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マジシャンは騙りを破る



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【この小説が収録されている参考書籍】
マジシャンは騙りを破る (創元推理文庫)

マジシャンは騙りを破るの評価: 4.00/5点 レビュー 5件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(5pt)

T-K

私は趣味でマジックしますが、マジシャンにとっては使用される
専門用語や有名マジシャンの人物名が随所に描かれており
凄く 楽しめる内容となっております。
又、
プロのマジシャン探偵イーライ・マークス・シリーズ
第2弾、第3弾の日本での文庫化 早く期待します!
マジシャンは騙りを破る (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:マジシャンは騙りを破る (創元推理文庫)より
4488289029
No.2:
(5pt)

名探偵の推理や手品の種明かしは期待薄だけど読み心地は最高な奇術ミステリーの開幕!

お世辞にも名探偵とは呼べないけれど楽天的な性格と諦めない粘り強さと多分に運の良さが手伝って事件の解決に寄与するプロのマジシャン探偵イーライ・マークス・シリーズの第1弾です。まあ言わずもがなだとは思いますが、奇術ミステリーとは言っても業界に対する仁義というか責任がありますので、そう易々と手品の種明かしをする訳にも行きませんから、読者の方も過度な期待を抱かずにこの程度のささやかなヒントが書かれているだけでもよしとして満足するべきでしょうね。
ミネソタ州のミネアポリスにある奇術の店でおじのハリーと共に暮らすプロ・マジシャンのイーライはセントポールのウォバショ・ストリート洞窟でTV中継されるメンタリストの男のインチキを暴く仕事に呼ばれ現地へと向かう。幸いにも仕事は概ね上手くいったのだが、その男グレイが殺された為にイーライは翌日になって殺人の容疑者として警察に連れて行かれる羽目になるのだった。
本書のミステリーの出来栄えについては、正直あまり巧いとは思えませんでしたね。犯人の複数の犯行がその都度の行き当たりバッタリなのに上手く行きすぎに思える点や現場に毎回トランプのカードを残す署名が如何にも胡散臭く意図が見え見えすぎる点等々がどうにも素人っぽく感じましたね。これでは無能で主人公に偏見を持つフレッド・ハットン殺人課刑事なら騙せても優秀な捜査官が相手ではまず通用しないでしょうね。唯、如何にも不自然で怪しげな人物を登場させて読者の判断を迷わせる著者のテクニックにだけは感心しましたね。でも本書はミステリー以外の面でプロのマジシャン探偵イーライ・マークスと彼を取り巻く人間ドラマの魅力に中々に素晴らしい物がありまして、トータル的に見ると多少の不満も全く忘れさせ最高に気分良くしてくれますね。まず、イーライのおじハリーは気難しい頑固親父の様だが一本筋の通った昔気質の職人肌で、最期まで助手を務めていた亡妻アリスの思い出が今も忘れられない夫婦愛の深さと何故か頻繁に道端で拾うダイムのエピソードに感動しましたね。でもそれとは真逆に本書の主要キャラには離婚済み(イーライと前妻デアドレ)と離婚間近(ミーガンとピート)という不仲な二組の夫婦が出て来るのですが、意外にもそんなに暗くはならずまた新たな愛が生まれるポジティヴさがありますね。イーライと前妻デアドレが別れた経緯については多くを語っていませんが、どうやらデアドレの浮気に原因があるのは確かみたいで、要するにそもそも二人が結婚したのが間違いだったのでしょうね。デアドレの再婚相手のフレッド・ハットン殺人課刑事は前夫イーライが気に食わない気持ちはよく理解できますが、偏見を持ち過ぎなのと思考回路が安易すぎて全く殺人捜査のプロとは思えませんね。そして本書の一番の読み所と言えるのがイーライと離婚が目前の美女ミーガンとのプラトニックだけでは済まない情熱的な大人の愛のロマンチック&エロティックな描写ですね。まあこの恋は清い純愛ですので私は不倫とは呼びたくないと思います。さて、我らがプロ・マジシャンのイーライは自らデバンカー(暴露役)でなくスケプティック(懐疑主義者)であるという立場を取る柔軟な考え方の人間で、本書でもインチキ超能力者グレイに対して神秘的なリーディング・カウンセラーの女性フラニーを登場させて著者は何が何でもと全否定はしていないのが面白く興味深いですよね。でも素人探偵の素質の面では、からっきし駄目で見当外れの線を追いながら運よく犯人から直接真相を教えて貰うというユーモア・コージー・ミステリーには良くあるパターンでして、どうもこのシリーズは本格推理というよりもそちらに近い様ですね。イーライの長所としてはどんな苦しい状況に追い込まれても絶望せずに常に前向きな姿勢で気持ちを明るく持って最後まで決して諦めない粘り強さでしょうね。偶然持っていた奇術道具が役に立つのは出来すぎですが、大事な携帯電話をしょっちゅう車に置き忘れる不注意もあって本当に呆れるばかりなのも含めて、まあ固い事は言わずに全てをひっくるめて、(彼の不器用だけど一生懸命な頑張りに免じて)「まあいいかな」と許そうと思います。犯人も捜査する側も何となくボンヤリとしていて、全体的に「ゆるゆる」な感じのミステリーではありますが、「終わりよければ全てよし」という諺がピタリと来る読み心地が最高な奇術ミステリーは今後とも大いに期待できそうですので次作が紹介される日を楽しみに待ちたいと思いますね。
マジシャンは騙りを破る (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:マジシャンは騙りを破る (創元推理文庫)より
4488289029
No.1:
(5pt)

マジック好きにもオススメ

マジシャンが登場するフィクションは多くありますが、荒唐無稽なトリックや、犯罪等への強引な応用がしばしば見られ、マジック愛好家である私はいつも残念に思っていました。この作品ではマジックの描写がリアルで、トリックの登場にも無理がなく、「子供にマジックを見せるのは難しい」と言った、世間であまり認知されていない事実の描写もあり、マジック愛好家でも大いに楽しめることと思います。
マジシャンとマジックに関してリアリズムを追求した一方、超常現象や超能力者にも寛容な描写となっており、このバランスはなかなか良い塩梅。

著者は映画監督の経験者だそうで、この作品も映画化したらさぞ映えるだろう場面に溢れています。
序盤の洞窟の中での、インチキ超能力者とマジシャンとの対決シーンなどは、頭の中に映像が広がり、すでに映画を観たのではと錯覚するほどでした。
マジシャンは騙りを破る (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:マジシャンは騙りを破る (創元推理文庫)より
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