何者

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何者の評価:

3.95/5点 レビュー 390件。 C ランク

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平均点3.95pt

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全763件 761〜763 39/39ページ
No.3
(3pt)

『桐島』は超えられず…

『桐島、部活やめるってよ』を読んだとき、僕は高校生でした。そして『何者』を読んだ今は就活生。89年生まれの朝井さんと、91年生まれの僕。新刊小説の登場人物が自分と同じ学年、同じ境遇というのは、それだけで幸せなのかもしれません。
朝井リョウによる就活小説です。待ちに待った、といった感じです。就活に関する記述は『星やどりの声』や『学生時代に〜』にも少し登場します。いつか就活生の話を書くのだろうなと思っていました。でも『桐島』のときほど共感はできず、星三つです。
共感ができないのは多分制度的な部分の影響でしょう。高校のときはなんだかんだで「みんな一緒」だったのに対し、就活は個人によって動きが異なり、感じることも違います。もちろん共感するだけが小説ではありませんが、僕と朝井さんは同世代で、どうしても朝井さんには共感を求めてしまいます。『桐島』読んだときは、綿矢りささんの『インストール』『蹴りたい背中』読んだときの共感を軽く超えてしまって、それに比べるとインパクトは弱かったです。
「共感」以外のことについて。
作中のインターネットの使い方は、平野啓一郎さんの「分人主義」を思い出しました。ネット上での〈多重人格〉。
それに伴って登場人物の悪意が前に出るようになりました。朝井さんの小説は比較的善人が出てくることが多いので(悪い意味ではなく)、それについては新たな兆しかなと思いました。
あと、個人的にはラストシーンが今ひとつでした。そのラストシーンに行くまでが良かったので、最後にも何か刺さるものが欲しかったです。
いろいろ書きましたが、就活生は(暇があれば)読んでおいて損はないと思います。
何者 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 何者 (新潮文庫)より
4101269319
No.2
(5pt)

巻を措く能わず

私は、おそらく読者対象ではない40歳を軽くこえた中年ですが、
読みはじめてからページをめくる手を止めることができません
でした。

この作品のすごいところは、私には3点あるように思います。

1.読み物としての完成度の高さ
練られ切った構成(ラスト十数ページに到達した段階で、つい
叫び声を上げてしまいました)、つっかえるところのない
読みやすさ、そして作者お得意のキャラクター造形の巧みさ。
おそらく作者は、この作品に相当の熱量と時間を注いだのでは
ないでしょうか。
ただ、それは他の作者による傑作たちにも言えるところですし、
プロとして当然の仕事なのかも知れません。

2.誰にとっても他人事ではない感じ
就活って大変だろう、という皆が漠然と共有している前提を、
次々と具体的な切り口で見せてくれる手際が素晴らしい。
「もう勘弁してください」と思ってしまうほど、「内定が出ない
こと」「自分を差し置いて他人に内定が出てしまうこと」の
たまらない感じを、SNSという小道具を存分に駆使して
読ませてくれます。
別に誰かが死ぬ話ではないのに、ここまで登場人物を理詰めで
追い詰めることができるのか、と深く感じ入りました。

3.「恋愛」の料理の上手さ
私自身は、最近の売れ線小説にある、「感受性豊かさ自慢」
みたいな恋愛描写なんかクソだ、と思っておる人間です。
要は劇画とかそういうのが好きなわけです。
しかるにこの本、そんな私が恋愛パートを斜め読みしても
大丈夫なように作られています。
「いやあ、このキャラクター、イタい奴っちゃなあ」と愉快に
読んでいてもいいのです。
が、読後にそんな読み方をしていた自分に痛烈なしっぺ返しが
来るように、見事に作り込まれているのです。

もしや、これまでこの作者が得意としていた「恋愛パートの
上手な感じ」が嫌いな人間を、今回は読者ターゲットとしてる
のでは? そう疑ってしまうほどです。

ネタバレになってしまうので具体的なことは書けませんが、
本当に驚いた小説でした。
「面白い」と断言したい作品です。
何者 Amazon書評・レビュー: 何者より
4103330619
No.1
(5pt)

巻を措く能わず

私は、おそらく読者対象ではない40歳を軽くこえた中年ですが、
読みはじめてからページをめくる手を止めることができません
でした。

この作品のすごいところは、私には3点あるように思います。

1.読み物としての完成度の高さ
練られ切った構成(ラスト十数ページに到達した段階で、つい
叫び声を上げてしまいました)、つっかえるところのない
読みやすさ、そして作者お得意のキャラクター造形の巧みさ。
おそらく作者は、この作品に相当の熱量と時間を注いだのでは
ないでしょうか。
ただ、それは他の作者による傑作たちにも言えるところですし、
プロとして当然の仕事なのかも知れません。

2.誰にとっても他人事ではない感じ
就活って大変だろう、という皆が漠然と共有している前提を、
次々と具体的な切り口で見せてくれる手際が素晴らしい。
「もう勘弁してください」と思ってしまうほど、「内定が出ない
こと」「自分を差し置いて他人に内定が出てしまうこと」の
たまらない感じを、SNSという小道具を存分に駆使して
読ませてくれます。
別に誰かが死ぬ話ではないのに、ここまで登場人物を理詰めで
追い詰めることができるのか、と深く感じ入りました。

3.「恋愛」の料理の上手さ
私自身は、最近の売れ線小説にある、「感受性豊かさ自慢」
みたいな恋愛描写なんかクソだ、と思っておる人間です。
要は劇画とかそういうのが好きなわけです。
しかるにこの本、そんな私が恋愛パートを斜め読みしても
大丈夫なように作られています。
「いやあ、このキャラクター、イタい奴っちゃなあ」と愉快に
読んでいてもいいのです。
が、読後にそんな読み方をしていた自分に痛烈なしっぺ返しが
来るように、見事に作り込まれているのです。

もしや、これまでこの作者が得意としていた「恋愛パートの
上手な感じ」が嫌いな人間を、今回は読者ターゲットとしてる
のでは? そう疑ってしまうほどです。

ネタバレになってしまうので具体的なことは書けませんが、
本当に驚いた小説でした。
「面白い」と断言したい作品です。
何者 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 何者 (新潮文庫)より
4101269319