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ゴールデンスランバー
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ゴールデンスランバーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全72件 21~40 2/4ページ
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ケネディ暗殺事件を下敷きに、ビートルズ「Golden Slumber」のテーマ(バラバラになった旧友達の再結集への願いと挽歌)を、仙台での首相暗殺事件の犯人に仕立て上げられた主人公の逃走劇として描いた作品。従来の作品に比して国家観を扱っている点が特徴で、衆人"監視"社会の恐怖や個人の自由・プライバシー、そしてマスコミ(情報)の信憑性の問題もテーマとしている。本作における日本は、完全二大政党制など、アメリカナイズされた設定となっている。 しかし、同じ仙台での事件を扱った作品でも、例えば「ラッシュライフ」の様な構成手法の巧みさはなく、"工夫を凝らした"という感がしない。逃走劇そのものも、仕立て上げられた状況の中で「こんなに都合良く逃げられるもんじゃないだろう」と思わせる漫画チックな展開(ジャイアンに追いかけられる"のび太"、それを助けるドラエモンの様)で、緊迫感が希薄で、作者の作品としては杜撰な印象を受けた。全体として作者の特長である"切れ味"が欠如している。 この散漫さの要因はテーマの詰め込み過ぎにあると思うが、その中で一番成功しているのはやはり......「Golden Slumber」なのだろうなぁ〜。(特にある年齢以上の方にとって)印象に残るセリフ(警句)もあるが、それは作者の従来からの持ち味である"生きて行く上での姿勢"に係わるものなのである。国家観を描くには、後の「夜の国のクーパー」の様に寓話化してしまった方が良かったと思う。中途半端な印象しか受けない残念な出来だと思った。 | ||||
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ネタバレ注意。 三部『事件から二十年後』を読み終えた後に、なるほどジョン・F・ケネディの暗殺事件を重ね合わした話なのは分かったし、 さまざまな憶測が飛び交い結局真相は明らかにされないのはまさにケネディ暗殺事件だと思った。 しかし、章末に青柳雅春が逃げ続けていた二日間、いったい何を考えていたのか誰にも分からないとあったが、 読者はこれからその二日間を知ることができる。 だから、きっとその中で徐々に真相が明らかにされ、結局伊坂幸太郎がケネディ暗殺事件の陰謀説のどれを選択したのか、またはまったく新しい伊坂幸太郎の陰謀説が飛び出すのだと思った。 未だ解明されていないケネディ暗殺事件の真相を知ることができるような気がしてとてもわくわくした。 しかし、結局ゴールデンスランバーの世界の人たちと同じで真相が分からなかったが悪い意味で裏切られた気分がして残念だった。 とても楽しみにしていた約束の待ち合わせに急いでいってたら、横断歩道で車にひかれた気分で、寝る間も惜しんで急いで読んだのを少し後悔した。 ストーリーに関して言うと、 無闇に人を信用し、根拠もなく人を信頼するお人好しは、かなりの高確率で裏切られ痛い目に合うは、お人好し界のあるあるだと思うから、ちょっと出来すぎな感じがした。 ただ、ハリウッドのアクション映画で、主人公がたった一人で敵のアジトに乗り込んで、ばったばたと敵を倒して行く姿にありえねーと思いながらも楽しめるように、おもしろいことはおもしろかった。 主人公にとって都合のいい展開って、ある意味大前提だと思うし、そういった展開は予想の範囲だから特別な嫌悪感はなかった。 感想としては、おもしろいことはおもしろいが、スカっとしない。 | ||||
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一気よみした。 映画をみているような躍動感、 展開の早いストーリー、 今と過去、そして人物の視点もめまぐるしく変化する。 でも、なんだか違和感。 国の総理大臣が爆殺されるような事態。 濡れ衣をきせられ逃げる主人公に現れる連続殺人鬼。 ありえない設定にありえないシチュエーション。 ノリよく彼を助けようとする友人達、 事態の重さと彼らのノリのミスマッチに入っていけない。 2時間夢中になってでも時間がたつと忘れてしまう ハリウッド映画のようでした。 それはそれでまあいいかもとも思う。けど。 | ||||
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突然首相暗殺の犯人に仕立て上げられてしまった青年の物語。 物語はその主人公の視点だけで進められるのでなく、テレビを通して事件を見る人々、 主人公の昔の恋人。20年後に事件を調べる人物など様々な視点で描かれる。 なので時系列も順序良く事件を追うだけの形でなく、主人公の学生時代の話も間に多くあり 少し複雑な構成になっているが、読みやすく、そうした話の中でも小さな伏線を多くはって うまく回収していく著者のストーリーの構成力はとても巧みで感心させられた。 ・・・にもかかわらず僕には読んでてイマイチ物語に入り込めなかった この小説の舞台は現代日本と似ているが少し違った日本だ。 とはいえ著者は今の日本にも通ずるような問題を作中で多く描いている。 テレビ・報道、その受け手である一般人。政治や監視社会、アメリカ等々。 そうしたものに対して著者は明らかに不満や批判があるようだ。 そうした著者の問題意識には共有できるものも多いし小説にそうしたものを のせるのも悪いとは思わない。 でもこういう事件のまっただ中にいる切実な登場人物にこうしたシステムや形式的なことを ペラペラとセリフや思考で描く必要があったんでしょうか。 物語そのもので十分表現することができたのでは? 著者はお話作りは巧みだが、そういう表現に関しては下手で、僕には登場人物に 「言わせている」という印象しかもてなかった。 穿った見方かもしれないけどそうしたものが時々露骨に挟まれてるせいでなんだか 著者自身の演説のように感じさせられる時があったのが残念でした。 | ||||
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主人公青柳雅春が首相殺しの濡れ衣を着せられるという逃走劇です。 内容は逃走の部分はプリズンブレイクを思わせるような部分もあり ハラハラする場面もあり楽しむことが出来ました。 青柳雅春とその大学生時代の仲間の学生時代の思い出の回想部分は ほっこりした気持ちにはさせてくれたもののいささか、ダラダラした 感じを受けました。また、逃走劇の部分と、学生時代の場面が交互に 切り替わるので、イマイチ、はまり切れないところがあります。 また最後も、濡れ衣を着せられた犯人についての描写も無く、 淡々と日常で終わってしまう…「フィッシュストーリー」を 読んだ時からそういうところはありましたが、オチがあいまいすぎます。 結局、また何気ない日常に戻れてよかったね…という終わり方。 それでは足りないかな」…という気はします。 フィッシュストーリーに続き読みやすかったので、☆3.5でまぁ3つで | ||||
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面白かったです。 ただ、映画化ありきで書かれたのでしょうか? エンタメ化した為にもっと面白くなる話がかえってしぼんでしまったように感じました。 小説としての物足りなさは否めません。 ファンタージーでもミステリーでも良いんです。。。 人を信じたくなる良作を書き続けて欲しいです。 | ||||
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文の構成の仕方とか、かき分け方とか、斬新なのだろうけど、幕間が何度も来る学芸会のようで、個人的には読むのに疲れた。堺雅人が犯人役で映画化されたので読んだが、『濡れ衣』一辺倒ではっぴいえんどにならない。殺してないのに着せられる殺人の嫌疑・・・後味が個人的にいやだった。世の中確かにきれいごとではすまされない。そんなことは百も承知だ。が、正義がつながってほしいと願ってしまう愚かな自分がいる。そういう甘ったれな自分に活を入れたい人はどうぞ。 | ||||
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最後は、すっきりしないという印象だが、それなりの暇つぶしにはなった。 | ||||
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首相暗殺の犯人に仕立て上げられた男の逃亡劇。 暗殺に関わる状況はケネディ大統領暗殺事件に被せているが、そこに意味があるとは思えないのでその部分は洒落なのだろうか? 文章に嫌味な部分がなくそれなりにテンポもよいので最後まで楽しめた。 途中、現実の日本にはない首相選挙の状況や情報管理の仕組みが出てくるが、ストーリーに現実感がなくならない微妙なさじ加減で留められているのは著者の構成技術の高さと思う。 主人公が犯人に仕立て上げられた理由は明確ではないが、現実社会でも犯人に仕立て上げられる場合はそんなものだろうと思う。 誰もが納得する論理的な理由で犯人に仕立て上げられるより、例えばたまたま脅し易い借金がある友人がいた等、他愛もない理由でなんとなく犯人候補の一人にされる方がリアリティはある。 事件の黒幕も謎のままで良い。ヒーローもののように悪の組織の謀略を暴くなどは逆にしらけてしまうでしょう。 特別名作ではないが読んで損はしない作品。 | ||||
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同著者の『モダンタイムス』と物語の構造がよく似た小説。 ストーリーの組み立てはこちらの方がましである。 恋人に振られたしがない男が、ひょんなことから総理大臣の暗殺犯人にしたてあげられる、 という(ケネディ大統領暗殺の容疑者)オズワルドのような小説。 ケネディー暗殺事件とオズワルドの関係を知らない人は新鮮だろうが、 この手の小説を読みあきている人には、話の筋はありきたりだ。 逃亡の筋立ては、まさしくアメリカン・ヒーロー・ドラマ『逃亡者』のそれである。 無実のものがハメられて逃げ回るはめになるとか、 逃亡の際に人々の温情に助けられるとか。 この手の話は、すでに浦沢直樹がマンガ『MONSTER』のなかで、 ドクター・天馬という外科医を主人公にして、見事にやり遂げてしまっている。 だから、逃亡物が好きな人は『MONSTER』を読むことをおすすめしたい。 だが、その使い古されたテーマを面白く読ませる手腕はすごい。 まさに文章のリズムと構成力の勝利。 だが、何度読んでも、主人公が運良く逃げられる設定に漏れがある。 周到に根回しして、一人の無実の市民をオズワルドにできる勢力が、 監視社会の行き届いた架空世界で、主人公を見失うとは思えない。 しかも、たかが整形で別人になりおおせることは考えられない。 というのは、骨格のバランスや角膜認証、静脈認証など、 高度な生体認証が発達している現在(小説のなかの近未来)では、 その関門を通過する手段を入手しない限りは別人になれる可能性はない。 パスポートの偽造とはまったく別レベルである。 声帯もいじってないので、監視カメラに声帯認証機能がついていたら、 マークがついて捕まることが必至だろう。 ラストシーンは感動的だが、 知人にも正体が見破られたのだから、 官憲の目にも見破られると推理するのが自然である。 面白いし、読ませるが、設定はザルである。 筋立ては使い古されているし、テーマとしても目新しさはない。 読書通には、世間の評価が過大な作品として記憶されてしまう作品にちがいない。 「もう一歩がんまりましょう」の判子を押したいところである。 | ||||
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スピーディーで息もつかせぬ物語の展開。 元・宅配業者の青柳が何と、総理大臣の暗殺犯にされてしまう。 国家的陰謀によるでっち上げの怖さと理不尽さ。 それに対する個人は、逃げるしかない。 青柳を助けるのは、かつての友人や元恋人、職場の先輩たちだ。 友人・森田が身を呈して青柳を逃がした場面では、不覚にも涙が出そうになった。自分自身の旧友との思い出の数々がよみがえったからだ。 ジョージ・オーウェルの『1984』にも触発された全体主義による管理的な社会の冷たさと怖さ、それに対峙する個人的な人間関係の温かさの対比は見事と思った。 途中までは「傑作か?」と錯覚した。 しかし、通り魔が青柳を救出した場面で、さっと冷めてしまった。 相変わらずのご都合のよい、それでいて荒唐無稽の展開にバカバカしくなった。 いや、この展開こそが伊坂幸太郎らしさなのだろう。 | ||||
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賞をとったので、期待して読んでみたら、ミステリー好きとして普通な作品で残念。 あっと言わせる斬新な驚きがなくて、人物にも魅力を感じなかった。物語の設定が面白いのが唯一いいところかな。 文章としては、読みやすかったが、650ページはちょっと長くて苦痛でした。 まぁ、作品の中に最適な語彙を使わせてもらえれば 「よくできました。」 ぐらいですね。当たり障りのない作品だと思います。 | ||||
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面白いんですが、やっぱり真相が推測はできても、明確に提示されないのですっきりしません。全5部で構成されており、第一部 事件のはじまり第二部 事件の視聴者第三部 事件から二十年後第四部 事件第五部 事件から三ヶ月後という感じですので、第六部 事件の真相なんてあれば良かったかなと思います。なお、一度読み終わった後、「第三部 事件から二十年後」を読み返すと、良いかもしれません。 | ||||
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首相暗殺の容疑をかけられた主人公がさまざまな人の協力を受けながら警察の手から逃げるエンターテインメント小説。物語は学生時代や宅配業者時代の回想と現在を重ねながら進行し、様々な魅力的な人物と深まる謎に引き込まれどんどん読み進めてしまう☆5つの小説でした、読了するまでは。黒幕がまったく明かされないのは手法としてありだと思いますが、ことごとく謎が解明されないのはただ単にストレスがたまるだけです。特に中盤以降主人公側の登場人物が警察に理不尽な扱いを受け続けることに鬱憤がたまるので余計にです。序盤で20年後のライターの話として関係者の死亡や様々な陰謀説が紹介され、最後に「今では青柳(主人公)の容疑を信じている人はいない」なんて思わせぶりなことを書いているのに、その伏線がほとんど生かされていないまま終わるのは大作を書こうとして数回で打ち切りになった漫画を思わせます。 | ||||
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一気に読みきった!とは正直言えないくらいには、途中で気が散りました。果たしてこの長さが必要だったかな、とも思います。ただ、レビューでたくさん書かれている「ご都合主義」と「結末」には、私には異論はありませんでした。まず「ご都合主義」。これはきっと、途中で選択を誤まらなかっただけなんです。様々なアクション映画などを見ていていつも思うことです。主人公は、正解だけをたまたま選んできた、と。誤まった選択を選べば、命を落とすなり捕まるなり、物語はそこで終わっていたはずです。次に「結末」これはタイトルにも書いたことですが、この作品は「青柳編」なんだと思います。青柳側から首相暗殺という事件の結末を暴ける可能性は全くなかったように感じました。知人に警察関係者がいるわけでもないし、警察を退職して隠居した探偵の友達がいるわけでもないし、青柳が旧自衛隊員とか特殊部隊経験者とか某国諜報員だったりするわけでもないし、一般市民なのですから。もし、首相暗殺という事件の結末があきらかになるとするなら同じ時間軸、同じ事件を扱った別な物語でなければならないと思うのです。最後に、この作品を読み切るには体力が必要です。まず食事を摂ってから読み始めましょう。 | ||||
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「著者の最高傑作」との宣伝文句に惹かれて読んでみたが…。「悪役」となる国家やマスコミの描き方があまりに平板的で、確信犯的に伏線を放棄した箇所が多々あり、個人的には非常に残念な出来映えと言わざるを得ない。(佐々木一太郎や近藤刑事を何故もっと書き込まないのか?)最後のスタンプを始め「小技」の冴えは相変わらずだが、如何せんストーリー自体に全くひねりがなく、テンポも冗漫。熱狂的な伊坂ファン以外には特に薦めない。 | ||||
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無駄に長い。 ひたすら逃げているシーンの連続に飽き飽きしてくる。 字を追うのが辛くて、かなり斜め読みした。 しかも、納得のいく解決がなされず消化不良。 構成力や、洒落た会話はさすがだとは思う。 けれど、伏線の回収、収斂の仕方が、ご都合主義的で鼻につく。わざとらしい。 でもまあ、このだらだら感が伊坂作品の妙味なのも事実。 肌に合うかどうか。 作家としての力量、人気には異論ないが、個人的にあまり好きでない作家。 | ||||
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山田悠介氏の作品が連想されました。私には合わいみたいです。 | ||||
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伊坂さんのファンです。面白いと思いますが、世間で騒がれてるほどではないと思いました。 アヒルと鴨のコインロッカーが面白すぎたので、どうもそれと比べてしまうと、すっきりしない部分が多いという点で、 こういう評価になってしましました。でも、ラストは好きです。読んで損はないと思います。 | ||||
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伊坂作品自体はかなり好きな方です終末のフール、魔王、重力ピエロなど…なのに共通した欠点は最後の詰めが甘いんです(苦笑)この作品も人物描写、展開、不条理に対する抵抗、仲間との絆等々…先が気になる、ワクワクした作品なのですが…結局伏線回収しきれず、アッサリした結末。取り残された気分満々なところでラストを迎える(苦笑)冒頭にも書きましたが、伊坂作品は好きなんです(苦笑)好きなだけに、この悪癖だけは治して頂きたいと切に願います | ||||
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