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月ノ浦惣庄公事置書
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月ノ浦惣庄公事置書の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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課題学習で近江を題材にした小説を読まなければならなくて、探していた所、見つけましたAmazonで! 遠くの図書館よりスマホでAmazon!ですよね~♪ | ||||
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「公事置書」となっているが、大仰な係争と経過の記録ではない。 琵琶湖北端、月ノ浦、高浦という村の間に存する田畑の所有権帰属の争いを軸として、村民、 土倉(金貸し)、悪代官、狡知な山門(比叡山)、奉行が絡み、駆け引きが繰り広げられる。 構成が分かり易く、内容は深くない、人物像も把握しやすい。 | ||||
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今は、自動車で行ける道路がついているが、遠い昔は、船でしか行けなかった、陸の孤島、菅浦が、話の舞台の様だ。ここに残って、伝えられて来た、長持の中の膨大な古文書の中にある事件のようだ。まだ、100ページも読んでいないが、吸い込まれてしまいました。この訴訟に、菅浦は、100貫、1000万円使った様だ。死人も出た。大浦が、相手方らしい。賤ヶ岳が、そのまま、海に沈み込み、水田の出来る、平地など、全く無い、岬の集落であるようだ。127ページ、加地子50石50貫文とは、石は、容積の単位であり、貫は、お金の単位ではなく、この場合は、重量の単位である様に、思います。単位が食い違っています。調べてみます。127ページ、米1石は、3俵である。1俵は、3斗3升3合ほどか。174ぺーじ、比叡山の坊主は、手数料として、、40貫、400万円取り、坂本の土倉は、40貫、貸して、月4貫の利子、1年で、利子だけで、48貫、元金を超える。恐ろしい時代である。 | ||||
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親に捨てられた河原の浮浪児が見込まれて土倉へ丁稚奉公、持ち前の才覚で手代に出世、そこへ生まれ故郷近江の月ノ浦惣庄と対立関係にある高浦惣庄の代官職を借金のかたに手に入れ村へ乗り込み年貢を搾り取り、隣村の月ノ浦惣庄へも何かと因縁をつけて・・・最期が哀しすぎたけれどとても素晴らしい構成で読み応えがありました。 | ||||
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中世という謎に満ちた時代を舞台に、力強く生き抜く農民を描いた佳作です。 この本を読んで日本人について「農耕民族」という乱暴なくくりをしたがる人たちのことを思い出してしまったのですが、暮らしを守るために時に刀を握って隣村と争い、賄賂をばらまき、口八丁で年貢をごまかし、となかなかどうして農耕民族日本人もしたたかで強烈です。 いつの世も、生き抜くために人々は必死で、一難去ってはまた一難。やーれやれ、と思いながらも何とかやっていく私たちの現実に、「まあまあ、そんなもんよ。覚悟を決めようや」と言ってくれるような、そんな軽やかさと同時に土のにおいを放つ異色の小説でした。 分かりやすい爽快さはありませんが、明日も生きてやろうという意欲が自分にもあることを確認したい方にお勧めします。 | ||||
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中世の土地をめぐる公事(裁判)という非常に地味な話でありながら、合戦あり、男女の恋愛あり、そして親子のすれ違う人間関係ありと非常に面白い。中世のミステリという新分野を描き、さすがに大文豪の名を冠した賞を受賞した作品である。 | ||||
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中世の土地をめぐる公事(裁判)という非常に地味な話でありながら、合戦あり、男女の恋愛あり、そして親子のすれ違う人間関係ありと非常に面白い。 中世のミステリという新分野を描き、さすがに大文豪の名を冠した賞を受賞した作品である。 | ||||
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歴史小説ってさあ。幕末だったり戦国だったり風雲急を告げたり。武将だったり忍者だったりもう食傷気味。時代小説ってさあ。書き割りみたいなお白州だとか人情だとか(以下略)。 と、文句を言いつつ手応えのある時代物・歴史物を捜している人には、お勧め。これぞ、歴史小説。つまり、出来合いの「お約束」におもねることなく、現在とは異なる制度・社会背景をかみ砕き、物語世界として成立せしめた作者の技量を堪能できます。 舞台は室町時代の近江の惣村。農民が自治する小さな世界。その或る村に新たな代官が赴任したことから起こった事件は、惣村の構成員、惣村を領有する公家・寺社の荘園領主、実際の支配にあたる代官、その代官職を請け負った金融業者、それらに対する裁判権を持つ室町幕府・・・etcが錯綜する展開を迎え、めまいを誘います。でも大丈夫。本来難解な中世法の世界に自然に引き込む文体が、この作品の魅力。そして、フラットな近代国家に飼い慣らされた現代人の理解を超え中世法理の世界そのものが、最大のトリックなのです。しかも、全ての設定は、網野善彦や笠松宏至・勝俣鎮夫氏らの膨大な中世法制史の研究成果に則っていて、実に周到。(それにしては「家族」の描き方が近代的だなあ、というツッコミは暫く措くとして。) ちなみに、月浦の舞台となった近江菅浦は、今も四足門が残り、中世の景色を忍ぶことのできる場所です。読まれた方は、是非。 | ||||
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裁判もの歴史小説というところか。 良く構成されており、一気に読める小説だが、読後感としては、まあ、並の作品という感じ。 他人に是非読めと薦められるレベルではない。 登場人物に感情移入できないというか、物語にとけこめないのである。 もう少し筆力があればという意味で、次回作に期待。 | ||||
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遅読派の小生には珍しく一気読みしてしまった。室町時代の公事(訴訟)という 狙いどころがまずいい。話しもよくできていてはらはらどきどきできる。だれた ところのないスピーディな展開もグー。高橋克彦のいう「新しい歴史小説の誕生」 というのもうなずける。 しかし「法廷ミステリの傑作」ってのは明らかに言い過ぎ。我々が法廷ミステ リに期待するのは、法廷における訴追側と弁護側の駆け引き、それに伴う意外な 展開と謎の解明というところだが、そういうのはほとんどないもの。そもそも謎ら しい謎もなく、ミステリですらないような気がする。 人物造形にも物足りなさが残る。特に善玉側のそれがいまひとつ。善玉側の中 心を定めていないのがその一因のように思う。右近か新次郎!どちらかに定めるべ きではなかったか。 | ||||
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