孤島パズル

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評判

孤島パズルの評価:

4.15/5点 レビュー 88件。 A ランク

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平均点4.15pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全105件 61〜80 4/6ページ
No.45
(4pt)

有栖・江神シリーズでは、現時点のベストである

私は「月光ゲーム」より好きだ。
「月光〜」はデビュー作ということもあり、かなり肩に力が入っていた。
本作は、良い感じに力の抜けたところが、ミステリとして良い完成度になっていると思う。

もちろん、力が抜けた分、作品のレベルが下がっている、などということはない。
江神の推理とロジックは、さすがクイーン信者の著者である。
著者の江神シリーズはこのロジックだけでも読む価値がある。
それに加えて、本作は孤島ものという本格ガジェットの中で、どこまでできるかという、ある意味では実験をした作品であるともいえる。

また、本シリーズが甘酸っぱい青春小説でもあるという多くの指摘のように、ある程度青春から遠ざかってしまったおじさんにとって、本シリーズは何か琴線に触れるものがあるもの確かだ。
だから、大人アリスのシリーズよりも、私は本シリーズのほうが好きだ。
「女王国〜」までの4作のなかで、本格度が高い本作が一番面白い。
孤島パズル Amazon書評・レビュー: 孤島パズルより
4488012329
No.44
(4pt)

有栖・江神シリーズでは、現時点のベストである

私は「月光ゲーム」より好きだ。「月光〜」はデビュー作ということもあり、かなり肩に力が入っていた。本作は、良い感じに力の抜けたところが、ミステリとしてより良い完成度になっていると思う。

 もちろん、力が抜けた分、作品のレベルが下がっている、などということはない。江神の推理とロジックは、さすがクイーン信者の著者である。著者の江神シリーズはこのロジックだけでも読む価値があるのだが、本作は孤島ものという本格ガジェットの中で、どこまでできるかという、ある意味では実験をした作品であるともいえる。

 また、本シリーズが甘酸っぱい青春小説でもあるという多くの指摘のように、ある程度青春から遠ざかってしまったおじさんにとって、本シリーズは何か琴線に触れるものがあるもの確かだ。だから、大人アリスのシリーズよりも、私は本シリーズのほうが好きだし、「女王国〜」までの4作のなかで、本格度が高い本作が一番面白い。
孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488414028
No.43
(4pt)

一つ一つ解いて行く快感。

「江神二郎シリーズ」の第二弾。
このシリーズの代表作と言えば双頭の悪魔だと思うが、
自分はどちらかといえば此方の方が好きだったりする。

何より、解答編が素晴らしい。
何か一つのワンポイントのひらめきでは無く、
与えられた状況から、一つ一つ「謎」という紐を、
「合理」という手で解きながら、唯一人の犯人に辿り着く過程が気持ちいい。

難点を言えば、ややメタ的な視点で犯人が分かりやすいという事か?
つまり、金○一少年の事○簿よろしく「あ〜、この人犯人だったら絵に成るだろうな〜」
と思っていたら、本当にその人が犯人だったことである。
作者もある程度自覚があるらしく、「読者への挑戦状」の文章がやや言い訳臭い。
まぁ犯人だけ当てても仕方がないのは事実ですし、解答編の素晴らしさが無くなる分けでは無いので、
かねがね傑作である。
孤島パズル Amazon書評・レビュー: 孤島パズルより
4488012329
No.42
(4pt)

一つ一つ解いて行く快感。

「江神二郎シリーズ」の第二弾。このシリーズの代表作と言えば双頭の悪魔だと思うが、自分はどちらかといえば此方の方が好きだったりする。何より、解答編が素晴らしい。何か一つのワンポイントのひらめきでは無く、与えられた状況から、一つ一つ「謎」という紐を、「合理」という手で解きながら、唯一人の犯人に辿り着く過程が気持ちいい。難点を言えば、ややメタ的な視点で犯人が分かりやすいという事か?つまり、金○一少年の事○簿よろしく「あ〜、この人犯人だったら絵に成るだろうな〜」と思っていたら、本当にその人が犯人だったことである。作者もある程度自覚があるらしく、「読者への挑戦状」の文章がやや言い訳臭い。まぁ犯人だけ当てても仕方がないのは事実なので、解答編の素晴らしさが無くなる分けでは無いので、かねがね傑作である。
孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488414028
No.41
(4pt)

面白い

月光ゲームに比べると格段によいと思います。

犯人は分かりやすすぎるきらいはあるものの、

すべての謎の説明をきちんとつけるのはそこそこ難しいです。

犯人が簡単に分って拍子抜け、というようなレビューもありますが、

犯行過程等もすべて説明して初めて作者からの挑戦に勝ったと言えると思いますし、

そこが本格ミステリの面白さと思っているので、私としては本書は合格点です。
孤島パズル Amazon書評・レビュー: 孤島パズルより
4488012329
No.40
(4pt)

面白い

月光ゲームに比べると格段によいと思います。犯人は分かりやすすぎるきらいはあるものの、すべての謎の説明をきちんとつけるのはそこそこ難しいです。犯人が簡単に分って拍子抜け、というようなレビューもありますが、犯行過程等もすべて説明して初めて作者からの挑戦に勝ったと言えると思いますし、そこが本格ミステリの面白さと思っているので、私としては本書は合格点です。
孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488414028
No.39
(4pt)

面白い

月光ゲームに比べると格段によいと思います。
犯人は分かりやすすぎるきらいはあるものの、
すべての謎の説明をきちんとつけるのはそこそこ難しいです。
犯人が簡単に分って拍子抜け、というようなレビューもありますが、
犯行過程等もすべて説明して初めて作者からの挑戦に勝ったとは言えないと思いますし、
そこが本格ミステリの面白さと思っているので、私としては本書は合格点です。
孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488414028
No.38
(4pt)

二度読み返したい名作

江神さんシリーズの第二作。
今作から男くさい推理研に紅一点のアリスが加わったために、
すこしロマンチックなやり取りが生まれ、もともと有栖川氏の
機智に富みながら、余計なものをそいだ美しい文体もあり、
ミステリーとしてだけではなく、文学としても十分に楽しめる
作品になっている。

例によって江神探偵が注目するのは、非常に些細な手掛かりだが、
そこから論理的に推理を組み立てていく様子は非常にスリリングで
興味深い。

読後感は三谷幸喜の映画を観終わった後と似ている気がするが、
三谷映画と本作最大の違いは、本作の場合、二度目に読み返した
ときに、作者の用意周到ぶりにまさに「圧倒」される点にあるだろう。

欲を言えば、江神さんのキャラクターが意外に薄いのがおしい。
個人的には、同じく哲学探偵である笠井潔作品の矢吹駆に比べると、
江神さんはすこしおとなしく映ってしまう。
孤島パズル Amazon書評・レビュー: 孤島パズルより
4488012329
No.37
(4pt)

二度読み返したい名作

江神さんシリーズの第二作。
今作から男くさい推理研に紅一点のアリスが加わったために、
すこしロマンチックなやり取りが生まれ、もともと有栖川氏の
機智に富みながら、余計なものをそいだ美しい文体もあり、
ミステリーとしてだけではなく、文学としても十分に楽しめる
作品になっている。
例によって江神探偵が注目するのは、非常に些細な手掛かりだが、
そこから論理的に推理を組み立てていく様子は非常にスリリングで
興味深い。
読後感は三谷幸喜の映画を観終わった後と似ている気がするが、
三谷映画と本作最大の違いは、本作の場合、二度目に読み返した
ときに、作者の用意周到ぶりにまさに「圧倒」される点にあるだろう。
欲を言えば、江神さんのキャラクターが意外に薄いのがおしい。
個人的には、同じく哲学探偵である笠井潔作品の矢吹駆に比べると、
江神さんはすこしおとなしく映ってしまう。
孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488414028
No.36
(5pt)

《江神》シリーズの第二長編

海を挟んだ二つの岬に、一軒ずつ別荘がある嘉敷島で起きる連続殺人。

二つの別荘を行き来する手段としては、基本的にボートか自転車が用いられている
のですが、それらが犯行時にどこにあったか、そして、人知れず使用できた時間帯
はいつだったかが、犯人を特定するための重要なポイントとなります。

さて、クローズド・サークルとなった島で最初に起きるのが、密室の中で、
あたかも心中したかのようにライフルで撃たれて死んでいた父娘の事件。

父親の遺体の上に、娘の遺体が重なって倒れていたことのホワイダニットが秀逸です。

続く第二の事件では、前述したように、犯人が用いた交通手段が重要なファクター
となるのですが、本作の特色ともいえる、アリスとマリアのいかにも青春ものらしい
初々しいイベント(犯行が行われた夜に、二人が乗ったボートが転覆したことや、二人
が自転車に腰掛けて長話をしていたこと)が、図らずも犯人を絞り込む条件を形成して
いたというのが、真相を知ると、何とも皮肉で、やりきれません(あと、江神の推理の
起点となる“自転車のタイヤの跡のついた地図”という手がかりも実に印象的でした)。
孤島パズル Amazon書評・レビュー: 孤島パズルより
4488012329
No.35
(5pt)

《江神》シリーズの第二長編

海を挟んだ二つの岬に、一軒ずつ別荘がある嘉敷島で起きる連続殺人。
二つの別荘を行き来する手段としては、基本的にボートか自転車が用いられている
のですが、それらが犯行時にどこにあったか、そして、人知れず使用できた時間帯
はいつだったかが、犯人を特定するための重要なポイントとなります。
さて、クローズド・サークルとなった島で最初に起きるのが、密室の中で、
あたかも心中したかのようにライフルで撃たれて死んでいた父娘の事件。
父親の遺体の上に、娘の遺体が重なって倒れていたことのホワイダニットが秀逸です。
続く第二の事件では、前述したように、犯人が用いた交通手段が重要なファクター
となるのですが、本作の特色ともいえる、アリスとマリアのいかにも青春ものらしい
初々しいイベント(犯行が行われた夜に、二人が乗ったボートが転覆したことや、二人
が自転車に腰掛けて長話をしていたこと)が、図らずも犯人を絞り込む条件を形成して
いたというのが、真相を知ると、何とも皮肉で、やりきれません(あと、江神の推理の
起点となる“自転車のタイヤの跡のついた地図”という手がかりも実に印象的でした)。
孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488414028
No.34
(4pt)

解けそうで解けないパズル

夏休みに宝探しに出かけた南の島で殺人が起きる。
 連絡船が来るのは先だし(案の定)無線は壊されているし… というシチュエーション。
 学生アリスシリーズの2作目です。

 前作よりも推理の切れが良く、特に江神さんが推理を語る場面には疾走するような緊迫感があります。
 私はモアイの宝探しも犯人探しもあっさりあきらめたのですが、「読者への挑戦状」で立ち止まってじっくり考えれば分かったかもしれないと思ってしまいました。
 解けそうで解けない、でも解答を見たら「なるほど、それなら解けそうだったのに」と思わせる、というのは良いパズル(ミステリ)の条件ですね。

 ただ、犯人を論理的に詰めるのは難しそうなのですが、やっぱりこの人か…と思った方は多いかもしれません。
 作家アリスのシリーズで、アリスが同僚の作家に「今度の作品は登場したとたんに犯人の目星がついた」といわれるシーンがありますが、もし2つのシリーズにつながりがあるとするとその「作品」は本作かな、と思います。

 青春小説としての魅力は本作品でも健在です。とはいえ紅一点のマリアが加入したことで「大学生らしい」というには少し青臭すぎるようになってしまった感じがしました。
孤島パズル Amazon書評・レビュー: 孤島パズルより
4488012329
No.33
(4pt)

解けそうで解けないパズル

 夏休みに宝探しに出かけた南の島で殺人が起きる。
 連絡船が来るのは先だし(案の定)無線は壊されているし… というシチュエーション。
 学生アリスシリーズの2作目です。
 前作よりも推理の切れが良く、特に江神さんが推理を語る場面には疾走するような緊迫感があります。
 私はモアイの宝探しも犯人探しもあっさりあきらめたのですが、「読者への挑戦状」で立ち止まってじっくり考えれば分かったかもしれないと思ってしまいました。
 解けそうで解けない、でも解答を見たら「なるほど、それなら解けそうだったのに」と思わせる、というのは良いパズル(ミステリ)の条件ですね。
 ただ、犯人を論理的に詰めるのは難しそうなのですが、やっぱりこの人か…と思った方は多いかもしれません。
 作家アリスのシリーズで、アリスが同僚の作家に「今度の作品は登場したとたんに犯人の目星がついた」といわれるシーンがありますが、もし2つのシリーズにつながりがあるとするとその「作品」は本作かな、と思います。
 青春小説としての魅力は本作品でも健在です。とはいえ紅一点のマリアが加入したことで「大学生らしい」というには少し青臭すぎるようになってしまった感じがしました。
孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488414028
No.32
(4pt)

江神二郎の鋭敏な才知が謎を打ち砕く

英都大学推理研に加入した紅一点マリアの誘いで南の島でパズル遊戯に耽る事になった江神部
長とアリス。そして型通りの展開に為るわけでして。本書は題名にもパズルと冠してある様に
内容の事象にも、孤島の盤上にピースを埋め込むような雰囲気があって愉しい。
島中にてんでバラバラに散る25体のモアイとゆう着想だけでユニークだが、それに挑戦する三
人の姿(特にアリスとマリア)にコチラの気分も弾むなあ。いかにも本格って雰囲気・構想も
魅力だが、そこに付随してくる瑞々しい精神は特筆ものですネ。

そして圧巻であり納得のラストを演出する江神二郎。幕間なく進み完結したと思われた悲劇と
いう虚像を俊敏な弁別によってぶっ壊し(!)、そして華麗に再構成しパズルの如く完成へ導い
てくれる。江神さん....カッコよすぎます。。あなたも贅沢な頭脳労働に耽ってみませんか?
孤島パズル Amazon書評・レビュー: 孤島パズルより
4488012329
No.31
(4pt)

江神二郎の鋭敏な才知が謎を打ち砕く

英都大学推理研に加入した紅一点マリアの誘いで南の島でパズル遊戯に耽る事になった江神部
長とアリス。そして型通りの展開に為るわけでして。本書は題名にもパズルと冠してある様に
内容の事象にも、孤島の盤上にピースを埋め込むような雰囲気があって愉しい。
島中にてんでバラバラに散る25体のモアイとゆう着想だけでユニークだが、それに挑戦する三
人の姿(特にアリスとマリア)にコチラの気分も弾むなあ。いかにも本格って雰囲気・構想も
魅力だが、そこに付随してくる瑞々しい精神は特筆ものですネ。
そして圧巻であり納得のラストを演出する江神二郎。幕間なく進み完結したと思われた悲劇と
いう虚像を俊敏な弁別によってぶっ壊し(!)、そして華麗に再構成しパズルの如く完成へ導い
てくれる。江神さん....カッコよすぎます。。あなたも贅沢な頭脳労働に耽ってみませんか?
孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488414028
No.30
(4pt)

パズル性を強調するタイトルだが、読み物としても面白い。

英都大学推理小説研究会に新しく加わったマリアの提案で、夏休みにバカンスをかねて祖父が残した時価五億円相当のダイヤを探し当てるため、彼女の伯父の別荘のある孤島で過ごすことになったアリス、江神、マリアの一行。気軽に孤島でのバカンスを楽しみながら宝探しを続けていると、ある日、滞在客の二人がライフルで殺害される。犯人は滞在客たちの残りの11人の中にいる! しかし、無線機が壊され連絡船も来ないという閉鎖状況の中、さらに新たな殺人が...。

いわゆる新本格派作家たち、――― 綾辻行人、法月倫太郎、歌野晶午、我孫子武丸などの作品は何点かは目を通していたのだが、有栖川有栖だけはとくに本書と前作『月光ゲーム』の「ゲーム」だとか「パズル」だとか、推理小説のゲーム性・パズル性を強調するタイトルのせいで、物語としての面白みに欠ける作品ではないかと先入観を持っていて、なかなか手をつけなかった。
しかし、気まぐれに本書の冒頭を本屋で立ち読みしたところ、望月とマリアの『ナイン・テイラーズ』を巡っての会話のあたりで「お、これはなかなか面白そうじゃない!」と思って購入。読了後の感想は「ちょっと後味が悪いが、なかなか良かった。」

謎解きの論理はなかなかのもので、読み物としても上記のいわゆる新本格派作家たちの中で、一番文章がうまいと思った。読後の後味の悪さというかほろ苦さは、物語の続きが次作『双頭の悪魔』に持ち越されることを考えるとやむをえないだろう。
作者は妙に凝り固まったタイトルのせいで読者の幅を狭めてしまって損をしてるんじゃないかな。
孤島パズル Amazon書評・レビュー: 孤島パズルより
4488012329
No.29
(4pt)

パズル性を強調するタイトルだが、読み物としても面白い。

英都大学推理小説研究会に新しく加わったマリアの提案で、夏休みにバカンスをかねて祖父が残した時価五億円相当のダイヤを探し当てるため、彼女の伯父の別荘のある孤島で過ごすことになったアリス、江神、マリアの一行。気軽に孤島でのバカンスを楽しみながら宝探しを続けていると、ある日、滞在客の二人がライフルで殺害される。犯人は滞在客たちの残りの11人の中にいる! しかし、無線機が壊され連絡船も来ないという閉鎖状況の中、さらに新たな殺人が...。
いわゆる新本格派作家たち、――― 綾辻行人、法月倫太郎、歌野晶午、我孫子武丸などの作品は何点かは目を通していたのだが、有栖川有栖だけはとくに本書と前作『月光ゲーム』の「ゲーム」だとか「パズル」だとか、推理小説のゲーム性・パズル性を強調するタイトルのせいで、物語としての面白みに欠ける作品ではないかと先入観を持っていて、なかなか手をつけなかった。
しかし、気まぐれに本書の冒頭を本屋で立ち読みしたところ、望月とマリアの『ナイン・テイラーズ』を巡っての会話のあたりで「お、これはなかなか面白そうじゃない!」と思って購入。読了後の感想は「ちょっと後味が悪いが、なかなか良かった。」
謎解きの論理はなかなかのもので、読み物としても上記のいわゆる新本格派作家たちの中で、一番文章がうまいと思った。読後の後味の悪さというかほろ苦さは、物語の続きが次作『双頭の悪魔』に持ち越されることを考えるとやむをえないだろう。
作者は妙に凝り固まったタイトルのせいで読者の幅を狭めてしまって損をしてるんじゃないかな。
孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488414028
No.28
(5pt)

個人的ベスト

個人的に女王国も含めた江神シリーズ中の白眉だと思うのが本書だ。

氏らしく、論理の糸がたぐられていく興奮はシリーズ随一ではないだろうか。

結末まで読めば、あらゆるジーンは必要不可欠であったことがわかる。

とりわけ中原中也の詩を引用しつつ夜の海に漕ぎだすシーンは詩とのシンクロが非常に印象的な場面だが、少し恋愛要素が強すぎ陳腐な気もしたものだ。

だが読了してあのシーンさえロジックを組み立てる1つのブロックだったことに気付かされる。
心温まるシーンの裏には、冷たい論理の罠が張り巡らされている。

よく本格ミステリは人が描けていないと言われるが、上質なミステリにおいては人の感情の機微や人間性さえパズルの一つのピースに過ぎないのがよく分かる。

パズルはモアイだけではない。人と彼らの性格や発言までもが、この孤島のパズルだ。
孤島パズル Amazon書評・レビュー: 孤島パズルより
4488012329
No.27
(5pt)

個人的ベスト

個人的に女王国も含めた江神シリーズ中の白眉だと思うのが本書だ。氏らしく、論理の糸がたぐられていく興奮はシリーズ随一ではないだろうか。結末まで読めば、あらゆるジーンは必要不可欠であったことがわかる。とりわけ中原中也の詩を引用しつつ夜の海に漕ぎだすシーンは詩とのシンクロが非常に印象的な場面だが、少し恋愛要素が強すぎ陳腐な気もしたものだ。だが読了してあのシーンさえロジックを組み立てる1つのブロックだったことに気付かされる。心温まるシーンの裏には、冷たい論理の罠が張り巡らされている。よく本格ミステリは人が描けていないと言われるが、上質なミステリにおいては人の感情の機微や人間性さえパズルの一つのピースに過ぎないのがよく分かる。パズルはモアイだけではない。人と彼らの性格や発言までもが、この孤島のパズルだ。
孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488414028
No.26
(4pt)

フェアーな犯人探し

月光ゲームを読破後、即購入。
読みやすく、キャラクターも好印象。
犯人探しのロジックもフェアーな設定で楽しい。
休日に楽しむにはもってこいの一冊。
孤島パズル Amazon書評・レビュー: 孤島パズルより
4488012329