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千年樹
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千年樹の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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なかなかです❗️現在と過去のつながりを短編に綴りおもしろい構成の作品でした。オムニバスなので か、感動はありませんでしたが イメージを膨らませながら、見えなくても そこにあるもの。を、更に信じる私となりました | ||||
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樹齢千年余の巨木を主人公?に、時空を超えて繰り広げられる様々な人間模樣。 この手の連作は私の好きなスタイルです。が、連載小説として各話の物語構成を 統一しようと考えたのか、昔のできごと&現代のできごと(時代はそれぞれ多少異なり ますが)が、フラッシュバックのように繰り返されるのが、3話くらい読むとちょっと しつこいかなとも感じました。そのへんがマイナスで★みっつとしました。 8話の中でいちばん印象に残ったのは「梢の呼ぶ声」。明治?の遊女と嘘つき男、 昭和の大学生カップルが、まるで二重露光のように像がだぶって描かれていきますが、 強烈などんでん返しで、どこまでが現でどこからが幻なのかわからなくなる エンディングでした。(昭和の女子大生クンがあまりに不憫で、目頭が熱くなりました・・・) それにしても、著者はめちゃくちゃ博学だなあといつも感心させられます。21世紀の IT、会社組織から、さきの大戦の軍隊の装備品、明治の色街、戦国時代の地獄絵図 あるいは生物学、地質学、古典文学etc.それらは、どれも「山積みの資料で調べたもんね~」 という臭いが少しもしないのがすごいです(実際のところどうなのか聞いてみたいです)。 | ||||
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とある楠とその周辺に住む人々の物語といった感じで、基本的には無難に楽しめるが、 中盤のいくつかの短編は過去と未来の話の繋がりが薄く、作品のコンセプトがいまいち 発揮されていないのが残念 また最後の物語もああいうのがやりたいのなら、全ての話に絡ませるべきなのに、 たった1,2個絡ませるだけではやや中途半端 もう少し作品に対して拘りが欲しかった | ||||
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樹齢1000年と言われているくすの木の大木。その木は、いろいろな人たちの生と死を 見つめてきた。はるか昔の人々から現在の人々までの、さまざまな生きざまを描いた作品。 8編を収録。 おのれに課せられた運命を静かに受け入れ、ただひたすら枝を伸ばし生きてきた木。そんな くすの木のまわりで、さまざまな人間ドラマが繰り広げられた。いったいくすの木は何を思って いたのだろう。過去と現在のできごとが、くすの木のまわりで交錯する。どの話も強烈な インパクトを持って迫ってくるが、そこから感じるのはやるせなさばかりだ。こんな悲しい話 ばかりを描いて、作者は読み手に何を訴えようというのか?人生、そんなにつらいことばかり ではないはずなのに。ただただ心が暗くなるばかりで、読んでいて得るものが何もなかった ような気がする。後味の悪さだけが残った。また、「千年樹」というタイトルが示すような、 壮大な時の流れを感じさせる物語を期待していたが、それがあまり感じられなかったのが 残念だった。 | ||||
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東下りの国司の一家が、現地の豪族の反乱に会い、命からがら山をさまようエピソードから始まる。 乳飲み子が死の瞬間までしゃぶり続けていた樹木の種が地底に落ちる。 そして千年の月日が経ち、ご神木として集落にあがめられていた木も地域の凋落と共に 人々が寄り付かない寂しい場所となっていた。 そこに現れるさまざまな人々。最初に訪れるのがいじめに苦しむ中学生。 その中学生の話を皮切りに彼が関わった人たちが、さまざまに時代を超えて、木となんらかの関わりを持っていく。 そして木が見つけてきたそれぞれの話は悲しい。 戦争時代の話、戦後復興期の頃、昭和40-50年代、そして現在、時間が入り乱れるが、 一つ一つに逸話はまるで1000年間の木の悲しみ、この世に残した思いが招きよせているかのようである。 そしてある日木はそこからなくなるが、この木に宿っている思いはなくならない、そう思わせる終わり方をしている。 | ||||
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1000年の中の出来事が時を越えて絡み合います。 奇麗事ばかりではないという印象です。 大樹は そこにあり続けたけど あまり それが前面に出すぎることはありませんでした。 | ||||
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本書は、’03年12月号から’06年12月号の間に「小説すばる」に掲載された作品をもとにした、萩原浩としては珍しい連作短編集である。 いじめに悩む中学生の雅也がくすの巨樹の前で自殺を考える「萌芽」。 タイムカプセルを埋めようとした幼稚園児の雅也と、こまどり組の17人が、木の下からガラスビンを発見する「瓶詰の約束」。 くすの木の下で男を待つ女が、かつて同じ場所で男を待ち続けた女と出会う「梢の呼ぶ声」。 木を上司や生徒に見立ててナイフで切り刻むのが日課の中学教師と、過去理不尽な切腹を命じられた男の運命が交じり合う「蝉鳴くや」。 人を殺そうとしていたヤクザを昔ここで人を殺した盗賊の運命が救う「夜鳴き鳥」。 ドライブ中偶然巨樹を発見した家族の前に150年前の間引きの風習と母の苦悩が蘇える「郭公の巣」。 祖母の初恋を知った孫娘の共感を描いた「バァバの石段」。 市役所職員となった41歳の雅也が、かつて自殺を試みた「くすの木」の伐採に立ち合う「落枝」。 物語は、時に短編一編内で、また時に短編間の枠を超えて、時代を超えて交錯する。巨樹「くすの木」は千年にわたってすべてを見ていた・・・。 今回の作品にはいつもの萩原浩のようなユーモアやペーソス、そして何かに向かって奮闘する姿というものは薄い。何となくはかなく哀しく、時に少し怖い物語ばかりだった。 | ||||
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文庫本発売まで待てなく、発売早々購入。 装丁も重々しいが、内容もかなりダークで重い内容。 今までの荻原作品の中では類の無い、また新しいジャンルを切り開いています 読み初めから「え???」と、 「ついに荻原浩も、時代劇に進出かー?」と、ビビりました。 「過去」と「現代」の物語を、1本の巨大なクスノキ「千年樹」をキーにリンク。 時代は変われど人々は皆、昔も今も戦っている。 そこには樹齢千年の巨木があり、その元で繰り広げられてきたいくつもの人間模様を、 樹はただ黙って見ている。 千年という、はるか昔から今日までを。 その時代時代の雨、風、災害に耐えながら。 それに比べて人間の寿命80年は何とちっぽけなものであろうか? そんな短い年数の中での人間ひとりの「悩み」なんて、アリにも満たない。 あー 何て人間は小さいんだろうー? みーんなすぐ死んじゃうのに! 楽しく生きなきゃ! そう考えさせられる本でした。 ■お薦め度:★★★☆☆ んー、今までの荻原作品を期待して買うとかなり辛いかも? 私は、「カラッと明るい」荻原作品が好きだな! | ||||
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荻原浩お得意の、時間軸をまたぐ人間小説です。 千年生きたクスノキの萌芽から終焉までにその元で繰り広げられた物語がつむがれています。 短編の連作からなるのですが、その一篇ごとに2つの時代が展開します。 時代により変わることのない、悲惨、求愛、渇望などが描かれていきます。 読後、鼻にぷーんとクスノキ独特の香りがしました。 | ||||
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