けるのでちょっと残念。 | ||||
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名古屋が舞台のお話し。 多分、他の街・・・横浜とか神戸とか福岡とか札幌とか仙台とかでは成り立たないだろう、そんなお話し(笑) 地元人の自分が読むと、この地名知ってるのか、こんな風情が、とか いろいろと再認識あり再発見ありと楽しまさせてくれる。 「太田忠司」さんという作者さんは、結構、地元・名古屋を舞台にして小説を書いている。 でも、名古屋の書店では、取扱が少ない。 駅周辺の大きな書店では取り扱っているけど、郊外の大きな書店では取り寄せになってしまう。 なぜだろう。 全く売れない(失礼<(_ _)>)わけではなくて、話しによると関東地方などでは評判がいいと聞くんだけど。 とにかく、お話しは、名古屋在住の作者さんが、実在の名古屋を舞台に 名古屋の名物(名所?)の喫茶店で盛り上がる話しなので、存分に名古屋を感じて欲しいなぁと思います。 | ||||
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しょっぱなから名古屋駅構内の描写。そうだよねえ、太閤口、桜通口、昔よく待ち合わせしたよ。 それから名古屋空襲の話し。名古屋城が焼けてまった話はお年寄りから聞いたよ~ ほんで、石昆ってwww。うみゃー手羽ーっ!一話ごとに名古屋飯がでてくるでよ! むっちゃよかった。 最高!(リアルオモロー) | ||||
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ワタシは『こんな昔ながらの喫茶店でコーシー飲みながら、常連客の無駄話をこっそり聞いてなごむ』という雰囲気で軽い気持ちで読めました。 あっ。この物語の重要な登場人物とある常連客との関係については、予想通りでした。 しかしながら・・・ 具体的な地名・店名を出されても他地域の方々にはついていけんで、これ。 率直に言って、これ、ある程度予備知識が必要やろ。たとえば「ピアゴ」と書かれても地域のスーパーチェーンってすぐ頭に浮かぶ? 「石昆」と書いてあっても知らん人やと、長年やってるラジオCMが浮かばんがや。 まぁ、漠然と読み進めても全然問題はないけどな。また、それをカヴァーするほどの小説的訴求力があるわけでもないしぃ。 だで、これと同じ内容で、たとえば北海道・札幌市内や沖縄・那覇市内を舞台に同じ内容で物語を作られても私には手に取る気にはならんと思うし 読んでも面白くないがや。 ほーやで、結局、中部圏の人(じん)が読書後「ここに書(きゃ)ーたる店に、今度いっぺん行ったろまい」と思うのが 本来の使い方かもしらんで | ||||
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出身が愛知なので、なんとなく懐かしくて買いました。軽い内容のお話ばかりです。名古屋弁が懐かしかったけれど、あの独特のイントネーションは活字からは伝わってきませんね・・・仕方ないけど。しかし、よその地方の方、皆さん、意味が分からなかった台詞はありませんでしたか??? | ||||
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1話につき名古屋めし1つが紹介されていて、物語を読み進めるとリアルな名古屋めし事情も溶け込んでいるので、名駅に行ったことがある人は脳裏に情景が浮かんで楽しいと思います。ああ〜あそこか〜という具合に。 2016年暮れの作品ということもあり、名古屋に関する時事ネタも旬なので、実際に地元の人の会話を聞いてる錯覚に陥りました。 | ||||
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昭和24年に創業し、今も昭和のたたずまいを残す喫茶ユトリロは、絶品とされる玉子サンドのモーニングを出すのが自慢。それを目当てに、駅前商店街に暮らす常連客が大勢集います。名古屋限定のソウルフードの数々をネタに、客たちが持ち込む日常の秘密を解き明かしていくミステリー短編集です。 ◆第一話「手羽先唐揚げと奇妙なイタズラ」 元精肉店主の岡田夫妻の家にピンポンダッシュのイタズラが決まって週二回おこる。薄気味悪いのは、玄関に出てみるとそこには手羽先の骨が必ず落ちていること。この謎を解決するのは、ユトリロ店主の孫息子で名大医学部生の龍(とおる)と、同級生の駿、そして先輩の明壁麻衣。 謎解きの妙を楽しむ物語というよりは、外資系コーヒー・チェーン店全盛の今や前時代的といえる<喫茶店>とそこに集う純朴な市井の人々のやりとりに心をほっこりさせる小説として読みました。特に、東京出身で名古屋のソウルフードを知らないという龍に、麻衣先輩がちょっと上から目線で手羽先の味わいかたを指南していく様子がほほえましく感じさせます。 私個人の経験をいえば、手羽先とは、今は亡き叔父が営んでいたかしわ店で作っていた白醤油仕立ての絶品手羽先だけを意味しました。つまり私にとってそれは、名古屋のソウルフードというよりは、広義の<家族の味>でした。叔父の手羽先の味を懐かしく想い返しながら読みました。 ◆第二話「カレーうどんとおかしなアフロ」 名古屋駅近辺に双子と思われるアフロ二人組が出没する。二人はカレーうどんを食べているところを目撃され、シャツの胸の部分に黄色いシミがどういうわけか同じようについていた。龍と駿は二人の後をつけるものの、途中で見失ってしまう…。 ここで取り上げられる名古屋の食はカレーうどん。カレーうどんって全国区の料理じゃなかったっけと思っていると、またもや麻衣先輩が龍に東京と名古屋のカレーうどんの違いについて蘊蓄を語ります。名古屋は主に鶏ガラだしで作っていて汁の粘度が高いのが特徴。一方東京はカツオだしでカレーを溶くのがスタンダードなんだとか。名古屋で生まれ育ち、その後の東京暮らしが長い私でも両者の違いには気づいていませんでした。 アフロ二人組の行動の背景にはネット社会ならではの事情がひそんでいて、現代的な話だなと感じさせられます。 ◆第三話「海老フライと弱気な泥棒」 喫茶ユトリロの常連客の榊原はビルで夜間警備の仕事をしている。ある夜、ビル荒らしの泥棒を取り押さえた。犯人は警察に引き渡される際、榊原に向かって「あんたはえびふりゃーだ」と言う。果たしてその言葉の真意は? 海老フライが名古屋の名物だと、私も上京後、東京の人に本気で思われたことが幾度もあります。麻衣先輩はこの小説の中で、80年代にまだ毒気の強い芸人だったタモリが名古屋を馬鹿にして「海老ふりゃーは名古屋の名物だ」と虚偽の発言をテレビで繰り返したのが事の元凶だと語ります。ただタモリがなぜ名古屋を揶揄しようとしたのか、またなぜエビフライを殊更取り上げたのかについてはさすがの麻衣先輩も知らないようです。 当時高校生だった私たち名古屋人の友人間で語られていたのは、タモリが写真家の浅井慎平師匠と大変親しかったため、師匠が育った名古屋を方言ネタで小馬鹿にしたのがそもそもの始まりだということと、海老フライは当時のテレビ番組『熱闘甲子園』で愛知県代表の名電高校の選手たちが宿舎で海老フライを食べているのを見てタモリがこれまたそれをジョークのネタにしたということです。こうした話はあくまで噂レベルのものですが、私も友人もそうした背景があると了解したうえでタモリのネタを肯定的に笑っていました。 40年近い時を経て、海老ふりゃーネタがこんな形で小説になったのかと思うと、名古屋出身者としては感慨深い思いがします。 ◆第四話「寿がきやラーメンと家族の思い出」 喫茶ユトリロの常連客・水野が熱中症の朦朧とした意識の中でつぶやいた「すがきやには、もういけん…」の意味するところとは? タイトルでネタばれしている点は苦笑しつつ脇に措くとして、手羽先に次ぐ名古屋のソウルフード「寿がきやラーメンが」がお話の中心です。 私も1980年前後、高校のクラブ活動の後、友人たちと幾度も寿がきやラーメンを食べ、食後にはソフトクリームをなめる、というのが定番の生活を送りました。私にとっては「寿がきやラーメンと友だちの思い出」は今も大切な青春の一ページ。ですから水野の気持ちは痛いほどよく理解できるのです。食の記憶が<あの日>を思い返すよすがになるという物語です。 ◆第五話「鬼まんじゅうと縁結びの神」 常連客・本間は新潟県出身。今は名古屋で働いていて、職場で新しい彼女ができたようだ。しかし初デートで相手の機嫌を損ねてしまったようだが、彼自身はその原因がわからない…。 表題にある鬼まんじゅうは私も上京後に初めてそれが名古屋限定の菓子だと知ったものです。まさに「適度な甘さと素朴な歯触りが親しみを感じさせ」(249頁)るおやつです。 この第五話ではいくつか箴言ともいえる言葉に出会えました。 「些細なことで浮き立ち、些細なことで傷つく。特に言葉というのは諸刃の剣です。人を喜ばせもするし、怒らせもする」(226頁) 「知識はもともとネットに存在していたものではありません。人が持っていたものです。人に尋ねなさい」(245頁) けだし名言です。 ◆第六話「味噌おでんとユトリロが似合う店」 喫茶ユトリロに泥棒が入り、壁にかかっていたユトリロの絵が盗まれる。すると常連客だった<紳士さん>が店にぱたりと来なくなってしまう。果たして犯人は<紳士さん>なのか…。 いよいよ龍は思い人の麻衣先輩に思いを伝えようとします。その結末は大方の予想を大きく覆すものでした。そこに大きな驚きを感じて苦笑しました。 以上、6編は、日常の謎を追う安楽椅子探偵風の読み物ですが、ミステリーとしてはそれほどクォリティは高くありません。しかし、名古屋で生まれ育った私には、懐かしい方言と地元の味、そして今やますます消えていきつつある昭和的純喫茶店と常連客との緊密な関係にほのぼのとした気持ちを味わうユーモアミステリとして楽しみました。 | ||||
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