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悪医



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【この小説が収録されている参考書籍】
悪医
悪医 (朝日文庫)

悪医の評価: 4.39/5点 レビュー 46件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.39pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全46件 21~40 2/3ページ
No.26:
(3pt)

あなたならどうする?

医者でもなし患者でもない私には分かるような気もするし分からないような気もする。思うにこの生への異常なまでの執着は日本独自のものなのか、キリスト教をバックボーンとする欧米でもそうなのか。あらゆる治療をやってくれと欧米の一般人も言うのだろうか。そこが知りたい。同じ病院の医者たちとの会話、学生時代の友人たちとの会話は非常に示唆に富み興味深かった。
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No.25:
(4pt)

インテンドウ?

読み終わって一番印象に残ったのは「あの金儲け病院?」だった。公然と揶揄するということは、ひょっとして有名なお話?
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No.24:
(4pt)

タイトルから想像できるのは≪悪徳医≫だったが・・・

テーマは、治療で治すことができなくなったがん患者と、死を宣告しなければならない医者の、それぞれの思いの違いと、コミュニケーションのすれ違いなどである。そうしたこと以外に、末期がんの症状やビジネス(≒金儲け)としての医療事業の実態、健康保険適用外も含めてがん治療の種類、終末期医療のことなども書かれてあり、参考になる面も多い。
しかしこの小説を興味を持って読めるのはがん患者、がんを経験した人間、そういう人間が身近にいる人ではないか? がんが他人ごとの人間には面白くないかもしれない。
この小説の大半はがんに関してネガティブな面を中心に展開していくが、最後に救われる内容で締めくくられている。
こういうのを「良書」という。
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No.23:
(5pt)

お医者さんも大変だぁ

冒頭、医師が癌患者にこれ以上の治療の余地がないことを伝え、患者が激昂し医師に食ってかかるシーンがある。最後はその医者が癌にかかり取り乱すシーンでもあるのかなと予想しながら読んだが、そうはならなかった。医者視点と患者視点がしょっちゅう切り替わり、ストーリーのテンポが良く飽きさせない感じで一気に読了した。
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4022648422
No.22:
(3pt)

難しい関係です

お医者さんは病気についてよくわかっているけど患者さんと同じようには病気を体感することはできなくて、患者さんは病気を体感しているけど病気や治療の知識が乏しいがために信じたいものが正しいことのように感じて、双方なんとも分かり合えないもどかしさが辛かったです。
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No.21:
(5pt)

石田 裕司

医者を信じている者にとり驚きの連続です。でも「人間は生きる意味を追求するものではない」という意味のフレーズにはこの筆者のすべての感慨がこもっているような気がしました。すばらしい本です。
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4022511257
No.20:
(4pt)

広辞苑並に重たい内容

読み終わってみれば大変ベタな構成と内容です
登場人物も思いっきりステレオタイプに造形して
筋を大変わかりやすくしています
それでも何とも心に重石を乗っけられるような展開
に胃が痛くなります
ちょっと気軽に読むようなお話ではありませんので
ご注意を
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4022648422
No.19:
(4pt)

自分の二つの考えに気づきます。

自分が死に至る病になった時、どのような行動をとるのかを考えさせられました。現在のある程度健康な時に考える事とそうでない時は違うであろうことは確認できました。そんな自己を考えるきっかけになる小説だと思います。ありがとうございます。
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No.18:
(5pt)

悪医とはどんな医師?

私がこの本と出合い、この本の内容を最も的確に表現しているのが、この本のタイトルであることに驚きました。しばしば、患者にとっての「悪医」は「悪意」を持った医師、すなわち意地悪だと感じる医師、であることがあります。

 私は、がん医療に関わる医師です。この本に描かれたような、医師患者関係は、本当によくある光景です。
 この本の主人公は外科医 森川良正と、胃癌患者 小仲辰郎。外科医森川が手術を担当した小仲の胃癌は、残念ながら再発し、化学療法をしましたが、副作用が現れ、抗がん剤の変更をせざるを得なくなり、さらに、変更した抗がん剤を使用しても、リンパ節に転移が見つかり、効果がないと判断されました。外科医森川は小仲にこう告げます。「残念ですが、もうこれ以上、治療の余地はあありません」「あとは好きなことをして、時間を有意義に使ってください」この言葉を聞いた小仲は、「先生は、私に死ねというのですか」と答える。
 医師の立場から言えば、森川は、ごく当たり前のことを告げたまでで、決して悪意をもって、すなわち意地悪で現状を伝えたのではありません。しかしながら、森川の言葉を聞いた小仲は「先生は、私に死ねというのですか」と反応します。小仲は森川を、自らの、抗がん治療を続けたいという価値観を理解しない、意地悪な医師だと感じたようです。
 この会話では、医師の価値感と、患者の価値観のすれ違いが起きています。この価値観のすれ違いは、病院ではよく見かける光景です。アドバンストケアプランニングと呼ばれる医師患者間の価値観のすり合わせが重要であることが認識されて久しくなりましたが、医師の価値感と、患者の価値観のすれ違いが続くことはよくあることです。価値観のすり合わせがずっとできないこともよく経験します。
 この本の中でも、小仲は、抗がん剤を専門とする腫瘍内科、免疫細胞療法クリニックを、転々とします。この本に中には、このすれ違いをすり合わせる方法のヒントが示されています。腫瘍内科病院の看護師、吉武と、元看護師、稲本が属するヘラクレス会の存在です。吉武と稲本は、ひたすら、小仲の言葉に耳を傾け、小仲に寄り添っていました。最近、がん医療も専門分化し、手術療法、化学療法、放射線療法、そして緩和ケアと、さまざまな治療法があります。医師も、オールマイティーではありません。それぞれの治療方法の、得手不得手はあるでしょう。しかしながら、がん医療にかかわる医療者は、おしなべて、患者に寄り添う気持ちを持つこと、そしてその技術、が必要ではないでしょうか。森川も、「先生は、私に死ねというのですか」と言う小仲に対して、「治療法がないといわれるのはおつらいですね」と返答し、小仲の気持ちに寄り添えば、違った展開もあったのかもしれないと思います。
 
抗がん剤を専門とする腫瘍内科、免疫細胞療法クリニックを、転々とした小仲でしたが、最期にホスピス(緩和ケア病棟)に行き、生きる意味を問い直し、森川に対して「おれは・・・時間を、無駄にしたとは・・・、思っていない」「おれは、その通り(時間を)有意義にすごしたんだ」と伝えます。私には、この言葉は、小仲の森川に対する和解の言葉、「有意義な時間をすごせといってくれありがとう」と言っているように聞こえました。

 これまで誰も触れてこなかった、がん患者の苦悩、担当する医師の苦悩を、よく描いてくださったと、敬意を表したいと思います。
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4022648422
No.17:
(5pt)

死について、末期がんについて、末期医療について考えさせられる小説

『悪医』(久坂部羊著、朝日文庫)は、末期がんを巡る患者と医師の深刻な物語である。

「患者は52歳の男性。2年前に早期の胃がんの手術を受け、11カ月後に再発して、肝臓への転移が見つかった。医師は35歳の外科医。2年前に手術をした早期の胃がん患者が、11カ月後に再発して、肝臓への転移が見つかった」。

「医師が手を替え品を替えて治療しても、がんは徐々に進行し、病勢を増す。そのうち治療の効果より、副作用のほうが強くなる。そうなれば、治療をしないほうが命が延びる。この患者もあれこれ治療を行った後、がんが肝臓から腹膜に転移して、ついに使うべき薬がなくなった」。

「医師は沈痛な面持ちで、患者に告げる。『残念ですが、もうこれ以上、治療の余地はありません』。・・・『もうつらい治療を受けなくてもいいということです。残念ですが、余命はおそらく3カ月くらいでしょう。あとは好きなことをして、時間を有意義に使ってください』」。

「この若造の医者は何を言うのか。余命は3カ月? あとは好きなことをして、時間を有意義に使えだと・・・? つらい治療に歯を食いしばり、吐き気やだるさに耐えてきたのは、どんなに苦しくても、死ぬよりましだと思ったからだ。それなのに、治療法はもうないと言うのか。ふいに胸に激情が込み上げた。『先生は、私に死ねと言うんですか』」。

やり場のない怒りに駆られ、席を蹴って立ち上がった患者・小仲辰郎(印刷工)は、絶望して外来の診察室を飛び出す。

「(三鷹医療センターの医師)森川(良生)が疑問に思うのは、抗がん剤ではがんは治らないという事実を、ほとんどの医師が口にしないことだ。それはあたかも当然すぎて、今さら言う必要もないと思われているかのようだ。医師が目指すのは、がんの縮小や腫瘍マーカーの低下、すなわち延命効果でしかない。がんを治すことなどはじめから考えていないのだ。しかし、大半の患者は、抗がん剤はがんを治すための治療だと思っているだろう。治らないとわかって薬をのむ人はいない。この誤解を放置しているのは、ある種の詐欺ではないか。しかし、医師は反論するだろう。自分たちは『効く』とは言っても、『治る』とは言っていない、患者が勝手に誤解しているだけだと。では、なぜ医師は事実を明かさないのか。それは患者を絶望させたくないからだ。そうやって患者の気持を思いやるふりをしながら、本音では医療の限界を認めたくないという気持もある。がんは治らないと認めることは、敗北宣言であり、自己否定にもつながるのだから」。初期のがんならともかく、末期がんについては、残念ながら、森川の呟きを認めざるを得ないだろう。

「自分は治る。ぜったいに治ってみせる。そして、三鷹医療センターのあの最悪の医者の鼻をあかしてやるのだ。治療法がないなんて、簡単におれを見放したあの野郎に、目にもの見せてやる。だが、もし、あいつの言ったことが正しかったら・・・。おれは死ぬのか。この世から消えるのか。恐ろしい。小仲のこめかみに、冷たい汗が流れ落ちる」。

「末期がん患者の治療には、いったいどこまで悩めばいいのか。末期になっても治療を求める患者はあとを絶たない。そして、だれもが貴重な残り時間を、苦しい治療ですり減らす。それが人間の性(さが)と言えばそうかもしれないが、なんとか、道はないものか」。

治療を諦められない小仲は、なけなしの貯金をはたいて、腫瘍内科医のいる病院や、免疫細胞療法を行うクリニックにかかったりするが、結局、思わしい効果は得られない。そして、辿り着いた郊外のホスピスで最期を迎える。

現役の医師の手になる作品だけに、全てのシーンがリアルに描かれている。死について、末期がんについて、末期医療について、いろいろなことを考えさせられる一冊である。
悪医 (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪医 (朝日文庫)より
4022648422
No.16:
(4pt)

末期癌患者の必死さ

作者は、現役の医者で、何冊か読んだが、文章力は、いまひとつだが、物語は、面白い。
悪医Amazon書評・レビュー:悪医より
4022511257
No.15:
(3pt)

期待と違ったが....

破裂のようなエンターテイメント小説かと思い
新幹線の供に買いましたが重い内容でした。
わかっちゃいるけどどうすりゃ良いの?というテーマですね。
若い医師の苦悩はよくわかるし、ホスピス医が偉い(まあ2人目の化学療法医は論外だか)と読者が誤解しないように配慮はされてはいるのは解ります。
昔の最後まで嘘を突き通す時代に比べれれば(本人、妻ほもとより親戚にも言うなと言われ、知らない親戚に廊下でなぜ良くならないのかと詰め寄られたこともある)はっきり言う現在のほうが医療関係者にはありがたい。
末期癌の告知は、ある程度真綿にくるんで言う必要はあるが医師の人間性が試される場面ではある。
第一線を離れた今は縁遠い立場になってしまったか今度は患者の立場になる可能性は高い。やはり悩ましい問題だ。
悪医 (朝日文庫)Amazon書評・レビュー:悪医 (朝日文庫)より
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No.14:
(5pt)

医師にこそ読んでほしい

私は医師です。

嘘を付くと訴えられるということで、なんの配慮もなく、診断名を告げてしまう
医師が大勢になりました。

私はそれは間違っていると思います。嘘の診断を言うのは間違ってますが、
重大な病気の宣告には、心の準備は必要でしょう。それに、”医師は見放し
ていない” という状態も必要だと思います。
悪医Amazon書評・レビュー:悪医より
4022511257
No.13:
(5pt)

がん医療における悪医とは・・・

主人公は、2人。
1人目は、小仲辰郎。52歳。
2年前に胃がんの手術を受けたが、
11か月前に再発し、肝臓への転移が見つかった。
2人目は、森川良生。外科医。小仲の主治医。

物語は、2人の視点で語られる。
がん患者と医者の苦悩と葛藤を描く。

小仲は、森川より「これ以上の治療の余地はない。
余命は約3か月。」と言われる。
しかし、小仲は、諦めきれず、
いくつかの病院を回り治療を試みるが・・。

がん医療における現状や限界を通し、
人の生と死について、考えさせられた。

小仲の思考は2転3転するが、
逆にがん患者が直面する苦悩を、表していると言える。

最後に、小仲が辿り着いた思考(境地)に対し、
非常に尊いものを感じた。
悪医Amazon書評・レビュー:悪医より
4022511257
No.12:
(3pt)

プロローグから

「コメディ」スイッチが入ってしまいました。
余命3ヶ月で「待合室を走り抜けられる」程、元気でいられる「癌」とは何と良い病なのかと。
揶揄ではないです。治療薬の副作用で具合が悪くなるのは、治療を止めればとりあえず治まるでしょうが、病そのもので「抗がん剤の副作用」態の諸症状が発生した場合、治療で症状が治まらない場合は「ただひたすら我慢」しかない訳で。癌の末期の苦痛なら「麻薬持続点滴」で意識なくすもして貰えますでしょうが、「死にかけ」じゃない場合適応して貰えないんですよね…。
生きる為の努力や葛藤を余すところなく発揮出来る「自覚症状ないのにいきなり余命宣告」の患者さんは妬ましいほど羨ましいと思ってしまいました。
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4022511257
No.11:
(4pt)

これが 医療の現代なのか

余命を宣告する医者。宣告される患者。
現代医療に 限界がある。医者の苦悩、患者の 医者への 不信感。
個人的に これが 今の医療の 患者とのすれ違いと。久坂部羊 が 書いたからこそ
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4022511257
No.10:
(5pt)

どんな治療をしても、人間誰でも一度は死ぬ!

癌治療にも限界があり、抗がん剤の副作用抜きに治療しても、何も治療しない自然治癒力に任せた場合より、
早く死ぬ場合があることを知った。
正に真理だと強く感じた。人間、誰でも一度は死ぬわけだが、出来ることなら、元気で長生きしたいものです。
悪医Amazon書評・レビュー:悪医より
4022511257
No.9:
(5pt)

今までほとんどの作品を読ませて頂いてますが、全て面白いです。

この作品も、良かったです!いやそれ以上に私は非常に良かったです。嗤う名医に最新刊も読みたいと思います。
悪医Amazon書評・レビュー:悪医より
4022511257
No.8:
(5pt)

ぜひぜひ

読み始めると最後まで読みたくなります。久坂部さんの本はたいへん読み応えがあります。
みなさんもぜひぜひ愛読してください。
悪医Amazon書評・レビュー:悪医より
4022511257
No.7:
(5pt)

信頼が一番

老医ですが、医師と患者は、信頼が一番です。若い医師の皆さん、心と心が繋がらなけば、信頼はうまれません。
悪医Amazon書評・レビュー:悪医より
4022511257

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