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(短編集)
ゲイルズバーグの春を愛す
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【この小説が収録されている参考書籍】
ゲイルズバーグの春を愛すの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 21~31 2/2ページ
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子供のころ、これを読み、フィニィの優しい世界のファンに。 数年、アメリカに住む機会があったのですが、アメリカ人の中にまだ時がゆっくりと過ぎていた時代へのノスタルジックな憧れ、古き良き時代(つっこみどころ満載の表現ですが、この際、お許しを)への憧憬があるのを感じました。 そんな、優しい夢を追いかけるような憧れから生まれた作品だと思います。 古典ともいえる作品なので、ファンタジーのファンなら必読でしょう。 | ||||
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タイムマシンロマンスと評判が高かった『愛の手紙』目当てで購入。 この短編だけでも読む価値のある名作でした。 が、なんにしても日本語訳が古くて新訳にして欲しいです。 訳者は福島正実さんという日本にSFを普及させた巨人ですが さすがに漢字の古さや表現の古さが目立ちます。 福島正実さんは日本にSFを普及させるにあたって 『子どもじみた空想物語』という印象で幼稚な文学にならないよう ハイブロウな文学としてのSFを目指したそうです。 なので、わざと難しくして分かり難くさせている 傾向もあるのかもしれません。 『愛の手紙』の中でも 「抽斗」という漢字がありますが「引き出し」のほうが分かりやすいです。 それから他のレビュアの方も書かれていますが 最後のメッセージも判り難いです。 メッセージの【意訳は誤訳】という非難されてもしかたがないです。 本書を読んで感動はしましたが、原書の正しく理解して 感動および切なさが2倍になりました。 ネタバレ防止のため、ヒントのみにしておきます。 ・1通目の手紙の時、ヒロインは見合いの結婚に悩んでいた ・なぜ、主人公は最後のメッセージを探すことが出来たのか? ・原書のでは、写真のメッセージと最後のメッセージは時制が違う 私自身も、上記のポイントに注意していなかったので 最初読んだ時の感動が半分くらいでした。あとでヒロインの真意が 分かった後の切なさといったらたまらなかったです。 | ||||
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タイムスリップというわけでもない。 でも懐かしく不思議な小説。 表題作に惹かれて買ったが、収録の短編、それぞれに深い味がある。 | ||||
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もっと早くにフィニイの作品と出会えばよかったと後悔しています。 読後3日たつのですが,『愛の手紙』について,仕事中も思い出してしまいます。 気持ちを相手に伝える機会が,向こうからは3回。こちらからは2回しかありません。 こちらからの3回目は相手に届かないのです。(届かないのですが,ある行動をとります) 会ったこともなく,言葉も交わしたことのない人と恋に落ちたら,自分はどんな手紙を 書くのだろう? 相手からの最後のメッセージに「とっても大切なキーワード」が添えられています。 訳者(故人の福島正実さん)は何故きちんと訳さなかったのだろう? (ニュアンスが難しいです) 『愛の手紙』の原作を読んでこのキーワードの意味に気が付きました。 頭を金槌で打たれました。 心臓をわしづかみにされました。 このキーワードを読み飛ばした僕は話の半分しか理解しなかったのです。通りいっぺんに 読まれた方も,原作の意味を知ったら,きっと感銘を新たにするでしょう。 A4サイズでたった9ページの短編ですが,奥の深い珠玉の輝きを放つ短編です。 [...] ヘレンの「50年にもおよぶ誠」が凝縮された言葉なのです。 (そして彼女のフルネームにもご注意) 彼女が「初恋に殉じた愛の証」の言葉なのです。主人公ジェイクにとってはたった数日間でも, 彼女にとっては50年もの時の流れの中,誠を貫き通したのです。 あー,福島さん,とってもとっても大切な言葉なんだよ! ヘレンが誠を貫いたことに心を打たれるのです。時の壁の無常に心を打たれるのです。 単に「時間を超えた不思議な文通」というお話だけじゃないのです。不思議な文通話の書評は 「話半分」です。あー,せつない,せつない。この文章を書いている今も胸が詰まります。 この作品は決して通勤電車なんかでは読まないでください。 ジェイクとヘレンがそうしたように,家人が寝静まった深夜,ひとり枕元のスタンドの 灯りでお読みください。そして二人のかなわぬ恋に思いを馳せてください。 僕にとって,『ふりだしに戻る』のジュリアに加え,ヘレンという新しい恋人ができました。 | ||||
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この本を初めて読んだのは少年の頃・・・もうずいぶん前になります。タイトルが持つ音の響きに惹かれて手にした一冊。ハヤカワのフェアだからなのか、今日立ち寄った書店で久しぶりにこの本が平積みになっていました。この短編集から香ってくる、セピア色の写真や骨董品にふれて、それらのモノたちが今はいないかつての人々の日常にいきいきと関わっていた頃に想いをはせ、もう一度過去を迎え入れ抱きしめたくなるようなノスタルジーと優しさに溢れた物語は、何度読んでもじわっと沁みてくるものがあります。ジャック・フィニーといえば侵略モノの古典ともいえる「盗まれた街」が何度も映画化されていて、そちらのほうをご存じの方は多いかと思いますが、僕にとってはこの短編集が最も心に入り込み、そのまま今も留まり続けている作品です。表題作「ゲイルズバーグの春を愛す」はもちろん大好きなのですが、最終話の「愛の手紙」は少年だった僕にはあまりに切なくて・・・しばらく魂をぬかれてしまったようになったのを憶えています。ゲイルズバーグの春・・・たぶん僕も愛しています。 | ||||
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タイム・トラベル小説の素敵な魔法使い、ジャック・フィニイ。タイムトラベルとロマンスをブレンドさせた多くの作品のなかでも、本短篇集に収められている「愛の手紙」と、ロバート・F・ヤングの短篇「たんぽぽ娘」の二篇は殊に忘れられない。 三年前の1957年に刊行された著者の短篇集『レベル3』が異世界とのコンタクトをスリリングに、スリラー風のタッチで描いていたのに比べて、『ゲイルズバーグの春を愛す』(1960年刊行。それにしても、なんて素敵なタイトルなんだろう)では、時のかなたへと旅立ち、溶け込んでいく人たちの姿が、これ以上ないというくらいあたたかく描かれている。「ノスタルジックに過ぎる」「単なる逃避でしかないよ」と嫌う方もいらっしゃるだろうけれど、わたしはそこが素敵だと思う。過去への憧れを、タイム・トラベルというロケットに乗せて打ち上げる作者の思いが、この宝石箱のような短篇集の中で輝いているような気がして仕方がない。 収められた10の短篇のなかでも、「クルーエット夫妻の家」「大胆不敵な気球乗り」「愛の手紙」が好きですね。 内田善美さんの手になるカバーの絵もいいですねぇ。氏の“ゲイルズバーグ・ストーリー”、四つの作品を収めた漫画『かすみ草にゆれる汽車』も、機会がありましたらぜひ! | ||||
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hi-c14さんと同じく、『愛の手紙』の悪口を言う人とは口を聞きたくないです。 それほど良い作品です。 時空を越えて恋に落ちた二人……とても、現実の世界ではありえないことかもしれないけど、読み終わると、ひょっとして現実にありえるかもと思ってしまうのだ。 そして、自分もこんな不思議な体験できたらいいなぁと……単純かな(汗) | ||||
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ファンタジーの定番である。 時間を戻すことに執念を燃やした作家ジャック・フィニィの傑作短編集が本書なのだ。 過去には郷愁がつきまとう。ジャック・フィニィがノスタルジーの作家といわれる所以だ。 この短編集に収められている短編のすべてがそういう話ではないのだが、どうもノスタルジーがこの作家の匂いになってしまってるみたいで、どの短編を読んでもその匂いはする。 これが本書の最大の魅力だろう。やさしさにも似た郷愁やロマンティックな香り。それを最大限に味わえるのがこの短編集なのだ。 中でも一番ノスタルジックでせつない作品はといえば、やはり「愛の手紙」だろう。この作品のことを悪く言う人とは口を聞きたくないと思ってしまうくらいだ。なんてやさしくて、せつなくてロマンティックな話なんだろう。 これ一作だけでフィニィのことを好きになってしまうくらいだ。 その他表題作も素晴らしいが、なんといっても印象深いのは「大胆不敵な気球乗り」である。このイメージは素晴らしい。夜空に浮かぶ気球のイメージがいまでも脳裏からはなれない。もう読んだのがン十年前なので、確かでない部分もあるかもしれないが、とにかくこの短編集はオススメである。なんせ、ヤングの「ジョナサンと宇宙クジラ」、ティプトリーの「たったひとつの冴えたや りかた」と並んで三大感涙本としてぼくの記憶に刻みこまれている本なのだから。 | ||||
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ノスタルジーあふれる作品が持ち味のジャック・フィニィの魅力全開と いっていい短編集。 どこか懐かしさ漂う物語に、知らず知らす引き込まれていく快感は著者ならではのもの。 シリーズに収められた『愛の手紙』はラブストーリーの傑作といっても よく、ラストの情景、最後の一文に胸が締め付けられる。 福島正実の名訳とともにお楽しみください。 | ||||
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街の骨董品店で買った机の抽斗(ひき出し)に眠っていた、一世紀も昔の手紙。 そのセピア色の手紙から始まる“甘くほろ苦い一つのラブストーリー”。 この本を読んで、本のタイトルにもなっている“ゲイルズバーグ”に行ってみたいなぁ、と衝動にかられたものです。 10編の短編集で構成されていますが、それぞれのお話しに、ノスタルジックな“不思議な世界”が、展開されます。 内田善美さんの表紙がレトロロマンティックな味わいを添えていて、ファンタジーがお好きな方にはかなりオススメするところです! | ||||
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懐かしくて優しくて、そして不思議な10の物語を集めた短編集。 でも、その「不思議」は私が心のどこかで望んでいたものかもしれない。 そんな気持ちにさせられました。 当たり前の日常から抜け出す、ほんの小さな扉。 それは私たちのすぐ側にあるのかもしれません。 少しばかり疲れていた心が、ほっと温かくなりました。 | ||||
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