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よだかの片想い
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よだかの片想いの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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少女漫画的な展開ですね。これと言って取り柄のない「どうせ私なんか・・・」と自己肯定感がかなり低い、非モテ女子が、クラスの人気者で、かつイケメン男子から「誰も知らない君の良さが分かるのは僕だけだよ」なあんて、言い寄ってきて何故か恋人同士になってしまう王道のパターンそのもの。 大体、周りに何とかスターダムに登りつめようと、必死の努力を怠らない前向きな女優がいくらでも居ると言うのに、ややこしくて面倒な性格を持つ、化粧もしないリケジョを彼女にしなければならない理由は何だろうね? はっきりと言いましょう、男子は、ひたむきで純粋で心の綺麗なだけの女子には魅力を感じません。 | ||||
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早く、とても良い状態で届きました。 | ||||
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作者の作品を何作か読んでいます。あくまで個人的なイメージですが、作者は、控えめで、決して表にでず、しかし芯の強い、とても繊細な、心が揺れやすい、といったヒロインの特徴をいつもうまく描き出していると思います。私はいつも作者の描くヒロインのファンです。 ストーリーは、内容はもちろん違いますが、ナラタージュをコンパクトにソフトにした感じで、優しい気持ちで読み進められました。 | ||||
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島本作品あるあるです 女は病んでる、男は家庭に問題ある、そんな二人が恋愛します ヒロインは病んでる、というか負い目や悲しみを背負っています そこがきちんと描かれていて単純に病んでいる訳ではないのですが男性がまたかお前、という感じに家庭に問題ありの陰のある人です ただ前向きに、ひたむきに向き合って、でもうまく行かなくて、と甘酸っぱく切ないです | ||||
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時間をおいて二度、読んだ。恥ずかしながら思い浮かぶ恋の相手が、最初と二度目が違った・・・(笑) あー、ワタシも臆病になり、へこたれながらもやっぱり恋に落ちる・・・いや、出会ってしまうんだな。島本作品にしてはすんなりと読めるので 読み終わった後はほっこりできるかな。主人公に新しい恋の兆しが見えて良かったかもしれない。 ほかの島本作品なら、自分が傷つけられた相手・自分で自分を傷つけるきっかけになってしまった相手をずるずると想ってしまう気がする。 ほっとする結末だけど、ミュウ先輩の件がちょっとグロテスクで(ミュウ先輩ごめんなさい)☆マイナス1。 あれは読み進めるのに勇気が必要な場面で・・・。 でも、どうか、みんな幸せになりますように。これから読む皆さんも、もちろん。 | ||||
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宮沢賢治作の「よだかの星」が好きでタイトルに惹かれて購入。初めての作家さんでした。 顔におおきな痣のある女性の恋愛と日常を描いた作品です。 綺麗で、切ないストーリーでした。 純粋に恋愛小説として読むのにはもったいない作品だと思います。(人によっては物足りないかも) 文章もシンプルで読みやすく、心地よく読了しました。 普段読書しない人でも読みやすいと思います。 | ||||
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すみません、私にはちょっと合いませんでした。 ちょっと回りくどいかも…。 | ||||
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ここ最近の作品はDVをテーマとしたり、痛々しい作品の多かった島本理生。 今作ではやっとその路線から外れたようです。 痣がコンプレックスとなり、閉鎖的な人生を生きていたアイコが恋をする。 そこから変化し、少しずつ殻を破っていくパワーには圧倒された。これぞ恋の力! この恋が実らなかったからこそ、彼女はまた新しい一歩を踏み出せるのだろうな。 恋って成就だけがすべてじゃないもんね。うまくいかなかったとしても、得るものはある。 彼女はこの恋で大きなものを手に入れた。 まるで非現実的な世界を生きている映画監督ではなく、 最終的に身近な男性が残るあたりにもリアリティを感じました。 | ||||
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顔に大きな青あざのある理系女子大学院生が新進気鋭の映画監督に恋する話。戦中生まれの身としては顔にあざのある若い女性の話はできれば避けたい。気の毒で正視に耐えないという言いわけで目を逸らす。主人公はその顔をアイデンティティとして大切に思い、完治の可能性が高くなった治療も受けないという。主人公の両親の感覚は小生に近い。自ら口に出す言葉では「見かけよりは中身」「見かけにだまされるな」というが、心の奥底では極めて見かけを重視している、その割にはそんなに見かけがいいわけでもない自分。そうした人間に対してやさしく矯正を迫っている。身障者や顔にキズのある人々から目を逸らすなと。読後感は重いが、さわやか。 | ||||
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よかったです。すらすらと読めて、考えさせられるところもあるので、子どもにも勧めようとおもいます。 | ||||
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「顔のあざ」というとても重たいテーマを取り扱っている。 「顔のあざ」は当然にその人の人格形成にも大きく影響する。思春期ならなおさらだ。恋愛については慎重にもなるだろう。この本は顔にあざのある人の機微を丁寧に描写している。 が、しかし、実際の恋愛は、その始まりはここに描かれているよりも難しく、一方で始まってしまえば(相手に受け容れられれば)意外と普通の話じゃないのかしらん? 初恋の相手が、ひと回りも離れた映画監督だったり、去っていく恋人に「あなたを好きでよかった」なんてのは恋愛小説の色が濃すぎてテーマを暈している気がします。 そもそも恋愛を美化しすぎ。無邪気に「僕は一途でない」と告白する男は、確信的に浮気性の男よりたちが悪い。映画監督ではなく大学院の後輩を選択するのは現実味があるが、それでも、映画監督といる方が文化的な生活を送れそうとか、収入が多そうといった下世話なことに葛藤してしまうのが人間。 顔にあざのある人はそこに葛藤するのかしないのか(多分しないと思うけど)?そこまで踏み込めば、顔にあざのある人の恋愛感がよく伝わると思います。 | ||||
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蒼い太田母斑が顔面の片側を覆う24歳の理系大学院生の恋愛物語です。 「よだか」という単語だけで思わず本屋の棚から手にとりました。 勿論宮沢賢治の「よだかの星」を連想してです。 読み始めて美麗な文章が少し鼻につきましたが、読み易いです。 本の帯には 本当は全ての人間がアザを背負った当事者、すなわち「よだかの星」の「よだか」である と標榜していますが、顔の傷や痣、瘤、変形はそんな生易しいものではないと思います。 作者はどこまで取材をして本作を書きあげたのか気になります。 作中の心理描写は実際の当事者と乖離はないのか。 ひょっとしたら痣をネタに変わった恋愛小説を書きたかっただけなのではないか。 と勘繰りました。 とはいうものの痣を経由して私は見られているという表現にはハッとします。 痣を経由してしか、市中のユニークフェースの人たちを見れない私には、非常に多くのことを考えされました。 作りものと言ってしまえばそれまでですが、中断できずに一日で読み切らせる小説です。 ただ、結末はあざとは関係なく、恋愛が最大の関心事か否かで終わります。 「よだかの星」は絶望のうちに天上へ消えますが、「よだかの片思い」は希望を持って飛び立ちます。 | ||||
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■この作品では人間の成長が描かれている。主人公アイコの心の強さと美しさが浮かび上がる。心なき中傷の数々にさらされながらも、あたたかい親族友人たちに支えられて新たに生き始める人間の希望に満ちた歩みが、丁寧な筆致でつづられる。主人公の素朴で一途な純粋さが読者の心をふるわせる。島本理生さんの諸作品は常に「恋愛小説」というレッテルを貼られてきたが、むしろ「変容物語」なのだと言える。 一人の女性が成長してゆく日々の心の変化。一人称の語りで、淡々と物語は進む。しかし、主人公は決して孤独ではない。家族・友人・指導教員、そして映画監督の織り成す関わりの輪の幾重にもわたる相互共振。まるで、水面(みなも)の同心円状の模様の重なり合いのような。 しかし、だいたいの読者は共振の全体像を見ていない。恋愛の部分にしか目が向かないからだろう。むしろ、今回の作品の主題は「人の変容のダイナミズムそのもの」なのだから。作者は、決して個別的な恋愛物語を書こうとしているわけではない。あらゆる人間関係の根底に潜む普遍的な真実を探ろうとする哲学的な意図が感じられるから。そして、作家自身の執筆生活における格闘の日々もまた一人の人間のかけがえのない変容譚となっている。 顔のあざを幼いころにクラスメイトから「琵琶湖」と嘲笑された主人公は、最愛の人からは「夏の夜空」として大切に理解された。相手を曇りのないまなざしで大切に眺めることの意味を問う作者の試みは「よだか」が夜空に飛翔し輝くまでの軌跡という変容の奇跡として、いつまでも私たちの心に残ってほのかなよろこびの源となる。 『よだかの片想い』を読み終えてから、デヴュー作の『シルエット』(講談社、2001年)を読み直してみて驚かされた。最初の作品である『シルエット』と最新作の『よだかの片想い』とがループしているのだから。対応して響き合う二つの作品。そして、その間に挟み込まれた数々の小説群もまた呼応する一貫性を備えている。透徹した夜空のすがすがしさ。星々のきらめき。愛おしきいのちの輝き。 | ||||
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