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恋愛中毒
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恋愛中毒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全147件 81~100 5/8ページ
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ひさびさに、読み応えのある作品だった。ガツーンとくる恋愛小説を探していたが、これぞガツーンとくる話だ。次は、どうなるかと思い、はらはらした。 けっこう、笑える場面もあったり、ホラーもあったり、読んでて、楽しかった。 たぶん、男性なら、こんな女性は、かなり引くだろーけど、女性心理をここまでうまく書けて、それで、少しリアリティもある。(リアリティのないところもあるが)思い当たる女性もいるかも? 初めて、山本作品を読んだが、ぜひ、他のも読んでみたい。 | ||||
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久々にすごい作家さんの本に出会った感じです。 書評に〔面白い〕と書かれていて買ったのですが笑える方の面白さではなく読み応えというか世界に引き込まれるような、、、そんな魅力のある話でした。 リアルじゃない設定をリアルに感じさせ、構成の巧さ話の混ぜ方(これもリアルに感じさせるテクニックなのか?!)で小説の中に滑り落ちるようでした。 読み終えてズーンでもウーンでもジーンでもスッキリでもない不思議な読後感が残ります。 例えるなら、知り合いの知り合いのすごい話を聞いた後のような感じ? 読み応え充分でこの作家さんのほかの小説も読みたいのですがハッピーな内容のものがないようなので暫くは手を出さないようにします。 だって読んだ後静かな怖さと微妙な墜ち感が残るんだもん。 | ||||
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ものすごく自己愛の強い主人公。でも、そのことにまったく気が付いていない悲劇。 上手いと思った。皮肉的だと。 この主人公は、自分は他者を愛しすぎる、それが人生を破滅させる、と思い込んでいるが、実は全く他者を愛してはいないし、恋してもいない。 恐らく仕方もしらないんだろう。 興味は自分に対してしかない。 自分の生活への経済的な不安。孤独。それを埋めてくれるであろう、たまたまそこにいた相手に執着しているだけだ。 尽くしている。相手のことを常に尊重している、いいなりになっている、と思い込んでいる。 恐ろしい。 不安と孤独とコンプレックス(誰にでもあるだろう程度のものとしてしか描かれていない)が、屈折した自己愛へ向かわせていく、というのは理解できる。が、その程度の、誰でも持っているだろう不安やコンプレックスでここまでなるだろうか?という疑問も残る。 でもこの筆者の巧さは、それを、多分、自分にもこういうとこあるかも、と、読み手に思わせているパワーだろう。 読み物としてなかなかすぐれているし、読む価値がある作品だと思う。 でも、これを恋愛小説(私はこのタイトルは皮肉だと捉えているので) だと思って読んでいるとしたら、ちょっと寂しい気がする。 幸せになれなさそうで・・・。 | ||||
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この本、本当に好きです。 淡々とした中に本当に人を愛しすぎて戻れない気持ち。 自分自身も経験しそうになった手前恐くなるほどでした。 とか言いつつ、もう10回以上読み返してしまう程、ハマった・・ 大好きな本です。ちなみにこれを期にこの作者の本はすべて読みました!! | ||||
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恋愛が全てで、愛した人のために全力で尽くす水無月の一生懸命さが伝わって、それが切なくて悲しかった。自分はこんなにもあなたのために尽くしているのに、なぜ私のことを必要としてくれないのだろうという純粋な想いがエスカレートして、無言電話をかけたり、彼が気を惹く者に対する嫌がらせを繰り返してしまう様子が恐かった。ただ平凡な幸せを掴みたいだけの一生懸命な彼女なのだが、愛しすぎる気持ちが強すぎて相手が耐えられなくなってしまう。傷つくのが恐くてもう恋愛はしないと思っても、やっぱり同じことを繰り返してしまう症状が中毒というタイトルに相応しく、楽しみながら読めた。 | ||||
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かつて自分もそういう面があった、と思い返しながら読んだ その反面 主人公(水無月)と自分の違うところを 必死で探しながら こわい 異常 これ以上読んじゃいけない と思いながらページをめくる手が止まらなかった | ||||
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恋愛中毒とおもっているのは、本人だけで、どう見てもストーカーですよね。一方的に盛り上がって、自分の思い通りにならないと犯罪まがいの行為に走る。ストーカーされる側の迷惑、恐怖がリアリティをもって、伝わってきます。こんな人に目をつけられたら、人生を狂わされるか、殺されるか・・・。ホラー小説として一級品だと思います。 | ||||
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読みながらカカオ76%のチョコをかじっているようでした.ほろ苦くほろ甘く,時にはワインも欲しくなるような語り口となり,ラストにいたってはクラクラするほどとなり,最後は見事にしめくくって,書き上げた小説家の手腕に驚きました.粘着質ではありますが,人を愛したことがある人ならば必ず思い当たる愛おしさ,辛さに,さまざまな言葉で揺さぶり返されます. | ||||
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「愛は狂気」 まさしくそんな言葉を思い起こさせるお話でした。 とろけるような高揚感と表裏一体に、燃えたぎるような苦しみに心惑わされる... そんな恋愛の側面を見事に描ききっていて「スゴイ」の一語につきます。 あまりの見事さに心がズキズキ。でも読後の印象は強烈に残る。 そんな本でした。 | ||||
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間違いなく恋愛小説なはずなのですが…。 最初は主人公も相手が求めてくればそれに応じる、それだけで幸せという考えで、 読んでいる方も「そういうやつだろうなぁ〜この主人公も」と思っていましたが、 これには騙されました…。 話の展開はものすごく上手い!なおかつ恐ろしい。 なぜこの本のタイトルが「恋愛中毒」なのか、 適当につけられたような名前ではないことがよくわかります。 恋愛は美しいものだというばかりでなく こういうリアルな、なおかつ狂気じみた面から見るのもいいですね。 | ||||
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愛想のない事務の女性の回想シーンがこの本の核。 誰から見てもただの、普通の、おばさんの過去の出来事。人は見た目からはわからないいろんな過去を持っているものだ。 恋人と、両親と、自分の周りを取り巻くいろんな人たちが、彼女にさまざまな影響を与えていく。 経験しなくても良かったこともあったのかもしれない。 出会わなければ良かったこともあったかもしれない。 でも・・ 経験したから、出会ったから おきてしまったことも無駄なこと、無駄な時間なんてないはず。 そこから、今はわからなくてもたくさんのことを学んでいるはずだしね。 楽しいこともつらいことも色々あるから、今日の私と明日の私はちょっと違うんだしね。 恋愛って言うのは確かに中毒だと思う。 タバコや酒のように、一方的なものではないのが厄介な中毒。 | ||||
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私は10代ですが、共感できるところがたくさんありました。 恋愛を重ねるごとに大人になっていく部分もあるけどけど、基本的なことはどの年代でも同じなんだと思います。 とくに、これ以上夢中になりすぎるとこの恋に依存してしまいそうで怖いというところがあって、思わずうん、うんとうなづいてしまうほど私の気持ちがそのまま表れていました。 私はいつも「この人がいなくなったらどうなっちゃうんだろう」とか相手に夢中になりすぎる自分が怖くて大好きな気持ちを抑えていたような気がします。 でも、自分の気持ちに正直になってたまには思いっきり依存して中毒になってしまうのも悪くないかもしれないです。 | ||||
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読書というのは、読んだときの年齢や自分が置かれている場によって、同じ本でも受け止め方、感じ方が全く違うものになります。その意味で再読が必要なのです。再読によって自分の変化を感じることができるからです。しかし再読に堪え得る作品はそんなにないのが現実ですが。 本作は数年ぶりの再読。今回もやはり終盤にきて作者にやられてしまいました。恋愛を扱った物語のなかでも秀逸な出来栄えです。恋愛物はビタースゥィートに限ると思っておりますが、本作はビターのなかのビターだけを純粋に抽出して取り出した、常人には真似できない作品となっています。読んでるそばから頭の中を映像が駆け巡ります。恋愛は怖い、人間をダメにする無限の力が秘められている魔物です。ちょっとのお互いの感情のすき間からその恐怖は広がっていきます。その先に何があるのか、本作はそこを追求しています。その追求は真剣であるからこそ読者である我々は目が離せなくなるのです。 20代後半以降の男女は必読です。物語の波に乗っていくことも出来るし、自分だったらと考えながら読むこともできます。そこに新たな「自分」を発見することが出来うる物語であると思います。 林真理子さんの解説も本物の「解説」です。物語を読み終えてから、解説を読むと物語の理解が深まること間違いなしです。 | ||||
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初めてこの本を読んだのは旅行に行く飛行機の中でした。 当時の私は不倫を終わらせたばかりで、まだ覚醒状態だったのだと思います。 あまり期待もせず暇つぶしにと手にとった本でしたが、みるみるうちに引き込まれ、 読み終えた後はなんともいえぬ喪失感というか・・・。 そのくらいパワーを持った本でした。 主人公の女性の言動や行動にとても共感できました。 実際に行動に起こすか否かは別として、私の中に確実に彼女のような考えがあります。 それに気づき、「ここまで方向性を誤ってはいけない」と認識するきっかけとなりました。 あとがきの林真理子さんのコメントもとても興味深いです。 あとがきまで楽しめる読み応えのある1冊でした。 今でもたまに読み返しますが、面白さはかげることなく健在です。 ぜひお勧めです。 | ||||
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これは傑作。 身を削って書くタイプの作家はいろいろいるが、山本文緒は、「削り度」が最も高く、その代表選手と言える。 この作品では、主人公が次に何をやらかすか、どんな重大な隠し事をしているか、がキモである。一人称で語りながらこれをやるというのは、犯人が主人公の推理小説と同じであるから、その腕が問われる代わりに、読者の驚きも大きくなるので、効果抜群である。 まだ駆け出しといっていいこのころの山本が、これを仕上げたのは驚嘆する。 島崎今日子のインタビューにあった、高校時代に女の子を殴ったことがある、という事実から、「やっぱり身を削っていた」と再確認した。 「恋愛中毒」でその場面を読んだときには、「体験か?想像か?」と半信半疑だったが。 ということは、これに限らず他の場面や作品においても、「体験」が形を変え、散りばめられているということだ。そういう意味では身を削った鷺沢萌や昔の林真理子よりもフィクション性が低く、実体験が生かされていると思われる作家である。 この主人公についても、山本の分身度が高いと思われるのだが、その特徴はなにより「突然キレる」である。普通に話していたかと思うと、凶暴な行動に出る。 これが山本の腕にかかると、より話が面白くなるわけだが、「突然キレる」の理由は「不器用だから」である。 「不器用」とは「交渉ができない」である。 おそらく著者本人の特徴でもあるのだろうが、他人に直接要求したり、交換条件を出したり、押したり引いたりコネを使ったりという、ネゴシエイト能力がゼロなのである。 「要求する」という行為が「正当な権利」と思えないところから、こうなる。それで、鬱屈がたまって突然キレる。 もともと「我慢に弱い」タイプの「キレる奴」なのではない。 ネゴシエイト能力の欠如は自己評価の低さによる。 そうした己の眼をそむけたい部分を逆手にとって、傑作を書いた山本は大した女だ。 | ||||
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見事にハマってしまいました。 読み始めたら止まらず、一気に読破。 普通の恋愛小説をイメージして読み始めたのですが、純恋愛小説とは全く違う上に、読者をあっと驚かせるしかけもたくさんあって、みるみるそのワールドに引きずり込まれました。 途中からはほとんど「恋愛中毒」中毒みたいな感じで、貪り読んでました(笑 おもしろいです。 状況設定や展開はちょっと現実にはありえない気もしますが、主人公の水無月の心の動き、それも次第に崩壊していく心の動きがとてもリアルなのには驚きます。 僕は男なので完全には感情を共有できませんが、きっとたくさんの女性が「わかるわかる」と主人公の感情を共有しながらこの本を読んでいることでしょう。 正直、水無月の行動や考えには男としては時折うんざりさせられることもあります。 でも冷静に彼女を切り捨てることは、どうしてもできません。 「もっと賢くなれよ」と声をかけたいけれど、でもそうすると水無月らしさがなくなってしまうようで、つい「このままでいいよ」と思ってしまいます。 そして、その「狂気」も全部まとめて愛してあげる、と言ってしまいそうになります。 これもある種の恋愛中毒なのでしょうかねえ (^^; | ||||
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何度も何度も読み返しています。私の愛読書です。恋愛小説でこんなに何度も読み返しても楽しめ、そして読むごとにまた違う感想を持つ本はなかなかないと思います。 恋愛って深い、、と思い知らされる作品。でも誰にでもこういう感覚っておおかれすくなかれあるものではないのかな?と考えさせられます。 | ||||
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女心の一面を鋭く捉えていて、名作だと思います。 主人公ほどではありませんが、私自身も過去に、男を深く愛しすぎて泥沼に陥ってしまったことがあります。この作品は、そういった過去の心の襞をはっきりと思い出させるもので、胸が痛くなりました。 今分析するに、主人公や私が泥沼にはまってしまった原因は、多分自分に自信がなかったり、愛されたという実感がなかったこと、「愛と性を結びつける日本の教育と、現実がそうではないという事実」にあるように思います。 私も主人公同様、もう二度と恋愛はしないと誓い、今では子供と自分を愛する事に徹しています。恋愛を素晴らしいものだと、私は決して思いません。恋愛を賞賛する作品が多い中、恋愛の真実を書いているという点で、私はこの作品を高く評価します。 | ||||
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吉川英治文学新人賞を受賞した作品で今年の6月に文庫本化されたので、読んでみた。かなりページ数の多いだが、決して長さを感じさせない作品である。 心理描写が巧みで、物語にどんどん吸い込まれていく。 主人公の女性心理描写が素晴らしかった。 恋愛小説の傑作の一つだろう。 | ||||
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「本を読む」楽しさを思う存分に味わせてくれる、まさに傑作です。 小手先の美しさやテクニックではなく、人の心の襞を丹念に、正直に、ストレートに描ききっています。しかもストーリー構成も抜群。 読者を煙に巻くような自意識過剰な作家が多い昨今、読者に対するこの真っ正直さがとても心地よい。 完全燃焼できる小説です。 きっと作者も完全燃焼したんじゃないかな(笑)。 | ||||
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