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(アンソロジー)

幻の名探偵



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【この小説が収録されている参考書籍】
幻の名探偵 (光文社文庫)

幻の名探偵の評価: 3.80/5点 レビュー 5件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.80pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全5件 1~5 1/1ページ
No.5:
(5pt)

good

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幻の名探偵 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:幻の名探偵 (光文社文庫)より
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No.4:
(3pt)

きらりと輝く

「ミステリー文学資料館」シリーズの一冊。
 甲賀三郎「拾った和同開珍」、あわぢ生「蒔かれし種-秋月の日記」、山下利三郎「素晴らしや亮吉」、葛山二郎「古銭鑑賞家の死」、大庭武年「競馬会前夜-郷警部手記の探偵記録」、海野十三「麻雀殺人事件」、木々高太郎「医学生と首」、守友恒「青い服の男」の8篇が収められている。
 大正14~昭和14年に『新青年』などに発表されたものが集められている。
 いずれも卓越した推理力をもった名探偵が登場するのだが、ほとんどは現在では忘れられた存在だ。こんな名探偵がいたのかとワクワクさせられる。
 葛山二郎「古銭鑑賞家の死」のトリックはなかなかおもしろい。
 木々高太郎「医学生と首」がとぼけた味でいい。
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No.3:
(3pt)

ミステリのレベルとしては疑問

昔の作品を読むと、今の小説と比べてページが実に黒っぽい、ということに気づく。
つまり、それだけ改行が少なくて、ページ当たりの情報量が多いということだ。
だから、読んでいてなかなかページが進まないことに、最近の小説を読み慣れていると、けっこういらいらしたりすることがある。
しかし、それだけ読みでがある、ということでもある。

さて、名探偵をテーマにしたミステリー文学資料館編集のアンソロジーであるが、前述のようにページがなかなか進まないのと同時に、なかなか読んでいて文章が頭に入ってこない。
それは文章表現の違い、ということであり、説明過剰な現在の小説と違うというスタイルが大きい要因である。
そしてまた、ストーリーのテンポも時代を反映するような感じがする。
また、ミステリとしてのレベルも、特にロジカルという点では、やはりクラシックということがいえるだろう。

この手のアンソロジーは多様な作風の作品を読める、というのがポイントなのだが、本書は三作品が馬の絡むストーリーだった。
そして、個人的に本書で最も面白く読んだのがミステリ専門ではない海野十三作品だったというのは皮肉である。
論創社などの努力でかなりの旧作が読めるようにはなっているが、文庫という体裁で手軽に古の作品を読むことができるのは幸いである。
それはミステリの進化と変化を知るための情報となる。
温故知新ということだな。
幻の名探偵 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:幻の名探偵 (光文社文庫)より
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No.2:
(4pt)

アンソロジーが好きだ

バラエティに富み、飽きずに読める。
そのうち、特に気に入った作家が現れるので、傑作選→全集の類に
手を出すようになる。
「拾った和銅開珍」は、さすがの甲賀三郎。この作家でハズレたことはない。
「蒔かれし種」あわじ生。・・・私とは相性の悪い作家である。
「古銭鑑定家の死」葛山次郎。本作で一番、ドキリとした。
「競馬会前夜」大庭武年。本作で一番ホロ苦い。
どの作品のどの探偵も華々しい光を放つ訳ではないが、ペーソスに溢れ
どこか温かい。
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No.1:
(4pt)

帯に謳っている程、超レアな作品の収録はなし

戦前における隠れた日本の名探偵を短篇で紹介するアンソロジー。まずは、このレビューを書いている時点で現行本未収録の3作から。
■私立探偵・帆村荘六 「麻雀殺人事件」(海野十三)
本書の中では知名度が最も高いであろう帆村の初登場作ながら、三一書房版全集『遺言状放送』以来の収録。
■法医学博士・志賀司馬三郎 「医学生と首」(木々高太郎)
大心池章次でなく志賀博士にしたところが渋い。チョイ役出演もあるが、登場作品数は実際志賀博士の方が大心池よりも多いのではないだろうか。
このあたり木々のシリーズ・キャラ作品が今後整理されるのを望みたい。
■私立探偵・木村清 「拾った和同開珍」(甲賀三郎)
甲賀といえば獅子内俊次とも思うが登場作が長篇しかない。
木村清なら確か単行本に入った事がない「消え失せた男」(昭4)を入れてくれれば本書の価値がアップしたと思う。
海野・木々は選集リリースの噂があったが、どうなってるんだろう?甲賀も含めて纏まった復刻を心待ちにしているのだが…。

次の5作はマイナーな面々。しかしこっちの作家の方が今は現行本で容易に読めるという倒錯した状況にある。
■弁護士・花堂琢磨 「古銭鑑賞家の死」(葛山二郎)
■犯罪研究家・黄木陽平 「青い服の男」(守友恒)
■満洲大連警部・郷英夫 「競馬会前夜」(大庭武年)
■小学教師・吉塚亮吉 「素晴しや亮吉」(山下利三郎)
■青年探偵・秋月圭吉「蒔かれし種」(あわぢ生=本田緒生)
上記の内、4探偵のシリーズは『論創ミステリ叢書』の各作家の巻に収録されており『本田緒生探偵小説選』も近く刊行予定と聞く。

地味なものもあるので初心者の方にはややハードルが高いかもしれぬが、明智小五郎・金田一耕助しか知らないビギナーの良い入口になり、
各シリーズを読むとっかかりになれば幸い。反面、コア層には非常に読むのが困難だったといえる程レアなものはない。
個人的には、『悪魔黙示録』『牟家殺人事件』に次ぐ好企画ミステリー・クロニクル・シリーズの続刊を出してほしいのだが。
幻の名探偵 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:幻の名探偵 (光文社文庫)より
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