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グラスホッパー
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グラスホッパーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全271件 241~260 13/14ページ
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妻をひき殺された男が復讐を企てる話。 復讐は結局横取りされて、実行することは出来ないのだが。 押し屋に自殺屋に劇団にと裏の世界にはあらゆる職業があるもので、 前半めいめいに動いていたものがこんなにきれいにひとつになるとは・・・。 最後まとまるまでの間にあちこちに引きずられ、翻弄され 最後まで愉しく読めた。 健太郎、孝次郎兄弟がとても可愛い | ||||
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殺し屋達と殺された妻を持つ鈴木と言うなの男。 その男が「決意」した復讐。 伊坂作品はただの「ハードボイルド小説」だけにはならない。 みんな それぞれが興味を引かれるキャラクターがあり、人間的なと言うべきか、絶対的な悪ではない魅力がそこにはある。そして読者がこいつは絶対憎いと思う程の悪者が登場し、 「私でも殺すよね」っ思ったら最後 「殺し屋って悪い人達だよね?」ってなるから、不思議だ。 「陽気なギャング〜」もしかりだ。泥棒は悪い人達なのに。陽気だ。 登場人物達の一人づつの視点から話は展開していくのも 残虐さだけが売りの小説とは一味違うのも 読みやすく あっと言う間に読み終えてしまった。 伊坂作品に出てくる「黒澤」という泥棒と、今作品の「槿」という殺し屋。 もっと若かったらこんな大人になりたいと思ったと思うほど、贔屓してます。 この二人に対決してもらえたら面白そう。 | ||||
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直前に偶然にも、村上春樹の『羊をめぐる冒険』を読んでいた。 あまり読書家ではないので、 上記の作品も、村上春樹作品も初心者だ。 ネットの書評などで、 村上春樹的だと語られているのも読んだ。 確かに、この作品を読んでみると、 「村上春樹的」だな、と思う面もある。 (正確には、「羊をめぐる冒険的」だな、と思う) 個人的な感想としては、伊坂幸太郎の作品の中で、 この作品が一番、「村上春樹的」だと感じる。 内容については、 複数の人物の物語がやがて重なっていくという形式なのだが、 最後の方になると、 無理やり「きれいに」物語を終わらせているような気もした。 伏線はあるものの、 物語のかなり重要な部分で、 ”犯人”がアレであったのは、あまりしっくり来なかった。 しかし、読んでいる間は続きが気になり、 一気に読了してしまった。 | ||||
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テンポがいい!伊坂さんの作品は、まずここが素晴らしいと思います。 この作品も残酷な描写に負けずして最後まで読ませるパワーを感じました。そして、感情移入がしやすい。登場人物が、殺し屋という設定ながら、その人物と一緒に歩けてしまいました。 殺し屋達のダークなイメージとは違う、弱い部分、意外に単純な部分が私を物語で一緒に歩かせてくれた感じです。 ただ、生々しいバイオレンス的描写には、目を瞑りたくなる時もありました。けれど、最後の一文にゾッっとさせられ、また最初のページから戻り、読みたくなる、そんな小説でした。 些細な短い一言に心打たれたりします。 | ||||
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直木賞候補常連の著者の作品。 今回は分類が難しいです。 テンポがよくってサイケで、 ちょっとハードボイルドテイスト。 ほら、何だかわからないでしょ? バッタ(グラスホッパー)は、 密集したところで育つと『群集相』と呼ばれるタイプになる。 そいつは黒くて、羽が長くて、凶暴。 仲間の死骸だって食べる。 (本文より引用) あまりにも密集した都会での暮らし、 『ニンゲン』だって『群集相』化してもおかしくない。 『仕事』として、 他人に薬物を売りつけてクイモノにするヤツ、 一家皆殺しをするヤツ、 邪魔者を自殺させるヤツ、 同様に『押し』て殺すヤツ。 『ニンゲン』で食っているヤツらの話。 非現実的な設定でありながら、 登場人物達の存在感は見事。 ぐいぐい物語に引き込まれていきます。 | ||||
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~帯に大絶賛とあったけど、大絶賛するような作品ではないと思いました。でも伊坂作品の中ではもしかしたら、一番好きかもしれません。2人の殺し屋と1人の元一般人のお話。こういう特殊で、オカシナ人を書かせたら天下一品ですね。3人のうちだれかは好きになれると思います。ぼくは蝉が好き。あと鈴木の奥さんも。別の方がラストが幻覚の始まりと書い~~ていましたがそうは思いませんでした。田中の説明の最後にはちゃんと、「目覚めの合図」と書いてあります。ぼくはそっちを取ります。そして「バカジャナイノー」、これがスイッチだと。~ | ||||
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伊坂さんの小説には、とにかく一気読みさせてしまう力があります。先が気になって仕方ないし、スラスラ読める!結果、夜中に読み終わり変に後悔するのです。 今回の「グラスホッパー」も一気読みしましたが、残酷なシーンが頭から離れず、なんとなーく奇妙な気持ちになってしまいました。勿論、面白い!!だけど、(あ~、面白かった!!)と単純に思えるお話ではありませんでした。一度読んでみて、私とこの気持ちを共有してください。 | ||||
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唸りました。おもしろい。 この小説、まず設定で興味をそそられます。メインの登場人物としていろんな種類の殺し屋が数人出てきて、その数人を中心に話がまわっていきます。皆その道のプロです。例えばある男は人を道路や線路に押し出して殺す「押し屋」で、別の男はあるやり方でターゲットを自殺させるのが専門。もとはなんのつながりもなかったこの数人が、徐々に絡み、関わっていく……とまぁそれだけでもおもしろそうじゃぁないですか。 殺し屋と聞いて「ハードボイルド? それは、パス」と思われた方、血とか暴力とかは完全に脇役ですから、安心して読んでください。ホント、おもしろいですから。奇妙な登場人物たちの絶妙な絡み具合と、読者を驚かせる話の構成。きっと伊坂幸太郎のファンになりますよ。私は、なりました。 | ||||
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「人間というのは、哺乳類じゃなくて、むしろ虫に近いな」暴走する車に轢かれて死んだ妻の復讐を果たそうと機会を狙う「オヒトヨシ」鈴木。「人はいつもみんな死にたがっている」次々と人を自殺に追いやる「自殺屋」・鯨。「俺は自由だ」一家惨殺が得意な殺し屋・蝉。そして謎の男にして2人の子持ち「押し屋(?)」・槿。社会のルールを離れ、独自の価値観を生き、淡々と人を殺していく殺し屋たち。多くの人が淡々と殺されていく非常に殺伐とした展開。どこまでが現実でどこまでが幻覚なのか。「ラッシュライフ」のようなギミックはありませんが、不思議な伊坂ワールドは健在で、その世界に酔いしれます。殺し屋たちと不思議な縁でつながる鈴木。「僕は生きてるみたいに生きるんだ」。彼は死が充満する世界の中に生きる希望を見出したのでしょうか。それとも、全ては幻覚なのでしょうか。今までの伊坂作品と雰囲気を共有しつつも、テイストが異なる本作。一気に読める良作でした。ちなみに、「ジャック・クリスピン」は実在しないようです。残念。 | ||||
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もちろん、娯楽小説としておもしろいし、大好きなイサカ節会話も健在。うまくつくられてるわあ~って思う。でも、節々で(まあ特にラスト3行で)、日常が幻想に飲み込まれていくような、ケラケラと笑いながら静かに狂っていくような、不思議な感覚を抱いたのは私だけかな…。 | ||||
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チルドレンを読んで伊坂さんの作品の面白さに惹かれ、この本を手にとりました。そして手に取ったことを全く後悔しない、とても面白い作品でした。読んでも読んでも次が気になり、先が全然予想できなくて、あっという間に読んでしまったという感じ。そしてチルドレンにも共通するのですが、登場人物がとても個性的で魅力的なのです。私が特に好きだったのは、鈴木さんの奥さん。鈴木さんの回想シーンでしか出て来ないのですが、とてもユニークで発想がすごい。とても異色で、ミステリーではないのにドキドキする・・とても面白い本でした。 | ||||
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読んでいて、ハラハラドキドキしました。個別の物語が一気にスピード感をましてひとつの物語へと絡み合っていきます。とてもスリリングがありました。さらに登場人物のネーミングにしっかりと意味があるところが小説としてのおもしろさへもつながり、よかったです。最後のどんでんがえしが物足りなく思ったので、★4つですがドラマ「TWENTY FOUR」が好きな人なら気に入ると思いました。 | ||||
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たくさん考えさせられる小説でした。伊坂さんの小説は4冊目ですが、読めば、読むほど作品がリンクしていて楽しいです。私は『押し屋』の「あさがお」が好きです。彼は伊坂作品「オーデュボン…」の「さくら」も好きで、雰囲気が似ていてるな~なんて思ってたら名前がも似ていて、なるほど~と。これから伊坂作品を読むときは花の名前にチェックだ。と。春、夏だからあとは「紅葉」とか「牡丹」とか。 | ||||
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殺戮シーンが非常に多く出現しますが、何故か全体に流れるトーンは「キュート」でした。蝉、鯨、鈴木がメイン登場人物ですが、鈴木のかもし出す雰囲気が「キュート」なんでしょう。案山子やリョコウバト等以前の著者の著作に出てきたキーワードも出てきて、ファンには楽しめる一冊となってます。私が一番気になったのは鯨です。自殺屋という異色な殺人者は一冊の小説しか読まないという。その小説を私も読んでみようと思いました。彼の気持ちが少しは理解できるかもしれません。 | ||||
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「押し屋」や「自殺屋」など変わった殺人請負人が出てきて、冷静に考えるとあり得ない設定だが話が上手くて引き込まれる。槿(あさがお)という冷静な押し屋と、純情な元教師鈴木の立場や利害を超えたやりとりが面白い。この二人には作者の性格が結構反映されているのではないだろうか。「自殺屋」鯨の仕事の描写も興味深い。鯨の描写はあまりなく、被害者の内省に紙面が割かれる。説得力がある。確かに誰でも思いつめれば死にたくなるような種は持っているだろう。テンポよく進む、極上の娯楽小説。少しせつなく、清清しい読後感。お勧め。 | ||||
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僕がこの本で一番好きな場面は、 蝉がしじみを眺めながら 『殺して食って生きている』 と呟くシーン。金さえもらえば女も子供も平気で殺してしまう残虐な殺し屋であるはずの彼に、何故か人間の本質のようなものを垣間見てしまったような気がします。いつもの井坂作品同様、人生捨てたもんじゃない。って思わされると同時に人間のあるべき姿を見せ付けられてしまいました。 | ||||
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伊坂さんの作品はまだ3作目なんですが、いつも、その巧妙な手口にやられます。手慣れた展開にもしかしたら「やっぱり同じか・・・」と失望するかもしれないなぁ、なんて心配していたのですが、今回もやられたのは僕の方でした。さすがに3回もだまされるわけにはいかないと思って、注意深く手を読みながら進めていったつもりだったのですが、「神様のレシピ」でまんまと調理されてしまいました。思えば田中さんの登場がこの作品の幕開けだったような気がします。 | ||||
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鈴木、鯨、蝉という三人が主要人物となって、話の章ごとに主人公が入れ替わるという伊坂お得意の手法によって、段々と三本の線が一本に重なっていくような話。そして、センスのいい会話。ちょっと(?)一般人離れした感覚が心地いい作品です。 一番印象深いのは鯨の口癖「人は誰でも、死にたがっている」この作品の一つの命題であると思います。 鈴木は最初は死ぬ気でいました。 蝉は死を受け入れているような、恐ろしい感覚を持っていました。 鯨は頑なに「人は誰でも、死にたがっている」を強調します。 でも、やっぱり人間は死にたがってなどいないのでしょう。ラストのシーンでそれをひしひしと感じました。「バカジャナイノー」というセリフが全てをひっくり返してしまったような感覚です。 ついでですが、最近巷を騒がせている「オレオレ詐欺」。最近では進化して「劇団型」と言われる方法で詐欺を働く場合があるそうです。今作に出てきた「劇団」という団体。これにいち早く反応したと思われる伊坂の感覚の鋭さというものを感じました。こういうことに詳しい人たちにとっては常識的なことなのかもしれませんが、一般人である僕にとってはそう感じられます。 | ||||
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図書館で予約して2ヶ月後やっと本を手に取ることができました。が、本を読んで申し訳なくなりました。ただで読むには申し訳ないほど楽しめたという意味です。都会に住む狂暴化した昆虫たち、復習のためその魔窟へ自ら飛び込んだ男、鈴木。登場人物、3人の目線から書かれていますが一番感情移入できたのはもちろん鈴木でした。蝉は個人的に注目のキャラでした。凶悪、というよりも感情の希薄さ。やばいヤツだけどなんだか憎めないせつなさがありました。でも本当にやばいのは鯨かな。ほとんど妖怪ですね。呪いですよ、呪い。これ以上書くとネタばれになりそうなのでこの辺で☆でも本当、面白いです。これから当分、伊坂幸太郎さんの本を読み漁ろうと思います♪ | ||||
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プロット、キャラ立ち、会話のセンス…すべてにおいて同世代のミステリ作家たちの一線上をいってると思う。これほど次の新作が出るのを待ち焦がれてしまう作家に出会えたことを幸せに思いたい。個人的には健太郎、孝二郎兄弟のアナザーストーリーを読んでみたいな。直木賞なんてもう必要ないでしょ、この人には。 | ||||
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