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3.83/5点 レビュー 18件。 C ランク

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全24件 21〜24 2/2ページ
No.4
(4pt)

カタストロフィ以後の世界

『夏と冬の奏鳴曲』の事件がトラウマとなり、その時の記憶を
失った烏有は、無意識的に寺社への放火を繰り返していた。

するとそのたびに、焼け跡から他殺死体が発見される。

やがて彼のもとに「今度は何処に火をつけるつもりかい?」
と書かれた手紙が届くようになり……。

本作におけるミステリ的趣向を一言でいえば、手紙を媒介にした
《操り》ということになり、後期クイーンの作品群を彷彿とさせます。
(作中で、メルカトル鮎が烏有を「銘探偵」に育成する訓練の一環
として、烏有にクイーンの作品を読ませますが、その中に後期作品
がないという事実は、「銘探偵」がどのような存在であるかを暗示し
ているように思います)

また本作では、文字と絵画、すなわちシンボルとイメージを同一平面上に併置した
「リテラアート」なる概念がモチーフとなりますが、それと類比的に、犯人の見えざる
手によって、放火と殺人という本来は不連続であるはずの二つの事物がズレや齟齬
を伴った状態で連続性を持たされており、一種グロテスクなオブジェを構成しています。
痾 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 痾 (講談社ノベルス)より
4061818465
No.3
(4pt)

烏有の受難と苦悩

『夏と冬の奏鳴曲』の事件がトラウマとなり、その時の記憶を
失った烏有は、無意識的に寺社への放火を繰り返していた。
するとそのたびに、焼け跡から他殺死体が発見される。
やがて彼のもとに「今度は何処に火をつけるつもりかい?」
と書かれた手紙が届くようになり……。
本作におけるミステリ的趣向を一言でいえば、手紙を媒介にした
《操り》ということになり、後期クイーンの作品群を彷彿とさせます。
(作中で、メルカトル鮎が烏有を「銘探偵」に育成する訓練の一環
として、烏有にクイーンの作品を読ませますが、その中に後期作品
がないという事実は、「銘探偵」がどのような存在であるかを暗示し
ているように思います)
また本作では、文字と絵画、すなわちシンボルとイメージを同一平面上に併置した
「リテラアート」なる概念がモチーフとなりますが、それと類比的に、犯人の見えざる
手によって、放火と殺人という本来は不連続であるはずの二つの事物がズレや齟齬
を伴った状態で連続性を持たされており、一種グロテスクなオブジェを構成しています。
痾 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 痾 (講談社ノベルス)より
4061818465
No.2
(4pt)

カタストロフィ以後の世界

『夏と冬の奏鳴曲』の事件がトラウマとなり、その時の記憶を
失った烏有は、無意識的に寺社への放火を繰り返していた。
するとそのたびに、焼け跡から他殺死体が発見される。
やがて彼のもとに「今度は何処に火をつけるつもりかい?」
と書かれた手紙が届くようになり……。
本作におけるミステリ的趣向を一言でいえば、手紙を媒介にした
《操り》ということになり、後期クイーンの作品群を彷彿とさせます。
(作中で、メルカトル鮎が烏有を「銘探偵」に育成する訓練の一環
として、烏有にクイーンの作品を読ませますが、その中に後期作品
がないという事実は、「銘探偵」がどのような存在であるかを暗示し
ているように思います)
また本作では、文字と絵画、すなわちシンボルとイメージを同一平面上に併置した
「リテラアート」なる概念がモチーフとなりますが、それと類比的に、犯人の見えざる
手によって、放火と殺人という本来は不連続であるはずの二つの事物がズレや齟齬
を伴った状態で連続性を持たされており、一種グロテスクなオブジェを構成しています。
痾 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 痾 (講談社文庫)より
406263970X
No.1
(4pt)

夏と冬の奏鳴曲に引き続き

 夏と冬の奏鳴曲から続けて読んだが、やっぱりわからない。
 というか、前作と考え合わせると、大事なことを忘れたまま、それで良しとして人生が続いていっていて、それで許されるのだろうかと思ってしまう。
 前作と同じく割り切れる話ではないが、前作よりはわかりやすい。それでも、一般的にはわかりにくいのレベルだが。
 しかし、人の精神に与える影響(ダメージとも言う)の大きさは素晴らしい。
 不条理な気持ちを味わいたい時は是非、夏と冬の奏鳴曲と続けてお読み下さい。想像以上に混乱すること請け合いである。
 一応、ほめているのだが。
痾 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 痾 (講談社ノベルス)より
4061818465