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ペテロの葬列
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ペテロの葬列の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全111件 61~80 4/6ページ
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杉村三郎シリーズの第3作です。 今回は社会派的な問題を取り扱っていて、大変興味を引かれました。 社会派小説は時に理屈っぽくなる傾向がありますが、 この本は偏りがなく、ストーリー展開に魅力があります。 宮部さんってホント、稀代のストーリーテラーなのだと納得しました。 | ||||
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(ネタバレあります) 菜穂子がとうとう、本当の姿・底力を見せた巻だった。 最後のほうの50ページくらいの菜穂子無双状態に 最初あまりにも杉村さん可哀想・・と思ったけど、 完読後、しばらくたつと、あまりのやりたい放題に爽快感さえ覚える。 夢見る少女じゃいられない!っていきなり爆発しすぎw しょうがない、だって自分が菜穂子の立場だったらどうだろう。 経済力という世の中の大半の人が縛られ、生活が規制されている 力から菜穂子は元々自由だ。好きな仕事に生きようにも体が弱い。 夫はいい人だが他人の世話に追われてあまり家に帰ってこない。 暇だ。自分の事をお姫様と騎士のように、憧れ、慕ってくれる イケメン登場。しかも、自分の父の秘書。 条件がそろい過ぎ。 菜穂子は元々こういう人だった。恋多き女としてこれからも バンバンやりたい放題してほしい。その話も結構読みたい。 | ||||
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宮部みゆきの最近の作品は全く面白くなく、 「模倣犯」でこの作者に魅せられたファンの一人として悲しんでいたが この本は久々に面白かった(部類に入る)。 低評価の人は主にラストが気に入らないようですね。 そう感じる方はきっと性格が良い、善人な方々なのでしょう。 でも、これぞ宮部みゆきの真骨頂。 こうでなければいけませんよ。 そもそもこのシリ-ズが出た時から「こんなに恵まれた夫婦って、この作者らしくない」 と違和感がありありでした。 超金持ちで、優しく病弱な妻。 この菜穂子の描き方が「らしく」なかったんです。 全く人間の暗い部分が描かれていなく、宮部みゆき、どうした?と思っていたのが これでやっとスッキリしました。 金持ち、夫婦仲は円満。 そんな主人公じゃつまらないと思うんだけど、これが許せないとかいう方は心が清らかなんですねえ あと、昔の作品は主人公が足を使ってもっと行動していたのに、 まとめサイトでいとも簡単に情報を見てしまうのは安易な気がしましたが、時代なんでしょうね。 | ||||
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話は杉村がハイジャックに巻き込まれ,それを回想するところから始まる。 バスの中に閉じ込められていたとき窓から赤い自転車が見えた,という記憶である。 バスジャックの謎については,どんどんストーリーが展開して真相が解き明かされていく。 たくさんの登場人物を細かく書き込みながら真相に向かって収束するのは,さすがの宮部みゆきである。 しかし,この作品,バスジャックが一件落着しても,まだまだページが残っている。 杉村の記憶に残る「赤い自転車」の謎の分だ。 途中,色々な男女の形が描かれていくが,これらも思えば伏線。 で,ラストの衝撃的なセリフ「何度も寝ました」。 ・・・宮部さん,えげつないなぁ。 でも,だ。 杉村氏の人生は,籠の鳥のような,借りてきた猫のようないびつなものであったし, 逃避する夢想をしてしまうようであれば,リセットするというのもありだろうし, そのための展開の持って行き方として,杉村本人が悪人になってしまうよりは,まだよいか。 と善解。 前作の犯人像は異様にえげつなくて,とても疲れたが, 作者は最近こういう容赦ない路線なのかも知れない。 あるいは,夫婦の絆みたいなものに対する価値の置き方が, 世間の平均的感覚と少々違ってしまい, 少々やり過ぎた感じになってしまったのかも知れない。 ただ,作者としては,杉村という探偵役の主人公を思いついたときから, この夫婦の末路を決めていて, 本ストーリーの謎解きと併行させながら,もう一つの謎解きとして描く というのをやってみようと思っていたように感じる(ただの想像だけど)。 そして,全然違うふたつの謎解きを一つの物語に収めてしまう手腕は, やっぱり宮部みゆきだな,と思う。 | ||||
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菜穂子は好きなキャラクターじゃ無かったので、ほかの皆さんほどあのラストはショックじゃありませんでした。むしろこれでやっと杉村三郎が本格的に探偵業に本腰を入れるのかしらとワクワクさえしました。夫婦がああいうことになっても、三郎と菜穂子や今多嘉親とのかかわりは続くのでしょう。今後菜穂子がどういう存在になってゆくのか気になります。絶対に続編があると信じての意見です。 | ||||
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宮部先生絶対に続編を書いてください このシリーズ大ファンです 二人が別れたのはショックでしたけど~ | ||||
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この物語の主人公は罪そのもの。 登場人物もバスジャックも主人公が動くための道具に過ぎない。 人間を中心に読んでしまったら変な話となってしまい、何人かが書いておられるように作者も耄碌したかと思うだろう。 | ||||
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本を、読んでからドラマも見たのですが、やっぱり本のほうが、おもしろい。 | ||||
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名著『火車』においては、クレジット。使い方をよく知らないままに若者が使いまくってカード破産に陥っていく過程が克明に描かれていました。 今回『ペテロの葬列』においては、老人介護の問題に加え、研修による人心コントロールの手法が、人格改造セミナーやら、ネズミ講といったものに時代に合わせ、形を変えて受け継がれていく恐ろしさに警鐘が鳴らされています。 バスジャック犯のみっちゃん老人は、改心したけれど、結局はその枠から抜け出せず、間違った形での償いをする事になってしまいました。唯一の心の救いは、迫田老婦人が幾らかでも救われた事でしょうか。 最後に、「何度も寝ました」という 菜穂子の衝撃的な告白。 これは、コンツェルンという壁に囲繞されて育ったお嬢様 菜穂子さんにとっての、遅ればせながらの反抗期だったのではないでしょうか? 時代物が好きでよく読みますが、社会派の宮部みゆきさんも大好きです。 | ||||
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衝撃的なラスト。一言でいうならこの言葉以外ないと思います。読者としてはこれで完結ではなく、その後の三郎の足跡を語っていただきたいと思っております。 | ||||
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菜穂子がとった行動は理解できる。自分に興味がなくなった男はいらない。菜穂子は、子供も女の子だし、財産もあって生活に困らない。お金の心配がないなら、夫はいらない。杉村三郎だって、自由を手に入れた。この人が本当に欲しかったものは、自由だと思う。いいじゃないですか、現実には、庶民はできないことだけれど、みんな、それぞれ、欲しいものを手に入れたんだから。女は恋に生き、男は自由に生きる、ということで。 物語はあいかわらず、いっきに読めてしまいます。結末、よかったと思いますが、それぞれにとって。 | ||||
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悪は伝染する。 まさにこの一言に現れた今作品。 もともとこのシリーズは、第一弾から日常に潜む毒を取り上げてきました。 平々凡々な善人、杉村が事件に巻き込まれ捜査をする羽目になる。 そして日常の裏に隠れる悪を見つけ、どうすることも出来ない自分を葛藤するのがお決まりのパターン。 しかし宮部みゆきはその黄金パターンの定着化を許さない。ついに主人公たる杉村自身の牙城に 踏み込んでゆきます。 暖かな、必ず彼を待っててくれるはずの家庭が既に綻びてしまっていた。 よく考えれば当然ともいえるのですが、出来すぎた生活環境を丸ごと抱えてやってきたお嬢様であった菜穂子に、 家でひたすら夫を待ち続ける妻が出来るほどのスキルは無かった。 これは出来て当たり前、と思われる向きが多いスキルですが、残念ながら情報過多の現代において 大変難しいのです。かえって仕事をしていた方が良いという程に。 絵に描いたモチのような、菜穂子という存在にやや疑問を持っていたのですが、今作では納得の行動に出ました。 まるで暗喩するような3人の魔女といい、杉村もまた愚者と聖者を行き来する人生の旅人なのでした。 私などはアーサー王伝説のグィネヴィア王妃を連想してしまったのですが・・・。同じ方いらっしゃいますか? 人の奥底に隠れる闇をあぶり出すのが現代もの宮部作品の特徴でもあります。 読了感がよろしくない方々には、ぜひ時代物をお勧めしたい。善良なる江戸の市民を前提に描かれる為、 どの作品も爽やかです。これは山本周五郎作品からの系譜ともいえるでしょう。 ともあれ、次作で一皮むけた、自由な杉村に会えそうです。 今までは首輪のついた犬、と言った側面ばかり目につきましたが、首輪の取れた彼がどのように走り出すのか 楽しみにしたいと思います。 ※ドラマは小泉孝太郎さんのハマリ役になったようで、良かったです。 | ||||
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何時もながら、いっきにのめり込むように読破してしまいました。 | ||||
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夢中になって読んだのにこの結末。 はぁ??? わがままお嬢さんに振り回されたお人好しのお話ですか。 最後の章でガックリきました。 前半がよかっただけにマイナス度は激しいです。 | ||||
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注意☆ネタバレ含みます ラストについて酷評が多いが、私にとっては納得のラスト。菜穂子との寒い車の中でのやりとりも、義父とのレストランでのやりとりも、なるべくしてそうなったと思える。最後のシーン、北見親子らと別れてあずさに乗り込んだ杉村は、特急のシートに背をもたせかけ動き出す窓の景色を見ながら穏やかな笑顔だったのではないかと思う。 内容もドラマから気になって小説を手にしたが、読みやすく面白かった。 なにより、杉村や編集長、その他キャラクターの魅力が優れており、彼らにまた会いたいと思える。 ぜひ続編に期待したい。 今度は北見氏の後を継いだ探偵杉村にぜひ会いたいと思った。 ドラマもとても丁寧に作られており、小泉孝太郎の杉村、室井滋の編集長はイメージ通りでまれにみるはまり役だ。 | ||||
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ドラマで見るのと違った続々感は、活字からしか伝わってこないものがあります。想像のつばさでしょうか。。。 | ||||
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ドラマの第1話の録画の途中、本屋に駆け込み購入し、じっくり読みました。 主人公の杉村氏の本はすでに何年も前に読み、前回のドラマももちろんみました。 基本、宮部みゆきワールドが好きですので、もちろん他のものも読んでいます。(時代ものは除く) しかし、最後のエピローグに至るまで・・・・つらいです。「理由」の中の社会現象とも違うし、こんな結果を呼び寄せるとは、さすがに今回は・・・いや、今回も脱帽です。 ただのバスジャック事件かと思いきや、違う展開が一つも二つも待っている。 ドラマの中での「橋本氏」の目線で察してはいたが、そう来るか!と。 私は杉村氏が好きなので、こんな最後を迎えるのは本当にいいのかと、悩む・・・いや、悩んでも仕方ないのだが、購入する前にここでの評価をほぼ読み切っており、どうなるかがわかっているにもかかわらず、本当に苦しい。 登場する人物の日常的心理というか、人間の奥深いところでの危うさと反する正義、同時に書かれており、「悪は伝染する」というセリフと、人間の本質のようなもの、最後の最後まで、考えさせられます。 最後は行をなぞるように読み、思わず胸が熱くなる思いもしました。 本を読んでこんな気持ちになるなんて、久々です。 ぜひ、このページに辿りついた方は、読んでみてください。この本を。 多分、続編は出ると思いますが、私にとって、今年忘れられない本の一冊となりました。 | ||||
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この作品の最後の50ページの思わぬ展開で、それまでの約600ページの大きな話の流れを一瞬忘れてしまうほどの衝撃と切なさを感じたと言 えば言いすぎであろうか。 「誰か」「名もなき毒」そしてこの作品を通じて、ある程度は杉村三郎と菜穂子夫婦に感情移入をしてきた多くの読者はそういう感想を持った に違いないと勝手に思っている。 イエスの弟子の中で最後までイエスに従っていくペテロ、だが、イエスが予言したように、最後はイエスを否認する発言を一晩に三度もしてしまった彼 はその「罪」ゆえに死を選び、後世の人間に良き人間の限界という大きなテーマを残すことになる。この作品は、言葉巧みに人をだまし続けて 来た詐欺集団の中で、中心的存在であった老人がバスジャックをすることでその幕を開ける。警官のバス突入で自殺を選んだ老人が約束した ように、人質たちに「慰謝料」と称した金が送られてくることで人間の持つ弱みがいろいろな人物を通して浮かびあがってくる。大きな詐欺集 団で自分も被害者ぶっている加害者は如何罰するべきなのか、誰が被害者で誰が加害者なのか、作品はそういった問いかけを絶え間なく しながら、最後はその老人の過去を描いて幕を閉じる。 いや、閉じたはずであった。だが、主人公の杉村三郎にはそれ以上の衝撃が待っていた。宮部もここまで育て上げた杉村に酷なことをしてく れるものだ。逆に次回作がこの展開で描きやすくなったかもしれない。いずれにせよ、「いい人」の杉村の今後の幸せを祈らずにはいられ ない。 | ||||
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妻の浮気に怒髪天を突く、みたいな行動は、杉村らしくない。そもそも自転車に乗って何処かに旅立ちたい彼にとって、ある意味渡りに舟?だった気がする。男の感想を一般化しないでいただきたい。誰もが妻の浮気に逆上する訳じゃない。 | ||||
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ドラマの1話を見てから、急いで読み終えました。 このシリーズでは、ずっと杉村三郎主観の語り口であり、 すっかり杉村三郎になった気分で読み進めてきた為、 ラストの菜穂子との会話は衝撃でした。 「聡明で優しい貴女でも踏みとどまれなかったのか?」 次回作で、もう少しハッピーな揺り戻しを期待させて頂きます。 | ||||
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