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ゴールデンスランバー
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ゴールデンスランバーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全296件 221~240 12/15ページ
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伊坂さんの得意とする伏線、構成力、キャラクターの立て方を駆使した現時点での集大成です。 物語は、犯人の濡れ衣をきせられ、逃走する主人公の話を軸としています。 そこで、事件の当時と、20年後、事件から数ヵ月後、メディアを通して事件を客観視する人と事件渦中の主人公の話がリンクして、真相は藪の中……の様な話にしあがっています。 それを、伊坂さんがよく使う偉人の例えで、「ケネディ暗殺事件のオズワルド」の話を今回、用いているので、よりその効果が得られて、真のハッピーエンドではないが、衝撃のラストでも納得というところです。 この作品の凄いところは、文章の立て方だけではなく、メディアの力、モバイルやデータを通した個人情報の氾濫。現代社会の問題を微かに匂わせているところにもあります。 メディアの力によって本当か嘘かわからない情報が、犯人像を作りだしていく。セキュリティという名の個人の管理。力あるものに踊らされていく主人公たち。 現実世界でも通じるものがあることが、より一層興味を引きます。 このままだと、絶望だけの話を主人公の人柄を知る友人や先輩、家族、意外な人物達の絆と支えによって、心温まるものになっているのも魅力の一つです。 巨大な敵には、攻めずともそういう闘い方もある。 父親のインタビューの話には、涙がでそうになった。 | ||||
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家事や育児に追われ、恥ずかしながら相当の年月、小説を読んでいませんでした。 なのでページを開いた瞬間、「わ、字ちっちゃ〜!」と思ってしまった。 まあ文学少女だったキャリアは無駄ではなかったようで、特別ページ数が多いとも 思わず読み進めて行きましたけれど、流石に昼食後に読み始め、途中晩御飯作って 食べてお風呂入って、読み終わったのが朝4時! 子供の学校が休みの日で助かりましたw プロローグが退屈でなかなか物語の中に入り込めなかったのと、伏線が多いので その確認にページを戻したり、時間軸があちこち飛ぶので、必要な伏線と分かっては いても、リアルタイムの事の進行が気にかかって「そんな事より早くどうなっちゃう のか読みたいんだよー」という気持ちの焦りの所為もあったからでしょう。 (その全てが必要なピースなので徐々に慣れてはきましたが。) 確かに主人公にとってかつての知人たちが都合良く好意的すぎる部分など、粗いと 感じる部分もありますが、現実でもこの「目に見えない大きな敵」に関してモヤモヤ した気持ちを持っている「一般市民」は作中の人物程度に言い逃れできるならば案外 同じようなことをするかもしれないと思うと、現代ではかえってリアルなのかも しれませんね。 結末も、主人公がどこにでもいる「普通の人」なのだからあれ(冤罪に関しての劇的な 展開の有無)が自然なのかもしれません。 ま、そのわりに逃げるために主人公が選択した人生とか、ヘッドホン男とか、キルオとか ぶっ飛んだ設定や存在が出てくるのでバランスが取れていないですが、娯楽作なので。 (個人的にはキルオのキャラは好きです。やってきたことは絶対に許せないので この物語の役まわり限定で。) あと、七美はどうかなぁ〜。ビミョウでした。 子を持つ親としては迂闊な事を言ったりしてしまわないか、かなりハラハラしましたよ。 良いカンジにこまっしゃくれさせたつもりでしょうけど、一度ヤバい場面ありましたしね。 別行動するのも不安だけど、あの作業をしに行くのに晴子が一緒に連れて行っちゃうのは 「ここに行くのに連れて行っちゃう?これ、普通の母親ならありえない」と思いましたね。 子供を一人にさせる母親の心理的葛藤は一応描かれてはいましたし、晴子の思い付きが 急だったから仕方ないのかもしれないけど、やっぱり男性には母親の気持ちを理解するのは 難しいのかな。 好意的に考えて「急な単独行動は怪しまれる」と晴子は思ったのかもしれないけど そういう心理描写はあそこでは無かったしなぁ。 ラストシーンも、誰であるかを分かっていなければ絶対に一人でなんかあんな事させに 行かせませんよ〜。 まあそれが相手がだれだか分かっての行動だという証明だと思っているのですが。 色々書きましたが久しぶりに一気読みを楽しませてもらいました。 ここだけではなく、映像化に言及する方が多いのでキャスティングを想像しながら 読む楽しみもありました。 年齢的にどうか分からないけど、演技力とか風貌からするとオダギリさんあたり なのかなぁー?とか。 まだまだ読み落とした伏線があるかもしれないと、すぐに2度目を読みたくなる、 それも苦では無いと感じさせる本でした。 著者の他の作品にチャレンジするのもそう遠くないと思います。 | ||||
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伊坂幸太郎の小説のすごさは、構成力だと思う。点と点がいつしか線となり、大きなうねりを持って迫ってくる。そんな文章力が、一番の魅力だと思っていた。 でも、今回の作品は、そんなことがちっぽけになるくらいに愛に満ちあふれていた。 くだらない時間を一緒に過ごした学生時代の友人、そして一度別れてしまえば最も遠い存在になってしまう“元カノ”が登場するわけだが、時を経てもなお彼らの間に流れる“信頼感”は、目の前のとんでもない状況を凌駕するくらいに深い。自分の軸の所在をきちんとわかっているというか、自分の中の優先順位にきちんとケリをつけられているというか、そういう潔さに胸が熱くなる。変わっていっても、同じように大事なもの――その深さに胸を打たれた。 話の軸は首相暗殺事件なのに、変わっていくことや、過ぎてしまった時間を称えるような優しさにあふれている大傑作です。 | ||||
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最後ににっこりしました。 やはり伊坂先生の本を読むと、最終的には にっこりできる。 おそらく読む人によってはスッキリしない箇所が あったり、途中でオチが読めたりするかもしれませんが、 私が思うに最終的にはあれでよかったなと思いました。 物語は、友情あり、サスペンスあり、感動あり、 アクション!? あり、と盛りだくさんですが、 やはり「信頼」が大きなテーマなのかな、と 勝手に思っています。 家族、友人、元恋人などなどですね。 それと、伊坂劇場ではお決まりですが、 ホント魅力的なキャラクターが今回もたくさん出てきます。 今回のキャラではお父さんが一番好きかな〜。 主人公に感情移入しながら、仲間・家族に助けられつつ 最後はニッコリ、そんな本です! | ||||
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はじめて著者の作品を買いました。 本当に面白かった。エンターテインメントですね。 私は今の時代の言葉で書かれた作品が好きです。 今を生きてるから生み出せる作品をどんどん書いてほしいです。 | ||||
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伊坂作品は初体験であったが,非常にスリリングな展開で,読者を飽きさせないストーリーとなっている.一気に一日で読破してしまった. ストーリーはJ.F.ケネディ米国大統領暗殺事件にヒントを得ているが,容疑を掛けられた主人公・青柳雅春が警察から逃げる場面は,スリル満点である. 最後は,逃亡が成功し,ハッピーエンドで終わっているようにみえるが,結局個人では大組織には立ち向かえないということをあからさまに言っているようで,一抹の歯がゆさは残った. | ||||
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伊坂氏の他の作品同様、ストーリー展開は抜群。あとは愛すべきサブキャラの多さも本作品の魅力。 読み終えた直後は、他の作品のような爽快感や切ない感動が薄いように感じられたが、「おもしろかったなぁ」という感覚があとからじわじわとにじみ出てきた。 | ||||
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全国書店員が選んだ、いちばん売りたい本 と、本屋大賞受賞作として帯に書かれていましたが、 読み終えたときの気持ちはまさにそうでした。 強いて言うとするならば、 いまは賞もですが、ここでの評価の良さなどで 結末の方向が読めてしまう部分はありますね。 | ||||
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全く本に興味が無く、一年に一冊を読んで 良いところです。でも、今年の冬ごろに関西の番組の「ちちんぷいぷい」 で、キャスターの西さんが、ゴールデンスランバーを紹介しているのを聞いて、 欲しい!って思いました。 西さんの説明のせいもありますが、本が欲しい!なんて思ったことが無いので、 本屋さんですぐに買いに行きました。 読むこと自体嫌いな私でも、はまってしまい、 暇な時間はずっと読んでいました。 お母さんもびっくりです。 ほんとにおすすめです。 | ||||
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ラスト30ページを改訂しています。 『ゴールデンスランバー・もうひとつの結末』で検索してください。 | ||||
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読んでる時は面白かった。十分に楽しめた。まあ、よくぞここまで考えて書いたものだと感心した。 しかし、ラストはかなりがっかりした。それまで国家権力のものすごさを見せつけられていただけに、整形手術で簡単に逃げおおせるというオチはどうなのかと思った。 それと、細かいことだが、10年以上も放置されていた自動車がバッテリーを交換したくらいで動くものなのだろうか・・・。 | ||||
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複雑に絡み合った伏線を、奔放な時間軸の構成(でもエンターテイメントでまったく難しくなっていない)すばらしい! 以下に目次を引用するが、第4章の「事件」の部分が過半を占めているが、あらためてこの構成でうまく伏線を最大限に生かしているものだと感心。ラストについては伊坂さんにしては弱いかなと思う意見もあるかも知れませんが、私はうるっときました。 事件のはじまり 5 事件の視聴者 15 事件から20年後 57 事件 73 事件から三ヵ月後 487 謝辞 502 | ||||
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映画『未来世紀ブラジル』を思い出しました。 巨大な官僚機構のルールから逸脱してしまったが故に、 世界中が敵となり、逃亡を図るものの、最後には補足され てしまう主人公。未来世紀ブラジルの主人公は孤独だ。 この映画にはもう一人、孤独に官僚機構と戦う男が登場する。 それは、ロバート・デニーロ扮する闇の水道屋!! 世界を敵に回して「勝手に」水道の修理をしてまわる デニーロは、簡単に組織の犬達を撃退してしまう!! 彼の強さは圧倒的だ!(どのように戦うかは観てのお楽しみ!) しかし、それで官僚機構が崩壊し世界が変わるわけでは ないのだが・・・・・・ 【以下、ネタばれ注意】 ある朝目覚めてみたら、世界中が自分の敵だった。 そんな時に武器となるのは「習慣と信頼」!! 青柳の逃亡を手助けするのは、 卒業後、バラバラになり、ろくに連絡もとりあって いなかった大学時代の仲間達。 逃走劇の合間に挿入される、彼らの学生時代の エピソードが「信頼」のリアリティを感じさせていく。 事件を通じて、瞬間的に再会し、 再びバラバラに(今度は永遠に?)なっていく登場人物たち。 ラストの「たいへんよくできました」には ギュッと胸をつかまれてしまった・・・ また本筋とは関係ないですが、 登場人物に自分の職業に対するこだわりを語らせる 部分が気に入っています。(運送屋、花火師など) | ||||
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ストーリーは非常によく作りこまれていますね。 まず、これだけいろいろな登場人物が出てくると、誰が誰だか混乱しがちなのですが、この場合、着目すべき主要人物が印象的に描かれているため(例えば風貌、持ち物の特徴など)、時間を置いて登場しても「これって誰だっけ?」ということはありませんでした。 また、時系列が複雑に入り組んでいて、突然、過去の話(逃亡中の青柳雅春の学生時代の話など)が入ってきたりしますが、そのつながりに強引さがなく、混乱することもありませんでした。 ただこの作品、読むのに予想以上に時間がかかりました。 その要因の1つとして、長いのもあるけど、逃亡中の青柳雅春と、元恋人である樋口晴子の行動が項目ごとに分かれて書いてある部分があり、それぞれの行動を、冒頭に出てきたTVの警察の会見の内容と照らし合わせて読んでいたら思った以上に手間がかかったからだと思われます(ただしこれは個人差があり、冒頭の内容を振り返らずとも読み進められる方もいらっしゃるかと思いますから、あくまで私の場合です) しかしこの手間を苦とは思わず、むしろこの作品の面白さのひとつだと感じましたし、とにかく先が気になって仕方がなく、ページの進み方が遅い自分にもどかしさを感じていました。 そして結末は、あやふやなまま終わってしまった部分もありましたが、事件そのものの解明というよりは、「濡れ衣を着せられた青柳雅春の逃亡の結末」に焦点をあてている話ですから、私はこれもありだと思いました。 | ||||
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2008年本屋大賞受賞作。 この人のはハズレがないなぁ。特に今回のは秀逸。読み始めたらもう、どうにも止らない状態。 平凡な青年が突然首相殺害の容疑者に仕立て上げられるという物語。 主人公の逃亡劇と学生時代の思い出とが交錯するのだけど、この学生時代のシーンがまた良い。 シーンも良いし、挿入の仕方も上手い。あちこちに張り巡らされた伏線もちゃんと効いていて、「おお!こんなところにこの人が来たか!」みたいなのが面白い。 それから、物語は仙台を舞台にしているのだけど、ストーリーの中で仙台市は町中に「セキュリティ・ポッド」なる監視システムが導入されていて、 市民は常に監視されている。数年前の無差別殺人鬼をきっかけに導入が決まったらしいのだけど、 「市民の安全のため」というお題目の元にいつの間にか自由が奪われているのがじんわり恐ろしい。 これは作者がイイタイもう一つのテーマだと思うんだけど、すごく重く、恐ろしい。 私たちの後ろにもすぐ迫っているような恐怖を感じる。 ちなみに「ゴールデンスランバー」っていうのはビートルズの最後のアルバム「アビイ・ロード」に入っている曲です。 本の中に何度も出てくるので、お持ちの方は是非曲をかけながらどうぞ。 | ||||
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今ノッてる作家、伊坂幸太郎の超娯楽小説。さすがに圧倒的なセンスの良さを感じた。何気ない会話が伏線となったり、過去の情景が現在とクロスオーバーしたりと、構成は見事。思わず、うまい!と言いたくなる。ラストも秀逸で、全てがグットなエンディングではないが、読後感はさわやかである。しかし、何かが足りない。私が感じたのは、物語の主人公であり、首相暗殺の濡れ衣を着せられる青柳雅春が、ず〜っとかわいそうな点。読者は彼が無実なのは分かっており、それなのに追われ続ける展開に「なんで彼がこんな目に・・」と終始思い続けることになる。それが面白くもあるのだが、もう少し事件の首謀者に一泡吹かせるような場面があってもよかったのでは。しかし、純粋な娯楽小説として十分に楽しめる快作である。読書好きにはオススメしたい。ちょっと長いけど。 | ||||
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小説は普段読まないものの、 2008年本屋大賞受賞作ということで、 気分転換に読んでみました。 ストーリーは首相暗殺の濡れ衣を着せられた男の逃亡劇で、 スピーディーで、先が読めないストーリー展開がかなり楽しめました! また、小説の舞台が私の出身地である仙台で、 小説に出てくる場所をその場にいるかのように想像できたので、 自分が逃げているような臨場感も楽しめました。 | ||||
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伊坂幸太郎氏の最新作だ。帯には「伊坂的娯楽小説突抜頂点」と明記されているが、たしかに彼自身の持ち味が十分に活かされた読み応えある作品だった。個人的にジョン・F・ケネディ暗殺事件には関心があったので、それをモチーフにした本作品の展開構成には最初から惹かれるものがあった。さまざまなシーン・会話が見事に繋がり、立派なオーケストラの演奏を味わっているような感覚に浸ることができるのは伊坂氏の筆力である。タイトルも印象的だった。 首相暗殺の濡れ衣を着せられたある男と彼を偶発的に応援するかつての友人達らとの触れ合いに多くのことを考えさせられた。しかも500頁を超える大作であるため、読了するまでに意外と時間がかかった。一気に読み終えた読者もいるかもしれないが、私には大変だった。興味深い作風・内容であるとは思いつつも、途中で頓挫してしまうのではないかと幾度も危惧した。今こうしたレビューを書いているのは、きちんと最後まで読み終えたからである。当然のことではあるが、今回ばかりはそれが何より嬉しい。 「第四部:事件」がとにかく長い。自分が「逃亡者」にでもなったスリリングな気分になるが、関心事は「最終的にはどうなるんだ?」という一点だ。十二分に読者を引っ張っておいて、「第五部:事件から三ヵ月後」のコンパクトな締めくくりがかえって心地よかったりする。最後にもらった「たいへんよくできました」というスタンプは一体どんな意味を持っているのか。このエンディングに私は安堵した。そして伊坂氏の人間らしさを何となく垣間見たように思うのである。伊坂的娯楽小説の貫徹ともいうべき本書のメッセージとは何か。本書を通じて作者は読者に何を感じ取ってほしかったのか。「娯楽=エンターテイメント」という単純な話ではないだろう。「現時点の集大成」というから、今度も彼の作品は進化を遂げてゆくということだろう。私なりに注目していきたい。 | ||||
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ありえないストーリーなんだけど手に汗握って一気に読みました 青柳が絶対にやってないことを読者は知ってるから ただひとつ「彼が逃げのびること」だけを祈って・・・。 ひとつひとつのカットが映像を見ているかのように鮮やかに浮かぶ。 きっと映像化されるだろうなぁ んー、でも傑作ではない。 ウィットに富んだ会話や物語の随所にちりばめられた伏線は さすが伊坂幸太郎! センスのいい作家なのは間違いない。 けど、今回のこの作品はあまりにも都合がよすぎて、荒い。 非現実的な設定にそれがさらに輪をかけている。 情報に惑わされずに、 大事なことや真実を自分で見極める眼を持つことの重要さ。 自分の含め、世間は情報を鵜呑みにしすぎなのかもしれない。 確かな目を持つことは自分自身を守ることにもつながるのかもしれません。 | ||||
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仙台で起きた首相暗殺事件。 その事件の犯人として挙げられる主人公、青柳雅春が必死に逃げていく姿を描く本作。 あらかじめ事件の顛末を示し、伏線を張っておく構成はなかなか面白かった。 その伏線も様々な場面で生きてきて、特に最終章におけるそれは感動をも誘ってくれた。 長い話ではあるけれど、伊坂特有のサッパリと整った文体が長さを感じさせず、とても読み口が爽やかで良かった。 そういったあたりが伊坂の人気の秘訣なのだろうなぁ、と強く感じた。 物語自体も展開が上手く、状況描写力も高いため読んでいて飽きない。 また同時に、濡れ衣を着せられる、という分かりやすい悪意が存在していたことも本作が多くの人を楽しませる要因となっている。 とりあえず、面白いです、非常に。 自信を持って万人にお薦めできる傑作。 しかし、あと一つ、何かが欠けている気がするのは僕だけじゃないはず。 | ||||
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