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(短編集)
深泥丘奇談
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深泥丘奇談の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.54pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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舞台は京都北郊とおぼしき地、そこに住むミステリー作家が深泥丘病院なるものにかかりつけになるが、医師も看護師も何かいわくありげで、病院に関連して妖しい出来事や悪夢のような出来事が起きてゆく、それはこの地の抱える魔性のものに関わっているらしい、しかも京都生まれではない妻が知っているその地元事情を、作家の方はなぜか忘却してしまっている…。 とこう書くと、ひたひたと不気味な怪異談を期待されそうだが、それが違った。起きる怪異は、怪鳥やら、人々を斬り倒してゆく昆虫列車やら、ど派手で「絶対ありえっこない」ものばかり。これではゴジラと変わらない。怪異談というのは例えば、さっき自分と立ち話していたおじさんが、実は先週亡くなっていたことを後で知らさせる、というように、日常あり得そうなことが実は不条理だからリアルな恐怖を感じられるのであって、こんなこしらえものはラヴクラフトの亜流でしかない。奇特な人は、小野不由美氏の『営繕かるかや怪異譚』と読み比べてみられるとよい。怪談とまがいものの違いが一目瞭然である。 主人公の「記憶喪失」が最後まで解明されないのも、続編への布石なのかもしれないが、肩すかし。 こうした内容的なつまらなさに輪をかけるのが、京都感の希薄さ。どうせ京都だと分かっているのだから「紅叡山」などと仮名にしないで「比叡山」と書けばいいのに。しかも、信じられないことに、主人公も病院の職員も地元の人も、皆標準語でしゃべる。「科捜研の女」と同じで、実に非現実的だ。伊計翼氏の実話怪談の関西弁の効果を学んでほしい。 これを怪談として連載した当時の『幽』の編集者、素人か? | ||||
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主人公の住む町にある一軒の病院を中心とした不可思議な出来事達。 謎に関わる,原因や真因に関わる様な描写がなく,「…様な気がする」で毎回話が締められ,だらだらと続いて行く様が非常にもどかしく,読み進める気を削がれた。個人的には,正直、イマイチだと感じた。 世界観的には,伊藤潤二氏の作に近いと感じたが,やはり今作には,オチがないのが大きな違いだ。 | ||||
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論理が通用しない、怪談集です。主人公がしょっちゅう眩暈で倒れるので、「なんなんだよ。しっかりしろよ」と思いますが、作品のぼんやり感が際立っています。恐怖が迫ってくるほどホラーというわけではなく、まさに奇談。私は「ふーん」という感じでしたが、これは感性が合う人ならたまらないでしょうね。怪談好きのかたなら、一話立ち読みしてみたらいいかも。 | ||||
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本格ミステリで華々しくデビューを飾り、幻想小説やホラーをも吸収しながら、常に飽くなき進化を続ける綾辻行人。「霧越邸」の様な格調高いものから「どんどん橋」の様なパロディまでカバーできるその才能はあっぱれだが、この「深泥丘」は、よくない意味で彼の個性が出過ぎてしまったか。 本作の欠点は全然恐くないという事だ。「ちちち」といったオノマトペにしても、恐怖を駆り立てるどころか逆に可笑しくて、ホラーを読まされている気になれない。最初からパロディ小説として書いていれば、佳作になったと思えて仕方がない。怪談を書くというのなら、彼の十八番の読み手が徹底的に総毛立つ様なホラーに仕上げてもらいたかった。 九つの短編の中で、唯一のミステリ作品でもある「悪霊憑き」だけが気に入った。できれば、単品でミステリ短編集に収録してもらえれば嬉しかったのだが。怪談と呼んでも差し支えないと途中までは思えた「深泥丘魔術団」は、ストレートに決着をつけてくれればよいものを、オチを曖昧模糊にしてしまったのが悔やまれる。 そして、最後に蛇足だが、京都情緒を醸し出した淡泊な装画と挿絵は文句無しのセンスだった。決して皮肉ではない事を断っておくが、この作品の五割はこれらが支えていると言っても過言ではない。 | ||||
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著者の新しい作風への挑戦ということはわかる。何を目指したかも、それなりにわかるが、はっきり言おう、駄作である。こういう作品としてはあまりにも中途半端であり、本格もので実績のある作家だからここまで凝った装丁で出版してもらえたのであって、そうでなければ、これ、どの文学賞でも最終選考まで残らないだろう。この手の作品に読者が求めるのが何か、どこまで明かしてどこをあやふやにするか、まるでわかっていない。 読み終えて、星は一つと思ったが、もし続編が出る予定でもあって、そちらでこの欲求不満が解消される可能性があるのなら1冊目として意味があるのかもしれないと思い、二つにした。 でも、私はもう買わない。少なくとも定価では。 | ||||
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著者の新しい作風への挑戦ということはわかる。何を目指したかも、それなりにわかるが、はっきり言おう、駄作である。こういう作品としてはあまりにも中途半端であり、本格もので実績のある作家だからここまで凝った装丁で出版してもらえたのであって、そうでなければ、これ、どの文学賞でも最終選考まで残らないだろう。この手の作品に読者が求めるのが何か、どこまで明かしてどこをあやふやにするか、まるでわかっていない。 読み終えて、星は一つと思ったが、もし続編が出る予定でもあって、そちらでこの欲求不満が解消される可能性があるのなら1冊目として意味があるのかもしれないと思い、二つにした。 でも、私はもう買わない。少なくとも定価では。 | ||||
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装丁は良いが内容に関しては、落ちがない為、中途半端な出来になってしまっている。 話も特に怖い内容ではなく、いまいちであった。 この作者は「時計館の殺人」がピークで、それから先の作品がいまいちの出来ばかり なので、今後の作品に期待します。 装丁が凝っていて豪華なだけに個人的には、残念でした。 綾辻行人の作品を読んだことのない人は、「十角館の殺人」「時計館の殺人」「緋色の囁 き」「霧越邸殺人事件」がとても面白い作品なので、おすすめです。 | ||||
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装丁は良いが内容に関しては、落ちがない為、中途半端な出来になってしまっている。 話も特に怖い内容ではなく、いまいちであった。 この作者は「時計館の殺人」がピークで、それから先の作品がいまいちの出来ばかり なので、今後の作品に期待します。 装丁が凝っていて豪華なだけに個人的には、残念でした。 綾辻行人の作品を読んだことのない人は、「十角館の殺人」「時計館の殺人」「緋色の囁 き」「霧越邸殺人事件」がとても面白い作品なので、おすすめです。 | ||||
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明らかに超常的で悪夢のような出来事なのに、 主人公は「ーーような気がする」と、呟く。 自分の感覚、記憶さえも確かではない、曖昧模糊とした恐怖の世界。 雰囲気は悪くない。 暗うつで、朦朧。 内田百けんや、漱石の『夢十夜』に通じる味わいがある。 しかし、おぞましい怪異や、暗示される秘密、その恐怖ついて 最後までなにもはっきりしたことは提示されない。 何も解き明かされないまま、謎が謎のままで終わる事で、 読み終えた後に、静かな衝撃を残す小説もある。 だが、この小説は、全てが「おもわせぶり」であり、「かたすかし」であった。 恐怖の設定も、どこかで見たり読んだりしたイメージが多い。 ある短編は、過去の忌まわしい思い出のイメージでさんざん引っ張っておいて、 最後はショートショートみたいな「ひと言」オチで終わり。 正直、呆れた。 まったく代価に見合っていない本。 | ||||
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明らかに超常的で悪夢のような出来事なのに、 主人公は「ーーような気がする」と、呟く。 自分の感覚、記憶さえも確かではない、曖昧模糊とした恐怖の世界。 雰囲気は悪くない。 暗うつで、朦朧。 内田百けんや、漱石の『夢十夜』に通じる味わいがある。 しかし、おぞましい怪異や、暗示される秘密、その恐怖ついて 最後までなにもはっきりしたことは提示されない。 何も解き明かされないまま、謎が謎のままで終わる事で、 読み終えた後に、静かな衝撃を残す小説もある。 だが、この小説は、全てが「おもわせぶり」であり、「かたすかし」であった。 恐怖の設定も、どこかで見たり読んだりしたイメージが多い。 ある短編は、過去の忌まわしい思い出のイメージでさんざん引っ張っておいて、 最後はショートショートみたいな「ひと言」オチで終わり。 正直、呆れた。 まったく代価に見合っていない本。 | ||||
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