吉里吉里人

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評判

吉里吉里人の評価:

3.95/5点 レビュー 78件。 C ランク

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平均点3.95pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全89件 61〜80 4/5ページ
No.29
(5pt)

天才です

井上ひさしは天才です。おもしろおかしく書きながら、世界の仕組みや人の情を教えてくれる。
吉里吉里人 (1981年) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (1981年)より
B000J7W4F8
No.28
(5pt)

とても気に入りました

探していた本だったので嬉しいです。有難うございました。また利用したいです。
吉里吉里人 (中巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (中巻) (新潮文庫)より
4101168172
No.27
(5pt)

とても気に入りました

探していた本だったので嬉しいです。有難うございました。また利用したいです。
吉里吉里人 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (下巻) (新潮文庫)より
4101168180
No.26
(5pt)

とても気に入りました

探していた本だったので嬉しいです。有難うございました。また利用したいです。
吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫)より
4101168164
No.25
(4pt)

東北に吉里吉里国あり

井上ひさし「吉里吉里人」を読了。年末からゆっくり読み進め、約1ヶ月で読了。ボリュームタップリの書でした。特出すべきは東北弁を駆使し、文化の違いまでに高めた使用法であろう。日本語にルビをふってまで東北弁(吉里吉里語)を前面に押し出した井上の覚悟に頭が下がる。またギャグは下品なものから、ハイブロウなものまで各種盛り込まれており、下ネタありのドタバタな面も多々あります。ですからなんとなく古臭く感じてしまう読者も多いのかもしれません。
ですが、東北のある地域が日本国から独立するなんて、同じ東北人として夢を感じてしまう。そうなのです、東北のアイデンティティはあるのです。ですから他地域と比較なんてすべきではありません。東北の気候や風土、そして言葉を愛すればいいのです。そこにきっと幸せがあるのです。
そんなことを、震災と絡めて、本書を読み感じたことです。
東北人は必読かもしれませんね。
吉里吉里人 (1981年) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (1981年)より
B000J7W4F8
No.24
(5pt)

今、お読みになることをお勧めします

この作品が出版されたころ自分はまだ小学生でした。
「日本からの独立」という言葉に刺激され、年嵩の兄弟が購入したものを読もうとしたのですが、当時はさっぱり理解できなかったことを覚えています。
今回、ふとしたきっかけで検索に古本がひっかかり、「ああ、そういえば」と思い再読です。
一部、ギャグや不真面目と評価なさる方もいると思います。
ですが、人間にとってなにが本質なのか、再考する機会になると思います。
ちょうど大阪W選挙が維新の会の大勝で終わったときです。独立、再構築も主題としている本作品は関係があるかと思います。
子供が高校生になったら読むことを薦めようと考えています。
吉里吉里人 (1981年) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (1981年)より
B000J7W4F8
No.23
(5pt)

比類ない小説

上・中・下、1500ページを読み上げた時に、頭に浮かんだ言葉は<比類ない小説!>の一言だった。本当に、日本(いや、世界でもか?)のフィクション(作り話)として比類ない作品だった。今は、「読んで良かった」という達成感と満足感に浸ることができている。すごく多彩で楽しい遊園地で思う存分に遊ばせてもらったような、山にたとえれば剱岳に登ったあとの「よく登れたものだなあ、でも楽しかった!」という感じの気分だ。巻末の由良君美(って誰?)の「これだけ、ふんだんに言葉遊びを野放図に展開しながら、これだけ生真面目な法律論、国家論、単一民族日本という迷信批判―ひいては標準語とか正しい日本語とかいう愚かな文学圧殺的思考批判を一方において主張しえた作品は、戦後日本に、この作品以外に見当たらないのも事実である。」という解説は適切な評価だと思う。何か文学的冒険、サーカスを二流・三流作家が人寄せのためにするのでなく、そんな必要のない、大御所作家が必要もないのに何故か読者のために最高難度のぎりぎりの試みと業(わざ)、サーカスを披露してくれているのを感じて有難さを覚えた。閑話休題、下巻の話。当初、話の内容も気のせいか、いまいち盛り上がらない。上巻や中巻ほどのテンションの高さはなかった。「ちょっとネタ切れなのかな?」と思っていたら、とんでもない!、終盤から「寝た子を起こす」ように日本国家権力側からの攻勢が強まり、風雲急を告げ、ただでさえ奇想天外な物語なのに、その上にとんでもない荒唐無稽な展開を重ねて、話が一気にグローバルな<志(こころざし)>をもって展開し始める。目を話せない状態で読者を引付けるだけ引付けておいて、最後はこの吉里吉里国という<ユートピア>の独立が如何に薄氷を踏むような状況の中で推し進められていたのかを、日本国家権力及び少数民族の独立問題を抱える列強大国のザラリとした触感とともに急転直下、読者に思い知らせる形で終わる。長鼻(ボンネット)型の国会議事堂車バスがのんびりと国内(村内)を走るファンタジーは、実は命懸けと表裏一体だったのだ。  ※ちなみに1500ページ読み終わって、経過した時間は2日間のみである。でも、不自然さは感じなかった。というより、感じるヒマが無かった。
吉里吉里人 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (下巻) (新潮文庫)より
4101168180
No.22
(5pt)

楽しいミュージカルか、コメディを堪能している気分になる

豊かな言葉の海に漂いながら、いろんな文学的仕掛けや試み・実験に満ち満ちた楽しいミュージカルか、コメディを堪能している気分になった。変化に富む話の展開の中で、げたげたとちょっと下品に、下世話に、繰り返して何度も腹を抱えて笑わせられた。吉里吉里国では、ストリッパーが重要無形文化財となり、売春行為も女性の自立した意志を前提に合法化される。本作品の狂言回し役であり、偶然吉里吉里国に迷い込んだ憎めない俗物三文文士の古橋健二50歳は、裁判にかけられ、有罪となる一方で、出稼ぎに出た夫に逃げられた色っぽい美人妻ケイコ木下(きおろし)27歳の婿養子として結婚することになり、完全に舞い上がてしまい、吉里吉里国への移民第一号となる。それがテレビ中継を通して日本中に知れ渡り、日本国政府に衝撃を与え、一日に5回も閣議が開かれるほどに慌てさせる。一方、世界最高の医療体制を整えた吉里吉里国立病院の全貌が明かされ、医療立国を切り札とする吉里吉里国の独立戦略も明らかになる。内容豊富、アイデア・下ネタ満載、メッセージ性(やや政治的?)、人情味、言葉遊び、有り余るサービス精神。全体を通して決して重くならずに軽やかさが維持されている。とにかく、読書を通してこんなに笑わされた経験は、久しぶりだ。<哄笑文学>とでも呼びたくなる。但し、この小説の間口の広さや奥行き・深さを、翻訳によって表現することはほとんど不可能だろう。日本の最高の作品が、その表現の多彩さと質の高さゆえに外国の人々に知ってもらえない。村上春樹は、世界に知ってもらえるが、井上ひさしのすごさは、なかなか知ってもらえない。ちょっと残念だが、仕方の無いことだろう。ちなみに、上巻・中巻、合わせて1000ページだが、作品中では、まだ一日半しか時間は経っていないのである。
吉里吉里人 (中巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (中巻) (新潮文庫)より
4101168172
No.21
(4pt)

井上ひさしの理想郷

東北地方の一寒村が日本国から独立。「吉里吉里国」を宣言。
国民である吉里吉里人は、吉里吉里語(日本語の東北訛りによく似た言語)を公用語とする4,200人弱。

稲作、畑作の重視を国是とし、全国民の自給自足を実現。
牧場では1,500頭の牛が放し飼いにされており、肉のほかにバター、チーズも自給。

これは、食料自給率40%足らずの日本国(当時)からの独立の、いち要因でもあった。

また、吉里吉里国内には地熱発電所があり、エネルギーの供給にも支障はない。
国民に対しては、手厚い保護を約束しており、自国の産業による収入で国政をまかなうので、税金の徴収はしない。

国内には木炭バスが巡回していて、石油を使う自動車もない。
石油の使用をなるべく減らすという方針から得られた結論です。

そしてこの木炭バスこそ、国会議事堂車とも呼ばれ、国政の殆どを担っている重要機関なのですが…
その仕組み、見事でありますが、詳しくは本文に譲ります。

日本国からの独立承認を得る為の、吉里吉里国の持つ切り札は数多く、実に多才です。
一枚も二枚も先を読んだ政策には驚くばかり…

日本国がまともに相手にしないのであれば、政治的に相手にする他国との関係を強める手法を選びます。

吉里吉里国通過<イエン>は、金本位制の兌換銀行券。
いつでも「金」との交換が可能。

さらには、タックスヘイブン、無税国家を標榜し、他国からのマネーの流入を促します。
また世界中から優秀な医者を集め、医療立国を目指す。

高度な医療技術と金本位制。
この2本を軸に進められた独立国家騒動。

そこには、国際社会や国内問題の軋轢に疲弊している日本国政府への批判を、
ユーモアをもって指摘する著者の姿勢が垣間見られました。
吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫)より
4101168164
No.20
(2pt)

「ひょうたん島」路線なのか。

"東北の一寒村が日本国に対して独立を宣言す!" という派手な主題にはソソられますが、
低俗な言葉遊びがクドくて、読むのが段々苦痛になってきます。
言語感覚の鋭さは扠措き、執拗な駄洒落オチなどには、作者の品性の程が偲ばれます。
書かれた当時の、言語文字遊戯の世相レベルは計りかねますが。

中・下巻もこの調子かと思うと、とても読み切れませぬ。
惜しい哉。その才能。
吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫)より
4101168164
No.19
(2pt)

古びてしまったかつての名作

著者の代表作のひとつで、地方独立という主題を扱い、地方分権の可能性を広げた、という意義もあると思います。
しかし、今読むと、ギャグは出版当時はわかっても今の読者にはわからないものも多い感じがしました。また、経済については著者の勉強の後がうかがわれますが、医療に関しては昭和50年頃のマスコミの医師叩きをうのみにした、浅い知識しかなく、著者のファンとしては相当な失望でした。医師が一度医師免許さえ取りさえすれば勉強しなくてもやっていける、などの記述で、ああ、知らないな、と思ってしまいますし、吉里吉里国で語られる医療政策も抽象的なものでしかありません。
著者の作品では、戦争責任、日本語の曖昧さ、明治・大正期の文学者(樋口一葉や石川啄木)についてなど、様々な戯曲があり、そちらは全く古びていないので、どれかひとつなら、この作品を敢えて読む必要はないと思います。
吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫)より
4101168164
No.18
(3pt)

下巻に来るとややマンネリ気味

文庫版で全1500ページのこの大作を読み終えた。最近なかなか読書に時間を割けなかったのだが、時間を費やした価値はあったと思う。私小説的な語り口で吉里吉里国という疑似国家を描くことで戦後日本の様々な問題点を描いたこの作品の意義は、文学的にも、さらには政治学的にも小さくないのではないかと思う。さらにズーズー弁をルビを振ることで表現するという試みは見事にはまっている。特に私は東北地方の出身であるため、吉里吉里人の言葉が妙に心地よかった。方言を読んで心地よくなったという体験をしたのはこれが初めてであり、言葉に並々ならぬ関心を寄せた筆者にとっては面目躍如となった作品なのではないか。

ただ、私見によれば、本作品は長過ぎた。上巻は夢中になって読み終えたが、読み進めていくうちに新鮮さが薄れて行き、マンネリ化が進む。これは長編にとっては仕方が無いことではあるが、筆者が得意とするハチャメチャな物語展開は、やや度が過ぎているのと、同じようなネタが多いということにより、一層強いマンネリ感を生み出してしまっている。物語の終わり方もちょっとあんまりなのではないかと思った。

読み方としては、時間がある時に一気に上中下巻を読んでしまう、特に中下巻は読み流してしまう、というのがいいかもしれない。
吉里吉里人 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (下巻) (新潮文庫)より
4101168180
No.17
(4pt)

次々と明らかにされる戦後日本の問題点

この中巻ではドタバタ劇が続く。抱腹絶倒もののシーンが多いが、もしかしたら好き嫌いが分かれるところかもしれない。また、物語の本筋に関係ない蛇足も多く、ここもまた評価が分かれるところであろう。

本巻では、吉里吉里人達から、どうして吉里吉里国が日本政府から分離独立するに至ったかについて詳細に語られる。最大の理由は戦後日本の農業政策の問題にあるのだが、話はこれだけにとどまらない。福祉政策と医療政策の混同、地方蔑視の東京中心主義、そして憲法第9条と自衛隊の問題についてまで語られる。本書は約30年前に書かれた作品だが、本書で描かれた日本の問題点はほぼ全て現在でも当てはまる。ギャグ小説としても本書は相当に楽しめるが、やはり最大の魅力は、戦後日本の問題点を徹底的に暴露した点にあるのではないだろうか。
吉里吉里人 (中巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (中巻) (新潮文庫)より
4101168172
No.16
(5pt)

溢れ出る創作力、想像力

井上ひさしは仙台で育った作家ということもあり、仙台出身の私にとってずっと気になる存在ではあったのだが、これまで氏の作品を読む機会は不思議と無かった。だが、昨年、氏が他界したことを受けて、読んでみようと本書を手にとった。私の氏に対するイメージは、氏の政治的な言論から来ているもので、反戦リベラルの知識人というものだった。ただ、本書を読むと、確かに氏が強固な反戦リベラルのイデオロギーの持ち主であることが分かったが、氏のパーソナリティーはそれだけで説明できないほど奥が深いということ、氏が好きな言葉を使うと「面妖」とでも表現するしかないものであることがよく分かった。主人公である古橋健二には明らかに筆者が投影されている。吉里吉里人の奇想天外な発想も面白いが、古橋の言動もまた奇抜である。本書を読んで、筆者の溢れ出るような創作力、想像力に圧倒された感がある。

本書の最大の特徴は、かなりの部分が吉里吉里語、要は東北地方のズーズー弁によって書かれていることであろう。東京生活が長くなり、ズーズー弁をほとんど話さなくなった私だが、本書を読んで、そうそう、こういう言い方をする、と思わされた箇所がいくつもあった。井上氏はズーズー弁に関わる仕事もしていたと記憶するが、さすがによく研究しているなと思った。ただし、筆者は本書を通して何も東北地方の農村を描写したかったわけではあるまい。筆者は吉里吉里国を通して東北に限らない日本の農村の実態を明らかにし、経済大国と化した戦後日本の様々な問題をえぐり出すことに主眼を置いていたのだろう。本書は一見ドタバタ劇に見えるが、その実、シリアスな作品なのである。
吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫)より
4101168164
No.15
(5pt)

高校生時に読んだ初大作!

もう何十年も前の私が高校生だった頃、
初めて大作小説を読んだのがこの本でした。
今でも大切に所蔵しています。

東北のある地方で
日本国からの独立運動が湧き上がり、そして実行したが、
儚くも阻止されてしまった物語である。

吉里吉里という地名は、東北に実在し
ロマンを駆り立てる。
吉里吉里の人々は、とっても <めんこい>^^

「国家とは何か、どうあるべきか。」
真剣に、そして楽しく、夏休みを利用して一気に読んだのが最近のように
鮮明に覚えています。
レビューを書いているうちに、再び読みたくなって来ました♪
吉里吉里人 (中巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (中巻) (新潮文庫)より
4101168172
No.14
(5pt)

高校生時に読んだ初大作

もう何十年も前の私が高校生だった頃、
初めて大作小説を読んだのがこの本でした。
今でも大切に所蔵しています。

東北のある地方で
日本国からの独立運動が湧き上がり、そして実行したが、
儚くも阻止されてしまった物語である。

吉里吉里という地名は、東北に実在し
ロマンを駆り立てる。
吉里吉里の人々は、とっても <めんこい>^^

「国家とは何か、どうあるべきか。」
真剣に、そして楽しく、夏休みを利用して一気に読んだのが最近のように
鮮明に覚えています。
レビューを書いているうちに、再び読みたくなって来ました♪
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4101168180
No.13
(5pt)

高校生時に読んだ初大作です。

もう何十年も前の私が高校生だった頃、
初めて大作小説を読んだのがこの本でした。
今でも大切に所蔵しています。

東北のある地方で
日本国からの独立運動が湧き上がり、そして実行したが、
儚くも阻止されてしまった物語である。

吉里吉里という地名は、東北に実在し
ロマンを駆り立てる。
吉里吉里の人々は、とっても <めんこい>^^

「国家とは何か、どうあるべきか。」
真剣に、そして楽しく、夏休みを利用して一気に読んだのが最近のように
鮮明に覚えています。
レビューを書いているうちに、再び読みたくなって来ました♪
吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫)より
4101168164
No.12
(2pt)

昔、本書がベストセラーのとき読んだが

本書は、単なる娯楽小説。ひまつぶしのために読む読みもの以上でも以下でもない。

ラジオドラマ化され、録音もして欧州でも聞いた。しかし、私は、このようなものは、文学とは認めない。井上ひさしは、孤児院で育ったと聞いている。文章は平易で、なかなか読ませる腕の作家であることは認める。

しかし、この書が『ドン・キホーテ』のように、初版から四百年後の世界にも残る人類史上の最高傑作だとは、到底思えない。
吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫)より
4101168164
No.11
(2pt)

笑いのセンスが古臭い

私には無理でした。
上巻のわりと早い段階から嫌気がさしました。
笑えないのです。

私自身、ドタバタはけして嫌いなほうでなく、
筒井康隆などはおおいにノレるのですが、
こちらはどうも...。

この違和感を喩えて言えば、
笑いのセンスに乏しい「おじさん」が延々と繰り出す
ひとりよがりなシモネタや駄洒落にゲンナリする
―あの感じです。
とくに「エロ系の笑い」はおっさん臭このうえなく、
知的洗練とはほど遠いです。

引き合いに出すのはフェアではないかもしれませんが、
たしかほぼ同じ時期に発表され、やはり一地方が日本から
独立する寓話を描いた大江健三郎の『同時代ゲーム』の
第4章のほうが、意外にも、よっぽど気持ちよく笑えました。
吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫)より
4101168164
No.10
(4pt)

作者の知識がほとばしる

一農村が吉里吉里国として日本から独立を宣言。日本政府の妨害を如何に対処し目的を達成するか。吉里吉里人達が繰り出す奇想天外な対抗策とその行く末がこの小説の骨子であって、私が読み進む上での大きな誘因だったのですが、それだけを追うと大きな肩すかしを食らうでしょう。

読後に私の心に残るのは、そこかしこに散りばめられたエピソードに秘められた著者の持つ縦横無尽の博学さと、農業や医学や政治など諸制度に対する主張の根源性でありました。著者が抱く理想郷の片鱗を寄せ集めた結果が吉里吉里国なのだと思います。

やっつけ仕事の様に感じるどたばた喜劇の進行と猥褻表現と鋭い言語感覚と炸裂する知性と、ごった煮のアンバランスさにすっかり飲まれてしまいました。
吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 吉里吉里人 (上巻) (新潮文庫)より
4101168164