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模倣犯
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模倣犯の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全279件 161~180 9/14ページ
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被害者の人権、加害者の家族の苦しみ、マスコミの倫理。 全て未だに解決していない課題ばかりだが、 それぞれの言い分すべてに納得がいくからこそ、 解決は難しいのだということがよく分かる。 もし、自分の家族が殺されたら。 もし、自分の家族が犯罪を起こしたら。 この「もし」は、今の世の中、起こりえない「もし」ではないのだ。 すぐ身近に存在する「もし」なのだ。 だからこそ、ワイドショーをみて、その情報を鵜呑みにしてはいけない。 だが、無関心でもいけない。 私たちは与えられた情報について、自分で考えなければいけない。 常に公平な目で世の中を見ようと努力しなくてはいけない。 それがどんなに困難なことでも。 そして、何より「思いやり」の心を持たなければならない。 想像力を駆使しなければいけない。 そんなことを考えさせられる作品だった。 | ||||
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とにかく総ての描写がリアルです。本当に現実に起きてるかのようです。それ故に、猟奇殺人の描写が怖すぎる。大抵の猟奇殺人の小説は、現実離れしすぎてファンタジーのような感じになってしまいますが、これは違う。虐待した被害者を写真に取るとき笑顔にさせるとか、正直読んでて吐きそうになった。そのくらいリアル。あと難を言えば、高井和明・由美子、この兄妹の描写が悲惨すぎる。和明は純粋な善良な心で行動したのに、それが総て裏目に出て、最愛の妹を酷い状況に導いてしまう。そこの部分が余りに救いがなさ過ぎて、減点1です。それでもやっぱりなぜタイトルが模造犯なのかわかったときは驚きました。装丁のデザインがなぜこうなのかも良くわかりました。その快感を味わうためにぜひ読んでみてください。なんだかんだ言って、このリアリズムと人間洞察力はとんでもないと思う。自分では一生掛かってもこんな小説は書けないと絶対の確信が持てます。そういう小説です。大傑作です。 | ||||
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久しぶりに読み返しました。全部だと、悲惨な犯罪の部分がつらいので、最後の犯人が追いつめられられていくところを中心に読みました。宮部さんの作品はどれもそうなんだけど、「悪は滅びる」と感じられるところが大好きです。有馬さんの犯人に対するメッセージは何度読んでも心にしみます。宮部作品は全部読んでいますが、私の中でです! (関係ないけど、映画ではピースを主役にするところから間違ってますよねえ・・・。) | ||||
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映画を見たことがあり、原作のほうが面白いという話を聞き 読んでみました。文庫本だと5巻まであって読みきれるかどうか ビビりましたが、1冊目はあっという間に読み終えました。 1巻はまだまだ事件のさわりで 犯人が誰なのかもわからない状態で、 不可思議な殺人事件が次々と発生します。 マスコミにやたら露出する犯人と、 気丈にも懸命にやりとりするおじいちゃんを応援したくなります。 とにかく先が気になって気になってしょうがなかったです。 1巻の終わりもこれがまたちょうどよく 衝撃的かつ不可解な状況で締めくくられ2巻をすぐ読み始めました。 話題になるだけあります。 | ||||
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今さら感がプンプン漂う中読みました。 完成度としては「火車」の 方が断然上だと思います。 ただこの作者の宮部さんは、人間誰もが持っているけれど、持っているとは 認めたくない「闇」の部分を、両手で鷲掴みされているような気にさせる 文章を書く作家さんだと思います。 | ||||
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ここ1ヶ月ずっと模倣犯に縛られていたため、この5巻を終えてホッとしたっていう気分です。結末は希望通り・・・な気もするのですが網川が滋子の誘導にまんまと引っかかりすぎた・・・って気もしますね。 網川がバンバンとメディアに出始めた辺りで視聴者の誰かしらから「ためしに網川の声紋鑑定してみればどうか?」という意見が出そうなんですけどね。世の中には絶対にそういうふうに斜めに見る人がいるので。 こういう残虐性のある小説でもどうしても救いを求めてしまう私には有馬義男と塚田真一のシーンが一番ホッとしました。 すごく長い小説で一人一人の背景を細かく描写してるので奥行きがありどっぷりつかりたい人にはお勧めの本です。 | ||||
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新書の時から面白いから読めとよく言われていたものですが このたび文庫で読みました。 いやはや、これだけ多い人物をよく細かくそれぞれ描けるなあと感心するばかり。 やはり宮部みゆきは面白い! おじいさんの心境や、犯人のそれぞれの心。会ったことがない人達の 交差する思いが、丁寧に書かれています。読み進めて行くうちに だんだんそれらの一つずつのパーツがかみ合わさっていくのは快感です。 | ||||
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さすがと思わせる作品です。その長さにもかかわらずぶれない主題、 目線が途中で変わるために飽きさせない創り。5巻もあることに幸せを感じながら でも、その面白さに一気に読破してしまい、読み終わったときにはじめて分かる そのタイトルのもつ意味。はっきり言ってなぜ『模倣犯』なのか、最終巻を読むまで 理解できませんでした。でも、最後にすっきりが待っていました。 読後感としては、かなり辛いし切ないです。犯罪とは残酷で切なく救いのない ものだと思い知らされました。 蛇足ながら、映画化された事は残念な事でした。この作品にも、主演した中居君にも 辛かったのではないかと…。どうしてあの映画なのかな?それだけは分かりません。 | ||||
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文庫にして2500ページを超える、すごい文章の量なのだが、一気に読みきってしまった。 小説として、組み立て、登場人物、文章のトーンなど、素晴らしく良く書けていると思った。 なにしろ普段小説などあまり読まないので、それがどれほど普遍的な感想なのかは自信がないのだが。 ぐーっと引き込まれて、離してくれない。そういったドライブがかかった感じの読書が好きな人、これまでそういった体験をしたことのない人に勧める。 さすがに僕も読み返すことはないだろう。ミステリーって、そういう読み返すたぐいの小説ではないのかもしれないし。 しかし、筆者のファンになったという意味でも、完成度の高さからも、星は五をつけたい。 | ||||
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数々の宮部さんの作品を読みましたが、これはその中でもお気に入りの一冊です。 かなりの長編作品にも関わらず、続きが気になって、あっというまに読み終わってしまいました。 こんな事件あるはずがない!でも、実際にあってもおかしくない…と思ってしまうような、 リアリティのある作品です。 読み終わった後、モヤモヤっとして、いろいろと考えさせられました。 | ||||
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確かに色々な賞は受賞していますが、著者の最高傑作ではないでしょう。他の作品同様高い水準なのはもちろん認めますが。 読後に感じた不満な点としては、一、内容に比べて長大すぎる。二、本書のタイトル 三、主犯の人物描写が紋切り型であること。などでしょうか。 | ||||
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※このレビューはあくまで「読まれる前の方」へのレビューです。 遅ればせながら読ませて頂きました。 この「模倣犯」は宮部作品がどうのというより私にとっては「読書」への喜びを感じた作品です。 (私、あまり読書の趣味がなかったので) 始め五巻もあるとはつゆ知らず「そういえば模倣犯ってあったな」っと気楽に手に取ってみたのですが、 気が付いたら本当にハマルってやつです! 五巻もありしかも分厚いのに一巻の中盤を過ぎればまさに一気! そして二巻を読み終わる頃「まだまだ三冊あるから良かった!」と思い、 三巻を読み終わる頃「もうあと二冊しかない!」って思い、どんどんとハマっていきます。 読破後、取り付かれたように宮部作品をいろいろ読みましたが、 宮部作品の中では私的に、いまだ一位に君臨しています。 ほんとこんなおもしろい小説があるなんて思ってもみませんでした(おかげで今は活字中毒) ただ・・「恐い」のと何とも言えない「惨さ」がかなり堪えますが・・。 でも続きがもっともっと読みたいとさえ感じる作品です。 まだ読まれていない方がほんと羨ましい! | ||||
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いや、面白い。 面白いんだけど・・・。 正直、「物語」にもっとわかりやすい「救い」を求めてしまう私には、少々辛い作品でした。 先が知りたくて仕方ない気持ちと同じくらい、「なんでこの人がこんな目に会わなきゃならないんだ」と思わされ続けた全五巻。 「救いの無い話」が苦手な方にはお薦めしかねますが、それでも読んで損することだけはないでしょう。 というわけで☆は4つ。 | ||||
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2002年度版このミス10 1位。 2001年文春ミステリーベスト10 1位。 第55回毎日出版文化賞特別賞 第5回司馬遼太郎賞 2001年芸術選奨文部科学大臣賞 「火車」「理由はいらない」とならぶ、宮部氏の代表作。 個人的には、この三作品のなかで、一番好きな作品である。 若い女性を狙った連続バラバラ殺人という猟奇的な事件、マスコミを利用した劇場型犯罪をメインに据え(作者独特の文体ゆえ、怖さはない)、犯人や被害者のみならず、被害者の家族、加害者の家族、事件を報道する側等の視点から作品を展開している。単なる「謎解きの」ミステリーの枠に留まらず、現代社会がかかえる「闇」を描き出すことに成功しているところが、この作品が高く評価される所以だろう。 この事件から10年後の前畑滋子を主人公にしたスピンオフ作品が2005年夏から2006年夏に新聞に連載されており(新聞紙上のタイトルは「楽園」)出版が待たれるところである。 | ||||
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警察の捜査を掻い潜るように犯人が知略戦を仕掛けてくる前半部は非常にスピード感があふれています。場面が次々と切り替わることには慣れが必要ですが、逆を言えば先が読めない緊迫感があります。登場人物が多くて人物関係を整理するのに手間がかかりますが、それほど細かく読まなくても大筋はつかめる内容でした。ただ最初は被害者や警察が主人公かと思わせる構成でしたが、途中から犯人が犯罪を起こす過程に焦点が移ったので多少戸惑いました。またそのパートもいささか冗長という感じを受けました。そこまで詳しく描写する必要があるのかという部分が見受けられるからです。700ページを越す文章ですが、上記のように被害者と加害者の視点が交錯しており、まだこの作品のテーマは見えてきません。下巻に期待します。 | ||||
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読書中、事件そのものが実際あったかの様に思った。特に加害者の語りでは、読んでる最中二人が傍に居る感じがして怖くなった。でも後半につれてあの話しは?と思うのが抜けていると思う。子どもが見つけた、アレはその後警察へ届けたの?真一が気付いた、相談所の音声なんとかって言うのはその後どうなったの?たくさんの人の「語り」が出てくるのに、古川鞠子のがないのはどうして?リアルだなと思う所もあれば、今時の高校生がやたら敬語が上手なのもひっかかる。それにあんなに怒っていた昭二が、応援するって滋子に言うのも納得できない。 | ||||
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私は「模倣犯」の映画を見てから原作の方を読みました。 映画を見ているので一応流れは分かるはずなのですが・・・続きが気になる!気になりすぎます。これが宮部マジックなのでしょうか?!あっという間に1冊読んでしまいます。 全然読んだことのない人も、映画だけ見たという人も読んでみる価値は充分あります。読むべし! | ||||
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異質な連続殺人事件を被害者側、警察側、更には加害者側からも描いた作品。 作者・宮部みゆきの本領発揮とも言うべきじっくりとあらゆる視点から事件を描くので読み応えは十分だ。 特に「ピース」「ヒロミ」に「カズ」が絡む終盤はページをめくる手が止まらない。 早く下巻が読みたいと思わせる絶妙な味付けだ。 | ||||
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冒頭第一巻、本書を今から購入する方、もしかしたら多少読む気力を失うかもしれません。本書の面白さは前半終わり部分から爆発します。 しかし頑張ってください。一巻を読み終え二巻、三巻と進むうちにどんどん先へ先へと急ぎたくなりますよ。 スロースターターの作品です。読むには根気がいりますが、充実感は保証します。 | ||||
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ハ−ドカバ−で出版された当時、保育園児だった息子がもう、6年生。 待たされた末についに文庫化された、著者の代表作。 被害者の人権と言うことが議論されている昨今。この作品の説得力は、初版の出版時よりあがっていることであろうと思う。 減ることのない、愉快犯、人格障害ともいえる無慈悲な犯罪とその被害者。 反省することのない犯罪者。 我々子を持つ親たちが、心を痛め、不安におののいている世界がこの作品の中に描かれている。 また、この作品の優れているところは、視点を多角的に描くことにより、事件を立体的に描き、犯罪に巻きこまれてしまった、人々の悲しみ、その後の生活、または犯人側の心理(主犯は人格が破綻してしまっているため、共犯者や関係者の描写しか、理解はしにくい)が多角的に描かれていることであり、感情移入がしやすく物語りに入って行きやすい。その分長くはなっていますが。 自分以外の人生を理解できず、相対的に人間関係を構築できない。そんな人間はいくらでもいる。それが、すべて犯罪者になるとは言わないが、この社会の歪が、そんなモンスタ−を世に送り出し続けているのだろうか? 過剰な自己愛、傲慢、自己中心的世界観、他の世代の排除。 今の若年層が持っているこれらの歪みは、未来への不安につながって行くような気がしてならない | ||||
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