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大空のドロテI



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大空のドロテIの評価: 3.17/5点 レビュー 6件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.17pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(2pt)

複雑な設定が敷居を高くする

大空に憧れる田舎町の少年,大空を飛び回るサーカスの少女.二人の出会いに始まり,
彼女の出生や言い伝えを巡る冒険譚は,ボーイ・ミーツ・ガールストーリかと思いきや,
なんとあのアルセーヌ・ルパンも登場,虚実を織り交ぜた大きな話へと膨らんでいきます.

ただ,そのルパンが重要人物になるのはともかく,彼自身や起こした事件にも触れられ,
物語の人物としての彼や物語を知っていれば,楽しみどころになったのかもしれませんが,
そうでない自分にはピンと来ないことが多く,退屈することが多かったように感じられます.

加えて,そのルパンの活躍が書籍としても出回っているという設定が状況をややこしくし,
人々の思い描く彼,実在する人物としての彼,二つの『境目』が曖昧になってしまっており,
関わる多くの人物や背景も,説明は何度か入るものの,なかなかイメージが浮かんできません.

このほか,派手な破壊と混乱を見せる終盤は,視点と時間が何度も入れ替わるのですが,
緊張や疾走感を煽る演出だとは理解しつつも,わかりづらい状況がさらにわかりづらく….
幕間として二人の男のやり取りを挟み,語り手と聞き手の回想という形での進め方にしても,
本篇とは関係のない男の性的な話など,このパートの必要性や役割を見出すことができません.

始まりや謎は面白そうに映っただけに,複雑な設定が敷居を高くしてしまっている印象です.
大空のドロテ(上) (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:大空のドロテ(上) (双葉文庫)より
4575518344
No.1:
(2pt)

どっちつかずでまとまらず

下巻に入り,物語も人もさらに複雑になっていく印象で,鍵を握るルパンの正体なども,
それを知らない側はもちろん,知らされた側もなぜか違う名前で呼ぶことが減らないため,
もう何が本当で嘘なのか,誰のことを指しているのか,混乱でのストレスは募るばかりです.

また,丁寧で美しく感じられた空や景色の描写も,この長さでは徐々にくどさへと変わり,
物語の軸もルパンなのか,少年と少女なのか,どっちつかずの雰囲気が最後まで拭えません.

もちろん,彼らの道筋は交わり,と同じく派手な『最終決戦』へと向かうのですが,
こちらもゴチャゴチャとしていてわかりづらく,気がつけば終了と物足りなさの残る決着.
あの人物は,あの兵器はなど,思わせぶりに語られてきた多くも消化不良で幕が引かれます.

何より,この旅の後のことを語り,幕間でもその存在に触れていた少年と少女について,
結局,現在はおろか,物語の直後のことすらも語られず,こちらもスッキリとはしません.
大空と二人に思いを馳せるプロローグも,さすがにこれでは余韻を膨らませるどころでは….

謎解きの様子を含め,ルパンシリーズの原点へのオマージュと思しき部分はあるものの,
そちらに疎い自分には楽しみどころを見つけきれず,幕間の語り手と聞き手二人の正体も,
ネットで調べてようやく知ったという程度で,その意図(?)が最後まで掴めませんでした.
大空のドロテ(下) (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:大空のドロテ(下) (双葉文庫)より
4575518352

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