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なかよし小鳩組
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なかよし小鳩組の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 21~37 2/2ページ
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作者お得意のユーモア小説。ヤクザの小鳩組のCI戦略を受け 持つ事になった零細広告代理店の奮闘ぶりが描かれる。 ヤクザのしのぎを一般企業の業務に例える所など、妙に可笑しい。 なんとなく、昔読んだ『セーラー服と機関銃 (角川文庫)』を思い 出した。 この作品には離婚した主人公と、その娘との関わりなども書か れており、ただのユーモアだけでなく、上手く表現出来ないが、 キャベツの芯と言うか、魚の小骨見たいな物が有る様に感じ られた。 | ||||
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実は、荻原作品はこれから入った。軽ーく読めて、大笑いできて、お買い得だった。続き物だと知って「オロロ」を読み、続けて「神様から」を読み、笑った笑った。うちの後期高齢者も一緒に読み、「プレゼン」という言葉の意味を覚えたらしい(笑)。行政にも企業にも少しずつ顔を突っ込む仕事をしているので、ほかの方より笑ったかも。同じ著者でも「明日の記憶」の類よりも、こういう方が断然好きだ。 逆に、現役で広告代理店勤務、もしくは公務員でまちおこし担当の方、あるいはバツイチ親権なしのお父さんには、笑いごとではなかったりするかもしれないので、注意。 | ||||
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いい終わり方だ。 ほろりとするような、胸がしめつけられるような、それでいて、さわかやかな汗に涙がまぎれるような終わり方だ。 だが、その後、どうなったのか、後日談が知りたくなるような終わり方だ。その辺りが不完全燃焼。 小鳩組はさる理由から対外的なイメージ戦略を必要としている。けれども、構成員はそれを苦々しく受け入れがたく感じている。 他方、ユニバーサル広告社としては、なんとしてでもクライアントを満足させないと、世にも恐ろしいことが待っている。 いろんな意味でダメっぷりを極めつつある杉山を主人公に、別れた妻子との関わりを絡めて、物語は進む。 元気いっぱいの早苗ちゃんがなんとも可愛い。離婚後の元夫婦のぎこちなさ、元妻の再婚相手への複雑な気持ち。家族の模様の描写もすぐれている。 ユーモラスだけど、笑い飛ばしきれない、切なさが隠し味。走り出したら止まらない展開から目を離せなくなる。 | ||||
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本書は、前作「オロロ畑でつかまえて」で「小説すばる新人賞」を受賞した荻原浩の第2作である。前作も、面白過ぎるほど面白かったのだが、良い意味でのあまりのバカバカしさに、改まってレビューで絶賛するのもはばかるところがあったのだが、笑えて、心にしみる、この「なかよし小鳩組」なら、心置きなく、レビューを書けるというものだ。 この作品は、前作同様、倒産寸前の弱小広告代理店に勤務する杉山をメインに据えた作品であり、前作を読んでいると、すでに前作の段階で、この続編の構想があっただろうことがうかがえる。 冒頭直後から、杉山と、離婚した母親に育てられている7歳になる「男らしい娘」早苗との掛け合いが始まるのだが、さりげないシーンではあるものの、これが、面白いやら、娘を持つ父親の心情が痛いほど伝わってくるやらで、絶妙なのだ。私などは、この父娘だけのストーリーで、最後まで書き上げてもらいたかったと思うくらいなのである。作者に実際にこうした関係の娘がいるのかどうかは知らないが、もし、全くの創作でこうしたシーンを書いているのだとしたら、それだけでも、この人は、本当に凄い作家だと思う。 さて、この物語は、ふとしたきっかけで、指定暴力団小鳩組のCIつまり、「企業イメージ統合戦略」の仕事を請け負うことになってしまったユニバーサル広告社と小鳩組の、個性溢れる登場人物たちが繰り広げるドタバタ喜劇と、杉山と早苗父娘が織り成す人情話を交錯させながら、進んでいく。 小鳩組のCIがらみのエピソードがほとんどの長い中盤では、やや中だるみの気配も感じるのだが、こうした中盤で張られた伏線が一気に花開き、杉山父娘の黄金コンビも復活する後半は、読者を紙面に釘付けにして離さず、まさに高速マラソンペースで、一気にフィナーレまで読ませてしまう。 笑いあり、ジワッとくる感動ありの、素晴らしいエンターテイメント作品だ。 | ||||
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オロロ畑。。の続編、とはいうものの今度は小鳩組という幼稚園の組と間違われそうな名前のヤクザさんたちをプロモーションしちゃうお話。 荻原浩が描く主人公たちは、いつもちょっと世の中のはみ出し者でくたびれたおやじが多い中、杉山はアル中寸前のバツ一男で、これまた情けない存在。おまけに会社は倒産寸前。 本書は杉山の心の再生の物語でもある。 ラストの早苗とのやりとりがジーンと切ない。 すべての登場人物はヤクザさんも含めて、なんとも愛すべき存在で、"頑張れ”と応援したくなる。石井社長をはじめ猪熊嬢、アートディレクターの赤毛長髪長身のXX?(名前忘れた。。)、タコ坊ヤクザの河田や鉄也。みんなみんな愛してるよー! (ユニバーサル広告代理店のシリーズで続編は書かないのかなあ。書いてほしいなあ。みんなに会いたいなあ。) | ||||
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この作品は、オロロ畑でつかまえての続編です。 でも、オロロ畑でつかまえてを読んでなくても充分楽しめます。 荻原作品はこのようなユーモア小説が一番です。 娘の早苗のキャラがとてもいいです。 子供らしい子供というか・・・。 みなさんもぜひ読んでみてください。 ヤクザが身近に感じられるかもしれませんよ。 | ||||
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『オロロ畑でつかまえて』でも登場した、倒産寸前のプロダクションが引き受けた大仕事とは、なんと893さんのイメージアップ戦略だった。 ユーモア小説として1級ですし、泣かせ処もあり、文句なし。 オオオッオオオッ(何のことかは、読めば分かります) | ||||
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あまりのかわいいタイトルにぷっと笑って手を伸ばしてしまった一冊。のっけからくすくす笑ってしまう。読み進めるほど笑いが止まらない。最後の方では、笑いを堪えるのが大変だった。 しかし。笑いだけで終わらないのがこの著者の作品の奥深さだ。笑っている目尻には、いつのまにか涙が滲んできてしまったりする。主人公が、どったんばったん起きる出来事に翻弄されながら、それでも自力で次の一歩を出そうとする、読者は、それを思わず応援したくなる。あったかくて、おかしくて、せつなくて、思わず同じ著者の作品を続けて読みたくなった。 | ||||
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ヤクザの描き方に誇張した表現が見られるし、モチーフもストレートすぎるけど(もちろん、この二つは荻原さん以外の方の作品にもある手法ですし、荻原さんの他の作品にも見られることですが)、読後は爽快感が残ります。それは誇張した表現の合間に、荻原作品ならではのモチーフの「現実風刺」(村崎の、サイケを連想させる才能がなかなか認められないこと、勝也が高校を中退になった理由)と、「誰でも優れた才能を持っている」(学校の勉強は苦手なのに、昼ドラの台詞を覚えたりサッカーをやるのは得意な早苗・村崎・さえない甘党のイメージですが、イベントで思いもかけない才能を発揮する石井社長・走るのが得意で、「LSD」というトレーニングで杉山を仰天させる勝也など)とがさりげなく(しかもある種の親近感を持たせるように)描かれてあるからでしょう。 | ||||
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前作「オロロ畑でつかまえて」は「オヨヨ島の冒険」、本作は「唐獅子株式会社」からの影響を感じさせながらも、全く違うストーリーで、どちらもとっても面白い。とにかく単純に楽しめました。 小鳩組長を唐獅子の須磨組長、鷺沢を原田かと思って読むと、思い切り裏切られます。 「ハードボイルドエッグ」のマーロゥに憧れる探偵ってのも、小林信彦の本にもあったんだけど、荻原さんってそんなに小林信彦が好きだったんでしょうか。好みが似てる人にはどれもストライクゾーンです。 | ||||
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荻原浩のデビュー第2作にして、再び「ユニバーサル広告社」の面々が活躍する、『オロロ畑でつかまえて』の続編である。今回も社長の石井をはじめ、コピーライターの杉山、アートディレクターの村崎、アルバイトの猪熊や知り合いのデザイナーらが登場するが、中心に据えられるのは杉山である。 いまだに倒産寸前の零細プロダクション「ユニバーサル広告社」に大仕事が舞いこんだ。ところが、その中身は幼稚園のクラスのような名前ながら、ヤクザ「小鳩組」のイメージアップ戦略、というとんでもない代物。 担当するハメになった、本書での主人公、アル中でバツイチの杉山のもとには、さらに離婚した妻が連れて行った小学2年の愛娘・早苗まで転がりこんでくる。家庭問題をも抱えながら、杉山の会社、仕事に対しての、そして愛娘・早苗に対しての涙ぐましい奮闘ぶりが、たっぷり笑わせ、そしてしみじみ泣かせてくれる。 これまでに荻原浩の諸作品を何冊か読んできたが、どの作品でも何かに「奮闘する」主人公が登場して、笑わせながらもほろっとさせてくれる。ユーモア小説でありながら人情小説。そんなところが彼の人気の秘密なのだろう。 | ||||
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作品に登場する「ユニバーサル広告社」の面々や、主人公である「杉山」の家族は、「オロロ畑でつかまえて」でも登場していた面々で、本作品では「オロロ」では、ちょっとしかスポットが当たらなかった何名かの人物にさらにスポットが当たり、そのキャラクターが明らかになっていきます。 作品の魅力の一つは、その登場人物なので、「オロロ畑でつかまえて」を読んでから、この作品を読めば、時系列的にも、いっそう楽しめるのでは。と思いました。 登場人物の今後をさらに読みたくなる。そう思わされる一冊です。 | ||||
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零細企業のユニバーサル広告社が請け負ったのは、暴力団・小鳩組のイメージアップの仕事。暴力団ということで、大っぴらにメディアを使ってのイメージアップは難しいが、主人公の杉山を始めとするユニバーサル広告社はそこをどう乗り切るか。とにかく、登場人物に魅力がある。暴力団の面々も恐いだけではなく、ドジな一面を見せたり、健康の事で悩んだりと、ごく普通の人間らしさを表に出す。そして読みやすい文章と、切れ味鋭いユーモア。何度も笑ってしまった。また、暴力団との仕事だけではなく、そこに別れた妻や娘なども加わり、元・父親としての杉山の難しい立場も描かれる。単に楽しいだけではなく、爽やかで優しい気持ちにもなれる、良作だ。 | ||||
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ユニバーサル広告社は社長の石井、社員の杉山、村崎、猪熊など個性豊かな人ばかり。暴力団からの仕事の依頼を無事こなせるのか?難問は山積みだ。杉山も、自分個人の悩みを抱えながら奮闘する。「小鳩組」を売り込む最善の方法は?小鳩組の組員に脅されながらの日々。だがラストに杉山は思う。「俺と同じだ。不安と臆病を抱えて生きている者同士だ。」怖そうに見える組員も、実は自分と同じ人間なのだと。人はそれぞれ生きている環境が違う。だがそれぞれの環境の中で、一生懸命に生きていこうとする姿は同じなのだ。ユーモアあふれる作品の中にすてきな人間ドラマをちりばめた、とても楽しい作品だった。 | ||||
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おもしろいから,ずっと笑わしてくれて泣かしてくれるから,途中で手を離すことができなくなります。荻原浩はストーリーをひねるタイプではなく,ひたすら人物造形を作り込むことで読者を引き込みます。そのさじ加減の高度さといったら,嘆息ものです。結局,朝5時でした。寝たの。 | ||||
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ユーモア小説、なのだそうです。確かに、やくざの「小鳩組」のCIのために奔走する超弱小広告代理店という無茶苦茶な設定。そのこじゃれたセリフ回しには思わず頬が緩みますし、「そんなバカな!」と言わずにはいられない意外な話の展開が続きます。 けれど別れた妻と小学生の娘との交流に、私には泣けました。ラスト、地域のマラソン大会で「お仕事」としては既に所期の目的を果たした後も走り続ける父親と、沿道から無邪気に声援を送る娘。。。 涙腺のゆるい同類の方、油断してかかるとひどい目に会うかも知れませんよ。 | ||||
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小鳩組はヤクザの組。題名だけでは幼稚園の話と勘違いしてしまう。しかし、初めから終わりまで、ブラックを含むユーモア満載!絶対、損はしない本。ハッキリ言って面白い! | ||||
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