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ゴールデンスランバー
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ゴールデンスランバーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全296件 121~140 7/15ページ
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最初はまったりとしていますが、 途中からとまらなくなりました。 | ||||
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私はこの作家の構成力にしびれています。 この作品も、映画のように短いシーンを時間軸を超えて結びつけ、誰も書かなかったような構成法にチャレンジしているところに好感をもちました。大作家になってもチャレンジ精神を失っていません。そういう姿勢は大いに評価したいです。 また、登場人物たちの過去が読み手のノスタルジーをもさそう、表面上のストーリーとは別の「青春」の残像のようなものに、よりひきつけられました。そこにこそこのドラマの本質があるような気がしました。 五つ星にしても全然よい作品ですが、「アヒルと鴨とコインロッカー」の方が自分は好みなので、それと差をつける意味で四つ星とさせていただきました。 | ||||
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「物語の風呂敷は、畳む過程がいちばんつまらない」 「いちいち描写をしなければ、言葉がなくなってしまう」 伊坂幸太郎さんのことばです。木村俊介さんのあとがき、「「偉さ」からの逃走」に書かれています。 前者については、伊坂さんによれば、初期作品については物語の伏線をどう回収してうまく畳むか、ということに力点が置かれていたけれど、『ゴールデンスランバー』についていえば、物語の風呂敷は広げるけれど、いかに畳まないか、に力点が置かれている、ということのようです。 後者については、伊坂さんによれば、「これは〜だ!」というように断定をするのがすきではないため、描写をたくさんすることによって説明し、そこから読者に汲み取ってもらう、ということのようです。もしくは、断定はできないけれど、説明はする、ということかもしれません。 ぼくはこの作品を読んで、たしかに初期作品と感触がちがう、とおもいましたが、伏線を回収していない、とはおもいませんでした。むしろ、まったくさいしょのほうに出て来た伏線が、まったくさいごのほうで回収されていたり、伊坂さんはやはりすごいなぁ、とおもったくらいです。 描写についても、そこまで描写はしているかなぁ、とおもいました。というのも、日本の近代文学(純文学)を読んでいれば、「描写」というのはあとからあとから出てくるものだからです。たとえば。たとえば、ぼくはいま、村上春樹さんの『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を読み返していますが、エンターテイメント小説をたくさん読むようになると、その純文学特有の「描写」にびっくりしてしまいます。評論家の石川忠司さんが『現代文学のレッスン』で、あるいは、伊坂さんがインタビューで云っているように「描写は物語を停滞させ、じっさいのところかったるい」わけですから、エンターテイメント作品では御法度のところがあるわけです。 ちなみに、以上でぼくが云ったこと(「伏線を回収している」「描写をしていない」)はもちろん「いいこと」です。伊坂さんは「そうしていない」と云っていますが、ぼくにはそうではないように「感じられた」というだけです。 さて。 題名の「ゴールデンスランバー」の意味は、訳すと「黄金のまどろみ」。ビートルズの曲の題名のようです。伊坂さんはビートルズがすきなようですね。p154とp565に書いてありますが、「昔は故郷に続く道があった」、「今はもうあの頃には戻れない」ということらしいです。つまり、主人公=青柳雅春の境遇を云っているのでしょう。 この作品にはとても大きな敵=システムのことが書かれていますが、これは『モダンタイムス』とおなじことなのだとおもいます。伊坂さんのモチーフなのでしょうか。ぼくもこれからの時代は明確な敵がいるのではなく、システムが問題になってくるとおもいます。 とてもおもしろい作品でした。まるでハリウッドの映画を観ているような。おすすめです。 以上です。 | ||||
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この小説は主人公が首相暗殺のぬれぎぬをきせられて警察から逃げる話です。 主人公の味方は仕事仲間や家族や学生時代の友人などです。 家族や学生時代の友人たちが昔のおもいでをおぼえていて、 そのおもいでを警察からはわからないサインとします。 時が経っても結ばれつづける強いきずなに感動しました。 主人公が無事に逃げ切れられるのか最後までハラハラしながら楽しめました。 一つ残念なのは、黒幕の正体が不明のまま物語がおわった点です。 その一点を除けば最高に楽しめる小説です。 | ||||
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私は伊坂さんの小説はミステリーではなくヒューマンドラマだと思っているので 出てくる人たちが魅力的であれば満足できます。 ほかの方のレビューをみていて気付いたのですが、 確かにミステリーとしての伏線は放置しっぱなしですね! そういう風に読んでいなかったので、目からうろこでした笑 人間関係の方の伏線はきちんと回収してくれているので 私はとても気持ちのいい話だと思って読んでいます。 ラストに向かっていろいろな要素が集まっていくのがとてもいい。 そしてラストも素敵です。 | ||||
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現在と過去が交差するので、最初はわかりにくのですが、濡れ衣を着せられた主人公が逃げるのを応援しながら読み進めることになります。追い詰められて、さてどうするんだ、というときに伏線が活きてきます。ここであれが出てくるのか、あの人に助けられるのか。なるほどなるほど、と思わせる巧さはさすがです。最後まで巧さにやられますよ。でもでも、少し予定調和的に感じられるので、そこが残念。 | ||||
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ほかの方もおっしゃってますが、一番の魅力は構成力であると思います。 こういったことが、実際にありえたケネディ事件を思うと、怖さが増します。 最後まで読むと、結局あの事件の黒幕は?とか考えますが、それがメインで はないとわりきって読むことをおすすめします。 | ||||
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伊坂氏の作品は、初めて読みました。 冒頭の部分はスローなテンポで話が進んでいき、特に面白いとも思いませんでした。 しかし、主人公の逃亡が始まると、そこから物凄いスピードでストーリーが展開され、伊坂ワールドに引き込まれます。何日かに分けて読む予定だったのですが、面白すぎて1日で読み終えてしまいました。 この本の評価が分かれているのは、やはり、結末のすっきりしない感でしょうか。個人的には、ある程度、未解決事項が残されている方が、それがストーリーの余韻となり面白さを増すのではないか、と思います。 | ||||
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事件の謎が謎のまま残されていてちょっと消化不良気味です。 | ||||
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日本ではあり得なそうな設定なのにも関わらず、 ジョンFケネディ暗殺に絡ませて、あり得そうな空気感を作り出せていて、 この手の設定があり得なすぎるものは冷めてしまいがちな私も冷めずに最後までのめり込んで読めた。敵が国家だとしたらと考えると恐ろしい。 期待を裏切らず、小説の中で次々と期待を裏切ってくれた作品。 | ||||
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最初は読み進めるのに時間がかかったけど、 最後は一気に読んでしまった。 登場人物が個性的で、 主人公の青柳との会話は面白かった。 伏線の張り方も秀逸で、 思わぬところで登場人物たちが 絡み合っていくところがすごい。 最初から最後までハラハラする作品でした。 | ||||
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1冊の本が、人生観を変えてくれるとしたら、私はその1冊に挙げたい。 もちろん本書はサスペンス小説である。奇抜な設定でありながら、さまざまな要素が少しずつ関連性を持ち、意味を成していく集約の仕方はさすが伊坂さんと思わせる。 日本の小説は、表現に力が入り、売れる本の多くは設定の奇抜さ(事件の特異性、人物の特殊性、時代の面白さなど)が目立つ中、伊坂氏は抜群の構成力を持つ。そして、もうひとつ、本書は、人物によって視点が異なることのだいご味を示してくれている。 起きた「事実」は一つでも、立場によってその人の「真実」は異なるのだということを示唆している。読者はそれぞれの人物の視点からの「真実」を共有し、自分の立場に近い人物の「真実」を支持するように作られている。作者の意図は感じるが、作者の押しつけがないところも自由でいい。 夢中で読み終わっった時、これは、現実の世界でも言えることだと得心した。そして少し、自分の身の回りの出来事を他の視点から捉えなおすことができるようになった。 | ||||
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賛否両論ありますが、私にはおもしろい作品だと思いました。少なくとも、伊坂幸太郎に最近ハマった私としては、本当に楽しめました。 伊坂幸太郎の特長としては、常に「リアルではない」というものがあると思います。リアリズムを求めている人にとっては、彼の語り口調は嘘っぽく聞こえてしまうのではないでしょうか。 でも私は彼のほかの作品も読んでみてよくわかるのは、彼がどこか「シュールさ」を出そうとしているからだと思います。その「シュールさ」も、風刺とか反社会性のような間違ったとらえ方をしている人にはピンとこないと思います。『オーデュポンの祈り』『モダン・タイムス』を読んでみればそのシュールさが何なのかもよくわかります。 活字から伝わる情報で判断するのではなく、私はきちんと作者の意図するところを理解しようとつとめないと、誤読をしてしまうおそれがあると思います。リアリズムで読みたい人には、「セキュリティーポット」からしてピンとこないでしょうし、結末にイライラするのだろうと思います。私にしてみれば、伊坂幸太郎は「ミステリー」を意図したわけでもないだろうし、ましてやただのエンターテイメントに徹しようと思ったわけでもないと思います。むしろ伊坂幸太郎が仕掛けたトリックに真っ向勝負した方が楽しめると思いますね。 | ||||
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ハラハラして最後まで一気に読んでしまいました。 モダンタイムスと似ているとも思いましたが、私はこちらのほうが好きです。 人間の最大の武器は習慣と信頼だ。 読後にそう思いました。このテーマが好きの理由です。 | ||||
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文庫化したら読んでみたい作品でしたので、早速読んでみました。まあ、長い作品なので10日以上かけて読んでみました。最初は状況説明でただ長いなあと思いましたが、動きが出てくるにつれて速度が上がってきました。最後には、長さを気にならなくなりましたね。最後には本屋対象受賞に違わぬ期待通りの作品だと思いましたので、1作はすでに読んでいるのでそれは除き、伊坂作品をデビュー作から読んでみたいなあと思いました、 作品のあらすじは以下の通りです。金田首相が爆死した。マスコミ報道を見ると、その犯人は青柳雅春だということみたいだ。金田首相暗殺の濡れ衣を着せられた青柳雅春は、仲間の助けを借りてひたすら逃げまくるのである。 マスコミ報道に影響されずに、青柳雅春を信じていた元カノの樋口晴子や青柳雅春の両親なんかは良かったですね。最後の「よくできました」という判子を押すシーンが最後は全てがつながったなと思いましたね。 マスコミ報道によって、場合によっては犯人じゃないので犯人にされることがあると言う冤罪の可能性って一般人にもあるんだろうなと思いました。それほどマスコミの力が強くなっているということなんでしょうね。 もしかしたらヒントらしいものはあるのかもしれないが、青柳雅春を誰が犯人に仕立て上げたのかは結局わからない。森田森吾もその手先に過ぎないわけだしね。また、巨大な陰謀の本当のことはわからない。ただ、巨大な陰謀に青柳雅春は一人で戦うのではなく、逃げるしかなかった。その逃げる様を描いているということですね。 | ||||
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空前絶後の「濡れ衣」。ちょっとイケメンだけど愚鈍に近い主人公が総理大臣暗殺の犯人として警察に追われ、それを直接、または間接的に手助けしていく素敵な面々達のロードムービー、といった趣でしょうか。 作者の作品全てに共通している事だが、まず登場人物達の「キャラ立て」の仕方、手法が抜群に良いです。「森の声」が聞こえる親友、情に厚い後輩、芯の強い元カノ、ちょっとおませなその娘、破天荒な父親、豪快な花火屋の親父、厨二的殺人鬼、医療詐欺で食いつなぐ裏稼業の男等々…。 勿論「主人公にとって都合のよい性格や技能をもったお助けキャラがこうも続出するなぁ」という感は否めないが、そこはエンターテインメント小説として目を瞑りたい。何せ、「ラジコン爆弾で首相を暗殺」そして「その事柄に、全登場人物を含め、世間全体でさえも全く悲壮感や緊迫感を感じさせない」という、ファンタジーを超えたファンタジーな設定・世界観になっている作品なので、、 秀逸なのはラストシーンです。 「WHAO!エクセレント!」って感じで爽快でちょっとホロリと来ました! | ||||
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テレビ版で観て、面白かったので本を読んだ。見逃したところもわかった。 私には映画のほうがわかりやすかった(登場人物とか)。 映像も本も、どっちも面白くてよかったと思う。 | ||||
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運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。 スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。 という紹介を見て、著者の作品を初めて、読んでみました。 怒涛のように流れるストーリー展開を予想していたので、読み始めは、肩透かしを喰った感じでした。 あまり意味があるとは思えない第一部。 いよいよ、始まると思った第二部で、あれよあれよのうちに、犯人が投降し、「えっ!、これで終わり?嘘でしょう!」と正直思いました。 でも、ここからでした。 エンタテイメントが始まります。 時間の流れと、物語の進行が交錯しているので、若干戸惑いましたが、布石がちゃんと生きていました。 登場人物に味と温かみがあり、殺伐とした話、現実離れした話を、オブラートに包んでくれます。 ビートルズも、期待していたほど物語の展開と絡みませんが、物語を豊かにしてくれてます。 ラストも、まあまあ納得し、楽しめました。 当初予想していた物語とは異なりましたが、楽しみながら読めた小説でした。 また、犯人を捕まえるより、誰かを犯人に仕立て上げ、事件の解決・終結を急ぐ、警察組織の行動パターンは、ありうる話で、ちょっと恐怖を覚えました。 (111) | ||||
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『チルドレン』は漫画のような作品だったが、『ゴールデンスランバー』は映画のようだった。非現実的と言えば非現実的だが、そんな設定は著者の得意技。首相公選制が導入されている世界を舞台としているあたり、むしろその非現実性を高らかに宣言しているかのようですらある。しかし、そんな物語にぐいぐい引き込まれ、ふっと笑みを漏らし、目尻を湿らせてしまう。 濡れ衣を着せられる逃走する夢のような現実と、いまや夢のように思える平和な学生時代の思い出が交錯しながら物語が進む。 逃走劇の進み方自体に何かすごく大きなカラクリがあるわけではない。しかし、迫真のストレートな逃走劇が、「ああ、このように物語を畳むんだ」と思わせておいてふっとかわすその身こなしを華麗なものに仕上げている。 また、現実と思い出との交わり方は見事。登場人物が平和な学生時代に想いを馳せる様が微笑ましく、またこれが逃走劇を一層シリアスなものに色づける。同時に、読んでいる自分が気付かないうち自身の学生時代に想いを馳せていたり、そんな思い出話を友人たちとする自分の姿が瞼に浮かぶ。 張り巡らされた細やかな伏線がユーモア溢れる紡ぎ方で編まれ、微笑ましく目頭が熱くなる終章は何度か読み返したくなる。副題『A MEMORY』に込められたものをしっかり受け止めて本書を置く。 | ||||
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最後まで一気に読め、さすが人気作家。国家権力によって、首相暗殺の濡れ衣をかけられた男が、捜査当局から逃げる、逃げるというお話。説明不十分で消化不良な点は多々あるが、作中の伏線はなかなかにくい。時間を忘れて小説読みたいな、という時におすすめ。ちなみに、舞台は、街中に監視カメラと盗聴器を一体型にした装置が置かれた都市。権力が市民を常に監視する社会の不気味さも考えさせられる。 | ||||
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