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日御子
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日御子の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 21~37 2/2ページ
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とても理にかなった時代背景をとってある 何度も繰り返される教訓は、今の日本人が忘れてしまった大切なものである。 | ||||
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卑弥呼の伝記はドラマや本で紹介されますが、これは当て字の「日御子」を題にして、歴史を解り易く、面白く、読んで楽しい内容です。 一読することをお勧めです。 | ||||
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使役の家に伝わる憲法が生きている。著者の優しさが出ている。」 | ||||
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昔々のお話ですがどんな国だったがどのように統合され手行ったかとか大陸とのかかわりよくわかりました | ||||
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bbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbb | ||||
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帚木蓬生の作品は数多く読んでいますが、この作品はこれまでの中では最高の作品と想います。水神もそうでしたが時代背景の推察は驚くべき内容です。 | ||||
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帚木蓬生の作品は好きで全部と言えるほど読んできたが、この作品は全く面白くないと思った。 | ||||
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504ページ中いま404ページ。重いのでなかなかはかがいきません。しかしこの時代の話を読んだことはないので 面白く読んでいます。神がかった日御子、彼女に仕える炎女、炎女の祖母の江女など女性の姿がよく描かれています。 韓、漢の交流から文字をはじめとする遠い国の文化に当時の人々が驚き、それをとりいれようとする姿をみて、今の私たちが あることを強く思います。 | ||||
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「あずみの教え」を通奏低音となす、古代日本の通訳一族の長い長い物語。 小生の住む所から伽耶山(現代では可也山)も遠望でき、実在の地名も多く登場し あたかも史実のように思ってしまう話である。 長編だが、文体は平易(村上春樹のスカした平易さと違って正統的な平易さ)で、 読むのに苦労は無い。 だが、主人公であるはずの日御子は物語の半分を過ぎないと登場せず(305/540ページ)、 それもシャーマニスティックな魅力に乏しい。 話に性描写も暴力も無い代わり、登場人物のアクが少なすぎて魅力に欠ける。 要は、ほとんどがイイヒト達ばかりなのだ。 この点、(マンガではあるが)安彦良和の「ナムジ」に登場する卑弥呼は極めて魅力的に映る。 たいへんな力作ではあるが、ガルシア・マルケスのような名作としてはあと一歩以上。 あずみのファンタジーとするなら、(教えがやや教条的だが)歴史好きの中学生には良書。 (帚木氏の実力はまだまだ上と思います。次作に期待します) | ||||
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卑弥呼が世に出る前・出てから・出た後すぐの頃の日本の、九州が舞台となっている。「使譯」[しえき]という通訳兼漢字記録者の視点で物語が紡がれていく。 この時代の日本のようすを伝える歴史書は『魏志倭人伝』しかない。歴史的な空白の多い、というか、歴史的な記述の少ない時代の物語は、物語に説得力さえあれば何をどう書いても良いのではないかと思う。この小説にも「えっ?」と思うような記述がたくさんある一方で「なるほど!」と思う記述もそれ以上に多い。司馬遼太郎のやり方が許されるのなら、この本も全然問題ないだろうと思う。 しかし、帚木氏は医療系の小説を多く書く印象だったので(ギャンブル依存症対策の本もあるが)、突然の歴史小説に戸惑った。しかし予想以上に楽しく読めた。 | ||||
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後漢書にある「漢倭奴國王」の金印の時代から、日御子が没して壱与にいたる 魏、晋の時代までのおよそ200年間の倭の国の歴史が、代々使譯(通訳)を 勤める家の前後9代に渡る人びとによって語られる大河小説。 使譯の人びとには漢字と漢語を操る文人として、文化を担う矜持があるのだろう。 「人を恨まず、競わず、争わない。才能に依らず、繰り返しの努力によって技術を 身につける。」という家訓にもそれが窺われる。 ひたすらに専門的知識を身につけ、伝えてゆく「あずみ」の一族の生き方、戦いを 避け平和を祈る気持ちは、現代を意識してもいる。 著者の人生観の発露であろうか。 | ||||
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現在の九州北部にあった那国を舞台に、紀元50年頃から始まる物語で、大陸から渡来した「あずみ」という一族を中心に描かれている。あずみ一族は、使譯(通訳)を生業としているのだが、単にその仕事だけではなく、戦乱の世を平和に導く外交官的な役割も果たしていた。まだ当時、大陸と比べ、貧困で軍事力も備わっていなかった我が国が、漢への朝貢を行う際、一族は、その重責を担っていたのだ。そうした一族の生き方を追う中で、人としてのあり方について、あるいは国というもののあり方についての、著者自身の強いメッセージが放たれている。 また、壮大なスケールの中でも、遠い昔の人々の生活の様子が、仔細にわたり生き生きと語られており、読む者を全く飽きさせない。著者のこうした創造力には、「さすが」と唸らされてしまう。 あずみ一族は、代々受け継がれてきた「人を裏切らない」「人を恨まず、戦いを挑まない」「良い習慣は才能を超える」「骨休めは、仕事と仕事の転換にある」という四つの家訓を守りながら、激動の時代を生きていた。それぞれ至極真っ当な普通の言葉かもしれないが、有事ともいえる時代背景の中で、その一つ一つの言葉が重く響いてくる。そして、それはもちろん、現代の私たちの生活の中でも生かされるべき言葉でもある。 いつの時代も、人や国家は、あきらめずに理想の社会を目指して努力していくことが大切なのだ。そんなことを深く考えさせられる小説だった。 さらには、平和を愛し、勤勉を旨とする私たち日本人の原点も、この物語の中で丁寧に描かれてあった。 今、尖閣諸島や竹島問題で我が国外交が揺れているが、作中にある「韓と倭を結ぶ海は恵をもたらす親睦と交流の場であるべき。海は戦乱を好まず万人の往来を待っている」という言葉を、しっかりと噛み締めたいと思う。あずみ一族の家訓を現在の国際情勢の中に当てはめるのは甘い、との指摘もあろうが、私は、人間たるもの、国家たるもの、やはりどんな時であろうと、どこまでも理想を追い求めていくべきだと信じたい。この小説を読めば、皆、そう当たり前に思えるようになるに違いない。 | ||||
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参りました・・・ 今まで本屋で時折手に取っていたのですが、購入には至りませんでした。(スミマセン・・・) 今週の日曜日の日経、産経両紙の書評で取り上げられていたので、たまらず買いに走りました。 特に古代日本の記録がないにもかかわらずその時代背景、情景描写も詳細で、古代世界への想像をかきたてます。 (現代の地図を見ながら楽しみました) 読み終えた時に感じました・・・、この小説には具象的な「邪悪な人間」が一人も登場しません。 なんとすがすがしい世界観なのか・・・ 当時の歴史的背景、朝貢貿易・政治的駆引き、国力文明力の違い等はあれ、時代を超えて東アジアはまず信義と慈愛を以て 人と人とが繋がれと「あづみ一族」は訴えてるようです。 | ||||
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大帝国漢の末期から魏呉蜀のころの倭の人々を描いた作品。逆張り的魏志倭人伝。 島国である倭国に住む人々が外の国に向けて資源や文明情報を渇望してる姿がありありと描かれている。 この渇望は現在に至るまでずっとわれわれ倭・ヤマト・日本の人々が抱かざるを得ずに抱いてきた宿命のような感情である。 このことを文面から感じた時に心が動いた。 営々と引き継がれて来た先人達のこの気持ちがあればこそ19世紀末〜20世紀初頭にこの国がアジアで最初の近代国家になりえたのだなと思った。 これほど古代の倭の人々を描きながらその息使いや鼓動が聞こえて来るような臨場感。 淡々と多くの人物を描きながらその心持ちはちゃんと伝わって来る。 「水神」と同じように充実した感動を味あわせていただいた。 この作品を読んでる間は早良国と那国の国境あたりに住んでる幸せを感じた。 とは言いながら日本中の人に読んでもらいたい作品です。 | ||||
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医師としての仕事を持ちながら、よくこれほど良質の大著を書けたものだ――。 540ページにわたる大作を読み終わった今、私は、著者・帚木蓬生氏の底知れぬ人間力を感じている。 東大文学部を卒業後、テレビ局勤務を経て、再び九州大医学部に学び、現在、精神科医にして作家の65歳。大病も経験されている。 壮大な構想力、生き生きとした想像力、人間存在への深遠な洞察力、愛情あふれるまなざし、そして緻密な描写力……。 どれをとっても超一級の著者が、精魂込めて書き下ろした好著である。 本書は、志賀島で発見された「金印」や「邪馬台国」(本書では弥摩大国)など、謎に包まれた2〜3世紀ごろの「倭国」を舞台とした物語である。 当時、大陸から「倭」に渡り、各小国に分散して行った使譯(しえき=通訳)の一族である「あずみ」一族が、子や孫に次々と語り継ぐ形式となっている。 漢から「那国」に贈られた「金印」の話から始まる物語は、9世代、約200年にわたって語り継がれる。 博物館でしか見たことがなかったような銅鏡や弓矢や木簡や衣装、食事をはじめ、当時の生活感覚が、帚木氏の想像力と創造力で、生命を吹き込まれたように甦る。 そして、命がけで海を渡り、初めて異民族と接する時の畏れやおののき、喜び、誇りまでが、臨場感をもって迫ってくる。 漢、韓、倭国ともに、戦乱と和平を繰り返すが、そんな中、各小国で信頼を勝ち取り、国同士の友好に貢献しようとする「あずみ」一族。 帯にも書いているが、最初から最後まで、この書を貫く一族の骨格となる指針こそ、4つの教え(3つの掟プラス1)なのである。 これらは、時代を超えて普遍性があると思うし、こうした哲学を命に叩き込んだ人間こそ「信頼に足る人間」として、誰もが遇するだろう。 すなわち、「人を裏切らない」「人を恨まず、戦いを挑まない」「良い習慣は才能を超える」「骨休めは仕事と仕事の転換にある」の4つである。 この「教え」を守りながら、誠実に主君に仕え切っていく「あずみ」一族は、さわやかで実力があり、魅力に満ちている。 中でも「弥摩大国」の「日御子」に仕えた「炎女」は、巫女頭にまでなり、日御子自らも掟を共有するまでの信頼を勝ち取り、国の命運に大きく寄与する。 大切な「魂」を汚さず連綿と受け継ぎ、一国の宿命に関わっていく生き様は、心の奥深い場所に、末永く残っていくだろう。 「掟」に関する文献がどこかに存在したのか否か、私は知らない。 ただ、超人的な仕事をこなす帚木氏ご自身が、こうした「掟」を大切にされているのではないか、と思えてならない。 人生にぶれない軸を持って多くの経験を積み、鍛え抜かれた生命の持ち主でないと、到底書けないほどの名著だと実感する。 | ||||
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日本の「百年の孤独」(ガブリエル・ガルシア・マルケス)が誕生した。百年よりも更に長く、広い一族の歴史と活躍を描いている。主人公は名前が一文字のあづみ族。漢の時代(あるいはそれ以前に)中国から倭(日本)に移住してきた通訳の生業とする一族が為政者をサポートして外交に尽くす姿が描かれる。もっとも印象に残るのは、あづみ族の三つ、あるいは四つの戒めだ。現実ではこれを行っていない政治家や人々が多いが。。。 | ||||
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見開きに2〜3世紀頃の倭国想像図がある。 那国、伊都国がある。末浦国、遠賀国、吉野国、求奈国、弥摩太国がある。このランドスケープに一気に引き込まれる。 実際にも、志賀島からの陸への眺望あるいは糸島から宗像にかけての山からのロケーションは古代史学者(村)の既得権争いとは無縁にいわゆる邪馬台国がどのあたりにあったかが実感させられる。 冒頭に、那国王が志賀島に金印を埋めた経緯が記されている。 そして、この物語で重要な役割を受け持つ使譯(通訳)としてのあずみ、阿住、安澄、安住、安潜、阿曇の由来についても。 全国の綿津見神社の総本山である志賀海神社は代々阿曇氏が祭祀を司る。 使譯の灰が伊都国からの使いにより那国から伊都国へ旅する行程の描写は陳寿の水行、陸行のような臨場感に満ちている。 石器、青銅器、鉄器と変遷する時代でありそれに伴う激動の時代でもあった。 朝貢品としての生口にしても奴隷などというものではなく親のいない子どもを探し出し王城の中で手厚く育て上げた者たちであった。 倭人が漢人、韓人と違うのは、文身(入墨)であった。 那国から伽耶、楽浪郡を経て後漢の首都洛陽に行く旅程は波乱万丈である。この小説の後半からは後漢、魏、三韓も密接にからむ倭国大乱となる。 使譯たちの目を通して、ということは生活感覚溢れた筆致で倭国2〜3世紀の歴史が活写されていて内容は濃く十二分に満足できる。著者は福岡生まれである。 最後に、使譯一族に伝わる四つの教えというのがある。今は、こういう考えは珍しくなった。 .人を裏切らない。 .人を恨まず、戦いを挑まない。 .良い習慣は、人を変える。 .骨休めは、仕事と仕事の転換にある。 そして、このことはこの小説の通奏低音でもある。 登場人物は、人間国宝鹿児島寿蔵の紙塑人形を想起させる。 | ||||
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