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悲雲山中城
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悲雲山中城の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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すばらしいね。伊東先生の原点はすべてここにある。 | ||||
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本書は既刊「戦国関東血風録・北条氏照 修羅往道」の外伝として位置付けられているようであるが、話のスジとしての連続性はないので本書のみでも楽しめる。 前作同様、著者の戦国北条氏に対する思い入れが伝わって来て、とても力強い作風ではあるが、けっして、それがお仕着せではなく、かえって読者を物語のなかに自然に引き込んでいってくれる。 本書では天下をほぼ手中に収めた豊臣氏と関東独立国家として覇を唱える北条氏との対決を山中城を舞台に多くの資料をもとに描いている。 全体的にとても緻密な描写であるが読者に深読みを強要するようなことはないので、じっくり読み込むこともサッと読み下すことも出来る点は多くの読者に受け入れやすいだろう。 しいて難点を言うなら、題材として今ひとつマイナーな戦国北条氏を扱っているという点であるが、かえってそれが新鮮さを感じさせる。 もう信長、秀吉の小説は飽きたという読者には特にお勧めできる一冊ではないだろうかと思う。 ただ、本書の帯のコピーは出版社の意向であろうが、内容にそぐわないように感じるには私だけだろうか。 歴史小説の良書として今後、単行本としての出版も期待したいものである。 | ||||
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中世の城跡に関心を持ち始めたばかりなので小説のテーマとしてはまさに格好のものでした。攻撃側の一方的で凄惨な戦いは1日足らずで終焉し小田原北条氏滅亡の序曲となるのですが、わずかに残されたひとびとのその後に多少の救いが残ります。筆者も意図する小田原評定に代表されるマイナスイメージの多い後北条氏の復権が期待されます。後北条氏、戦国期の山城のファンにとってはぜひともお奨めしたい力作です。主人公は小田原衆所領役帳に約700貫の知行を与えられている間宮康俊という玉縄衆の築城技官のような職務の武将です。当時の軍役に関する資料によると、大体5貫につき雑兵1名を召集することができたとされていますので、自らの兵力はせいぜい200名足らずの編成で岱崎出丸に他の中小領主とともにたてこもりあわせても数百人の人数で、圧倒的な人数の秀吉軍の前に敗れ去ることとなりますが、そこに運命づけられた爽やかな敗者の美学を感じます。 それにしても整備・復元された山中城の画像などを見る限り約20倍の大軍に対処できるものではないと思うのは現代人の感覚なのでしょうか。またサイトの「埋もれた古城」などを見る限り北条流築城術の粋を集めた土塁や空掘(畝掘・障子掘)が単なる土木工事ではなくて、芸術作品に見えてしまうのは私だけでしょうか。 | ||||
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