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(アンソロジー)
幻の名探偵
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幻の名探偵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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「ミステリー文学資料館」シリーズの一冊。 甲賀三郎「拾った和同開珍」、あわぢ生「蒔かれし種-秋月の日記」、山下利三郎「素晴らしや亮吉」、葛山二郎「古銭鑑賞家の死」、大庭武年「競馬会前夜-郷警部手記の探偵記録」、海野十三「麻雀殺人事件」、木々高太郎「医学生と首」、守友恒「青い服の男」の8篇が収められている。 大正14~昭和14年に『新青年』などに発表されたものが集められている。 いずれも卓越した推理力をもった名探偵が登場するのだが、ほとんどは現在では忘れられた存在だ。こんな名探偵がいたのかとワクワクさせられる。 葛山二郎「古銭鑑賞家の死」のトリックはなかなかおもしろい。 木々高太郎「医学生と首」がとぼけた味でいい。 | ||||
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昔の作品を読むと、今の小説と比べてページが実に黒っぽい、ということに気づく。 つまり、それだけ改行が少なくて、ページ当たりの情報量が多いということだ。 だから、読んでいてなかなかページが進まないことに、最近の小説を読み慣れていると、けっこういらいらしたりすることがある。 しかし、それだけ読みでがある、ということでもある。 さて、名探偵をテーマにしたミステリー文学資料館編集のアンソロジーであるが、前述のようにページがなかなか進まないのと同時に、なかなか読んでいて文章が頭に入ってこない。 それは文章表現の違い、ということであり、説明過剰な現在の小説と違うというスタイルが大きい要因である。 そしてまた、ストーリーのテンポも時代を反映するような感じがする。 また、ミステリとしてのレベルも、特にロジカルという点では、やはりクラシックということがいえるだろう。 この手のアンソロジーは多様な作風の作品を読める、というのがポイントなのだが、本書は三作品が馬の絡むストーリーだった。 そして、個人的に本書で最も面白く読んだのがミステリ専門ではない海野十三作品だったというのは皮肉である。 論創社などの努力でかなりの旧作が読めるようにはなっているが、文庫という体裁で手軽に古の作品を読むことができるのは幸いである。 それはミステリの進化と変化を知るための情報となる。 温故知新ということだな。 | ||||
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