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(短編集)
名探偵の掟
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名探偵の掟の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全114件 61~80 4/6ページ
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本格推理小説のお約束。でもそれってよく考えるとおかしくない? 暗黙のルール、ご都合主義にをばっさばっさと薙ぎ倒す。 登場人物が、小説世界を抜け出して本音を語る。 登場人物が小説世界と、こちらの世界を行き来するのが面白い。 ひとつの事件につき、ひとつのお約束を扱っている。 そして、このミステリ批評も面白いが、ただの批判で終わっていないが良い。 本格推理小説が本当に好きでなければ、こんな作品は書けないでしょう。 作者の熱意というか意気込みがひしひしと伝わってくる。 登場人物の本音を通して、作者も本音を語っている。 コメディということで敬遠していましたが、これはファンなら読むべき。 東野圭吾の小説に対する考え方が見えてきます。 | ||||
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初っぱなから大笑いしてしまったぞ。 「容疑者Xの献身」を読んでこれを読んでしまっただけに、詐欺にあったような気がした。でもこれは否定的な意味じゃない。まじめくさった人から、いきなりギャグをかまされたようなもので、不覚にも大笑いしてしまって、周りの顰蹙をかってしまった。しかし一番驚いたのは巻末の解説に、「このミステリーがすごい!」の第3位を獲得したとか書いてあること。ホントかよ……。 何かにつけ、登場人物が弱気に本格推理物のアンチテーゼを繰り広げる処が笑える。 それは東野圭吾が、ギャグともいえる内容にも全力投球(あくまでも肩の力は抜いている物の)している点。真面目いうか律儀というか、ギャグにも真剣に取り組んでくれているのは良い。 登場人物が言う皮肉が可笑しくてたまらない。曰く、推理物の映画化・ドラマ化をすると決まってつまらなくなっている。曰く、読者は当てずっぽうで犯人を当てる。 確かに前者は大多数の作品にあってそうだし、後者も大多数の読者はそうかもしれない。そうじゃなきゃあんな駄作が売れるなんて信じられん、という代物がヒットしたりするからなぁ……。 ちなみに評価は、本格推理物としての評価を優先させた(勘違いしていると言われそうだが)。読み物としてはもっと評価が高い。 新本格物を読んで額にしわを寄せたコーヒーブレイクに読む、それが本来のスタイルかもしれない。 | ||||
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頭脳明晰、博学多才、行動力抜群の名探偵(自称)天下一大五郎と、 ワトソン役の大河原警部が本格推理の世界の中で活躍する連作短編集です。 密室殺人 犯人当て(フーダニット) クローズドサークル ダイイングメッセージ 時刻表トリック バラバラ死体 首なし死体 童謡殺人 消えた凶器 などなど本格推理の矛盾をつき、思いっきり茶化しています。 本格推理小説を実際に数多く執筆し、 愛情を持っていることが覗える東野さんが書いているからこそ笑える作品になっていると思います。 本格モノが好きな人にこそ気軽に読んで笑ってほしいですね。ゼヒ。 天下一大五郎が出てくる長編『名探偵の呪縛』もオススメです☆ | ||||
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これまでになかった推理小説です。 定番の推理小説を期待する方には”オススメ”しませんが、 しかし、推理小説を読むかたにこそ”オススメ”しますw 全12話の短編集で、「探偵(主人公)が数々の殺人事件のトリックを解く」という、 よくある設定です。 しかし、内容は定番の「密室殺人」「アリバイ工作」などでありながら、 よくあるパターンを主人公たちが事前にバラしてしまい、 トリックの答えを追い込んだ上でトリックを解きます。 (ここが楽しみどころかな) またストーリーや設定、心理描写などは重要視されておらず、 トリックに関係ない人物などは、「A」「B」などと表現される始末ですw その上、小説内で主人公たちが推理小説のパターンを批判している部分などは、 ニヤッとしてしまします。(このあたりがつい読んでしまう理由) 例えば、 「どうせ殺すなら、通り魔的に殺したほうが犯人が特定しづらい」 「密室殺人は手品のタネが違うだけでおもしろくない。 例えば、異なるタネの空中浮遊の手品を数多く見ても驚かないでしょ」的な 推理小説的には元も子もないようなことをいいますw とにかくそれぞれが短編で、読みやすく、 最後に進むほど、ネタ(パターン)が出尽くしていく状況で次のトリックが「どうなるの?」的に 気になっていくと思います。 心に響くような作品ではないですが、 (もともとそのような作者の意図は全くないでしょうからw) 興味がでたタイミングで読む価値はあると思いますよ。 | ||||
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ミステリー好きの人には、たまにはこういった視点で作品を読むのも面白いのではないでしょうか。 登場人物の気持ちになってみれば『密室』というワードがいかに恥ずかしいか(ぷぷ)挙句、宣言までするはめになり(あはは)、せっかくの推理も大したものだと思われないのであれば、これはもう同情するしかないのです。もう、可笑しい。 ケイタイや新幹線の時間短縮、インターネット、デジタルの進化・・・。 昨今、本格推理のキモとなる要素が近未来によって破壊されつつあります。 20年前には、それこそ土曜サスペンス劇場の謎解きにはワクワクさせられたものでした。写真1つにしても「影がこっちにうつっているから午前中に撮られたものじゃない!」という謎解きもあったのに、今では派手さばかりにとらわれ、推理というものがなくなってきました。 そこを斜めから見ている感じが面白いです。 『密室宣言』『花のOL湯けむり温泉殺人事件』『アンフェアの見本』がお気に入りです。 推理小説が好きな人には面白いでしょう。推理小説・・・ではないですよ(笑) あくまでもこれは冗句ですから。 | ||||
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東野作品はまだ数冊しか読んだ事ありませんが、いずれもシリアスな物語ばかりだったので、今作を読んで正直驚きました。 コメディと言うべきか、シュールと言うべきか。 本当の事を言うと、読了に少々(3日ほど)時間がかかった程度には、他の東野作品よりかはのんびり気味に読んだんですが、ただ、私はこういうの、もの凄く好きだったりします。 繰り返しますが「もの凄く」。 比較していいのかどうかわかりませんが、北野武の『監督ばんざい!』を思わせるテイストだなと思いました(勿論今作の発表が先なのは承知してます)。 ちょっと俗な言い方をすると楽屋裏、かな? 楽屋裏というと安易なバラエティ番組でタレント同士が身内受けで視聴者置き去りにして盛り上がってるイメージで聞こえが悪いんですが、そういうのとはちょっと違って、物書きの頭の中を見せられる心地がして、とても得難い時間を享受出来ました。とにかくほぼ全話、結末の落ちでぶははははと吹き出しました。 ちなみに普段ミステリー小説は全く読まない方で、東野作品に限り数冊読んだ事があるという程度です。 | ||||
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実は、2作目「名探偵の呪縛」のほうを予備知識なく読んだ口でして。 そしてドラマを見たらおもしろかったので、購入。 正直、読んでて途中であきました。 推理小説ファンというほどのない私ですが、この作品からは小説に 対する未練しか感じることが出来なかったのが主な理由。 推理小説は別にファンももののためだけのものではない。一般の人も 読むジャンルなのだからそのあたりをもう少し考えて欲しかった。 | ||||
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東野圭吾の作品は初めてですが、読むのが苦痛でした。 物語のお約束の解説が延々と続きます。 名探偵と警部のやりとりも退屈です。 ネガティブな切り口に、空想科学読本を思い出しました。 内容を知らずに買うと後悔します。 | ||||
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ドラマを見て原作を購入した友人に「イマイチだけど」と 貸してもらいました。 私はドラマを見ておらず違いが分からないのですが、 元ネタが分かる人には結構笑えるのではないでしょうか? 昔から推理小説好きの私は通勤電車でニヤニヤしてしまい、 ちょっと困りました。 ただ同じような展開が続いて中だるみ気味でした。 8編くらいだと飽きずに最後まで笑って読める本になったかも しれません。 この方の本を数冊読みましたが、読みやすい文体で さくさく読めると思います。 | ||||
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東野作品だったの知りませんでした。ドラマの印象がめちゃくちゃありますけど、見てみたいです。 | ||||
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全くの予備知識なく読んだのでびっくりしました! とにかく面白い(ユニーク)です。 東野さん=ミステリーのイメージが強かったので、 こんな本を書いているなんて本当に驚きでした。 ちなみに『あの頃ぼくらはアホでした』は生まれ育った大阪での 少年時代から大学時代までのアホな体験記の書かれている 爆笑エッセー集もあるらしいので、そちらもぜひ読んでみたくなりました。 名探偵?である天下一と彼の引き立て役?の大河原警部との掛け合い、 既存の推理小説のお約束を痛烈に皮肉る。 東野さんの思考力、文章力があるからこそ成り立つ本です。 お勧めできる一冊です♪ | ||||
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推理小説は昔から好きで、横溝から東野圭吾のガリレオシリーズまで幅広く読んでいるのでこの本で批判されているトリックを扱ったほとんどの推理小説は知っている。だから言わんとすることも分かる。 分かるけれど、けどこの本の書き方は私にとってはちっとも痛快ではなかった。 ありがちな事件の冒頭説明が始まる ↓ 刑事と探偵が出てくる ↓ 作者がめんどくさいのか状況説明は超雑で終わる ↓ その刑事と探偵が「またこのネタかよ、飽きた」だの「こんな陳腐なネタ、読者は喜ばないだろ」と散々愚痴をこぼす ↓ 「面倒くさい」「こんなのの種明かしするのが恥ずかしい」と散々愚痴りながら名探偵が種明かしして終了 この繰り返しで、出てくる登場人物はとにかく面倒くさそうで、しかもやる気がない。作者も状況説明等かなり雑。そんなに面倒なら物語調にせずに、普通に批判エッセイなどにすればよかったのにと思う。 だから読んでいるこちらも読む気が失せる。テンションが下がる。 この空気がだらだらと繰り返される。 長い長い通勤電車で「これ読むくらいなら居眠りした方がましかも」と思ったのは正直この本が初めてです。 | ||||
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本作はとてもよくできたバカミスになっています。とこがバカなのかというと、本格ミステリに対する評論にもなっていて、それがまた面白いのである。よく出来たトリックも、あの禁句を口にしてしまう事もありましたがとても個人的には好みですね^^ ただ、ドラマ化にあたって注意が必要だと思います。ドラマ→本というふうに読んでしまうと、本書の評価が落ちてしまうのでは?と思いました。ドラマを見ている限り原作よりもコメディーの要素を取り入れているので、ドラマ→本と読んでしまうと物足りなさを感じてしまうと思いました。 逆に原作読んだ後は両方楽しめるんだと思います^^ | ||||
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この作品は推理小説をたくさん読み、推理小説によくあるパターンを把握してる人じゃないと楽しめないと思う。 東野圭吾氏の小説で好きな作品はいくつもあるが、当作品に関しては本当に読む進めるのが苦痛ですらあり、結局、最後まで読む事は出来なかった。 そこまで推理小説自体が好きではない者にとって、”何か陳腐だな・・・・・”としか思えなかった。 別の東野作品のレビューにどなたかが書かれてましたがこの作家は読む人を選ぶというか、好き嫌いがハッキリ別れる作家だと思います。 もし、当作品を一番最初に読んでいたとしたら東野作品は二度と読まなかったでしょう! 何より、帯に書かれてる事があまりに大袈裟というか、誇張し過ぎだと思う。 帯に書かれてる事に惑わされず、必ず少し本編を読んでみてそれでも面白いと思った方だけに楽しめる作品かと思います。 | ||||
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いつかドラマ化(映画化)されるんじゃないかと思ってましたけど、結構時間が掛かりましたね。10年以上ですか。 (セルフ)パロディとは、或る意味最も高度な娯楽(多分)。 「楽屋オチ系ミステリ」(?)の最高峰! 但し、それだけでは終わらないのが東野圭吾作品。 可愛さ余って何とかの(本当か)、「本格ミステリ」の「粋」をご堪能下さい。 | ||||
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推理小説ではありません。 推理小説をたくさん読んできた人向けです。 今までたくさんの小説家が知恵を絞って様々なパターンのミステリを描いてきていますが、この本で分類されるものに対して、ほかならぬ小説の「登場人物」が「こんなの読者に飽きられるよ」と嘆いているわけですね。いわゆる「メタ発言」ってやつです。 プロローグの二行目から、すでにひどいです(笑) 今まで推理小説をいくつか読んできた人には、思わず「ニヤッ」としてしまうこと間違いないでしょう。 17日からスタートしたドラマはこの作品の本当の面白さを全く生かし切れていないと思いますが。 | ||||
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名探偵:天下一大五郎と、県警本部捜査一課の大河原番三警部。 こう聞くといわゆる「難事件を警察を差し置いて解決する名探偵」と、「それに対し「さすが天下一くん、今回は一本取られたよ」と絶賛する脇役警部」の図式が出来上がるのがお決まりの推理モノのパターンですが、そんなお決まりのパターンに安易に作り上げられている小説とその作者への風刺小説となっているのが、この作品です。 風刺と言っても「ブラック・ユーモア」のような強烈な毒はありません。しかしそこには確実に「安易な推理モノ(小説、二時間ドラマ)」への批判と呼べるものがあります。推理モノへの愛あるからこそのツッコミとも言えますね。 話の流れは推理小説そのものですが、登場人物が自分が今話したセリフ、いた場面に対し、突如第三者的目線になり(つまり場面から離れた所で自分がいた場面を見るような感じになり)、自分でツッコミを入れる流れとなっています。 「ガハハ」と大笑いするようなものではありませんが、腹筋がプルプル震えるような笑いが出てきました。 そして、時折そんな中に、そんな推理小説をお決まりパターンで読み進める読者への風刺も感じることがあり、ドキリとします。 ちなみに私が気に入っているのは、「第十章 アンフェアの見本-ミステリのルール」です。 最後の最後にガツンときました。 なお、余談ですが「解説」に書かれていた通り、本書と『名探偵の呪縛』を読み終わった後、東野氏の別の著書である『毒笑小説』の中の短編「本格推理関連グッズ鑑定ショー」を再読しました。 これは、本書に出てくる「壁神家殺人事件」の外伝であり、もう1つの結末が強烈なブラック・ユーモアと共に出てきます。 実は『毒笑小説』を先に読んでしまった私ですが、これは確かに少なくとも『名探偵の掟』を読んだ後に読んだ方が、より面白さがわかりますしネタばれにもなりませんね。。。 | ||||
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「容疑者Xの献身」で本格であるか否かで大論争をおこした作者であるが、本作品を読むとそんなことはあまり気にしていないことがよくわかる。 いや、むしろ「あなたたちがいっている『本格』ってなんですか?」と問いかけているようにも思える。 最終章「名探偵のその後」の最終ページで書かれていることが、ミステリ小説会に対する提言なのだろう。 本作品は、2009年度4月から、テレビ朝日系金曜ナイトドラマの枠でドラマ化される。 この作品がどのように映像化されるのか楽しみだ。 | ||||
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東野圭吾の処女作。新本格派との決別宣言とも言える内容だった。今日、独自路線をひた走る(ように見える)著者だが、じつは本格推理小説にもかなり精通していることがよく判った。密室殺人、時刻表アリバイ、クローズドサークル、童謡殺人、ダイイングメッセージなど推理小説の定石毎に描かれた、全14の話から構成される。本格推理小説を読んだときに必ず覚える違和感を、すべて受け入れてくれるから大変痛快だった。ストーリーは、作中作として事件が起きるような構造、逆に言えば、探偵と警部を主人公にして事件解決までの道のりが展開されつつ、同人物らがそこでのトリックをメタレベルで解説し揶揄する。上手だなと思ったのは、トリックの新規性を対象レベルだけでなく、メタレベルでも扱うこと。とにかく一読に値します。ただ、作中で言及される過去の本格派推理小説を実名で引用して欲しかった。09年春ドラマ化されるとのこと。どう映像化するのか楽しみです。 | ||||
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ミステリー小説のジャンルは、気軽に読める小説として支持され、映像化も含めて大衆化されているが、そのエンタテイメントとしての源泉の探求、発想のオリジナリティに対する読み手、受けて側の敬意と評価が、いかにないがしろにされてきたか、自動化されてきたかというジレンマへの痛烈なアイロニーでありかつ、極上のエンタテイメントに仕上がっている短編小説集である。 | ||||
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