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学生街の殺人



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学生街の殺人の評価: 4.00/5点 レビュー 45件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全32件 21~32 2/2ページ
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No.12:
(5pt)

推理より物語が楽しめた

本は厚いですが、さらりと読める一冊です。
犯人は中盤で一度分かってしまいますが、それからまた残された謎の部分が
明かされていきます。
偶然で起きた事象も割とありますがよくできた物語だと思います。
おススメです。
学生街の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:学生街の殺人 (講談社文庫)より
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No.11:
(5pt)

コンピュータシステムの機密にまつわる暗躍もある。

学生街の喫茶店、雀荘、ビリヤード場が一体になった店がある。
バイトする主人公。

近所の飲み屋の女性との関係。
自殺未遂、殺人など,さまざまな事件が起こる。

殺された女性の妹と真相に迫る。
コンピュータシステムの機密にまつわる暗躍もある。

学生街から出るときに,
何が解決し、何が解決していなかったのだろう。
学生街の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:学生街の殺人 (講談社文庫)より
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No.10:
(5pt)

著者初期の本格系ミステリ

本作や、その後しばらくの間、著者は本格ミステリ系の作家というレッテルだった。
それは、乱歩賞受賞作とその前年の候補作が、はからずも本格ミステリ系の作品だったからだろう。
そして、そのレッテルに応えようと、著者は本格系の作品を連発した。
本作はその中でも、ごく初期の作品であり、まだ著者が本格ミステリに疲れていなかった頃のものである。
だから、面白いが、本格ミステリとしては普通の作品でもある。

こののち、「仮面山荘〜」、「回廊亭〜」から「十字屋敷〜」まで、著者の模索は続く。
そして、本格ミステリ系から次第に離れ、「天空の蜂」のようなパニックものや「変身」のような作品を経て、ついに「秘密」に至ることになる。
ここで、ある意味、著者はふっきれたのだろう。

本作は、だから、本格ミステリのスタイルをキチンと守っていて、伏線もしっかりとはってあり、それが回収され、ロジックで解決する。
しかし本書の刊行当時、新本格ビッグ・バン前後であり、まだまだ社会派が幅をきかせていたはずで、だから本作はそれほど評判にはならなかった。
一部のマニアが、端正な本格ミステリということで評価したにすぎなかった。

著者の本格ミステリ系作品は、どれもかなり意外性にウエイトが置かれている。
それも、フーダニットの場合、犯人の意外性というところにである。
著者のくせとして、身近なものが犯人、というパターンが多い。
本作がそうかどうかは、読んで確認してみて欲しい。
ただ、一連の本格系作品のうち、「白馬山荘〜」と並んで、ごく初期の作品だということだけ、行っておこう。

本格ミステリが巷に少なかった時期の刊行であり、初読時に大変面白く読んだ記憶がある。
そして、舞台が学生街という、なかなかに懐古的なところもまた、郷愁をさそうものがある。
学生街の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:学生街の殺人 (講談社文庫)より
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No.9:
(5pt)

すべてが等身大

東野作品の良いところが全て詰まっている作品。ちょっとしたことも全て伏線として張られているし、どんな些細な疑問もちゃんと最後に解いてくれる。この作品の読後感が非常に良いのは、登場人物が全て等身大で語られているからだ。刑事は刑事的にしか動かないし、学生は学生の思考範疇、浪人は浪人らしく、学生街の店主たちは下町のオヤジっぽくやや乱雑で出過ぎたり引っ込んだり。主人公も年齢の身の丈にあった推理と行動をとる。みな、小さな街の住人らしく、暴走したりスーパーマンになったりしない。周りを気遣いながら事件に挑んで行く。少し寂しく、悲しい事件の顛末ながら、ラストは「明日」を意識できるこれもまた身の丈にあった等身大の結末となっている。気持ち良い本。おすすめ。
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No.8:
(4pt)

モラトリアムの真っ只中にいる津村光平の内面的な成長

本書では、3つの殺人が起きる。それを、主人公である、大学を卒業してフリーターをしている津村光平がその謎を解くという形で展開される。第一の殺人は、脱サラした松木が殺された。第二の殺人は、光平の恋人である有村広美が殺された。それは、ある意味において密室殺人である。第三の殺人は、「あじさい学園」の堀江園長が殺された。この3つの殺人にはそれぞれつながりがあるのか?
4章あたりでもう犯人がわかるのだが、5章になって本当の真相がわかっていくと、だんだん切ない気持ちになっていきます。なぜこうなったのかという感じがします。
津村光平の内面的な成長というものも見逃せないかな。モラトリアムの真っ只中という感じであるが、これからどうすればいいのかというものを考えているように思います。いろいろな登場人物から学び取ることでしょう。本書の感想なんですが、結構長いなあという感じではあるが、津村光平の成長やミステリーとして薦められる作品のひとつだと思います。それなりには面白いですね。
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No.7:
(4pt)

一読の価値あり

 舞台は、かつては学生でにぎわっていたが、今はさびれてしまったとある大学のそばの学生街。第一の殺人は学生向けの安アパートで。そして、その事件が解決しないうちに、第二の殺人が。犯人は誰なのか。そしてその動機は…
 この作品が発表されたのが1987年。高度成長期の真っ只中である。作中である人物が言う。将来やりたいこともなく大学に入り、卒業していく人間がほとんどである。そういう人はたいてい指示待ち人間で、ロクな仕事ができないと。そういう人間はいずれ機械に取って代わられるという。本当に取って代わられるかはともかく、この言葉は私の心に引っかかる。1987年といえば、バブルで日本が好景気だった時で、当然就職率も最高だったはずだ。企業は規模を拡大し、指示待ち人間でもいいからどんどん採用した。今から考えると何ともうらやましい時代である。しかし、現在必要とされるのは、大卒なら技能として英語とコンピュータを使いこなせ、さらに専門知識を身につけた人材らしい。もちろん、自分で考えて動くことが求められるのは言うまでもない。ここまでコンピュータが浸透してくると、作中の言葉もまんざら嘘ではなさそうだ。これから大学を目指す人には、ぜひ高い目的意識を持って、充実した学生生活を送ってもらいたいと願う。
 小説のほうは、ついに、第三の殺人まで起きてしまう。もちろん、最後にはちゃんと密室のトリックも解け、事件は解決する…と思われる。しかし、物語はそこでは終わらない。もう一波乱あるのだ。初期の作品ではあるが、十分に東野圭吾らしさが出ている小説である。単なる謎解きミステリーではなく、人物がよく描けている。ファンとしては、初期の作品を読むことで彼の成長ぶりや、テーマの変化などが分かって楽しめる。この作品のカギは最終章にある。謎解きが終わったからといって読み飛ばさないように。
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No.6:
(4pt)

”フリーター”で生計を立てている人に向けたメッセージ本

 本書「学生街の殺人」はミステリー小説としてまさしく“Aランク”に入る作品だと思う。
 特に、「動機」や裏の事実を巧く描いている点は「さすがは東野圭吾」といった感じだ。
 しかし、読み終えて一番感じたことは、「フリーターに対するメッセージ」である。
 作者は本作品の主人公・津村公平やその周りの人物の生き方を通して、フリーターやニートに対して「ブラブラしていちゃいかんぞ」というメッセージを送っているのだと思う。
 本書を読んでいるそのような境遇の人たちは奮起をしなければいけない、そう強く感じた。
 それ以外にも多くのメッセージをこの作品は発している。
 「償い」や「親子愛」などだ。
 本書は東野圭吾の初期作品である。
 近年の作品を読んで好きになった人はぜひ読んでもらいたい。
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No.5:
(5pt)

若き東野の勝負

 密室、1回では解けない謎などを盛り込むなどかなりの力作です。なんといってもデビュー第4作。今でこそ押しも押されもしない作家それも「超」がつく売れっ子ですが、当時の文壇ではデビュー作は良かったけれど...という存在になりつつある頃。ぼちぼち勝負のしどころだったのでしょう。
 肩が凝らない文体で、非常に楽しく読み進めることが出来る作品であると同時にひねり具合、人間描写など時々ほほーっと思わせるところがあります。
 作者とは同じ大学で家も大学に近いのでかなり親近感を持てた作品でもあります。
 東野ファンでなくとも、一読の価値ありです。
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No.4:
(5pt)

完成度が高い

寂れつつある街に、何気なく生活している若者の友人と恋人が殺された。
恋人のことを何も知らない自分に気づいた若者は、恋人の過去を辿り、恋人の性格と過去の事件から、今の事件の全貌をつかんでいく...。
若者の悲しみと怒り、苦悩が伝わってくる作品で、最後まで興味を失うことなく、読後感も悪くない。完成度が高い作品だと思う。
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No.3:
(5pt)

精緻な構造を持った小説でしたが、一気に読めました

東野圭吾のデビュー第4作です。
まずタイトルがいいですね。『学生街の殺人 』という誰にも身近に感じる街をイメージできるわけで、その設定からしてワクワクします。
推理小説に対するコメントはネタバレにならないように注意して少しだけ感想を・・・。
多くの登場人物が複雑に入り乱れ絡み合って物語の進行と共に新しい局面を次々と提示していきます。
普通、推理小説といいますと犯人探しが主目的なのですが、本書はそれに加えて、背景の人間関係のからみを横糸に、殺意にいたる過程を縦糸に用いながらその構造を上手に描いています。
キーワードともいえる、寂びれた「学生街」も重要な役回りが与えられていますので、この小説のモティーフは上手くいったと思います。
主人公の犯罪の解明への執念は、大切な人の思いを自分の中で咀嚼することにより最後までやり遂げられました。鮮やかなどんでん返しともいえるエンディングに辿りつくまで、殺意や犯人像が見えないように工夫されていたのは感心しました。
本書における殺人の動機というのも、なんとなく理解できますが、それ以上に複雑な人間関係に張り巡らされた複線の数々に関心を持ちました。理系出身である東野圭吾の頭の中身を垣間見たような精緻な構造を持った小説ですので、読み応えは十分です。
飽きずに最後まで一気に読みましたね。
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No.2:
(5pt)

あまりに切ないラスト

東野圭吾の4作目は、2作目の『卒業』の姉妹編のような作品です。『卒業』に出てきた大学の周辺が今作でも舞台になっています。大学の正門の位置が変わった為に旧来の学生街がさびれ、新たな正門の周囲に新学生街ができるのですが、『卒業』は新学生街を舞台としており、『学生街の殺人』は廃れつつある旧学生街を舞台にしています。主人公も、『卒業』では就職を控えた大学生だったのに対し、今作では卒業したものの定職につかずブラブラしているフリーターです。この2作の設定はまるでコインの裏表のようです。
これまでのところ、東野圭吾は4作連続で密室トリックを用いています。今作の密室はマンションのエレベーターを用いたもの。被害者はエレベーターの上昇中にその中で殺されたと思われます。犯人がそこから逃げるには階段で下りるしかないはずなのですが、目撃者が1階から最上階まで階段を上る最中だったにもかかわらず、すれ違わないという謎が描かれています。真相の発覚と共に、被害者の本当の気持ちが主人公にわかってしまうところがなんとも切ないですね。
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No.1:
(4pt)

二重三重のなぞ

 事件は片付いたのかな、と思わせといてまだその裏に謎が隠されている。殺人のトリックより謎の解明にどう辿り着くのか気になって、1日で読み終えてしまった。 人間、知らない方がいいこともあるんだろうけど、その一部でも知ってしまったなら、やっぱり解決せずにはいられないんだろう。大きな過ちを犯してしまったとしても、そこから目をそらさずにつぐなう気持ちを宝にして。。。という主人公の父親の言葉が印象に残った。
学生街の殺人 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:学生街の殺人 (講談社文庫)より
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