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千年樹
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千年樹の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 1~20 1/2ページ
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きれいでよかったです | ||||
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古本なのにたいへん綺麗な本でした。 また迅速に対応していただきほんとうにありがとうございます。 たいへん良い買い物が出来ました。 | ||||
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樹齢千年を超えるという巨木くすのきのたもとでおきた出来事の短編集8編。いずれの話も過去と現在の視点があり、それが繋がっていたり対比されたりして描かれている。 繋がりという点では戦争の悲劇が切ない「瓶詰の約束」が素晴らしかった。ホラーでうすら寒いところでは「郭公の巣」が印象に残り、基本的に暗い話が多い中で「バァバの石段」は前向きな気持ちにさせてくれる物語でした。 千年の時を超えた多彩な作品集でした。 | ||||
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この本を表紙を見た瞬間なぜか吸い寄せられるような気分になりました(聖剣伝説2のことも微かにちらつきました) そのときは購入しませんでしたが、数ヵ月後気付けば購入していました。そのときはこの千年樹の魔力だと冗談混じりに思っていたのですが、読み終えて決して冗談なんかじゃなく、それを越えるチカラをこの樹が持っていたのだと。持っていたのは樹。この樹で待っていたのは人(少し韻を踏み) 樹が人間を自然的に助けたのか助けなかったのか、名言していないところが運命の儚さや偶然によるところが大きいところを感じれて、もどかしいけれど少しイビツな幸福感を得られました。 ただのハッピーエンド物語じゃない、様々な形の結末が見れる魅力。そう、千年樹の枝分かれのように。 | ||||
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舞台はたぶん関東地方の内陸のどこか、平安時代に種が落ちて成長し現代にまで生き続けたクスの巨樹の元、千年に渡って時代時代でその地に生きた人々を描いた連作集です。 今まで読んできた荻原作品は、「噂」、「コールドゲーム」、「四度目の氷河期」、「押入れのちよ」で、これらとはだいぶ雰囲気が違いました。この作品に入っている短編は、いじめや虐殺、戦争、飢餓、切腹などつらい運命に翻弄される話がほとんどで、終わり方も救いがなく、やりきれない思いが残ります。いつも寝る前に読書するのが習慣なのですが、あまりにも暗い気持ちになって落ち込むので、読むのを途中で中断していたほどでした。メンタルが弱くなっている時には読まない方がいいかもしれません。 ただ、荻原氏のエンターテイメント色はしっかり健在で、どの話も長編に膨らませることができるのではと思えるほどアイデアが豊富で、小説としての密度は濃いです。登場する人物があちこちで繋がっていく様などもうまくできていると思います。 たとえ樹はなくなっても、またその実が落ちて芽吹く、樹の命が淡々と受け継がれていく様は、そのそばでドタバタと騒動を繰り広げている人間の短い生をただじっとみつめているようです。ふと、自分の人生は長い歴史の中でいったい何なんだろうと考えさせられる小説でした。 | ||||
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この本をどう表現すれば良いのか。 樹齢千年のくすの木で交錯する男と女、敵と味方、喜びと悲しみ、現在と過去。100%の悪人も、100%の善人もいない。それなのに、人は傷つけあったり助け合ったりしながら生きていく。そういう人間たちを、大きなくすの木は、ただ黙って見つめている。 構成としては短編集。各話それぞれで、過去と現在の話が同時進行的に並べられ、さらに、各話での登場人物たちは、それぞれ少しずつ交錯していく。 物言わぬ仏像の顔が、見る者の心によってほほ笑んでいるように見えたり、怒っているように感じられたり、嘆いているような気がしたりするのと同じように、ただ立っているだけの木が、仏像のようにほほ笑んだり怒ったり嘆いたりしている。そういう風に感じるのは、読んでいるこちらの心の在り方のせいであろう。 そんなことを考えさせる本。 | ||||
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なかなかです❗️現在と過去のつながりを短編に綴りおもしろい構成の作品でした。オムニバスなので か、感動はありませんでしたが イメージを膨らませながら、見えなくても そこにあるもの。を、更に信じる私となりました | ||||
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千年樹の周辺で繰り広げられる、様々な時代や背景を持つ人間模様が描かれている。 ファンタジー要素が入るが、実際に樹齢千年の樹を目前にすると、誰しもが程度の差はあれども、科学で説明出来ない何かを感じるだろう。 登場人物の生々しい描きかた(生きる象徴の血の赤)と千年樹の静けさ(黒に近い緑)のコントラストが白黒映画にその2色の差し色を使ったかのように感じられる。都会の喧騒又は単調な日常から離れたい時、千年樹の木陰でタイムスリップして下さい。 | ||||
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樹齢千年余の巨木を主人公?に、時空を超えて繰り広げられる様々な人間模樣。 この手の連作は私の好きなスタイルです。が、連載小説として各話の物語構成を 統一しようと考えたのか、昔のできごと&現代のできごと(時代はそれぞれ多少異なり ますが)が、フラッシュバックのように繰り返されるのが、3話くらい読むとちょっと しつこいかなとも感じました。そのへんがマイナスで★みっつとしました。 8話の中でいちばん印象に残ったのは「梢の呼ぶ声」。明治?の遊女と嘘つき男、 昭和の大学生カップルが、まるで二重露光のように像がだぶって描かれていきますが、 強烈などんでん返しで、どこまでが現でどこからが幻なのかわからなくなる エンディングでした。(昭和の女子大生クンがあまりに不憫で、目頭が熱くなりました・・・) それにしても、著者はめちゃくちゃ博学だなあといつも感心させられます。21世紀の IT、会社組織から、さきの大戦の軍隊の装備品、明治の色街、戦国時代の地獄絵図 あるいは生物学、地質学、古典文学etc.それらは、どれも「山積みの資料で調べたもんね~」 という臭いが少しもしないのがすごいです(実際のところどうなのか聞いてみたいです)。 | ||||
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とある楠とその周辺に住む人々の物語といった感じで、基本的には無難に楽しめるが、 中盤のいくつかの短編は過去と未来の話の繋がりが薄く、作品のコンセプトがいまいち 発揮されていないのが残念 また最後の物語もああいうのがやりたいのなら、全ての話に絡ませるべきなのに、 たった1,2個絡ませるだけではやや中途半端 もう少し作品に対して拘りが欲しかった | ||||
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千年とはいかなくても、樹齢何百年って木は田舎にはけっこうある。 あの木もこんな感じ、人々の生活の隣で、長い時を過ごしてきたんだなと思うと なんか切ないような不思議な感覚になる。 そんな感覚が好きなひとにはけっこうお勧めです。 この本好きな方は、重松清の「永遠を旅する者」も似た感じなのでぜひ。 | ||||
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樹齢1000年と言われているくすの木の大木。その木は、いろいろな人たちの生と死を 見つめてきた。はるか昔の人々から現在の人々までの、さまざまな生きざまを描いた作品。 8編を収録。 おのれに課せられた運命を静かに受け入れ、ただひたすら枝を伸ばし生きてきた木。そんな くすの木のまわりで、さまざまな人間ドラマが繰り広げられた。いったいくすの木は何を思って いたのだろう。過去と現在のできごとが、くすの木のまわりで交錯する。どの話も強烈な インパクトを持って迫ってくるが、そこから感じるのはやるせなさばかりだ。こんな悲しい話 ばかりを描いて、作者は読み手に何を訴えようというのか?人生、そんなにつらいことばかり ではないはずなのに。ただただ心が暗くなるばかりで、読んでいて得るものが何もなかった ような気がする。後味の悪さだけが残った。また、「千年樹」というタイトルが示すような、 壮大な時の流れを感じさせる物語を期待していたが、それがあまり感じられなかったのが 残念だった。 | ||||
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過去と現在がリンクするというのは面白いが、ありきたりで魅力を感じられなかった。 救いがないというか、鬱々としていて楽しくない。 同じパターンの繰り返しで飽きてしまった。 | ||||
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切ないけどおもしろい本でした。 切ないのに、おもしろいって表現もおかしな感じですが、読み終わってただただ切なさとか悲しみが残るだけじゃなくて、小説として「おもしろい」んですよね。 すっごいしっかりした構成で、ブレない。 短編集で読みやすいけど、ただのバラバラな短編ではなく繋がりもあったりで、なんていうか…あっさりし過ぎてない感じ うまくレビューできませんが、私個人的にけっこうおすすめです! 荻原浩さんのさよならバースデーは、同じく切ない感じでしたが断然千年樹のほうが好きです。 もっとたくさんの方に読まれてもいい本だと思うのにレビューが少ないのでちょっとびっくり。 次はなに読もうかなって方はぜひ。 | ||||
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本屋で何気なく手に取り、購入。もちろん、初めての作家でした。 とある郊外にそびえ立つ樹齢1000年といわれる大くすの木が「主人公」。 このくすの木の誕生を暗示させる『萌芽』を始め、『落枝』にいたる連作短編が8編。 いやあ、読ませました。 連作短編としての構成がしっかりしていて秀逸、情景描写の厚さは老成すら感じさせます。 1本の大木にまつわる連作集という発想は、いかにもありがちで陳腐ですらあるのだが、 ここまで完成度が高いものを提示されると、言葉を飲み込むほかない。 それぞれの短編に伏線が張られていて、おもわずニヤリとさせられます。 個人的には『郭公の巣』が秀逸でした。カッコウの習性が、作品のうまいカギになっています。 | ||||
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雅也はその子どものシルエットに見覚えがある気がした。すぐにでも呼び起こせるはずの鮮明な記憶なのだが、なぜか頭は思い出すことを拒んでいる。 科学的あるいは現実的に頭をめぐらせば、思い出したくない過去の記憶のすぐ隣に〈その子ども〉がいることが、〈思い出すことを〉不可能にしているのだと解釈される。しかし私は、〈その子ども〉が雅也の頭の中に入り込み、〈思い出すことを拒〉む作用を及ぼしているのだ、という非科学的あるいは非現実的な解釈を下したくなる。 〈解説〉で松永美穂氏は、こう書いている。 作者自身が自然保護のスローガンを声高に叫んでいるわけではないけれど、この本を読んで、身の回りの木々の運命に注意を向けるようになる人は多いかもしれない こうも言えるかもしれない。 作者自身が幽霊の存在を声高に肯定しているわけではないけれど、この本を読んで、身の回りの〈かすかな気配〉に注意を向けるようになる人も、あるいは、いるかもしれない 死によって〈発見〉されることもあれば、墓場まで秘密のまま、あるいは、誤解されたまま、埋もれてしまうこともある。秘密や誤解が残されてしまうのは、なにごとにおいても、限界が存在するからだろう。それは、一人の人間が知覚できる範囲の限界であったり、はたまた記録しうる範囲の限界であったり、一つの小説の中で表現しうる範囲の限界であったりする。すべてのことを知ることはできない。しかし、歴史に埋もれた――それは個人の歴史であったり、地域の歴史だったりもする――誤解や秘密を可能な限り掘り起こし、白日の下にさらすこと、誤解を理解に、秘密を真相に生まれ変わらせること、それが個人なり地域なりの救い――あるいは、〈成仏〉――となることもあるのだ。本書を読み、そんなことを考えた(もっとも、秘密は秘密のまま、誤解は誤解のまま、のほうが、ハッピーエンドに終わることもあるのだが)。 新しい物語を紡ぐためには、古い物語に死を与えなければならない。そんなフレーズも頭に浮かんだ。 私が表現しうるレヴューにもまた、限界がある。そう言い訳して、さて、…… | ||||
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東下りの国司の一家が、現地の豪族の反乱に会い、命からがら山をさまようエピソードから始まる。 乳飲み子が死の瞬間までしゃぶり続けていた樹木の種が地底に落ちる。 そして千年の月日が経ち、ご神木として集落にあがめられていた木も地域の凋落と共に 人々が寄り付かない寂しい場所となっていた。 そこに現れるさまざまな人々。最初に訪れるのがいじめに苦しむ中学生。 その中学生の話を皮切りに彼が関わった人たちが、さまざまに時代を超えて、木となんらかの関わりを持っていく。 そして木が見つけてきたそれぞれの話は悲しい。 戦争時代の話、戦後復興期の頃、昭和40-50年代、そして現在、時間が入り乱れるが、 一つ一つに逸話はまるで1000年間の木の悲しみ、この世に残した思いが招きよせているかのようである。 そしてある日木はそこからなくなるが、この木に宿っている思いはなくならない、そう思わせる終わり方をしている。 | ||||
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一本の千年樹であるくすのきについて書かれている短編集。 ひとつの話が昔と現代のストーリーで繋がっているのですが、これが巧みで短編といえども読み応えあります。 重い話が多いですが、読んでよかったと思える作品です。 | ||||
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この本をどう表現すれば良いのか。 樹齢千年のくすの木で交錯する男と女、敵と味方、喜びと悲しみ、現在と過去。 100%の悪人も、100%の善人もいない。 それなのに、人は傷つけあったり助け合ったりしながら生きていく。 そういう人間たちを、大きなくすの木は、ただ黙って見つめている。 構成としては短編集。 各話それぞれで、過去と現在の話が同時進行的に並べられ、 さらに、各話での登場人物たちは、それぞれ少しずつ交錯していく。 物言わぬ仏像の顔が、見る者の心によってほほ笑んでいるように見えたり、 怒っているように感じられたり、嘆いているような気がしたりするのと同じように、 ただ立っているだけの木が、仏像のようにほほ笑んだり怒ったり嘆いたりしている。 そういう風に感じるのは、読んでいるこちらの心の在り方のせいであろう。 そんなことを考えさせる本。 やはり、この作者は素晴らしい。 | ||||
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乱世、戦時下、昭和と 時代を超えて、定点カメラでその楠を見てるような作風はおもしろい。 ではその個々の話はどうかいうと完成度にばらつきがある。 いや同じパターンにしないようにとの努力はあったのかもしれないが 色彩のバリエーションではなく、明度の濃淡で差をつけたような構成が残念。 やっぱりこの手はアイデアありきなんでしょう。 もう少し煮詰めていくとさらに面白いものになるかもしれません。 加筆を期待します。 | ||||
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