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(短編集)
死神の精度
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死神の精度の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全325件 141~160 8/17ページ
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それなりに面白いと思ってはいたが、期待以上の作品だった。 ひとえに作者のストーリーテリングの妙によるものだろうが、こういう軽妙なモノをもっと送り出してほしいと思う。 | ||||
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私は伊坂氏のファンであります。ストーリーテラーとしての才を高く評価する者です。 ゆえに彼に対する評価は少し甘めになります。 この作品は、欠点がありながらも彼の実力を遺憾なく発揮していると思います。 死神を使った着眼点。一週間の調査で「死の判定」をするという、惹きの面白さ。 五編それぞれがまったく異なる設定で、バラエティに富んでいる。娯楽作として申し分ないでしょう。 欠点を挙げるなら、死神という万能の人物が主人公のため、何でもありの設定になってしまい、かせが利いていない気がしたこと。また、一話目の「電話の声を聞いただけでその人の歌の才能を見抜く」という設定が現実ではありえないこと。しゃべる声と歌う声はまったく別のものです。私はその業界にいるので、その点がすごく気になりました。 それでも五つ星です。欠点を上回る魅力がこの作品にはあるからです。 | ||||
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伊坂さんの作品は、この本が初めてでした。読みやすいし文字を追いながら鮮明に映像が思い浮かびます。 短編集になっているけれど、繋がっている章があったり、ああ、あの人はこういう人生を歩んだんだね、ってじんわりきました。 凄腕ストーリーテーラーですね。 | ||||
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寿命が尽きようとしている人間のまわりをウロウロし、 その人間の命がなくなってもよいか、 それとも寿命を延ばしたほうがいいか を判定する、 人間の外見をした死神が登場します。 殺人のトリックに不死の死神がかかわってくるため、 通常のミステリーとは一味違った面白さがあります。 音楽好きな死神に寿命を先延ばしてもらうためには 素敵な音楽が必要です。 まさにNo Music, No Life です。 | ||||
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文庫本の解説でロシア東欧文学者の沼野氏が、この作品について「非日常的な視点から物事を見ることによって、普通のものを見慣れない奇妙なものにしてしまう」、所謂「異化」という手法を用いていると解説しています。死神が非日常的な視点というフィルタとなって、人や生を、時に滑稽で愚かしくも、それでいて美しく尊いものだと感じさせてくれます。例えば「人間は不思議なことに金に執着する、音楽のほうがよほど貴重であるにも関わらず・・・」。これを人間の台詞として聴いたならば、何てことはない唯の皮肉ですが、死神の言葉として発せられれば、そこにはかなりの客観性というか中立性が担保される気がします。また各短編の最後には死神である千葉の多くの印象的な一言があります。「死神と藤田」での「藤田は現れるだろう、愚かな剛毅さを漂わせてやってくる。」や、「旅路で死神」での「おい、フォークを忘れてるぞ。」などは、人間の愚かさや滑稽さと表裏一体として存在する美しさや尊さが巧みに表現されている様な気がしました。味わい深い良作短編かと思います。 | ||||
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とても読みやすく面白い作品です。 物語としては 一人の死神がそれぞれの短編に関与していくというものです。 映画化されていることから察せれるように 情景や人物の心理描写が手にとるように分かります。 寝る前に読むと、映画を見てるような良い気分になれました。 | ||||
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最近は分かりやすい伏線はそんなにないかもしれませんが、こちらは「てんこ盛り」です。伊坂幸太郎の伏線が大好きな私にとっては最高の書です。 一気に読めてしまいますが、読後感がとてもすがすがしかったです! | ||||
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死神の描写が気に入りました。 デスノートのリュークのような死神をイメージしてしまうと、な〜んだ…とがっかりしてしまうかも。 この死神は、角も生えてなれば、牙も羽も生えていない。死を扱うけども、その振る舞いは某映画のエンジェルのよう。短編集なのが、残念。長編だったらいいのに…と思うところがいくつかあります。だから星4つです。ミステリーには分類されないものの、物語全体に不思議感が漂っているところが好きです。 | ||||
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主人公は死神である。情報部から対象の人間がいつ死ぬかだけ聞かされてその人間の‘調査’にやってくる。どうやって死ぬのかは聞かされていないが、何日か接触した後たいていの場合は「可」と報告し、その人間は不慮の事故もしくは事件で死ぬことになる。死神は対象に同行しその死を見届けようとする。 主人公の死神は人間の作った「ミュージック」をこよなく愛し、CDショップの試聴コーナーに一時間もいたりするとぼけたキャラクターだし、味覚も無いのに対象と同じ様に食べものを飲み込む変なやつだ。そして人間世界についての知識も不完全でときどきボケをかましてくれる。例えばこうだ 「雨男なんですね」と彼女は微笑んだが、私には何が愉快なのか分からなかった。けれどそこで、長年の疑問が頭に浮かんだ。「雪男というのもそれか」 という具合である。こういうボケがふんだんにかまされる。結構笑える小説だ。それでいて、死神目線の人間の洞察が深く鋭く、方々で唸らされる。読み応えたっぷりだ。 この作品集には6篇の短編が収録されているが、客のクレームに悩む女性に起こる奇跡のストーリー「死神の精度」や片想いの青年の恋が実っていくが……の「恋愛で死神」、吹雪の中閉じ込められた人々が死神のある些細な行為が原因で次々に死んでいくミステリ仕立ての「吹雪と死神」、やくざの殴りこみの最中にいて死神ならではの理由でその結末を予測する「死神と藤田」など、バラエティに富み、出てくる人物が皆魅力的である。しかし、そのほとんどの人が「可」なのだ。つまり死ぬことになるのである。どんなに魅力的な人物で一緒になってドラマを体験しても「可」なのである。そこには死神独自の価値観が存在しているようで人間である我々には理解できることではない。最終話「死神対老女」には「死神の精度」の登場人物の何十年後かの姿が意外な形で登場する。時を超えた存在の物語としても楽しめる一品。 | ||||
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良かったですよ。 お話の中に、いろいろな波があってすごく読みやすかったです。 その波は、ゆったりとした波です。 いま振り返ってみても人の死を書いた本には思えません。 きっと登場人物みんなが魅力的だったんですね。 だから、お話全体が素敵に感じたんでしょう。 | ||||
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死神の仕事ぶり(!?)の短編集。 死神対登場う人物という構成で それぞれの登場人物によって話の内容やキャラがいろいろなので 完結で読みやすい。 と思いきや 最後にあ〜!そうだったんだ! となる伊坂幸太郎氏らしい作品。 でも最後につながるなら登場人物全員をキッチリつなげてほしかったなぁ。 とても読みやすい作品だと思います! | ||||
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すでに映画を観ている状態でこの本を読んだ。 まあ、目新しいのは見たことがない話があることだけだろうと思っていた。 なんだかんだあって映画化されていない話も楽しみ、ラスト。 最後の話は映画化されていたのでまあ同じだろうと思っていた。 が、 最後の最後で驚いた。背筋に悪寒が走る感じがした。 ぜひとも映画で満足しないでほしい。 | ||||
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7日間の調査の後に対象者の死を見定める、クールで少しずれている死神を取り巻く6つの人生の物語。 伊坂幸太郎が描く独特の死神。そして彼らの性格、死神世界のルール。 死神は、自殺や病死には関与しない。彼らは音楽のことを「ミュージック」と呼び、時間があるとレコードショップで視聴する。 最後にはもちろん、伊坂節が炸裂。今回は思わず、前に戻って詳細を確認してしまいました。笑 | ||||
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ホントに多彩な内容で、密室サスペンス風なものあり、ロードムービィ風ありな短編集です。 ただし、短編ながら、最終編で集約する物語もあり、このあたりは伊坂氏の長編・短編にかかわらずよくでてくる構成で、プロットの設計のみごとさを感じるところです。 映画化されるようですが、どうなんでしょう、「死神対老女」(何なんでしょう、この『サンダ対ガイラ』みたいなタイトルは…)で、美容室の、子供が髪を切られていて、犬がじっとそれを待っていて…、というような静かで美しいシーンが映像化されるのでしょうか。 また、美しく、少しおかしいフレーズの心に残るのも伊坂作品を読む楽しみのひとつ。音楽・映画へのリスペクトも同様、うならされたり、泣かされたり、エンターテイメントとはこのことでしょう。 | ||||
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死神が主人公という小説を初めて読んだが、面白いというのが率直な印象で、 死ぬっていうときにはそういう人が現れるのかなという気にさせられる。 おさめられている”恋愛で死神”が個人的には好きです。 | ||||
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設定がいいですね。 クールで音楽を愛する死神が、仕事のため人間に変装して登場。 クールなキャラに反し、間の抜けた質問ばかりして笑わせてくれます。 小説で声を出して笑うことはほとんどないのですが、これは声が出ました。 死がテーマですが、コメディー的要素があり面白かった。 短編集ですが、繋がりがあるのも良かったです。 最後の話は鳥肌が立ちました。 伊坂幸太郎は何冊か読みましたが、その中でも特に面白かった作品です。 本を読まない人に伊坂幸太郎はおススメです。 | ||||
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伊坂さんの作品を初めて読みました。 かなり面白く、はまりました! 死神 というタイトルを見て、ちょっと読むのを躊躇したのですがイメージしていた死神とは大違い。 クールなのに掛け合い漫才のような会話がテンポよく、小さく笑ってしまいました。 解説にもありましたが、短編のお話がいくつかつながっているところがあります。 時間はずいぶん流れているのに、ついこの間あったことのようにどの作品も読めるところがすごいなと思いました。(読み終わらないとこの意味がわからないかもしれませんが) あっという間に読めてしまいます。 | ||||
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僕は普段から車などには何も飾らないようにしています。 そうすることで『俺はシンプルな人間だ』と飾って見せています。でも、車のシートだけはアイボリーの皮張りにしてワンポイントのアクセントにしています。 さて、この本の死神とはというと、感情の抑揚のなさが際立っており、無機質で飾られているように思います。それにより、ミュージックに陶酔する様がワンポイントとして強調されていて、メリハリの良さを感じます。また死神なのにキュートにも感じました。 死神と藤田では爽快感を。普段、恋愛小説は読まない僕が、恋愛で死神では込み上げる想いを。死神対老女に至っては、時空を越えた事態の収束に感嘆の声を。 ハッピーエンドで終わっている訳では無いのにも拘わらず、幸せな気持ちにさせられる作品でした。是非読んでみてください。 | ||||
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「死神」というテーマを読者に全く違和感を与えずに書いてしまう伊坂氏のセンスに脱帽する。 ―――――――――――――――――――――――― 本書を読むことによって死の概念が変わったり、人はこうして死ぬ、と改めて確認したりすることはない。あくまで「小説」であるから、現実と結びつける要素もない。 ただ、日本の都会に何くわぬ顔で颯爽と出現する「雨男」千葉には、どうしても実在感が漂ってしまう。 彼が「ぱっとしない」女性と喫茶店で他愛も無いおしゃべりを交わし(大抵そういった会話の中には『死』に関するテーマが出てくるのだけど)、やくざの集団に絡まれた後ロープで縛られてしまっていたり、とその仕事の合間にはCDショップに長居をし・・・。 そういったストーリーを読み進めていく内に人間の姿が、しかし真面目に仕事をこなすはっきりとした『死神』の姿が鮮明に写る。 彼が出会う様々な人生とその人物に、一体何を思うか。 そもそも千葉は、人間そのほか「命」に、「死」に興味がない死神である。 しかし、「仕事」であるから、どうしても真面目に調査してから報告するたちがあり、と言っても人間界にとどまる一番の原因は「ミュージック」を聴くことであり、これは全ての死神に共通する趣味という不思議な設定だ。 この世界観も伊坂氏が近年作り上げた最大の成果と言えるし、年々パワーを増す抜群のユーモアと繊細なトリックは私たちをいつも驚かせてくれる。 短編集という名称こそついているものの、最終章では予期せぬリンクが待ち構えていたりもして、一つの物語として完成された作りになっている。 クールな文体に反して、予想外の感動すら覚えてしまう作品。これはもう、傑作。 | ||||
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やはり伊坂幸太郎氏の作品はおもしろい!! 死の1週間前に訪れて、「可」か「見送り」を判断する死神。 非現実的な内容なのに、どこか現実感のある作品。 自分の周りにも、死神が訪れているのではと、ふと考えてしまいます。 ユニークな会話やキャラはさることながら、様々な伏線が収束していく伊坂節も健在! 短編集であるにも関わらず、全てを読むことで楽しめる点もあります。 そして、予想できたにも関わらず、最後には素晴らしい感動も味わえます。 | ||||
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